盛岡のディープ・スポット。──「美食道楽」（14年ぶりの岩手旅行・その6） : 美食道楽

岩手の名物料理があれこれと集結する盛岡は、自慢の食材だけでなく、
日本三大杜氏の一つ、南部杜氏が醸す美味しい日本酒が味わえるエリアだ。


そんな盛岡の夜を楽しむべく、あちこちの居酒屋に電話を入れてみたものの、
三連休前ということでどこも満席（汗）。
唯一、確保できたのが2巡目の8：15スタートのお店だった。


「8時頃までどこかで軽く何かつまむ？」ということで、いざ、出陣！！
ホテル前から続く大通り界隈は飲み屋さんがとても多い。
路地を入ると歌舞伎町のようなギラギラネオン街もあったり（汗）。
どこをどう歩いたかわからないが、ギラギラ通りから少し離れた場所に
「名店会館」というチト妖しい雰囲気のレトロな建物を見つけた。
いささかショーワチックな旧い大きな建物に、小さな飲み屋が集まった、
いわゆる「飲み屋横丁」のような佇まい。。。


あまりに妖しすぎる雰囲気（大変に失礼！）に、そのまま通り過ぎようとしたのだけれど
「美食道楽」というお店の名前と「本日のおすすめメニュー」に釘付け（笑）。
「もしもの場合は一杯だけ飲んで出てくれば良いのだから」と
とりあえずの言い訳を考えて妖しすぎる「名店会館」の奥にある急な階段を上る。


暗いコンクリの階段を登り切った踊り場のすぐ脇に、
そのディープ・スポット、「美食道楽」さんの入口はあった。


人なつこい店主の方と元気の良い女性スタッフが二人で回す此方は、テーブル席もあるが、
現在はカウンター席のみの営業。予約なしなので断られるかなーと思ったが、
「どうぞ、どうぞ！」と招き入れてくれた。。


席に落ち着き、とりあえずは腹ごなしの「とりビー」（とりあえずビール！）。
お手拭きとほぼ同時に登場したのが、「お通し！」の「雲丹」（驚）。
お通しで三陸産「殻付き雲丹」が登場するとは、さすがに盛岡のお店だ。
盛岡は三陸方面との交通の便も良いので、海の幸も色々といただくことができる。
どこまでも甘く、ホンノリと塩味があってとても美味しい！
「お代わりできますよ！」とのことだったが、他のお料理も食べたいので、とりあえず我慢！
店内には食べ物やお酒のメニューがあれこれと掲げられている。


○「ふぐ白子ぽん酢」
でかい！でかすぎる（笑）。切れ目が入ってない白子に豪快にかぶりつく（笑）。
白子の旨みが口の中でほとばしる訳だが、白子ってもっと上品にいただくものと思っていた。
たっぷりしすぎ（笑）！！


○日本酒色々
日本酒の品揃えがとにかくすごい！ポン酒好きの相方も感動！岩手、秋田、青森、宮城の蔵を中心に、
店主自らクルマで酒屋さんを巡って買い付けておられるそう。
しかも切り子のグラスでいずれも半合（500円〜）からいただけるのは嬉しい。


「愛宕の松 純米吟醸 ひと夏の恋」（宮城・新澤醸造店）も500円。


「田酒 純米吟醸 彗星」は少しお高め！


○鮮魚盛り合わせ
「舟盛り」は3〜4人前とのことなので食べられないし（笑）。


○殻付き生ガキ
プックリとした生ガキはミルキーな味わい。。。此方も大きくて食べ応え感あり！！


「田酒純米吟醸 百四拾桜」と「田酒純米酒70　古城錦」を飲み比べ！！なんという贅沢っ！！
この頃になると、8時過ぎに予約した店は行かなくても良くなっていた。
キャンセルの電話をしても全然つながらないし。。。此方でジックリ腰を据えて飲むことにした（呆）。


電話から戻ってくると、連れが隣の席の若者と盛り上がっている。
盛岡在住の彼は横浜が大好きで、彼女と何度も横浜やディズニーランド&シーへクルマで出かけ
（遠いのにっ！！）、プロポーズも「港の見える丘公園」で成功させたそうだ。
正直、私たちよりも数倍、横浜に詳しい（笑）。
私たちの会話に「横浜」（飛鳥Ⅱとか）の話が入るのを耳にして、だいぶ前から話に加わりたかったらしい。。。
よっぱの連れは人生の先輩としてエラソーに語っていたが、そんなロマンティックなことをしてくれたことないしっ！！
若者たちの「ちょっといいステキな話」を聞きながら、さらに飲む、飲む（呆×∞）。


○馬刺し

○ポテトフライ

「牛すじ煮込み」も食べたと思うのだけれど、写真がないし！

○「豊盃　特別純米」

最後は「岩手のとっておき」ということで「AKABU」。
東北大震災で蔵が全壊した大迫町の「赤武酒蔵」の6代目蔵元が新天地の盛岡に移転し
再起をかけた新ブランドとして知られる「AKABU」。
はじめていただいたが、フレッシュで華やか、それでいてやや甘味のあるバランスの良さが特徴だろうか。。。
岩手発の「カワウソ」、もとい、「獺祭」のようなポジショニングをめざす蔵として
注目を集めつつあるのだそうだ。


散々、飲んで、食べて、「盛岡には良いお店があるねー！」と感激しながらホテルに帰り着いた時には
11時をまわっていた（呆）。。。お会計は二人で1.5万ほど。
新鮮な海の幸と銘酒を色々いただいてこのお値段はお安い方かもしれない。
5,000円で飲み放題コースなども設定されているようだ。
ランチもあるそうだが、とにかくボリュームがすごいのだそうだ。地元のSNSなどでは話題のお店でもあるらしい。


ちとディープな場所ではあるけれど、美味しいお酒とお料理を食べたい方にはオススメ。
行き当たりバッタリで久々に良いお店を引き当てて、気分が良い夜だった。
また盛岡に出かけることがあったら再訪しても良いかな。


ごちそうさまでした☆