来年からNISA制度ってどう変わるの?
2024年以降の新NISA制度について、FP1級保有の現役銀行員が解説します。
来年からNISA制度は拡充され、利用者のメリットもさらに広がります。
物価上昇や円安、少子化など様々な問題が山積するなかで、NISA制度を正しく理解して資産運用する必要性が増しています。
貯蓄から投資へという波に乗り遅れないためにも、この記事を最後までご覧ください。
この記事を書いている人
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- 名前 :おむこ 30代
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- 職業 :現役大手銀行員 総合職10年以上
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- 業務 :個人の資産運用・保険・投資信託・税金対策などのコンサル業務
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- 資格 :FP1級、宅建など多くの金融系資格を保有
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- カード:Oliveフレキシブルペイ ゴールド、など
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2024年以降の新NISA制度はどう変わる?
2024年から新NISA制度が導入されます。
投資金額の拡充、つみたてと一括投資の併用など利用者のメリットが拡大する改正となっています。
そもそもNISA制度(少額投資非課税制度)とは
NISAって利用した方がいいの?
NISA制度(少額投資非課税制度)とは、株や投資信託などで資産運用を行う際に、利益に対して税金がかからない制度です。
通常、株や投資信託で利益が出た時には、利益の金額に対して20.315%の税金がかかります。
例えば、40万円投資をして売却時に利益が10万円でた場合、10万円に対して約20%の2万円が税金として引かれます。
せっかく利益が10万円でても、税金が引かれてしまうと、手取りの利益は約8万円となります。
これが、NISA制度を利用していれば、保有している投資商品がいくら増えようと、運用益に対して税金が引かれることはありません。
約20%の税金が全く引かれないというのは、運用を行う上で非常に大きなアドバンテージといえます。
NISA制度が利用できるのは、株や投資信託などの運用商品に限ります。
普通預金や定期預金などでは利用できない制度となっています。
新NISA制度概要
2024年度からの新NISA制度では、年間投資枠の拡充、つみたて投資枠と成長投資枠の併用、期限の恒久化など、投資家にとってメリットの大きい改正となっています。
新制度は2024年1月1日より利用可能です。
現行のNISA制度からの主な変更点
2024年からの新NISA制度は新しく生まれ変わります。
現行のNISA制度からの変更点についてひとつずつ解説していきます。
現行のNISA制度からの主な変更点
非課税保有期間の無期限化
従来のNISA制度の場合、一般NISAは5年、つみたてNISAは20年という非課税期間が設けられています。
2024年の新NISAでは、保有期間が恒久化されるため、非課税期間を気にすることなく、投資商品を長期保有することができます。
これはかなり大きな改正点のひとつといえます。
口座開設期間の恒久化
従来のNISA制度は、一般NISA制度は2023年まで、つみたてNISA制度は2042年までという口座開設期限が設けられていました。
それが、2024年以降、NISA制度は恒久化されるため、改正がない限りこの先ずっと利用できる制度となりました。
長期投資を検討している現役世代にとっては嬉しい改正点といえます。
つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能に
従来のNISA制度は、一般NISAかつみたてNISAのいずれかを選択する必要があり、一般とつみたてNISAを併用することはできません。
新NISA制度では、これまでの一般NISAの立ち位置である成長投資枠とつみたて投資枠を併用して利用することができるようになります。
成長投資枠を利用して、すでに保有する資金で一括投資を行い、毎月給与の一部をつみたて投資枠で運用することができます。
買付方法の選択肢が広がるため、より効率的に資産運用を行うことができます。
年間投資枠の拡大
従来のNISA制度の場合、一般NISAは年間120万円、つみたてNISAは年間40万円の非課税枠が設けられています。
新NISA制度では、成長投資枠で240万円、つみたて投資枠で120万円の年間非課税枠が設けられています。
非課税で運用できる金額が拡充するため、非課税枠の上限を超えて投資をしていた方にとってはかなりの朗報といえます。
ちなみに毎年非課税枠が付与されますが、NISAの生涯非課税投資枠が設けられているため、それ以上の金額でNISAで資産運用することはできません。
毎年、年間の上限金額まで投資をしていく場合、 5年目で生涯非課税投資枠(1800万円)に到達する計算になるため、それ以降はNISAで保有する商品を売却しない限り非課税を利用することはできません。
生涯非課税投資枠の拡充
先ほども説明した通り、新NISA制度は、毎年利用可能な非課税枠が付与される仕組みですが、生涯非課税投資枠を超えて投資をすることはできません。
上限金額まで投資をしている場合、既にNISAで保有する商品を売却しなければ、NISA枠を利用することができません。
ちなみに累計利用可能額は、初めに投資商品を買付した金額で判定します。
2024年以降の新NISAの注意点
新NISAを利用する上で注意しておくべきことは?
