10年で積み重ねた豊かな内面を物語る――Rie fu、デビュー10周年を飾るコンセプト・アルバム第1弾をハイレゾで先行配信&フル試聴スタート
2004年のデビューから10年を迎えるRie fuが新たに届けてくれるのは2枚連続のアルバム『 I 』と『O』。ふたつ並べるとIO=10になる、というビジュアル・コンセプトも含めながら、それぞれ I = Inside(内面を物語ったもの)、O=Outside(外に向かったもの)というテーマで制作。さて今回は一作目となる『 I 』がCD発売に先駆けて配信開始です!
Rie fuの内面を物語った10曲は、Rie fuが尊敬するストックホルム出身のシンガー・メイヤと彼女の長年のプロデューサーであるダグラス・カーと共作した「Butterfly」をはじめ、17歳のときにつくったという「幼き森」から新たな恋愛観をストレートに語る「理想の男性の条件」など、彼女の人生を巡るように1曲ずつ景色が変わります。デビュー以降、ロンドンのアート・スクールへの留学、画家としての活動や他のアーティストとのコラボレーション、自らのレーベル設立、ファンキーなイギリス人との結婚からシンガポールへの移住など、型にはまらない活動をしてきた彼女だからこそ生み出せる豊かさ。さらにここ数年で深みを増した歌声がよりいっそう人を惹き付けてやみません。その歌声はもちろん24bit/48kHzのハイレゾでどうぞ。しかもアルバム全曲をフル尺で公開です!!
Rie fu、デビュー10周年を飾る2連続のコンセプト・アルバム第1弾『 I 』を先行配信&期間限定フル試聴スタート!
※フル試聴期間 : 2014年11月3日(月)24:00までレーベル Rie fu inc. / SPACE SHOWER NETWORK 発売日 2014/11/12
01. 02. 03. 04. 05. 06. 07. 08. 09. 10.
※ 曲番をクリックすると試聴できます。
【配信価格】
ALAC / FLAC / WAV(24bit/48kHz) : 単曲 200円 / アルバム 2,000円(各税込)
ご購入は上記ジャケットをクリック、またはこちらから
【アルバム購入特典】
・配信限定歌詞ブックレット
・全曲解説イラスト
話題の"超"最高音質DSD 11.2MHzで録音された貴重音源
Rie fu / so-re-da-ke(11.2MHz dsd + mp3)
【配信価格】
11.2MHz dsd + mp3 : 単曲 200円(税込)
オーディオ雑誌『Net Audio Vol.16』企画のもと、現在録音 / 再生が可能な最高スペックとされる、文字通りの"超"最高音質DSD 11.2MHzで音源制作に挑んだRie fu。11.2MHzの再生対応機をいち早く製品化したiFI Audioのサポートにより実現したこの貴重な音源をOTOTOYで配信! 楽曲は『 I 』に収録されている 「so-re-da-ke」の全編英詩ヴァージョン。
>>オーディオ雑誌『Net Audio Vol.16』詳細
ロマン溢れる世界の工事現場の絵画100点を展示するRie fu個展が東京&大阪で開催
ここ数年、工事現場フェチとして世界の様々な工事現場の絵画を描いてきたRie fu(舩越里恵)。そんな工事現場だけの絵画を100枚展示するこの個展では、まわりの風景とシュールなバランスで共存するクレーン群、明るいコーンやライトのコントラスト、働く人々の姿など、ロマン溢れる工事現場の絵画作品が展示される。
【大阪】
開催期間 : 2014年11月3日(火)〜11月8日(土)※最終日はライブ開催の為、ライブチケット予約された方のみ入場可
会場 : art yard studio
【東京】
開催期間 : 2014年11月9日(日)〜11月16日(日)
会場 : IID世田谷ものづくり学校
INTERVIEW : Rie fu
自分の可能性というか、こういう人達と一緒にできるんだなと自信がつきましたね
――オリジナル・アルバムとしては2年ぶりですね。その間に色々と環境が変わったと思うんですが、まず今回、ヨーロッパへ曲作りの旅をされたんですよね?
