100年の歴史とともに響く歌姫の声は、そこにいた全員を釘付けにした——Suara、求道会館でレコーディングした新作をDSDで!!
フィックスレコードの歌姫Suaraが、100年の歴史をもつ建築「求道会館」で新作をレコーディング。DSD 5.6MHz + 24bit/96kHzの高音質で、本日よりOTOTOY独占配信スタートしました! クラウドファンドで資金を集めて制作されたこの作品は、Suara自身が「一生心に残る音源」と語る渾身の1作。「キミガタメ」「トモシビ」「夢想歌」といった代表曲を、グランドピアノとヴァイオリンを従えたアコースティック編成で収録しています。
会場となった求道会館は、1915年に建立された東京都指定有形文化財。仏教の建築様式とヨーロッパの建築様式が折衷されたヴィジュアルを持ち、100年の歴史をもつ独特の"オーラ"を感じさせる場所です。完成した音源には、そんな会場の豊かな"鳴り"が圧倒的なリアリティをもって記録されています。当日のレコーディング・レポートとともにお楽しみください。
100年の歴史をもつ求道会館の空気をそのままパッケージ
歌姫Suara、新作をDSD & ハイレゾで独占リリース!!
Suara / Special Place Recording -Suara at 求道会館-
【配信形態】
DSD(1bit/5.6MHz) + ALAC/FLAC/WAV(24bit/96kHz)
【価格】
2,000円(税込)
※歌詞PDFが付属します。
【収録曲】
01. 星座
02. 天音唄
03. キミガタメ
04. トモシビ
05. 夢想歌
All Songs Performed by Suara, 山根旦裕(Pf), 西村泳子(Vn)
Recorded & Mixed by 有村健一(F.I.X. RECORDS)
Recorded at 求道会館
Photos by 福富雅士
Produced by F.I.X. RECORDS & OTOTOY
Special Thanks to HIBINO, J-CROWD MUSIC, Solid State Logic Japan, TASCAM, WESYM
今回のレコーディングで主に使用された機材
TASCAM「DA-3000」
「DA-3000」は、マスター音源を高品質で残したいニーズと、どのスタジオでも高音質でモニタリングしたいニーズの双方を1台で実現することができる、レコーディング・エンジニア必携の業務用デヴァイス。DAW制作環境に導入することで、日々のモニタリング環境が安定、改善できるだけでなく、ハイサンプリングによる高解像度でのマスター音源保存が可能になる。 レコーダー部は、PCM 192kHzによる録音に加え、DSD 2.8/5.6MHzによる録音に対応。複数台での安定した同期走行も可能で、DSDのマルチトラック録音環境を構築することができる。さらに、単純なマスター・レコーダーにとどまらず、AD/DAコンヴァータとして活用できる高品位なオーディオ回路も魅力だ。
>>TASCAM「DA-3000」の詳細
求道会館で行われたレコーディングの様子をレポート!!
Suaraが、9月27日(土)に東京の文京区にある求道会館にて、DSDレコーディングを行った。かなり早くからハイレゾでの音源配信を行ってきた彼女が、ついにOTOTOYのSpecial Place DSD Recordingシリーズに登場。さらに今回は、事前にクラウドファンディングにて支援を募り、出資者の中から30名ほどがレコーディングに立ち会えるというスペシャルな試みも行われた。それをさらに特別なものにするサプライズもあり、今回の録音は思わず感情がこみ上げる瞬間が何度もあった。
会場となる求道会館は、大正4年(1915年)に建立され、東京都指定有形文化財にもなっている。ヨーロッパ近代建築を学んだ建築家が、浄土真宗大谷派の僧侶の注文によって手がけたということで、まさに和と洋が混在した独特の雰囲気を感じた。内部は一見、教会のような造りになっていて、椅子が綺麗に並んでおり、奥の壇上には仏像が安置されている。その壇の前に、グランドピアノやヴォーカル用のマイクなどの機材が用意され、ほかにもホール内のいたるところに録音用のマイクが設置されていた。リハーサルでSuaraが声を発すると、思ったよりも反響は少なく音が突き抜けていく印象。録音の際にスピーカーは使わないため、一般参加者は生音を聴くことになる。普段のライヴでは絶対に有り得ない、貴重な瞬間だ。
