関東にこのお店が欲しいです。 : ナクレ

昨年訪問の印象が非常に良かったので、再訪しました。
仙台滞在、最後の食事にしました。
2度同じような食事を頂いたので、流石に前回ほどの
感動は受けませんでしたが、やはり満足度は非常に高いです。
今回、ランチは13000円台半ばでしたが、東京だと到底この
お値段ではいただけないレベルかと思います。
口コミ数が38件ですので、3.68の点数ですが、
そんなお店ではありません。レベル的には軽々4.0は超えていく
お店です。(確か、移転前は3.9位の点数があり、仙台フレンチでは
ダントツの一位でした。)
今回は、スタッフが変わり、サービスの点数をかなり上げました。
今回は妻も訪問しましたが、妻も満足していました。

いくつか、コメントを残します。

(1) ゆずのジンジャー

さすが、しっかりとした実力のある高級フレンチのお店です。
その辺の似た類の飲み物とは違います。刺激が強すぎるわけでもなく、
上品でスッキリしています。妻のエルダーフラワーのジュースも
見た目、水と変わりありませんが、しっかりとした、甘みのある
美味しいものでした。現在、ドイツに滞在していますが、
その都市にもミシュラン店が数件ありますが、フレンチでしたので、
とても予約する気にはなれず、体調もフルコースをいただけるほど、
整えられず、現地でも予約する気になれず、
それなりのお店に訪問しておりますが、
まあ、本当にそれなりで日本の良いフレンチには全然及びません。
昨年、イタリアのある都市のミシュラン店全てに行きましたが、
このお店には及びません。洋食に関し、外国はすごくて、
日本はそうでもないというのはもはや過去のことです。

(2) カツオ

前々日に同じようなものをいただきましたが、 前々日とは違って、
上に、シブレット、エシャロット、タイム、乾燥キャビア
が載っています。シブレットはほんの一瞬感じ、エシャロットは後味に、
タイムはやや長い時間感じますが、乾燥キャビアは私には
わかりませんでした。構成要素は多いですが、まとまりが
ないわけではありませんが、3を基準にしていただけると
素人の私にはありがたいです。

(3) 根セロリといくら

本日は前々日と違って、しっかり、根セロリのピューレに
味が乗っていました。いくらは柑橘の皮で香りがついていました。
細いローリエは見た目にはほとんどありませんが、かなり効いた味でした。
柑橘の香りを利かすところが品を立体的にしているのでしょうね。
似たような組み合わせで、カリフラワーとかでもできそうな気がします。
マネできそうなので、記憶に残しておきたい一品でした。
いくら自体はブラッスリータツヤ様の方が張りがあって、良いいくらでは
ありました。飲食店って、N0.1になる必要があるかもしれないので、
厳しいですよね。

(4) 前菜はもう一品あります。海老の出汁のうーめん。
お味は上品カップヌードルと言ったところでしょうか。実は
私、カップヌードルは食べませんが、カップヌードルの
味自体はかなり好きな味です。私には味に関しては、何の付属的要素の
影響をも受けませんので。

(5) イカスミチップス

下にトロトロのネギがあり、このネギが茹でたものなのに、その味が甘いこと。
玉ねぎの次はネギに進出ですかね。牡蠣もあります。58度で火を通しているとのこと。
めちゃくちゃ磯の香りがしますが、嫌な感じではありません。下が緩い感じの食感で
ありますので、イカスミチップスで食感を変えています。このチップスもチップス自体は
よかったです。

(6) パン

(a) カンパーニュ：皮に酸味があります。
(b) バゲット：クラストの部分がフランスと日本の中間のような味です。

どちらも見た目茶色の色ほどのインパクトはありません。おいしい方のパンだと
思いますが、唸るほどのパンではないかと思います。

(7) 魚

二品ありました。
手前にはた(宮崎産)があります。当店も皮目が本当に綺麗。
この薄い皮がこんなに綺麗に焼けているのには驚きます。
私だったら、ぐちゃぐちゃになってしまいます。
旨味が増している気がしましたので、浅く寝かしているかと
感じました。ソースが珍しく、南瓜ベースで金柑も入っているとのこと。
爽やかなマーマレードっぽい味でした。

