【PIGGS、とらえる vol.13】「次はPIGGSの番です!」──2022年のBAN−BANは欲深い!?
現在、〈SOUL MEAT 2929 TOUR〉と称したツアーで全国各地を飛び回っているアイドル・グループPIGGS。今回は、BAN−BANの個別インタビューをお届けします。前回の〈DEAR HUNTER TOUR〉を経て、彼女はどのように成長したのか。また、EX THEATER ROPPONGIで開催されたツアーファイナル公演で観た景色はどうだったのか。さらに、3月30日にリリースされる、2曲入りのシングル『小さな叫び』についても語ってもらっています。「BiSHの次はPIGGSの番です」と熱く話したBAN-BANの心情を探りました。
INTERVIEW : BAN-BAN(PIGGS)
EX THEATER ROPPONGIのPIGGSのライヴは、新メンバーが入ったことによる加速と、プー・ルイの人生に寄り添った歌詞が更なるエモーショナルを生み、見事なまでに化けてみせた。満員ソールドに相応しく、すごいグループになっていたのだ。とはいえ、プー・ルイの人生に寄り添うなんて、他のメンバーにとってはどうなんだろう? それって劇薬なのでは? なんて疑問も残る。ってことでBAN−BANに思い切ってその疑問をぶつけてみた。
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
写真 : 大橋祐希
自分が成功したいというより、大きく成功したらみんなが嬉しい。
──最近、学業の方はどうですか?
BAN-BAN : いま春休みなんですけど、前期の実験の単位を落としちゃって。でも、後期は心を入れ替えて頑張りました。前期は、不安定な時期と重なっちゃって頑張れなくて。
──そのときは、PIGGSの活動も頑張れていなかった?
BAN-BAN : PIGGSを頑張ろうって思いすぎて、学校の勉強は無駄じゃないけど時間がもったいないなと思っちゃって。でも、PIGGSのほうも変に悩んじゃってるから、全部が全部、上手くできなくなって。
──そういうモードになっちゃったんですね。
BAN-BAN : でも、いまはなんでも無駄じゃないなって思うから、どっちも頑張ろうって感じです。
──いまは、気持ち的に上がってきたんですね。
BAN-BAN : かっこよくなりたいのに、自分と理想のギャップが開きすぎていて、落ち込んでる時期だったんです。最近は、〈DEAR HUNTER TOUR〉で特典会をやるうちに、ぶーちゃんズ(PIGGSファンの総称)やお客さんの存在を強く感じるようになりました。「自信がない」って言ってる場合じゃないというか。
──なるほど。お客さんとコミュニケーションをすることで、気分が変わっていったと。
BAN-BAN : そうです。いままでは「自分がこうなりたい」、「こういうひとになりたい」ばっかりで、その間が抜けてた気がします。
──その「自分がこうなりたい」、「こういうひとになりたい」という部分は解消されていったんですか?
BAN-BAN : 解消はされていないですね。自分はまだ、そんなにすごい人ではないと思っています。一生懸命頑張るしかないって必死になっているから、気にし過ぎなくなりました。
──BAN-BANさんは、ずっと一生懸命だと思いますよ。
BAN-BAN : 一生懸命…そうなのかな…。でも、もともと自分は、あんまり頑張れない人だと思うんですよ。KINCHANが来てからのほうが頑張れている自覚はあります。私、最初はPIGGSハウスに一緒に住んでなくて居候してたんですけど、それも自分ひとりで家にいると頑張れないなって思ったから居候してたんですよ。私は環境によって、頑張れたり頑張れなかったりするので、頑張れない要素をなくしていかなきゃって思いました。
──PIGGSはセカンド・アルバム『JUICYY』で、プー・ルイさんの人生にグッと歌詞の世界が寄ってきて、よりエモーショナルになった感じがしました。それについて、BAN-BANさんはどういう風に思っていたんですか?
BAN-BAN : 私はプーちゃんの活動をもともと見ていたし、そこがきっかけでアイドルになりたいって思うようになったんですよね。だから、プーちゃんの気持ちを感じることで、プーちゃんは絶対に報われてほしいって思います。『JUICYY』の曲をライヴでやっているときに、他のメンバーが歌ってるのを聴いて、グッと気持ちが入ることが多いです。「私もPIGGSで頑張るぞ」という気持ちになります。
──BAN-BANさんとしては、プー・ルイさんの人生に自分を重ね合わせているところはありますか?
BAN-BAN : 重ね合わせてはいないかもしれないです。でも、私はプーちゃんの人生が乗っかっているほうが気持ちが入ります。
──突っ込んだ質問をするんですけど、BAN-BANさんはアイドルとして大きく成功したいという気持ちはあるんですか?
BAN-BAN : 自分が成功したいというより、大きく成功したらみんなが嬉しい。そこまでの過程を、メンバーとか一緒に仕事をしてる人とか、お客さんも含めてみんなで感じたいです。だから、成功はしたいと思っています。
──プー・ルイさんは、武道館という夢を目指していたけど、上手くいかなかった過去があって。このPIGGSで明確に成功したい感じがあるじゃないですか。そんななかで、この気持ちがBAN-BANさんにとって重荷にならないのかなと。
BAN-BAN : 重荷とは感じないです。自分にはないけど、みんなに報われてほしいです。