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プチぼったくりコンカフェに行ってみた!|アキバ系インフルエンサー やん氏の発信は名誉棄損なのか?


筆者は仁藤夢乃氏が代表を務める一般社団法人Colabo問題について書いてきたが、介護・福祉系のライターとして一番気になっていたのは、その支援実態だった。
前回はアキバ系インフルエンサーやん氏にガイドしてもらい、主に夕方から夜の秋葉原の街を取材したが、秋葉原は仁藤氏がXで主張するような「売春の巣窟」ではないだろう。


アキバ系インフルエンサー「やん氏」がColaboから提訴される

取材記事を公開した約2週間後の2023年10月16日に、秋葉原に関するデマや国際的な誤解を解こうと尽力してきたやん氏は、Colaboから名誉棄損で提訴されたと発表があった。

仁藤氏の投稿を読むと、暇空茜氏らと同列に扱われ提訴されているが、筆者がこの1年ほどやん氏のXでの投稿やnoteを読んできた限り、氏は暇空氏らと全く別の視点からColaboについて発信していた。会計の問題には触れておらず、秋葉原に関する仁藤氏のデマについて指摘してきた人物で、秋葉原の街を守るために街の治安維持に努めてきた側の人物だ。

しかも、損害賠償金額は600万円だという。内部留保を3億5,000万円近く持つ法人である一般社団法人Colaboから一般の男性であるやん氏に対して、この金額を突き付けるのはスラップ訴訟と言われても仕方がないだろう。

筆者は法人でインターネットでの誹謗中傷対策をしていた経験がある。筆者が担当したケースでは1億2千万円近くの損害が法人に発生した。だが、請求金額は100万円程度である。そして、実際に認められる損害賠償金はせいぜい50〜60万円がいいところだ。法人側としては、1億2千万円請求したいところだが、個人に対しそんな金額を請求する時点で、スラップ訴訟と言われても仕方ないと弁護士より止められたのだ。

Colabo側の弁護士団は名義だけ貸している人物がいたとしても、101〜103人ほどの人数がいる。ただの一般人男性にとり、裁判に日程を割かれるのも負担だが、弁護団の人数も圧力でしかない。
100人近くいる弁護士は誰一人として、この異常な訴訟提起を止めなかったのだろうか。弁護士ももちろん人それぞれだが、このスラップ訴訟に加担した弁護士の名前を公開して欲しいと強く思った。

言論の自由、表現の自由さえ脅かすこの提訴に関しては、引き続き追っていきたい。

やん氏のガイドでプチぼったくりコンカフェに行く

そんな最中、筆者は前回は行かなかったコンカフェ(コンセプトカフェ&バー)に再度、取材に行くことにした。前回は日曜日の夕方から夜にかけてだったので、それほど人は多くなかった。だが、今回は、土曜日の夜にした。さすがに人が多く、一眼レフを構えるのは躊躇した。
回の記事で「女・子どもでも怖くない」とは書いたものの、さすがに土曜日の夜は人が多く、少なくとも筆者は1人では行きたくない。だが、「行こうと思えば行ける」レベルでもある。これが歌舞伎町や池袋であれば、筆者は「行かない」。これくらいの温度差がある「怖さ」だ。

怪しい感じの男性2人をしばらくつけてみたが気付かれる

道路にも広告カーも出ていたが住民はかなり迷惑だろう。

ぼったくり店を探し街をさまよう

筆者はアラフィフ女性だが、キャバクラやガールズバー・ホストクラブを取材したことはない。なんなら夜の街自体に1人で行ったことがない。

やん氏「客引きをしているキャストの子で田口さんが気になる女性に声をかけましょう」と言うが、何をもって「気になる」のか「危ない感じ」がするのかがさっぱり分からなかった。

ずんずん進むやん氏と「かわいい女の子がいっぱい!」と思いながら歩いている筆者。

やん氏は制服からどこのチェーン店の客引きか新規オープンしたお店なのか違法店の客引きの可能性が高い・過去に摘発された系列のお店であるなど、秋葉原の生き字引といった風情だった。

だけど、前回の記事で書いたのと同様、客引きの女の子たちは道路の端に整列して、せいぜいビラを振っているだけだ。

土曜の夜の秋葉原

ごく少数「お兄さん、いかがですか?」という声をかけるキャスト女性もいたが、その数は少ない。

途中でやん氏が「あの子たちは危ないお店の子ですね」と客引き女性に声をかけた。どこのお店なのか、料金形態はどうなっているのかなど、まるで聞き取りさながらのやん氏は私服警官にしか見えない。女の子も不審な顔をしている。

それもそのはずだ。取材がない日であれば、やん氏は千代田区がパトロールを始めるまでは、違法店の客引きや違法な客引きを見かけ次第、警察に通報していたという。今でも、あまりにも酷い場合は110通報している。

やん氏「客引きする女の子よりもその後ろで監視している男性、今は女性もいますが、彼らの動きをチェックする方が優先です。110番も客引きと監視の男をセットで通報しています」
そう語るやん氏は秋葉原を愛してやまないごく普通の男性だ。

