女の子関係の変な習慣女の子に対しては厳しかった。一人歩きは駄目だった。 当時の私はどうして一人で外を歩いたり出来ないのか分からなかったし、それにいつも反発していてホストファミリーを困らせていた。 ある時、お父さんが一本の映画のカセットをどこからか借りてきた。 タイトルは『新婚旅行』。 女のすすり泣きと、男の『どうするんだ、事実は事実なんだからな』という罵声で始まる。 スリランカでは婚前交渉はほとんどないと言っていいだろう。 というのは、結婚後、新婚旅行に行き、初めて男女の交わりを持ったシーツを持ち帰り、ホームカミングパーティーで親戚等のおばちゃん連中が処女としての印があったかどうか確認しなくてはいけないのだ。 恐ろしい話である。 映画では、そのシーツが真っ白のままで、集まっていた親戚も怒りだし、テーブルをひっくり返す大騒ぎとなる。それぐらい処女でないといけないらしい。 お父さんはそういうことが心配で、女の子の一人歩きは駄目だといいたかったようだ。 映画の内容はは下らなかったが、知らなかった習慣を知る事ができてよかった。 コロンボなどの都会では、かなり進んだ女の子達もいたようで、雑誌等にすでに性交経験がありますがどうしましょうなどという質問コーナーがあったりもした。 しかし、基本的には未だにあのシーツお披露目のホームカミングパーティーがあるのだろう。 恐ろしい事だ。 もう一つ変な習慣があった。 初めてのメンスを迎えると、終了するまで家に籠り、学校にも行かないという習慣だ。 この間家族の男性陣に、姿を見せてはいけないのだ。実の父親も駄目なのだ。 トイレに行くときは、白い布を頭からすっぽりかぶり、姿を見せないようにする。 メンス終了時まで、体を洗う事は出来ない。 そして占い師が、水浴びにいい日と時間を選び、その通りに実行される事になる。 水浴び後、きれいになってから家族の男性陣と面会、パーティーが開かれるのである。 スリランカでは女の子は小さなときからピアスをしていたり、金のネックレスをしていたりするが、初潮を迎えると以前のピアスやネックレスは処分するようだ。 大人になった証で、家族は金のアクセサリーを新たにプレゼントするのだ。 この初潮後のパーティーは、タミール人はもっと派手にやるらしい。 誰かの写真でみたのだが、御神輿のように台の上に乗った女の子が、親戚一同に担がれていた。きれいな洋服の上には、金のネックレスやチェーンが何重にも巻かれていた。 適齢期になって学校に来ないので、初潮が来た事をクラス全員が知る事となる。 これも恐ろしい事である。 ジャンル別一覧
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