新NISA制度を利用するにあたっての注意点を紹介します。
従来のNISA制度を利用している方は必見です。
従来のNISA制度からロールオーバーができない
2023年までのNISA制度で保有している投資信託を新NISAへロールオーバーすることはできません。
ロールオーバーとは、NISA枠の5年間の非課税期間が終了するタイミングで、保有する商品を売却せずに、新しい非課税枠へそのまま商品を移す仕組みです。
投資信託を売却することなく、そのまま非課税で運用を続けることができるため、利用している方の多い仕組みです。
2023年以前に従来のNISAで保有している投資商品は、非課税期間が終了したタイミングで新しいNISAに移すことができませんので、売却か課税扱いで保有するしか選択肢がなくなることになります。
非課税で運用できる上限金額が設けられている
新NISA制度は、NISAで運用を行うことができる上限額が設けられています。
生涯非課税投資枠の上限に到達すると、それ以降はNISAで保有する商品を売却しない限り、NISAで追加投資をすることができません。
毎年、年間のNISA上限額まで投資を行うと、5年後にはNISA枠が全て埋まる計算になります。
年間の買付可能額が決まっており、枠の復活や翌年へ枠の繰り越しはできない
新NISAでは、成長投資枠は240万円、つみたて投資枠は120万円という年間買付可能枠が設けられています。
仮に、一括で240万円投資信託を買付すると、その年のNISA枠を全て利用したことになり、NISAで購入した商品を売却したとしても、その年の購入可能枠が復活することはありません。
売却した商品があれば、NISA制度全体の生涯非課税投資枠は空きがでることになりますが、年間のNISA枠は一度使うと再利用できない仕組みです。
また、その年のNISA枠を上限まで利用しなかった場合に、翌年のNISA枠に繰り越すということもできません。
成長投資枠で投資できる商品に一部除外商品あり
従来のNISA制度では、一般NISAでは上場株式・投資信託であれば幅広く投資することができました。
一方、新NISA制度では、成長投資枠で投資できる対象商品の要件が加わりました。
高レバレッジ商品や毎月分配型の商品はNISA制度では買付することができないようになっています。
ちなみに、つみたて投資枠の対象商品は、従来のつみたてNISAと同様の商品となっています。
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新NISAはどこの証券会社や銀行で開設すべきか
来年からの新NISAはどこで利用すべき?