いよいよ開場時間となり、場内の照明が暗くなる。神聖な雰囲気が増す。参加者は全国各地から集まっているようで、なんと東京在住の方はひとりだけ。Suaraの所属するレーベル「F.I.X. RECORDS」が関西を拠点にしているためか、大阪や西日本から来場した方も多いようだ。無事に参加者全員が到着し、着席。この様子だけ見ていると、レコーディングというよりは、これからライヴがはじまるかのような雰囲気だ。実際に、Suara自身も最初は少し戸惑いを感じていたようで、客席前に登場するなり「緊張してきました。ライヴとも違うし、普段のレコーディングとも違う。いままで経験したことのない、未知の世界に入るんですけど…」と率直な気持ちを打ち明けた。
主な目的は録音であるため、もちろん演奏中の私語は厳禁。かすかな音も拾ってしまうDSDでのレコーディングということもあり、場内には緊張感が漂っていた。山根旦裕が優しくピアノを奏で、Suaraの歌が入り、西村泳子のヴァイオリンが重なる。ついに「星座」の演奏がはじまった。当たり前だが、歌が聴こえた瞬間の迫力は、リハーサルのときとはまったく違う。これがプロの歌なのだと、強く感じさせる説得力のある声。演奏が終わっても、しばらくの間は沈黙が続く。レコーディング・エンジニアを務めたF.I.X. RECORDSの有村健一から合図があると、Suaraの表情が少し緩む。それを見て、参加者たちは大きな拍手を贈った。録った音を、1曲ごとにその場で聴く。Suaraは「緊張して身が持たない」と冗談混じりに笑った。
やり直した曲もいくつかあったが、レコーディングは順調に進んでいく。曲の合間は移動もできるため、録音が進むにつれて参加者もおのおの好きな場所を見つけて聴き入っている。ホールには吹き抜けの2階もあり、そこで座って聴くこともできた。この場所で聴いた「キミガタメ」のラスト〈渡そうこの想いを 渡そう このすべてを〉の部分。エンディングに向けて感情がこみあげていく中で、最後に聴かせたファルセットでの伸びやかな歌声は本当に感動的だった。予定の半分ほどレコーディングを終えたところで、一度休憩を挟む。Suaraは、その場で座り込んでしまう。ただでさえ集中力を使うレコーディング、お客さんが入っているとなおさら気が張るのだろう。
ひと通り予定の曲を終えると、有村の提案により「トモシビ」を客席も含めた全員で歌うことになる(※このヴァージョンは一般配信用のパッケージには未収録です)。曲のはじめから、多くの人が一緒に声を出す。Suaraはそれを聴いて「いまにも泣きそうです。ありがとうございます。今日の音源は、私も一生大切にしたいと思います」と、少し声を震わせながら語った。最後のサビでは、この日一番の笑顔で、ライヴのようにひとりひとりの顔を見ながら歌った。曲が終わると、彼女自身が、客席に頭を下げながら拍手をした。参加者にとっては、宝物のような瞬間だったのではないだろうか。
最後に、一度録音していた「夢想歌」を再び歌う。この頃には、Suaraの表情もだいぶリラックスしていた。テンポの速い曲でも、まったく歌声がぶれない安定感はさすが。客席も身体を揺らしながら聴いていた。有村の「はい、OKです!」という声を合図に、レコーディングは無事に終了。Suaraはほっとしたように、「放心状態です(笑)。レコーディングなんですけど、ライヴ感が大きかったなと思います。一生心に残る音源が録れたと思います」と感想を述べると、「本当にいつも支えてくださってありがとうございます。今日はありがとうございました」と感謝の言葉を口にした。
Suaraの歌には、音が途切れる最後の瞬間の吐息にまで、感情と神経が行き渡っていた。プロの音楽家やヴォーカリストとしての覚悟やこだわりが、随所にこもっていた。それがすべて、生音でこちらに届く。我々は、とてつもなく贅沢な瞬間に立ち会っているのだと繰り返し感じた。その感動はきっと、音源からも汲み取れるはず。このよろこびを、ぜひとも多くの人に感じてほしい。
取材・文 : 前田将博
写真 : 福富雅士
F.I.X. RECORDS COLLECTION
Suara
Fly away -大空へ-
TVアニメ「カードファイト!! ヴァンガード」のエンディング曲であり、アップテンポかつ疾走感溢れるリズムにわくわくさせられる「Fly away -大空へ-」に、Suaraの真骨頂とも言えるエモーショナルなミドル・バラードであり、優しく包み込むような歌声に惚れ惚れしてしまう「promise」。いずれの楽曲も、Suaraならではの美声、パワフルながら繊細なニュアンスも大切にする表現力が存分に発揮された1枚。
津田朱里
