もしも本当に起こったら…身の毛がよだち&血の気も引く、トラウマ級映画3選
映画の醍醐味の一つに、非日常を味わえる、ということがある。 それはときにファンタジックに宇宙を飛び回るアクションなこともあれば、胸を焦がすほどの切ないカップルの恋のゆくえや、はたまた大自然に身を置きサヴァイバルする生態系の話かもしれない。 日常とは一線を画す一幕。非日常を特に味わえるジャンルといえば、サスペンスやホラーが筆頭株だろう。 恐怖を感じるドキドキは、アドレナリンとして放出されるもの。日常では遭遇できないスリリングと刺激は、我々のカンフル剤にもなる。だからこそ、怖いもの見たさで覗いてしまうのだ。 「こんなこと、あり得ない」と思いながらも、心のどこかで「もしかしたら…起こり得るかもしれない」と絶妙に思わせてくれる、その昂まり。今回は背筋も凍るトラウマ級映画を3本レコメンドしたい。 1本目は76年製作、R18+指定の巨匠・大島渚監督による『愛のコリーダ』。色男・藤竜也に女の情念をぶつける松田英子の熱演がとにかく見もの(で、恐ろしい)。みちならぬ恋、愛、執着の果てに待ち構えるものとは。あっと驚く結末は呆然とし、二度と忘れることのできない恐怖として心に残ってしまう。まさにトラウマ映画。 2本目はホラー映画の申し子、イーライ・ロスが手掛けた『ホステル』。バックパッカーで旅していた若者たちが、調子に乗って遊んでいたところ、あるホステルでどえらい目に遭うストーリー。「海外旅行では羽目を外すのも一興♪」などと、どこか危機意識の薄い自分のどたまをかち割ってくれた、ある種の良作。何がきっかけで地獄の扉を開けるのかは、誰にもわからないものだと震える。 最後の1本はスペイン映画『オープン・ユア・アイズ』のリメイクで、トム・クルーズ主演&製作の『バニラ・スカイ』。順風満帆なイケメンが事故で美貌を失ったことをきっかけに、転落人生を歩んでいく。夢と現実の境目がわからなくなる常軌を逸する展開。90年代までに築き上げた、爽やかで品行方正なトムのイメージもかなぐり捨てた、そのたたずまいも印象的。 3種3様に香ばしい作品群、今宵、恐怖を胸に宿してみては。(文:赤山恭子)
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- 作成日時:
- 2024/12/03 16:33
愛のコリーダ
- 制作年:
- 1976年
ホステル
- 制作年:
- 2006年
バニラ・スカイ
- 制作年:
- 2001年