新NISAはどの証券会社や銀行で利用すべきでしょうか。
現役銀行員の筆者が考えるNISAでの運用におすすめの証券会社を紹介します。
NISAを利用するにあたって重視したいポイントは4点です。
新NISA制度はSBI証券での開設がおすすめ
現役銀行員の筆者が、おすすめしている証券会社はSBI証券です。
SBI証券は国内のナンバーワンの知名度、実績を誇るネット証券です。
利用者の満足度も高く、投資初心者から投資経験者まで幅広い方におすすめの証券会社です。
取り扱い商品数が豊富
SBI証券は、国内株式、海外株式、ETF、投資信託、FX等さまざまな金融商品を取り扱っています。
投資信託の取扱商品数も多く、つみたてNISA対象銘柄は159商品と豊富な取扱いとなっています。(2023年2月現在)
つみたてNISAの対象銘柄の取扱が10〜20商品程度という銀行や証券会社などもあるため、取扱商品数が多いSBI証券は非常に魅力的といえます。
投資でポイントが貯まる
SBI証券は、株式や投資信託の購入時にTポイントやPonta、dポイントなどのポイントを貯めることができます。
投資信託を保有しているだけでも最大0.25%のポイントが付与されるため、投資信託で資産運用をしているだけで、どんどんとポイントが積み上がっていきます。
また、SBI証券で積立投資を行う際、クレカ積立を利用すると最大年間3万円相当のポイントを得ることができます。
クレカ積立とは、毎月の投資信託への積立をクレジットカード払いで行う仕組みのことをいいます。
クレジットカード払いで積立投資を行うことで、積立金額に応じて最大5%相当のクレジットカードのポイントが付与されます。
他社でもクレカ積立を利用することはできますが、SBI証券のポイント付与率は業界トップレベルとなっています。
つみたてNISAでの投資もポイント付与の対象のため、投資で資産を増やしながら、クレジットカードのポイントを賢く貯めることが可能です。
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操作が簡単で投資に関する情報も豊富
SBI証券は、ネット証券ということもあり、公式サイトが充実しており、初心者でも簡単に操作できるレイアウトとなっています。
アプリも用意されているため、隙間時間にスマホで気軽に取引を行ったり、投資に関する情報を収集することができます。
「何に投資したらいいのかわからない」「投資の用語がわかならい」といった初心者の方のお悩みを解決するようなページも用意されているため安心です。
また、SBI証券は投資上級者にとっても使い勝手のネット証券となっています。
商品に関するデータ量が豊富で、商品選びの判断に役立つ情報がサイトの至る所に掲載されています。
業界最安値の手数料水準
SBI証券は、株式の取引などにおいて業界No1水準の手数料水準となっています。
また、投資信託の買付は全て手数料無料となっているため、投資信託を始めたい初心者の方に嬉しい手数料体系となっています。
投資商品は、同じ商品でも購入する金融機関によって手数料が異なります。
SBI証券であれば、購入手数料がかからない商品でも、他銀行では購入時に3%の手数料が取られてしまうということもよくある話です。
コストを抑えて投資ができるということは、かなりメリットが大きいといえます。
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少額から投資が可能
SBI証券は100円から株式や投資信託へ投資することができます。
少額から投資を始めることができるため、NISAで投資デビューをされる方にももってこいです。
新NISA制度の始め方
NISA制度はどうやって利用すればいいの?
最後にNISA制度の利用方法について紹介します。
手続きの流れは証券会社によって異なりますが、今回は参考までにSBI証券の口座開設手順を紹介します。
証券口座を開設していれば、②から手続き内容を確認してください。
ちなみにNISA制度は一つの金融機関でしか利用することができません。
すでに一般NISAやつみたてNISAを開設している方は、他の金融機関でNISA制度を利用することはできません。
NISAの金融機関を変更する場合は、別途手続きが必要になります。
【ステップ①】証券口座を開設する
NISAの申請を行う前に証券口座を開設する必要があります。
証券口座は、開設時の費用や管理料などはかからず無料で保有することができます。
SBI証券の場合、口座開設は「ネット」か「郵送」を選択することができます。
ネットでの申し込みの方が、取引開始までの日数が短く、書類の発送などの手間も省けるためおすすめです。
SBI証券口座開設手順
証券口座の開設には、マイナンバーカード(なければ通知カード)や本人確認書類(免許証など)が必要になるので、お手元に用意して申し込みを行いましょう。
【ステップ②】NISA制度を申請する(2023年は一般orつみたてを選択)
証券口座が開設できれば、続いてつみたてNISA口座の開設を申請します。