『月刊コミックアライブ』(KADOKAWA メディアファクトリー刊)にてコミカライズも好評連載中、アニメ化も決定したファンタジア文庫の絶好調人気シリーズ「空戦魔導士候補生の教官」(KADOKAWA 富士見書房刊)のドラマCDが2014年11月20日より発売。ドラマCDのオリジナル・テーマ・ソングをTVアニメ「WHITE ALBUM2」の挿入歌「Twinkle Snow '13」などの代表曲を持つ「津田朱里」が担当。
上原れな
『WHITE ALBUM2』の主題歌である「届かない恋 '13」をはじめ、タイアップですでに聴き馴染みのある人気曲を収録。さらにアルバムのため書き下ろされた5曲はすべて、上原れな自身が作詞を担当。ストリングスが参加した壮大なロック・ナンバーから、打ち込みメインのポップスまで。多様なサウンドに、これまでで最も上原れな自身の想いが乗った表情豊かな歌。Emergence――"羽化"していく彼女のいまを、ぜひハイレゾで。
Others
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Special Place DSD Recording Series
シリーズ1 (2013年4月2日 / 5月25日リリース)
世武裕子 / 世武裕子 DSD recording sessions vol.1 やもり / vol.2 JOY
シンガー・ソングライターおよび映像音楽作家として活躍する世武裕子が、DSDネイティヴ録音、ネイティヴ・ミックスを初体験。かねてから積極的に高音質配信を行ってきた彼女が、ついにDSDでのレコーディングに挑んだ記念すべき作品です。100万円と2,500万円(!!)、2種類のピアノで同じ曲を弾き比べながら、世界に数台しかないDSDワークステーション「Clarity」を使って、その様子を記録してました。
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シリーズ2 (2013年5月20日リリース)
キセル / KICELL EP in みなと湯
兄弟ユニット、キセルの日比谷野音ワンマンを記念して、なんと銭湯でDSDレコーディングを行ったのがこの音源。誰もが一度は感じたことのある、お風呂で歌を歌ったときの"あの気持ち良さ"。それを驚くほどリアルに追体験させてくれる作品となっています。場所の空気を肌で感じているかのように、臨場感たっぷりに聴くことができるのはDSD音源ならでは。OTOTOYが自信を持ってオススメする人気タイトルです。
シリーズ3 (2013年8月29日リリース)
ROTH BART BARON / DSD Recording EP よだかの星/Campfire
春、オーディオ評論家の高橋健太郎を講師に迎えて、オトトイの学校で開講された「DSD徹底攻略塾」。DSDについて基礎から学び、実際に体験するこの講座の課外授業として、ゲストにROTH BART BARON(ロット・バルト・バロン)を迎えたDSD公開録音を行いました。一片の淀みもない美しい世界観を持つ彼らの楽曲を、肌で感じていただきたいです。
シリーズ4 (2013年9月18日リリース)
大森靖子 / 大森靖子 at 富士見丘教会
季節は変わり、セミの声が鳴りやまない夏。下北沢にある富士見丘教会で、大森靖子のDSDレコーディングを行いました。大森靖子といえば、次世代を担う女性シンガー・ソングライターとして、今、各所から熱い視線を浴びまくっている存在。そんな彼女が、教会の厳かな雰囲気の中、思いのすべてをDSDに凝縮しました。まるで彼女が耳元で歌っているような、生々しい響きを持ったこの作品は、OTOTOYの年間ベストにも食い込む超ロングセラーを続けています。
シリーズ5 (2013年10月17日リリース)
バンバンバザール / バンガロー・セッション
愛車ハイエースに乗って、全国に陽気なグット・ミュージックを届けるバンバンバザール。彼らのDSDレコーディングが行われたのは、湖のほとりのキャンプ場でした。セミの声、小川のせせらぎ、風の音。大自然の奏でる音楽と、バンバンバザールの絶妙なアンサンブルをお楽しみいただける作品となっています。川の音を拾うためだけにマイクを立てたり、セミの放つ高周波をナチュラルに溶け込ませたり、エンジニア的な視点からも聴きどころの多い一枚です。
シリーズ6 (2013年12月5日リリース)
平賀さち枝 / 平賀さち枝と天命反転住宅
天命反転住宅は、通称「死なないための住宅」。まるでSFの世界に紛れ込んでしまったかのような、異世界を思わせる住宅です。こんな一風変わった場所でも、OTOTOYはDSDレコーディングを行いました。アーティストは女性シンガー、平賀さち枝。黄一色に塗られた球体の部屋に向かって、彼女は柔らかい歌声を響かせます。同梱されている写真入りブックレットとともに、場所の雰囲気を想像しながら楽しんでほしい音源です。
