小倉の町家で隠れ家フレンチ◆OHNO : OHNO

福岡県北九州市小倉北区京町1丁目2-14、OHNO(オオノ)。
2021年2月、船場町から京町に移転オープン。
和のテイストを加えたフレンチベースのコースを提供されている。
小倉の中心街の路地にノスタルジックな町家の店舗は、小倉が城下町であることを思い出させる。
看板・店名表記をあえて出されておらず、口コミだけでの集客。
樹齢500年の桜のカウンター8席のみ、ご夫婦で営む拘りの隠れ家。
JR小倉駅徒歩6分。予約可。カード可。禁煙。駐車場なし(そばにコインパーキング)。
営業時間①18:00～②19:00～(閉店23:00)。8席(3組)の1回転。定休日:不定休。
15000円(税込)のコースのみ。サービス料なし、席料1000円。ペアアリングコースあり。
(HPに予約フォームあり) https://restaurant-ohno.net/

前回の利用時に予約して二度目の訪問。
看板も店名も何処にも出ていませんが、表から見るお店は良い雰囲気。
店内に入ると、樹齢500年の桜のカウンター席に迎えられ。雰囲気の良いBGM。
フロアには料理やお酒の説明をされている奥さま。厨房にはオーナーシェフ大野さん。
今回活けられていたのは桜。
桜のカウンター越しにお花見です。
来店の組ごとにアクリルの衝立での感染症対策をされています。

初回はスペシャルな月でしたが、この日はスタンダードなコースです。
席には今月のメニュー。食材が書かれています。
ペアリングも利用しました。

◆コース+ペアリング 26000円(税込) ～コースのみ 15000円(税込)～
鯖/カリフラワー
鰆/つぼみな/晩白柚
石鯛/マッシュルーム/菜の花
白子/甲殻類
のどぐろ/雑穀米/麹
島黄金
鹿/キクイモ
自家製ヨーグルト/みかん/金柑
フィナンシェ
貯蔵柿
オリジナルプレンド
自家製パン
自家製バター

先ず、食前に本日の食材を使ったスープから。
次に、メニューに記載はない野菜のサラダ。
添えられた桜の枝が綺麗で、テンション上がります(*^^
花に見立てた紅芯大根の下には、根菜や茸の野菜のマリネ。
ペアリングは、シャンパーニュから。
写真は時系列です。
お酒は料理に合わせてセレクトされ、都度奥さまがご説明。
ご説明は流暢で良い感じです。

一品目。
マリネ液に浸した鯖、下にはカリフラワーのムース。
木の取り皿に自家製パンが用意されます。
好みで利用できるように、自家製発酵バターが添えられてます。
パンが美味しくて、ついついおかわり。
ザクザクとその場で切り分けて出される音も良い。
二品目。
鰆の炭焼、下には蕾菜のクリームソース、熊本の晩白柚。
三品目。
石鯛のレア焼き、マッシュルームと菜の花の2種類のソース。
四品目。
白子のフラン、甲殻類のソース。
五品目。
脂ノリの良いグリルされた喉黒、下に雑穀米、自家製の醤油麹カシューナッツのバターソース。
大野さんのコースは、地の利を感じられる魚介の皿がとても良いです。
六品目。
口直しにと温かい黄色人参のポタージュ。
七品目。
北海道の蝦夷鹿、ポルト酒のソース、キクイモのピューレ、赤ワイン塩を好みで。
鹿肉に合わせて、ペアリングは2015ビンテージの赤。この合わせ方がツボ。
柔らかな鹿肉で、ジビエを感じさせないクセのなさ。美味しい。
ここから続けてデザート。
自家製ヨーグルトのアイス、蜜柑のソース、金柑のコンポート。印象的な有田の器が素敵。
コーヒーをいただいて。
ピューレのような貯蔵柿のデザート。
焼きたてのフィナンシェ。

料理もペアリングも、本日も満足です。
近海の豊かさが活きた食材への拘りを感じ、魚介の存在感がしっかりあるフレンチコース。
シェフのキャリアを感じる仕込み。内容もポーションも好みです。
また伺います(^^

福岡県北九州市小倉北区京町1丁目2-14、OHNO(オオノ)。
2021年2月、船場町から京町に移転オープン。
和のテイストを加えたフレンチベースのコースを提供されている。
小倉の中心街の路地にノスタルジックな町家の店舗は、小倉が城下町であることを思い出させる。
看板・店名表記をあえて出されておらず、口コミだけでの集客。
樹齢500年の桜のカウンター8席のみ、ご夫婦で営む拘りの隠れ家。
JR小倉駅徒歩6分。予約可。カード可。禁煙。駐車場なし(そばにコインパーキング)。
営業時間①18:00～②19:00～(閉店23:00)。8席(3組)の1回転。定休日:不定休。
13200円(税込)のコースのみ。席料別途1000円。ペアアリングコースあり。
(HPに予約フォームあり) https://restaurant-ohno.net/

あさ海を訪れていた時のこと。
美味しいお店の話をしてまして「行かれました？」と聞かれたのが、こちらOHNO。
船場から京町に移転されて看板も出されてないとか。
何々？！そうなんですか？！
昼だったものですから、気持ちは今日の夜にでも。
だったのですが、最近はちゃんと間を空けないとコース後半が苦しくて失礼になっちゃう。
日を改めてと思っていましたら、また感染者数が上がってしまい、落ち着いた時期に予約。
12月初旬の利用となりました。
OHNOさんにとって移転後初の12月。
特別なコースの月となっていました。