6月にイギリスとスウェーデンに行きました。ソングライターの方のお宅へ行って、現地で曲を作るっていう曲作り旅をやってみたくて、お世話になっている出版社や知り合いに紹介してもらったりしたんです。今作には収録していないんですけど、イギリスではブレア・マキッチャンという、世界中のアーティストに楽曲提供されている方と一緒に、ピアノやギターを弾きながらゼロからつくる感じで曲作りをしました。スウェーデンはメイアと彼女のプロデュースをされているダグラス・カーとご一緒しました。ダグラスはストックホルムから車で4〜50分くらいの自然豊かなところに住んでいて、自宅にスタジオがあるんです。メイアもすごく気さくな方で、リビングやプールサイドでのんびり話をしながら曲作りをして「Butterfly」が出来ました。
――曲作りの旅をしようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
今海外のレーベルを探していて、イギリスのプロデューサーの方にも相談したんです。そしたら私の書く曲は「形式にとらわれている感じがする」ってアドバイスを頂いて。自分では洋楽っぽい雰囲気なのかなと思っていたんですけど、まだまだ日本のJ-POP的というか、Aメロ〜Bメロ〜サビみたいな流れがあると。「自分が慣れている作り方とかよく使うコード進行もあると思うから、一度他の人と曲作りしてみたら?」ということで、今回紹介してもらいました。それでイギリスに行くのであれば、折角だしその流れで近場で他の人ともソングライティングしたいなと思って、スウェーデンにも行くことにして。実際にセッションしてみたらすごく楽しかったし、「旅も出来るし曲作りもできるって一石二鳥だな!」と思いましたね。
――今回の旅で学んだことはありますか?
ソングライターの方の生活と仕事のバランス感覚ですかね。環境づくりを自分のスタイルに染めているなと思いました。
――具体的にはどう違うのでしょうか。
家庭やプライベートを一番大切にしていて、夕方6時には仕事を全て終えて「家族にご飯を作らないといけないからまたね」って帰って行ったり、パブへ行ったりしているんです。日本では時間や予算の関係で明け方までレコーディングしているような現場を見てきたので、それとは全然違うなと思いましたね。でも6時に切り上げるからといって妥協しているわけではないし、生活スタイルがのんびりしているからといって曲作りのスピードもゆっくりというわけではないので、短期集中型なんだなと思います。
――なるほど。
あと、サウンド・プロダクションを曲作りと同じくらい大事にするんですよね。デモを作る段階で曲ができたら、サウンド作りを1時間くらいやってアレンジを進めるんです。そのなかでもどの音を大事にするかとか、どういう印象にするかっていうのをその場で形にしていく。傾向として、ヨーロッパには曲のメロディ自体じゃなくてサウンドにこだわる人が多いんだなと思いました。
――そのスタイルの違いに影響を受けましたか?
元々私は音楽を作ろうと思っていないときに出来ることが多いんです。散歩していたり、絵を描いている時とか。籠りきりで作業をするタイプではなかったので、海外の制作方法のほうがしっくりくる感じがありました。あと向こうへ行くまでは第一線で活躍しているミュージシャンを前に萎縮しないかとか、意見を言えるかなとかそういう心配があったんですけど、そこは自分なりにグイグイ前にいくようにして。ヴォーカル録りとかも思った以上にスムーズにいったので、自分の可能性というか、こういう人達と一緒にできるんだなと自信がつきましたね。
――「Butterfly」は録音まで向こうでやったんですね。
はい。ヴォーカル録りも日本と全然違って、日本だと1回録って、それを聴きながら「ここをこうしようか」とかいいながら録り直していくことが多いと思うんですけど、今回は5テイクくらい連続で歌って、その中からいいものを選んでいくっていうやり方でした。英語の歌詞は滑舌を注意されたりして。日本だとそこはなかなか注意されないですからね。
――今回、石崎光さんが共同プロデュースをされていますね。
『URBAN ROMANTIC』のときにもプロデュースして頂いていて、最近だと堂島浩平さんとか女性シンガー・ソングライターのプロデュースをされている方なんですけど、綺麗だけじゃなくてちょっとクセがある音を作られる方なんです。今回、サウンドをよりカラフルにしたくて、「Butterfly」以外は彼にアレンジをお願いしています。光さんのおかげですべて鮮やかになって、映画のようにいろんなシーンが見えるようなアルバムになったと思います。
デビューしたり留学したり、結婚したりシンガポールに移住したりして、好きなことを自由にさせてもらえた10年間だった
――レコーディングはどのように行なったのでしょうか?
ヴォーカルはすべてシンガポールの自宅で録って、その間に光さんがアレンジをして、日本に帰国したタイミングで楽器を録りました。光さんはギタリストなので、タイトなスケジュールのなか、すごく細かいところまでこだわってくださって、妥協のない制作をして頂けました。ここ最近の2作品は自分でアレンジをしていたので、この作品はいろんな方のお力のおかげでよりいい作品になったと思います。
――シンガポールへはいつ移住されたんですか?