奥のものは断片的にしか記憶がなく、表面のパプリカパウダーと衣
の味は覚えていますが、中にエビが入っていたかどうか記憶が
定かではありません。


(8) 肉

仙台牛のザブトンでソースは鳥だしのjus de viandeとのご説明だったと
思います。食感がムニュムニュしていまして、ソースよりも塩と肉の単純な
構成をより強く感じました。手前にはみょうがのピクルス、奥には白ナスが
ありますが、みょうがは食べた時は味ははっきり覚えていましたが、
正確な味はもう忘れていますが、一般的なピクルスの味とは違っていた印象だけ
覚えています。

(9) デザート

四つあります。

(a) フロマージュブラン

下にライチのソルベがあります。ライチの独特な味が抑えられている印象を持ちました。
(私はライチは単体ではおいしいとは感じません。ピエールエルメのマカロンに
あるようにライチと生クリームを同時にいただくスタイルだとおいしいとは思います。)
フロマージュブランの旨味と混ざって、おいしいスイーツだと感じました。
上にはマリーゴールドの葉がありますが、見た目は綺麗ですが、味的には個人的には
要らないかと感じました。

(b) ほうじ茶アイス

今回も下の求肥との相性がよく、えも言われぬ美味しさなのですが、
前回の印象が強すぎて、今回はそこまで、驚嘆はしませんでした。
しかし、この和洋折衷の品は当店のスペシャリテなのでしょうね。
素晴らしいとは思います。妻はその味に驚いていました。

(c) カプチーノを模したもの

中にエスプレッソのシャーベットがあります。前回よりも味が強く、キャラメル感も
ありました。前回は本当に氷っぽかったので、前回より全然良いです。

(d) なし(幸水)

これは全く普通でした。温度帯もやや高かったと思います(高く感じました)。


(10) お茶

ハーブテイーを選択。レモンバームとまたもマリーゴールドの味がします。
お茶菓子はフィナンシェ、クリの蜂蜜の味がします。
焦がしバターたっぷり感というものはなかったと思います。食感は硬かったです。


前回ほどのインパクトはなかったですが、十分に満足が行く内容でした。
また、来年お邪魔させていただきます。

2度移転しているそうですが、最初の店舗の時に、昼夜合わせて、
3度訪問したことがあります。その時からスペシャリテの趙マニアックなお料理に
脱帽した覚えがあります。食べログ活動を開始してからは
初めての訪問となります。良いお店だと昔から知ってはいましたが、
昔信仰なされていた(いる？)神の系統が私を嫌ってしまうので、
敬遠していました。私はいつも大丈夫、大丈夫と言っているのですが。。。
今回はその神棚を見つけられなかったので、これからは仙台に滞在した際は、
頻繁にお邪魔することになろうかと思います。

表題の繰り返しになりますが、飲み物台入れて、
10000円切っての、このお料理は素晴らしいです。
都内でランチ10000円越えのフレンチをいただくことが
滑稽にさえ思えてくるほど、素晴らしい内容でした。
食後、相当日にちが経っていますが、記憶の中にあることを
以下に書かせていただきます。

(0) お水

滑りのある日本のお水でした。お水、グラスとも問題はないのですが、
滑りのあるお水を私は結構苦手としています。飲めないことは
ありませんし、大嫌いと言うわけでもないのですが、Mgが大量にある外国の水以外の
選択肢が他にあれば、他を選択してしまいます。

(1) 柚薫るジンジャエール

題名通りのもので、美味しいものでしたので、
テンションが上がりました。お店の感じも以前よりは格段に
お洒落なビルに入っており、内装も全然よくなり、
エレガントになリました。もう、期待しかありません。

(2) 帆立

メニューには具体名が書いてなかった、アミューズです。
帆立の後ろにうずらの卵のポーチドエッグがありました。
帆立のソースはエビスソース、ケシの実との説明を受けたと
記憶しております。パクチーもありましたが、パクチー独特の
味が意外に強くなく、全てを同時にいただくとなんとも表現し難い
味になります。強い味ではないのですが、好みは分かれるかと思います。
初めての味なので、処理できなかったと言うのが正直なところです。
ポーチドエッグは黄身よりも白身の味の方が目立ちましたので、やや
短調には感じました。

