高成長【始動】候補リスト〔第2弾〕 39社選出 <成長株特集>
本特集では、時価総額200億円以上1500億円未満の銘柄を対象とした「高成長【始動】候補リスト〔第1弾〕」(3月28日配信)に続き、“時価総額200億円未満”の銘柄を対象に、製品・サービスの販売拡大もしくは買収や提携などにより、高成長に向けて動き始めた可能性が高い銘柄を探った(3月29日現在)。
下表では、時価総額30億円以上200億円未満の銘柄の中から、本決算月にかかわらず直近四半期に前年同期比で【10%増収・20%経常増益】を2四半期もしくは3四半期連続で達成した39社を“高成長「始動」候補”として選び出し、直近四半期の増益率が大きい順に記した。連続で収益が拡大し始めた企業は、これから高成長が期待できる有力候補として注目していいだろう。
増益率トップとなった東京計器 <7721> の18年10-12月期(第3四半期)はF-15主力戦闘機用レーダー警戒装置の量産品の出荷が伸びたうえ、船舶港湾機器事業で経費削減が進み、経常利益は前年同期の3700万円から6億0600万円に急拡大して着地。防衛・通信機器の高水準な受注残高や量産が後ずれした半導体製造装置向け機器の納入などを背景に、来期も増収増益基調の継続が期待される。
2位は紙幣搬送機などのパチンコ関連機器とゴルフ用品の製造販売を手掛けるマミヤ・オーピー <7991> [東証2]が入った。10-12月期(第3四半期)は主力のパチンコホール向け周辺設備機器で予定外の受注を獲得したことなどが寄与し、2四半期連続で2ケタ増収増益を達成した。続く3位のイーブックイニシアティブジャパン <3658> は出版社と連携したポイントアップキャンペーンが奏功し、業界トップクラスの品揃えを誇るマンガを中心に電子書籍の販売が好調だった。
4位の日本アンテナ <6930> [JQ]は通信事業者向け基地局アンテナや通信モジュール用アンテナなどの販売が伸び、10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比5.2倍の4.1億円に拡大した。同社は光通信用部品と測定器を主力とする7位のsantec <6777> [JQ]とともに次世代通信規格「5G」関連としても脚光を浴び、株価はいずれも決算発表後に18年ぶりの高値圏に急浮上した。その後は調整局面にあるものの、5Gは有力テーマとしてマーケットの注目度が高く、好業績の関連銘柄としてマークしておきたい。
5位に入ったテクノスマート <6246> [東証2]の10-12月期(第3四半期)は液晶テレビやスマートフォン向け光学フィルム・タッチパネル用塗工装置が増勢だった。4-12月期の経常利益がすでに通期計画を超過しており、業績上振れが確実とみられる。続く6位の弘電社 <1948> [東証2]は主力の電気設備工事で注力分野のリニューアル案件が増加したうえ、施工管理の改善で資材コストが減少したことも利益を押し上げた。決算発表とあわせて、今期2回目となる通期予想の上方修正に踏み切っている。
8位のディーエムソリューションズ <6549> [JQ]は主力のダイレクトメール(DM)事業で新規顧客の獲得が進んだうえ、既存顧客からの受注も伸びた。19年3月期の経常利益予想を最高益に上方修正したこと加え、同社はDM発送代行や印刷などを手掛けることから4月1日の新元号発表を前に関連銘柄としても注目されており、株価水準を切り上げる展開が続いている。
14位にリストアップされたテンポイノベーション <3484> は東京周辺の飲食店に特化した店舗賃貸事業を展開する。10-12月期(第3四半期)は不動産業者との関係強化で収益性の高い物件の確保が進んだほか、リーシング業務で成約件数が増加し、経常利益は1.8億円と前年同期の2.3倍に膨らんだ。業績好調に伴い、19年3月期予想を大幅上方修正し、営業利益は中期経営計画で21年3月期の目標に掲げる6.5億円を上回る7.1億円に拡大する見通しとなった。
┌─ 経常利益 ─┐ ┌─ 売上高 ─┐ 増収増益 予想
コード 銘柄名 増益率 直近四半期 増収率 直近四半期 連続期数 PER
<7721> 東京計器 1538 606 14.7 11991 2 10.8
<7991> マミヤOP 1160 252 18.5 3576 2 23.7
<3658> イーブック 947 199 10.6 3538 3 50.0
<6930> 日本アンテナ 418 414 24.7 4682 2 24.9
<6246> Tスマート 408 747 24.9 4067 2 9.1
<1948> 弘電社 347 791 17.3 9385 2 5.8
<6777> santec 252 437 52.0 1560 2 25.9
<6549> DMソリュ 219 83 21.8 3235 2 21.2
<6322> タクミナ 205 540 38.1 2556 3 13.6
<6188> 富士ソSB 164 372 27.5 3321 2 16.4
<3723> ファルコム 145 375 79.4 558 2 17.8
<2773> ミュチュアル 143 326 39.7 2679 2 11.1
<4235> UFHD 137 166 24.7 3211 2 20.1
<3484> テンポイノベ 125 187 28.6 2190 2 30.1
<1775> E&C 113 860 10.1 19511 2 5.6
<8046> 丸藤パ 110 651 15.2 9697 2 8.9
<6159> ミクロン 105 270 35.7 1442 3 9.6
<4274> 細火工 105 82 12.9 411 2 39.1
<1828> 田辺工業 94.3 575 14.6 9011 2 6.2
<9313> 丸八倉 83.7 169 11.7 1301 2 10.4
<7500> 西川計測 74.1 726 23.9 7681 2 13.0
<6158> 和井田 60.0 552 38.2 2217 3 7.2
<1814> 大末建 58.0 1319 23.9 17821 3 3.6
<6262> ペガサス 57.0 482 10.5 4701 2 8.1
<3682> エンカレッジ 56.8 116 21.6 540 3 20.8
<3250> ADワークス 56.1 153 47.6 6155 2 17.3
<6677> エスケーエレ 54.3 1506 12.7 6672 3 5.0
<6554> エスユーエス 52.6 232 19.2 1996 2 22.8
<4779> ソフトブレン 52.4 448 20.0 2565 2 16.4
<7565> 万世電機 43.1 239 12.2 6179 2 9.5
<3912> モバファク 39.5 265 22.2 843 3 -
<4113> 田岡化 38.7 1004 15.5 6718 3 7.2
<6848> 東亜DKK 34.9 607 11.4 4385 3 11.9
<9049> 京福電 31.6 450 11.2 3368 2 10.3
<6045> レントラクス 30.8 102 16.4 2226 2 16.2
<9445> フォーバルT 29.7 188 21.9 4785 2 11.7
<3798> ULSグルプ 26.1 300 24.6 1211 3 16.1
<3356> テリロジー 22.9 59 48.7 998 2 120
<3995> スキヤキ 22.6 76 75.8 1264 2 71.8
※売上高、経常利益の単位は百万円。増益率、増収率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。
株探ニュース