今年の7月です。感覚的には違う区に引っ越すくらいの感覚だったので、特に身構えることもなかったんですけど、家具等を全部を売り払ったり送ったりして「家ごと海外へ行くのは大変なんだな」と思いましたね。
――移ってみていかがですか?
シンガポールには、アジアの人種がすべて集まっているんですよね。例えば電車に乗るとひとつの車両にインド人、中国人、アラブ人って、バランスよくアジア中の人々がミックスされていて。いろんな人種が混ざっているし、湿気がすごくて年中暑いんですけど、秩序がすごく保たれているんですよね。インドとか本国はカオスなところもあると思うんですけど、シンガポールにいる方とかはみんな平和な感じで。
――規模は東京の23区くらいなんですよね。
いろんな文化が交差しているところなので、次の場所を求めている人達の中継地点というか、地に足がついているというよりも、港でふわふわ浮いているような空気感がありますね。シンガポールで曲を作るときは音も歌も裏に打ちたくなるというか、自然とゆったりしていく感じがします。
――『 I 』というタイトルは今作のコンセプトでもあるんですよね?
元々10周年ってところから制作が始まったんですけど、「10」がビジュアル的に「 I 」と「O」になって浮かび上がってきて、インプットとアウトプット、インサイドとアウトサイドという相反するふたつのキーワードが出てきたんです。この言葉は対になっているので、単純にこの10年間で体験したり吸収してきたこと、それをアウトプットして表現していることを、このふたつの文字に込めて表現したいなと。
――インサイド=内面を物語ったものは、どんな表現になりましたか?
結構いままでにないくらい自分の実体験をテーマにしたり、理想の男性の歌を入れたり、17際のころに作った曲を入れたりしました。そしたら、意外と自分の内面はカラフルで明るいんだなってことに気付いて。もっと内向的で暗い人間だと思ってたんですけど、表現してみたらそうでもなかったですね。幅広くいろんなことを経験したりいろんな場所へ行くほど、インプットが増えるほど、アウトプットもより豊かになると思っているので、そういう意味で今回はいろんな要素を入れたかったんです。それからこの10年、デビューしたり留学したり、結婚したりシンガポールに移住したりして、好きなことを自由にさせてもらえた10年間だったなと思うので、それを表現するにはカラフルな曲にしたいというのがありました。
何回も曲を作り直して「より個性的でぶっ飛んでる曲を作りたい」って
――Rieさんがこの10年で一番学んだことって何なのでしょう。
独立してより実感したことなんですけど、人との出会いが一番大事だなと考えるようになりました。最初は全く気付いていなかったし、もともと人見知りというか、無愛想であんまり人懐っこくなかったんです。そういうコンプレックスというか欠点があったからこそ意識するようになったし、人との出会いや繋がりが大事なんだなって思うようになりました。当たり前のことなんですけど、自分にとっては1番苦手なところだったので、それに気付けたことが1番の発見かもしれないですね。今回、それが「I Met You」って曲にも表現できてるかなと思います。
――日本のレーベル、特にメジャーとか大きくなればなるほど、出会いが少なくなるというか、関わる人が増えてコミュニケーションが取りづらくなりますよね。
そうですね。意見やテンションの違いなどに苦労しているって話を聞いたりもしますし。今はすべてひとりでやっているからこそ、コミュニケーションもすべてストレートで。大変なこともあるけど、そっちのほうがやる意味があるなと思っています。今回の作品でもいろんな方と一緒に作れたことを通しても実感しましたね。
――結婚されて、出てくる音楽や歌詞も変わってきましたか?