(3) オマール海老

オマール海老は個人的にフランスロスコフのホテルでいただいた、
本当に甘いオマール海老の味を一生忘れることができないので、
それと比べると相当落ちますが、品質のよいものではあるとは
思います。ソースはよくわかりませんでしたが、いしるが使われているかとは
感じました。セルフィーユも悪くない組み合わせとは感じました。

(4) フィンガーフード

写真だと大きく見えますが、実際は小さい一品です。
これは凄かったです。古代米のクロケットですが、海苔の磯の香りの
味が口の中で爆発しました。上に乗っている筋子もナスタチムも
どうでもよくなってしまうほどの破壊力でした。
筋子もナスタチムもなくてよいです。シンプルに
おはぎのようなものだけでよいです。
古代米を使っているのもポイントなのでしょうね。
海苔だけの味が突出しませんので。
非常に素晴らしい逸品でいした。
また、是非、いただきたいです。

(4) 冬瓜、フラン

これもよかったです。容姿はロブション風な感じのものですね。
見かけが良くても味的に？と言う品ではありませんでした。
上に、蟹味噌、キャビアもありますが、
キャビアの量もしっかりあり、しかも上質で旨味、塩味が
非常によく、美味しかったです。一般人の私は普段、キャビアを
口にしませんし、レストランでも少量しか頂けませんが、
このキャビアは短い人生の中で最高のものでした。
味付けは蟹のコンソメ(書いていてわかっていません。)ですが、
蟹の味というよりも、例え用のない味でした。
上にある緑のものはエストラゴンでして、強烈な味のものではな
いですが、視覚的効果は絶大な気がしました。センスが本当に素晴らしいと
感じる逸品でした。

(5) 蟹のフラン

上にあるのはビオラ(パンジー) の花びらを乾燥させたものですが、
味はありません。パンジーの花が食べられるとは知りませんでした。
勉強にはなります。彩も綺麗ですしね。あるのとないのでは視覚的には
違いますしね。蟹のフランの上には野菜のソースがかかっていましたが、
味は忘れてしまいました。すいません。しかし、これがないと完全に茶碗蒸しに
なってしまってしまうと感じたことは覚えていますので、必須な物だったかとは
思います。味よりも温度帯の方が覚えていて、チョった生温い感じで、
個人的にはいくらなんでも温度が低いと感じました。その点において、
コースの料理の中で、疑問符がついた唯一の一品でした。

(6) パン

バゲットとカンパーニュ二つありました。
これも自家製かと思いましたら、こちらは都内の
パン屋さんから購入しているとのことでした。
パンは意外に簡単な作り方があるのですけれどね。
バターはカルピスバター(有塩)でしたが、このバゲットとは会いました。
普段、コース料理の中で、バターをつけて、パンを
いただくことはほぼないのですが、バゲットが淡白すぎると
感じましたので、今回はバターを付けました。
両方とも単体としてはさして美味しくないですが、
一緒にいただくと美味しく感じました。おかげで、
コース料理として共にいただくよりもパン自体を食べてしまいました。
カンパーニュはグレードが高かったです。
ライ麦の酸味がなく、その代わり、全粒粉の旨味が強いものでした。
質問しなかったので、わかりませんが、葡萄酵母を
使っているのでは？と感じました。


(7) 魚

銀むつが下にあり、その上に青のり、せり、ゴボウが乗っています。
下には青のりのソース。青のりは繊細だけれども力強い味、セリは
シャキシャキしていて、新鮮なものなので心地よく、ゴボウも旬ですからね。
銀むつがバターと砂糖でキャラメリゼしていたもので、非常においしかったです。
魚の脂と、味付けのアマうまい感じが素晴らしかったです。なかなか、砂糖を
フレンチで料理で使うことはないかと思いますが、非常によかったです。
和の煮付けとかからヒントを得ているのかもしれません。和では普通に使いますからね。
青のりのソースには茶色の種子みたいな粒々がありましたが、「ふのり」だそうです。
ソースの旨味も非常に良かったです。全体的に大満足の逸品でした。

