養殖魚は「美味しくない」「臭みがある」という低評価をかつては受けていました。
しかし、現在は柑橘類由来の成分を餌に混ぜるなどの工夫により臭みを抑制し、「フルーツ魚」と呼ばれるブランドに昇華されています。
フルーツ魚の中で、ハーブを用いている「讃岐サーモン」についてまとめます。
讃岐サーモン(讃岐さーもん)とは
讃岐サーモンは、「オレガノ・シナモン・ジンジャー・ナツメグ」の4種類のハーブを配合した飼料で、海面養殖されたトラウトサーモン(ニジマス)です。
ハーブの効果により、筋肉中の脂肪の酸化を抑える効果が期待できます。
鮮やかなオレンジ色で歯ごたえのある身質で、養殖魚独特の臭みが少ないさっぱりとした味わいが特徴です。
2014年に商標登録第5689655号にされており、香川県産のサーモンとしてブランド化されています。
讃岐サーモンの生産
讃岐さーもんの生産条件は以下の通りです。
- 香川県の生産者がハーブを混ぜた餌(飼料)で育てていること
- 重さが1kg以上あること
現在、香川県内の3地区(東かがわ市引田・さぬき市鴨庄・直島町)で5社の養殖業者によって生産されています。
瀬戸内海の水温が10℃台低下する12月に体長25cm重さ400g程度の稚魚を網生け簀に入れ、海水温が20℃以上にならない約5ヶ月の短期間で育成させ、4月~5月までの2ヶ月限定で出荷します。
活け〆で水揚げから24時間以内に店頭に並び、スピード感が輸入サーモンとは異なり、鮮度バツグンです。
讃岐サーモンの歴史
東日本大震災で東北沿岸部のサーモン養殖漁場が被災し、東北内陸部の稚魚生産業者が稚魚を出荷先がなくなりました。
その状況知った香川県の漁業関係者が知り、被災地支援で稚魚を購入したことが讃岐サーモンの生産のきっかけです。
3月~12月にかけて飼育する養殖ハマチの生け簀が空いている時期に、裏作のように生産できるため、養殖先進地の香川での生産に適しています。
讃岐サーモンの通販・ふるさと納税
讃岐サーモンは鮮度が良く、臭みが少なく適度に脂の乗ったのが特徴なので、「刺身」でいただくのがおすすめです。
刺身が苦手な方には、オリジナルタレで漬け込んだ「サーモン丼」がおすすめです。
まとめ
香川県のフルーツ魚「讃岐サーモン」についてまとめました。
養殖魚のブランド化に成功した数少ない魚ですので、ぜひ知っていただき、できれば賞味いただければ幸いです。
讃岐サーモン以外のフルーツ魚についても随時アップしていきますので、ぜひそちらも御覧ください。