シリーズ7 (2013年12月13日リリース)
湯川潮音 / 湯川潮音 at 大倉山記念館
冬の始まりを感じさせる12月初旬、OTOTOYは湯川潮音を招き、DSDの魅力を最大限に活かした自信作を録音することに成功しました。場所は横浜の高台にある歴史的建造物、大倉山記念館。ピアノとチェロを従え、湯川潮音は伸び伸びとした歌声を存分に聴かせてくれます。3曲のみの小規模な作品ながら、楽曲の完成度、響きの豊かさ、どれを取っても最高品質の音源ができあがったと言えるでしょう。
シリーズ8 (2013年12月18日リリース)
森ゆに / 山の上にて(森ゆに at 大倉山記念館)
2013年最後を飾るDSD独自音源となったのが、この作品です。場所は再び大倉山記念館。ピアノと声で端正なポップスを奏でる森ゆには、寒い冬にぴったりの温かい歌声で、聴く人の心を優しく包み込んでくれます。79年の歴史を誇る建物の、自然かつ上品なリヴァーブは、彼女の歌声をより魅力的なものへと変化させました。DSDならではのきめ細やかな音質で、その美しさをお楽しみください。
シリーズ9 (2014年3月4日リリース)
長谷川健一 / 長谷川健一 in かまくら
シンガー・ソングライターの長谷川健一が、寒さ極まる雪のかまくらでDSD録音に挑戦。かつて平家の落ち武者たちが暮らしたと言われる秘湯「湯西川温泉」のかまくらを舞台に、アコースティック・ギター1本で全6曲を弾き語ってくれました。雪があらゆる音を吸収してしまうかまくらの内部は、果たしてどんなサウンドを奏でたのか。ぜひあなたの耳でチェックしてください。
シリーズ10 (2014年5月28日リリース)
南壽あさ子 / 南壽と築地と子守唄 〜南壽あさ子 at 築地本願寺〜
シンガー・ソングライターの南壽あさ子が、400年近くの歴史をもつ築地本願寺でDSDレコーディングに挑戦。金色の装飾品がずらりと並ぶ本堂にグランドピアノを運び入れ、寺院ならではの響きを最大限に活かす形で、美しいピアノ弾き語りを収録しました。『南壽と築地と子守唄』というタイトル通り、目を閉じて聴いていると思わずウトウトとしてしまうような心地良い音源です。南壽あさ子が歌う、わずかな汚れもない透明な子守唄、ぜひ最高音質のDSDでご堪能あれ。
シリーズ11 (2014年9月25日リリース)
曽我部恵一 / 氷穴EP
富士山麓にある“氷の洞窟”(鳴沢氷穴)にて、曽我部恵一が5曲入りの新作EPをレコーディング。KORG「MR-2000S」を使い、デジタル・フォーマットの最高音質とも言われるDSDで録音された本作は、解けた氷がしたたる音が聞こえてくるほど、繊細な音まで記録しています。収録されたのは、4曲の新曲に加え、近田春夫のカヴァー「若者達の心にしみる歌の数々」。本作の購入者には、曽我部恵一がデザインした歌詞ブックレット(PDF)が付属します。
LIVE INFORMATION
Suara アコースティックライブ2015 〜春隣君想フ〜
2015年2月6日(金) @心斎橋 Music Club JANUS
開場 / 開演 : 18:30 / 19:30
料金 : 6,480円(税込)
2015年2月11日(水・祝) @日本橋 三井ホール
開場 / 開演 : 16:00 / 17:00
料金 : 6,480円(税込)
PROFILE
Suara
大阪外国語大学でインドネシア語を専攻。学生時代からバンドやユニットを結成し、ライヴ活動を行う。2005年9月にゲーム主題歌「睡蓮-あまねく花-」「星座」でデビュー。TVアニメ「ToHeart2」のエンディング・テーマ「トモシビ」、同じくTVアニメ「うたわれるもの」のオープニング・テーマ「夢想歌」を歌うなど、その歌声がアニメ、ゲーム・ファンをはじめとする広い層に届き、注目を集める。2007年の〈Animelo Summer Live〉では、初出演と思えぬすばらしいパフォーマンスで話題に。それ以降も、TVアニメ「あさっての方向。」「BLUE DROP」「キミキス pure rouge」「ティアーズ・トゥ・ティアラ」「WHITE ALBUM」などの主題歌を担当。アニメからゲームまで、その活躍の場は多岐に渡る。2010年からは香港、韓国などでライヴを行い、2011年10月には韓国でCDを発売するなど、ワールドワイドな広がりを見せている。“Suara”(スアラ)とは、インドネシア語で “声” という意味。