(12月限定)コース 16500円(税込)
(12月限定)コース 16500円+ワインペアリング 27500円(税込)

予約可能なのは、18:00と19:00。
19:00スタートでお願いして、当日。
店を探して京町をウロウロ。
案内、看板、店名すら全くない潔さ。
…見つかりました！
あ～　ここでしたか。
以前は焼鳥店だったような記憶。
一度来て知れば、分かり辛い場所ではありません。
京町の路地通り。
こちらのお店だけが別世界のよう。
外から中の様子が分かるようになってます。
入口の格子戸を引きアプローチへ。店内は立派な桜のL字のカウンター。
内側に奥さまが立たれ、シェフが奥で調理されています。
ウェルカム感が漂う店内。
席の正面に活けられた花木。良い感じです。
「寒くないですか」と、Ralph Laurenのブランケット。

席に「OHNO」と記されている紙、裏返すとその日のコース。
食材が記されていました。

卵/毛蟹/キャビア
白トリュフ/マッシュルーム/白バルサミコ酢/じゃがいも
伊勢海老/帆立/レンコン
キクイモ/バルミジャーノ
クエ/下仁田葱/カブ
ゆず
もとぶ牛フィレ/島黄金
バラ/ヨーグルト
フィナンシェ/タルト
オリジナルブレンド
自家製パン
自家製バター

ワインペアリング 10000円
グラスワイン 1500円～

ペアリングをお願いして、コースのスタート。
先ずはスープ。
その下にシェフからのひとこと。
手も心も温まりますね…

①ウフ・ブイエ
(ペアリング) Champagne Ayala N°7 Brut
滑らかな卵料理。北海道の毛ガニが入り、上にはキャビアも。
シャンパーニュ・アヤラと合わせ。う～ん！幸せ。

②タルト
(ペアリング) 鍋島 雫しぼり純米大吟醸 30BY
イタリア産フレッシュ白トリュフ、マッシュポテトとマッシュルームのソテー。
白バルサミコ酢のソース。
白ワインだと合わないと用意された鍋島。

③伊勢海老
(ペアリング) Dom. Billaud Simon Chablis Tête d'Or 2017
伊勢海老を伊勢海老のソースで。
帆立と伊勢海老のムース。つなぎに蓮根、ふわりとした食感。
200年の伝統を誇るシャブリで今最も注目されるドメーヌの一杯と。

時間に合わせて焼きたてで出される自家製のパン。
凄く美味しいので伺うと、小麦粉は北海道のキタノカオリ。
水分量を多めにし熟成時間も1日以上だそう。
Gohでも出されるパンストックのキタノカオリ。
好きで買い続けてますが、それよりも美味しく驚き。

④トピナンブールのポタージュ
(ペアリング) aya blanc 2020
キクイモのポタージュ。二層になっていて下にチーズのフラン。
日本ワイン、宮崎の辛口白ワイン綾ブランと。
程よい酸味と後味に感じられる滑らかな渋みのバランスが心地良くドライな余韻の白ワイン。
フランに使われたバルミジャーノと合いますね。

⑤クエのポアレ
(ペアリング) MURE MUSCAT 2010
ポアレの下に蕪のピューレ。ソースは下仁田葱を使用。
表面はパリッと、中はしっとりし弾力のあるクエの身が美味しい。
ミューレのリースリングで、味が映える。

⑥柚子のシャーベット
スッキリとお口直し。

⑦もとぶ牛
(ペアリング) Chateau des Jacques Morgon 2015
フィレのロースト。赤ワインベースのソース。島小金(黄人参)のピューレ。
好みで自家製赤ワイン塩を。
綺麗な肉色のフィレ、火入れの感じが良いです。
飲み頃熟成の、モルゴンの辛口フルボディが合う。

⑧デザート
(ペアリング) Cotes du Jura Macvin Blanc
薔薇のソルベ。ヨーグルトの泡。
檸檬のタルト。
焼きたてのフィナンシェ。
香りも良いし、このサク感は焼きたてならではですね～
シャトー・ダルレイの白ワインを、デザートワインとしていただくとは贅沢な。
良年のみの生産のウイヤージュワイン。

コーヒーと紅茶の選択から、コーヒーをいただいて。
最後に、台湾茶の「貴妃(きひ)」をいただいてまったり。
お土産に、パウンドケーキを1つづついただきました。
コース全体にポーションは小さめですが、それがかえって満足度が上がるように思います。
量は食べる側が店を選べば良いですものね。
良い時間でした。

久しぶりに小倉で、このお店は「来る」と思うコースフレンチと出会いました。
店の雰囲気、シェフの経歴、フロアの奥さまの雰囲気、垣間見える真摯なご性格。
この席数だから、ご夫婦で営まれているから、ゆえに出来ることを沢山感じて。
洋食系は中々評価の高い店が出てこない北九州において、好評価となる予感。
日に1回転8席だけの店、今後予約が取りづらくなると思われ。
もう次の予約を入れました(^^