(8) サラダ

この品の立ち位置がよくわかりませんでした。口直しなのですかね？？？。
広島の梶谷農園からのハーブだそうです。(梶谷農園様はホームページを拝見すると、
すごそうな農園ですね。)ドレッシングはアーリオオーリオでした。
味的にはハーブですね。これ以上、感想はないです。

(9) 肉

肉はイベリコブダですが、脂分が若干薄いかとは感じました。
写真を見ると、断面がロゼ色で非常に綺麗で美味しそうですが、
魚に比べるとちょっと、味が単純すぎて、物足りない気がしました。
塩気が個人的には足りなかったのかもしれません。
トリフオイルは香りましたが。
一方、付け合わせはキャベツでしたが、乾燥からすみがかかっています。
この組み合わせもいいですね。肉よりもこっちの方が美味しく感じました。

(10) デザート

これも素晴らしかったです。レビューしている中では
ミッシェルとロワグロ様レベルのもので本当に素晴らしかったです。
簡単なものから述べます。ドライフルーツ(いちじく、柿)は普通でした。
奥の羊羹は水分の多いもので、そんなにレベルのもので、おかざき樣
で非常に良いものを頂いたので、ちょっとそれとはレベル違いでした。
左にあるのはアーモンドミルクのエスプーマで、外からは想像がつきませんが、
中にエスプレッソのシャーベットがあります。ちょっと、中と外の違和感があり、
中が薄味のエスプレッソのシャーベットでしたので、
凍らす前の段階で味を相当強くした方が良いかとは感じました。
メインのフロマージュブランですが、これが本当に素晴らしかったです。
最近では京都のLuca様のパフェを上回るものでした。
まず、容姿が、惚れ惚れします。味も素晴らしくて、
フロマージュブラン、生クリーム、その下に求肥ですが、
シェフ様が日本人であり、フランスで修行した経歴を最大限生かした
デザートかと感じました。一生、記憶に残るものでした。
この構成要素で美味しくならないわけはないですよね。
この組み合わせを思いつくことが素晴らしいです。
もう、他のデザート全くいらないです。お皿も金継ぎなのですかね。
これ一品で大満足しました。

(11) 小菓子とコーヒー

小菓子は栗の花の蜂蜜のマドレーヌでした。なんとも表現し難い
独特の味のマドレーヌでして、確かに栗の実の要素があるような
独特の蜂蜜の味がします。ただし、表面が硬い感じでしたので、
ここはよくありませんでした。飲み物はエスプレッソにしましたが、
雑味もなく、スッキリはしていましたが、イタリアの最上級のエスプレッソの
ような素晴らしい美味い味はありませんでした。
(シェフ様がイタリアで修行したかどうかは私は知りません。)


全体を通して、肉とマドレーヌ以外は大満足なランチでしたが、
唯一、残念な点はシェフ様を除き、お店の人からは楽しそうな雰囲気を
感じなかった点です。
お料理を運んでいただくことやご説明に何か問題があったわけでもないのですが、
笑顔で楽しそうに接客して、楽しい雰囲気をお店側から引き出していくことは
とても大切かと思います。

次回は夜に訪問したいと思っています。
以前よりも格段に良くなったと思います。
仙台訪問の際は当店を中心にお店の予約をする予定です。
恐らく、現時点では美味しさのみの観点からすると、
全ジャンルで仙台トップのお店であると思います。
いずれ、とにかくトップクラスになると思います。
移転前の昔は評点3.9くらいのトップクラスのでした。
(ちなみに現在口コミ数29件、点数3.67、食べログ様の弱点は株価と違い、評点が
ライブな美味しさを反映しづらい点ですよね。)

次回はスペシャリテの玉ねぎのローストを頂けたら嬉しいです。
スペシャリテの玉ねぎのローストも以前よりも
進化しているそうなので。ちなみに超絶、調理時間の長いローストです。
確か60度だったかなあ？、火入れしては休ませ、また火入れして、確か15分間隔で
延々とこの操作を繰り返す、調理時間3時間か6時間かどちらか忘れましたが、
そんなお料理だったと思います。

次回訪問も本当に楽しみです。