やん氏「怪しそうな女の子に声をかけてお店に連れて行ってもらいましょう。客引きをしてお店に連れて行くと、女の子にお金が入るんです」と言われ、筆者から見るとただかわいらしいだけの女性キャストに声をかけた。
女性を仮にRちゃんとする。Rちゃんは涙袋メイクをしっかりしていて、筆者はそのかわいらしさに一目ぼれした。Rちゃんに着いてお店に向かう。

かわいいRちゃんにぼったくられる

Rちゃん(20歳でバイトを始めたのは3か月前。コミュ障でお店で働く前は人と話すのが苦手だったそうだ。普段はフリーター)に聞くと「初回60分2000円アルコール飲み放題。女の子ドリンク1杯ノンアルコールで1000円で20分付きます。2杯頼めばいいですよ。消費税サービス料を合わせて25%、現金なら20%でいいです」ということだった。

奥に写っているのがRちゃん。一杯目のカルアミルク

お店はカウンター形式になっていて、奥にキャスト女性がいてカウすンターを挟んでお客が座る。メニュー表には「キャストの女の子へのおさわり禁止」「女の子の撮影禁止」「撮影していいのは自分のドリンクやフードのみ」との注意書きがある。周囲には男性客がいるが、黒服がばっちり見張っているので、お触りしている様子は一切ない。

Rちゃんによるとキャストの女の子たちは女子高生が大半のようだった。1人の客に対し数名の女子高生がついている。
「女子高生を指名できるシステムなので、風俗営業法違反(年少者雇用)などに違反している可能性がある」とやん氏。

筆者は女性なのでRちゃんの肌の白さに「女性もおさわり禁止なのですか?」と聞いてみると「女性の場合は見逃します」という。

指に触れてみた。
ああ、18歳のツルツルお肌!
「かわいい!愛でたい!」という気持ちがふつふつと湧いてくる。

キャスト女性もアルコール2杯まで頼んであげないといけないので、まずは「好きなものを飲んで」となった。Rちゃんはぐいぐい飲み干す。こういったお店に行ったことのない筆者は「めちゃくちゃ喉がかわいている人」だと思った。Rちゃん自ら作ってくるカクテルなのだが、作ってから即飲み干す。

かわいそうになり3杯目をオーダー。そこでやん氏より「喉がかわいた人ではなくてこれが手です」と指摘されなければ、もっと飲ませてしまっただろう。

しかし、途中でXの話題になり、やん氏も筆者もXのアカウントで身バレした。

筆者の2杯目はジントニックだったが、めちゃくちゃ濃い。おつまみはナッツだけ。頭がクラクラして冷静な判断ができなくなっていった。

「初回60分2000円アルコール飲み放題」だったはずだが、40分くらいで追い出しが始まる。2杯目のジントニックでかなり酔った筆者は気付かず、そのまま退店した。入店した時とはうって変わって、退店時はエレベーターの前まですら見送ってくれない塩対応。

やん氏にあとあと「強いアルコールで酔わせて時間の感覚を分からなくさせるのも手です。キャストがドリンクをすぐに飲んで次を要求するのはコンカフェ業界というよりもチャイナパブ、韓国パブなど安い価格で飲み放題をうたって客引きする夜の店でよくある手法です。 メイドカフェであれば、ないシステム。女の子のドリンクを頼めば1杯20分、ボトルなら60分つけるなどは絶対にありません。このシステムが風営法上の「接待」と解釈され、18歳未満がいれば摘発されるケースとして、これまでもコンカフェやキャバクラ問わず報道されています」と聞き、意味を理解する。

40分2000円だったので、2人ならば本来、会計は4000円のはずだ。それが2人で1万円を超える会計になったプチぼったくり店だった。

違法業者は違法業者を街に呼び込む

歌舞伎町などでは、10万円取られたなどのぼったくり店の話を聞く。だけど、元々、秋葉原にはバックに反社がいるような違法店は少なかったのだという。

どこのスポットでも同じなのだが、青木ヶ原の樹海や韓国の麻浦(マポ)大橋は元から自殺の名所だったわけではない。筆者が編集長をする「あいである広場」でもこのテーマは扱ったことがある。

その場所が自殺スポットだ、自殺する人が多いと報道されればされるほど、自殺志願者が集まってくる。それと同様、秋葉原も仁藤氏が国際的に「秋葉原は売春の巣窟」と喧伝した影響が大きいだろう。

いったい誰が被害者で誰が加害者なのか

少なくとも2回の取材を通じて筆者は、秋葉原が「児童買春の街」「売春の巣窟」といった街であるということは仁藤氏や人権団体によるデマだと感じた。いまだにそれを撤回もしない仁藤氏は秋葉原や千代田区の治安を悪化させた人物と言えるだろう。違法業者を警察に通報する側にいるやん氏にスラップ訴訟をしかけ、真実を書くことすら許さない。

そして、福祉業界から見ても、福祉のイメージを貶めた仁藤氏は被害者ではない。困窮者支援をしていく中で、触法したり困窮する人たちが障害を持っているケースなど多々ある。

そういった若年女性たちを政治活動に駆り出す。駆り出すのであれば辺野古ではなく、病院や行政なのが、真面目に支援活動をしている団体だろう。

筆者には現状の仁藤氏は被害者を装った加害者にしか見えない。


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田口ゆう
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