書店に住む
ジュンク堂書店 広島駅前店で閉店後に住民として一泊(午後9時から午前8時30分まで)し自由に読書ができるという企画が実施された。
読書好きの方がSNSで「ジュンク堂に住みたい」と呟いたことを、きっかけに10年前から全国各地で行われているそうだ。
自分も本は好きだが、ジュンク堂に住みたいという発想はなかった(笑)
会社から帰ってきて家がジュンク堂になっていた。
そんな感じだろうか?
書店内をブラブラと歩いて気になった本があれば、手に取って読んでみる。
床に寝転がって読んだりして一晩を過ごす。
本好きにはたまらないひと時になることだろう。
でも、なぜか自分は、あまり魅力を感じなかった。
本は好きなのに、なぜだろう?
自分の中で図書館に行くのと重なってしまった。
図書館に行っても、長くて数時間、これで十分満足だ。
しかも、本を読むというより読みたい本を探すのが主目的なので見つかったら、その場で読むのではなくて、借りて家でゆっくりと読みたい。
書店も同様なので、本を探す場所という意識が強い。
このため、本屋で一夜を過ごすということにあまり魅力は感じない。
本屋を1人で数時間、独占できるのであれば、誰にも邪魔されずに本を探せるので魅力は多少感じるが、それでもワクワクするまでには至らない気がする。
それは、今も子供の頃でも同じだと思う。
本は人目を気にしないで1人だけ世界に入り込んで読みたいので、周囲に誰かいるというだけで没頭できなくなる。
今回のジュンク堂に住むという企画は2人1組で8組の方が選ばれて実施されている。
特に2人1組という点か気になった。
2人で書店に行く時点で本を読むということは諦めないといけない。
これが、自分にとって魅力を感じなかった大きな理由だと思う。
書店だけではなくて・・・
以前、よく宿泊していたホテルのラウンジは海外でよく見かけるような書斎といった感じになっていた。
書斎なので色んな本、ラウンジということで新聞や雑誌もが置かれてあって自由に読むことができた。
コーヒやお菓子なども用意されていて自由に飲んだり食べたりしながら本を読むということもできた。
あまり、利用する人がいなかったので、誰もいないことが多かったが、それでも自分の世界に没頭することはできなかった。
子供の頃から本屋での立ち読みというのが苦手で、立ち読みをしても没頭できないので内容が頭に入ってこない。
本を読むための1人だけの空間でが別にあれば、話は変わってくるが書店にそんな空間はない。
そう考えると書店内に個室が用意されていると話は違ってくる。
手に取った本を個室で読むことができるような環境なら魅力を感じる。
今後、書店が存続するためには「個室もある書店」というのが新しい書店のカタチになるような気がする。
実際、既にホテルと書店がコラボした宿泊施設もできているようだ。
更にいうと、キャンプ場に書店があるような場所を作る。
テントなどの持ち込みが可能で、キャンプもできて、本も読める。
宿泊もできるスーパー銭湯+書店というのも面白いと思う。
リラックスできる環境でゆっくりと本が読める。
そんな場所があると利用してみたいという人は増えるのではないだろうか?
こんな場所があれば、利用料を徴収しても得した気分になれるのではないだろうか?