立川市と昭島市にまたがる昭和記念公園の後編。今回は、遊び心あふれる「こどもの森」の紹介を中心に、立川口までのルートと立ち寄りスポットをご案内します。「こどもの森」はまるで巨大な秘密基地。他の公園にはない楽しい仕掛けがいっぱいで、大人までワクワクさせてくれます。
<昭和記念公園②のPoint>
・水が出るのは1時間に4分だけ!「わくわく広場」で噴水に出会えたらラッキー
・「霧の森」で霧に包まれるメルヘン体験
・「ドラゴンの砂山」は仕掛けがいっぱい!ドラゴンの中には大人も入るべし!
・救護室や授乳室を完備。何かあったらスタッフのいる「森の家」に
・ひと息つくなら「花木カフェ」のハーブティーを
・デートなら絵になる立川口のイチョウ並木と水路がロマンティック
玉川上水口近くの「こどもの森」へ。トンボ好きの人は「トンボの湿地」を抜けて行くのがおすすめです。水草が生い茂る中に木道があり、夏と秋にはさまざまな種類のトンボに会えます。
「こどもの森」のメインゲート「わくわく広場」では、てっぺんに月球儀がある「月の丘」、1日5回しか稼働しない噴水などがお出迎え。(稼働するのは11:00、12:00、13:00、14:00、15:00。それぞれ4分間、水が出ます。)
噴水は囲われていないので、ほとんどの子どもは存在に気づきません。知らずに近くにいて、急に水が出てきたときの子どもたちの驚いた顔といったら!
12月~2月は動いていませんが、3月〜11月の間にこの辺りで遊ぶなら着替えを持って行くと安心です。
噴水横にあるベンチは、思わず立ち止まって眺めてしまう手の込んだデザイン。ソラマメのさやみたいな形が目を引く、石やタイルの装飾も美しいアートです。
曲がりくねったパイプ状のすべり台が付いた複合遊具「森のとりで」は、休日は子どもたちが群がる大人気アトラクション。小さい子用のすべり台もあります。
たくさんのネットをつなぎ合わせた「虹のハンモック」も人気があって、休日は子どもたちで埋め尽くされます。遊び方は自由自在。端から端まで歩く子、寝そべって動かない子、トランポリンみたいにジャンプする子。それぞれに思い思いの遊び方で楽しんでいます。
「こどもの森」の総合案内所「森の家」は、駄菓子屋、工作教室などが行われる工房に加え、救護室や授乳室がそろった便利な施設。スタッフの方々が常駐しているので、いろいろ聞いたりできるのもいいですね。
広々としたウッドデッキがあり、休憩するのにもぴったり。
「森の家」からのびるウッドデッキを歩いて「霧の森」へ行くと、ちょうど霧が出始めました。10時~16時の間、15分おきに出る霧。風が吹き上げて一面真っ白になったり、足元だけにとどまって雲海のようになったり、とにかくワクワクするスポットです。四角い芝生の盛り土の間を歩くのもおもしろい!友だち同士やカップルで来ても盛り上がりますよ。
「太陽のピラミッド」は見晴らしがいいので、頑張ってのぼってみて。この日は小さな女の子がお父さんを引っ張るようにのぼっていました。
霧の晴れた「霧の森」。四角い盛り土が並んだ様子は、まるで巨大な板チョコです。
「ドラゴンの砂山」にいるのは、どこかユーモラスで親しみやすいドラゴンたち。小さな女の子も怖がらずに遊んでいました。そして、よじのぼったり、体の中に入ったり、ポーズを撮って写真を撮ったり、夢中になっている大人たちの姿がたくさん!
中にガラスがはめ込まれているドラゴンも。
そうかと思えば、すべり台になっているものも。
砂場の奥には、冒険心をくすぐる洞窟の入り口。大学生とおぼしきカップルが入って行きました。
実はトンネルは短くて出口も見えるのですが、出た先には大きな石がゴロゴロしていてわんぱくな子どもを楽しませてくれます。
やわらかい素材で安心して遊べるトランポリン「雲の海」、通称「ふわふわドーム」。これも人気のスポットなので外せません。連なるドームが陰になって子どもを見失いがちなので、小さな子は注意して見ていましょう。
小学生以下のエリアと中学生以下のエリアがあるので、よく確認してから遊びましょう。
ふわふわなので、周りで他の人が跳ねると立っていられません。混んでいるときは周りの人との接触にもご注意を。
16時を告げるアナウンスが流れ始めたら、「こどもの森」に別れを告げて立川口へと向かいます。訪れたのは10月なので閉園時間は17:00(11月~2月は16:30、4月~9月の土・日・祝日は18:00)。立川口から出るためにはあまりのんびりはできません。
見頃を迎えているパンパスグラスを見るため、もみじ橋近くの丘へ。人の背丈より高いススキみたいな植物で、秋の陽に光るふわふわした花穂がキレイでした。
「さつき橋」を渡ったところにある「花木園売店(花木カフェ)」は、ハーブティーが充実。カモミール、ミント、レモングラスなどいろいろあります。テイクアウトのお店ですが、すぐ前にテーブルと椅子があって花壇に囲まれているので、オープンカフェのような雰囲気。アイスクリームやスープなどもあり、女性客に人気です。
「ふれあい橋」を渡ると、芝生の広場に出ます。カフェテラスのある「ふれあい広場レストラン」は、焼きたてのパンが評判の洋食店。パンだけでなく、パスタもおいしいですよ。
広場を過ぎると噴水が見えてきます。その先にあるのが、200メートルのイチョウ並木に挟まれた水路。立川口は駅から歩いて15分はかかりますが、整然とした西洋庭園風の景観は一見の価値あり。見事な景観に出迎えられたい人にはこちらからの入場もおすすめです。
立川口の外には無料エリアの「みどりの文化ゾーン」が広がっています。散策や休憩にぴったりの芝生の広場には、公園の総合案内所、カフェ、昭和天皇ゆかりの資料を展示する「昭和天皇記念館」などがあります。
多くの人が利用する西立川口や立川口からは離れたところにある「こどもの森」。体力切れや時間切れで立ち寄らずに帰る人、「大人が行く所ではない」と関心の低い人を見かけますが、もったいない! 体力と時間の配分に気を配って、一度は立ち寄ってみてください。きっと「来てよかった!」と思えるはずです。
立川口や「ふれあい広場」付近は冬のイルミネーションも有名なので、クリスマスデートにもぜひ。