2023年度までは、NISA制度は「一般NISA(年間120万円、非課税期間5年間)」か「つみたてNISA(年間40万円、非課税期間20年間)」のいずれかを選択することになります。
新規で証券口座を開設する場合は、証券口座開設手続きのなかでNISA制度の申し込みも合わせて行うことができます。
すでに証券口座に取引がある場合
すでに取引のある証券口座でNISA制度を利用する場合は、必要書類を提出してNISAの開設手続きを行います。
SBI証券の場合、NISA制度の利用はWEBか郵送を選択することができます。
【ステップ③】クレカ積立対象クレジットカードの申し込み
NISAで積立投資を利用する場合、あわせてクレカ積立を活用するのがおすすめです。
クレカ積立とは、毎月の積立投資をクレジットカード払いで行う仕組みです。
クレジットカード経由で投資を行うことで、積立金額に応じて毎月クレジットカードのポイントが付与されます。
SBI証券の場合、投資金額に対して最大5.0%のポイントが付与されます。
クレカ積立を選択するだけで、最大で年間3万円相当のポイント付与を受けることができます。
毎月、投資信託に積立するだけで、ポイントをお得に貯めることができるので、つみたてNISAで投資を行う場合には必ず利用したいサービスとなります。
※特典を受けるには一定の条件がございますので、三井住友カード
SBI証券のクレカ積立は対象カードがVポイントの貯まる三井住友カードに限られています。
年間の投資金額やクレジットカードの利用頻度に合わせて、対象カードを選ぶようにしましょう。
三井住友カード プラチナプリファード | 三井住友カード ゴールド(NL) | 三井住友カード(NL) | |
年会費 | 33,000円(税込) | 5,500円(税込) (一定条件達成で年会費永年無料) | 年会費永年無料 |
クレカ積立 ポイント付与率 | 5.0% | 1.0% | 0.5% |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※年間100万円利用の対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください。
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【ステップ④】NISAで買付する投資信託の申し込み
NISAの枠が整えば、買付する投資信託を選び、一括買付または積立買付の申し込みを行います。
つみたてNISAの対象商品は、金融庁が定める要件をクリアした商品に限られます。
運用コストが安く、初心者にもわかりやすい商品がつみたてNISAの対象商品となっています。
SBI証券は、つみたてNISAの取扱商品数が多く、投資対象資産や投資エリアごとに商品を絞ることができるので、投資したいと思える商品を簡単に見つけ出すことができます。
また、つみたてNISAの対象商品を人気順やパフォーマンス順で表示することができます。
「どの商品に投資したらいいかわからない、、、」という方でも簡単に投資したいと思える商品を見つけ出すことができます。
ちなみにつみたてNISAで投資する商品を途中で変更したり、複数商品に分けて投資をすることも可能です。
SBI証券の場合、月100円から投資が可能なため、気軽に複数商品に分けたり、値動きをみながら投資金額を変更することができます。
SBI証券の場合、つみたてNISAの投資設定は4ステップで行うことができます。
つみたてNISAでの買付手順を紹介するページも用意されており、初めての方でも簡単に利用することができます。
クレカ積立を利用する場合は、初回に積立を行うクレジットカードの登録が必要です。
一度、クレカ積立の設定を行えば、自動的に毎月投資信託の買付が行われます。
クレカ積立を設定していれば、自動的にクレジットカードのポイントが付与されていくため、いつの間にかポイントが貯まっていてお得な気分を味わうことができます。
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まとめ/新NISA制度はメリットが拡大するため利用しないと損!
新NISA制度は、投資金額の拡充、非課税期間の恒久化、買付方法の自由化など、投資家にとってメリットが大きい制度に改正されています。
すでに投資をされている方もこれから投資を始めたい方も、新NISAは必ず利用すべき制度といえます。
NISA制度を利用して積立投資を行う場合は、クレジットカード積立がおすすめです。
毎月の積立をクレジットカード払いで行うことで、クレジットカードのポイントが貯まりお得です。
積立金額によっては、年間数千円〜数万円のポイントがつきますので、すぐにでもクレカ積立の設定を行いましょう。
当ブログでは、クレカ積立関連の記事も用意しておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
期間2024/11/1〜2025/2/2
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