テーマ:海外生活(7793)
カテゴリ:ポルトガル事情
どこの国でも同じかもしれないが、ポルトガルでは、教育について様々な問題を抱えている。
新学期が始まるこの時期は、ニュースでいつも教育問題が取り上げられている。 『学校の設備が整っていない』『田舎の学校が閉鎖されるのに反対』などで、親と子供がストをする光景もよく見る。 この国の教育システムはコロコロ変わるので、子供の居ない私にはよく分からない。 今までのシステムで、一番不思議だったのは、教師が毎年勤務先を変わるという事。 公立学校には、その地域固定の教師が何人かいるのだが、それ以外は、毎年総入れ替えとなる。 5万人ぐらい(?)の教師がその対象で、8月の終わり頃、文部省から新たな勤務先を告げられて、引っ越し先を探し、ポル中を大移動するのだ。 去年は、文部省の新たな勤務先の発表が遅れて、学校は始まったのだが、ほとんどの教師がいなくて、2週間程授業がなかったようだ。 大混乱だった。 日本だったら考えられないな、と思った。 親にしてみれば、何年間かその学校に居てくれる、地域密着型の先生を望むだろう。 卒業後、母校を訪ね、担任の先生に会うのが嬉しかったのを覚えている人も多いだろう。 教師の方にしても、可哀想だ。 その地域にも慣れる事もなく、折角仲良くなった生徒ともお別れ、その後生徒の成績が伸びたかどうかなんて知る由もない。 同じ学校で教える事がないので、今年の授業方針を反省し、来年に改善するなんてことはないのだろうか。 地域によって生徒の質も違うし、教師のほうも、毎年毎年大変だ。 授業をしていても、なんか、仮の宿って感じ。 でも、今年から、方針を変えて、3年ごとの移動になったらしい。 これはいい事だと思った。 新しい女性文部大臣は、教育システムに改革のメスを入れているようだ。 先週のニュースで、びっくりしたのだが、教師大移動の結果『4500人の教師が、受け持ち授業数ゼロ』なのだそうだ。 教師が、授業を受け持たずに、お給料がでるんだって。 1年間?いや、多分移動が無いから、3年間。 これは、すごい。 ラテンの人は、大喜び? でも、3年後に首を切られる可能性だって、なきにしもあらず。 今後どうなるんだろう? 教師が余っているのなら、閉鎖しかかっている学校にでも短期間交代で、行ってもらえばいいのに。 教師が余っているようなのに、新たな教師を採用しているようだ。 大丈夫か?文部省。 今夜、テレビで教育問題について、討論会があるようだ。 皆興奮しすぎて、内容を把握するのは難しいとは思うが、見てみたいと思う。 何が起こるかわからない、この国。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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