そうですね。「理想の男性の条件」に〈私の一番の親友でいてくれること〉ってフレーズがあるんです。夫を通して実感していることというか、心から分かち合えること、それは楽しいことだけじゃなくて、大変なことも一緒に楽しんで乗り越えられるのが良いなって思うようになって。マインド以外の部分でも、彼はイギリスの人なんですけど、いろんなレコードを送ってもらったりライブに連れて行ってもらったり、いろんなルーツを教えてもらったりしていたんです。この前もクラフトワークの来日公演に行って。そういうところが直接的に影響があるかもしれないですね。家でも「普通の曲じゃつまんないからもっと変にして」とかプッシュしてくれて。それは光さんもそうなんですけど、何回も曲を作り直して「より個性的でぶっ飛んでる曲を作りたい」って。自分だけでつくっていたら「これでいいかな」ってなっちゃうところを、さらに2、3歩進んで広く挑戦できたコラボでしたね。
――なるほど。だから今作はカラフルになったんですね。最初に「1962」を聴いたときびっくりしました。「あれ、これ本当にRie fuかな?」って(笑)。
ラップとまではいかないですけど、リリックが入っていますしね(笑)。それも音作りが素晴らしくて。とにかく光さんのおかげでという感じです。いろんな方と制作していて、それぞれ専門分野があって、その方々を信頼できているので全部任せられるし、出来たものは全てすばらしい! って感じでしたね。ミックス(佐藤宏明)、マスタリング(Bernie Grundman 山崎翼)も修正がほとんどなくて。
――次作、アウトサイド編の構想はもうあるのでしょうか。
そうですね。『 I 』アルバムと対照的なアウトサイドの『O』アルバムを。また曲作りの旅に出たいなって想像をしていて、インド、アイスランド、アメリカのニューオリンズの辺りとか。のんびり作りたいと思っています。
インタヴュー : 飯田仁一郎
Rie fu DISCOGRAPHY
デビュー以来、その歌声をカーペンターズを彷彿させると評されることも多く、数多くのカーペンターズ・カヴァー・ライヴも行ってきたRie fuが、ファン待望のカーペンターズ・カヴァー・アルバムをリリース! アルバムのために書き下ろしたオリジナル曲や、Rie fu独自のアレンジを加えたカーペンターズ楽曲、また昨年sonodabandを迎えてビルボード東京で行われたライヴ音源も収録。OTOTOY限定の描きおろし壁紙や、歌詞カード付き。
Rie fuが生活の流れの中にある「絵を描くこと、歌を作ること」の模様を、音楽だけでなくアートワークやテキストなど、様々な方法で表現していくマンスリー・ソング・ブック・プロジェクト「fu diary」。OTOTOYと連動し、2012年6月から11月までの6ヶ月間、毎月新曲を3曲と書き下ろしのアート / エッセイ・ブック(電子書籍)をお届けしていました。現在ももちろん購入可能!
※楽曲のみを購入したい方は左、アートブックとともに購入したい方は右のアルバムをご選択ください。
2012年12月にシブヤヒカリエにて開催した「OTOTOY DSD SHOP」にて行われた公開ライヴ・レコーディングを収めた本作。エンジニアは高橋健太郎、ギター1本での弾き語りから始まり終盤では観客との掛け合いをそのまま収録。会場に張りつめた独特の緊張感が、彼女のMCによって少しずつほぐれていく様をも聴くことができます。
音づくりに、zAk(fishmans、UA、BOREDOMS etc.)、ベースに鹿島達也(the pillows、ORIGINAL LOVE etc.)、ドラマー菅沼雄太(EGO-WRAPPIN' etc.)、ギターにコーヘー(delofamilia、ex. hoi festa)と、Rie fuが信頼をおく唯一無二のセンスを持つミュージシャンを迎え、シンプルかつ立体的な音を作り出しています。より強くしなやかになったRie fu。骨太なリズム隊と共に飄々と切り替わるカラフルな彼女の世界観をどうぞ。
LIVE SCHEDULE
sounds good with Rie fu vol.5
2014年11月19日(水)@山羊に、聞く?
歌いながら、楽しく正しい英語の発音を学ぼう!
音楽と美味しいお食事とともに届けする、楽しく気軽な英会話ライヴ。
『 I 』リリース・パーティー
2014年11月8日(土)@難波artyard studio
2014年11月15日(土)@IID 世田谷ものづくり学校
同時期開催のRie fuの絵画の個展『工事現場百景展』会場にて行われる『 I 』リリース・パーティー。100点のRie fuの絵画作品に囲まれて、懐かしい曲から新曲までお届けするカラフルなアコースティック・ライヴ。
PROFILE
Rie fu
シンガー・ソングライター / 油彩画家
日本語と英語がミックスされた歌詞、70年代の女性シンガー・ソングライターに影響を受けたスタンダードながら一風変わったユニークなメロディーと、カレン・カーペンターに影響を受けた歌声が特徴。幼少期をアメリカで過ごし、現地で賛美歌などに触れたことがきっかけで歌に興味を持ち始める。
2004年、デビューと同時にロンドンに渡り絵画を学ぶ。自身の作品制作と共に他アーティストとのコラボやCM音楽制作の他、定期的に個展を開く等、アートと音楽を繋げる活動を続けている。
2012年、(株)Rie fu設立。2014年にはシンガポールに移住し、国内外へと精力的に活動を広げている。アートの活動としては、ものづくりの過程が垣間みられる工事現場をテーマとした絵画を描く『工事現場フェチ画家』としても活動中。