だるまや礼賛 : ラーメンだるまや 長岡古正寺店

2024年12月
「味噌らーめん」990円

　うまいっ。あ、店に入る前から言ってしまった。久しぶりのだるま屋に興奮しちゃってるな。平日のランチで利用。このところ、どこも立て続けに値上げしているが、やむを得ない。値上げできなくて赤字続きとなり、閉店するラーメン屋も多いとネットニュースで読んだ。
　今日は味噌ラーメンをオーダー。だるま屋の味噌ラーメンは、だるまラーメンの醤油ダレをそのまま味噌に替えましたって感じで、個性が生きていて好きだ。
　麺は14番平打ち太麺かな。
　スープは、軽く乳化した豚骨白湯で、魚介の風味が濃いめに入っている。そこに背脂がドバドバ。炒め玉ねぎが甘みを加えている。
　トッピングは、チャーシュウ1枚、もやし、メンマ、水菜、煮卵。辛味噌が添えられている。この味、ここにしかないんだなあ。うまいっ。

2024年6月
「だるまラーメン」850円

　一人夕食になった。外食ですまそう、と来店。ラーメン屋は、昼は混むけど夕方はそれほどではないのだ。特別な超人気店でない限り、夕方のラーメン屋は入りやすい。
　こちらもホラ、先客一人だけだし。ラーメンはランチのイメージが強い。夕食はラーメンで済まそうという人は、意外と少ないのだ。
カウンター席に着いて、だるまラーメンをオーダー。

いつものだるまラーメンが着丼。さっそく中細麺をたぐる。続いて、もやし、板のり、チャーシュウなどと絡めてバリエーションを楽しみながらすする。背脂入りのスープをゴクリ。フーム、やはり10年前とはスープが変わったよね。豚骨スープにモロのかつお節エキスを足しましたっていうあからさまな味から、節系に煮干しもブレンドしました的なバランスの取れた味になってきた気がする。味の余韻がしつこくないもの。
とはいえ、その根幹は変わらない。いつ食べてもおいしいだるまラーメン、本日もおいしくいただきました。星ッ三つですッ！

2024年1月
「だるまラーメン850円」
　5か月ぶりのだるまや、そしてだるまラーメン。先日新聞折込チラシで、200円オフ券が近隣に配布された。そのせいなのだろう、平日なのにランチタイムはまさかの満席、4人待ち。でも5分くらいでカウンター席が空き、座れた。だるまラーメンをオーダー。
　今日は読書せずにじっと厨房を観察。ラーメンは一人で担当してるんだな。チャーハンのみ、接客と兼ねて別な人が担当している。これだけの席数が満席で、調理が停滞することなく順調に仕上がっていくさまを見るのは小気味いい。手慣れたオペレーション、整理された動線と手順。
　麺をゆで始め、まず醤油ダレを入れて、次に白い液体を入れる。ラードかなあ。鰹節ダシの主張する魚介風味は、タレに入ってるのかな。で、背脂を振りかけて海苔とチャーシューを丼に引っ掛ける。茹で上がった麺を入れ、スープを注ぎ、もやしを載せて…いや、もやしに霧吹きみたいなので何か吹きかけてるな。何か味付けしてるのかな。そして再び背脂をかけて、出来上がり。…流れるような手順。
　着丼した一杯は、完全無欠。旨い。ごちそうさまでした。2024年もお世話になります。

2023年8月
「だるまラーメン830円」
　お店は4か月ぶり、だるまラーメンは8か月ぶりであります。一度食べたいと思い始めると、もう食べずにはいられないのが、私にとってのだるまラーメンです。最近身のまわりが忙しく、今日もバタバタと過ごしていたのですが、朝思い描いていたように無事にだるま屋にランチタイムに立ち寄ることができました。
　カウンター席に着くと同時にだるまラーメンを口頭オーダー。卓上に、自家製唐辛子のカンがあることに気づきました。少し前からあったのかもしれませんが、今日はこれを使おうと心に決めました。
　メールチェックを済ませた頃に着丼です。万城目学の本を読む暇もありませんでした。
麺のみ、麺ともやし、麺と板のり、麺とチャーシュウなど、口に入れる種類を加減しつつ、様々なパターンでだるまラーメンを味わいます。全力でだるまラーメンを楽しみます。
　麺が残りわずかとなったところで、自家製唐辛子をやや多めに投入。おお、全体がスッキリ辛くなり、背脂の濃厚さを打ち消しますね。これはいいかもしれない。次回以降も、本来のだるまラーメンをしっかり楽しんだ後で、唐辛子の味変をやる価値ありです。
　今回も大いに満足しました。

2023年4月
「だるまぜそば820円」
　久しぶりに福音を授かりに参りました。一人でしたので、カウンター席にいざなわれます。いつものだるまラーメンをいただく所存で参りましたが、一応メニューを確認いたします。だるまラーメンもよいが、味噌ラーメンにもそそられます。しかし、新メニューという「だるまぜそば」が目に入ってきました。そうでした。ソウルメイトのキクジロウさんやabnyankoさんから紹介されていたような気がします。未食メニューを放置するとは、信者にあるまじき不心得でありました。だるまぜそば、一つ所望いたします。
　他の信者たちは、やはりだるまラーメンのオーダーが多いようです。チャーハンや餃子とのセットをオーダーする信者も多く、これから復調していく日本経済を予感します。
　「だるまぜそば」は、刻みニンニクや生ニラといった刺激的な食材を使わず、水菜や刻みメンマといったなじみ深いトッピングで食べやすく工夫されております。しかし、豪快な背脂、角切りチャーシュウ、辛みそで食べごたえも保証してあるのでございます。
　混ぜて食べればまさしく至福。だるまラーメンと同じタレなのか、どこか懐かしい魚介醤油味です。平打ち太麺は食べごたえがあって旨い。
　あ、つい乱暴な言葉遣いになってしまいました。我を忘れるほど旨い、とまるで店関係者のようなほめ言葉でレビューを終えるとしましょう。祈りましょう、ラーメン。

2022年12月
「だるまらーめん 800円」
　わたくしとしたことが、半年も巡礼を怠っておりました。でも、心にはいつもだるまラーメン。その揺るぎない心が、むしろこのブランクを生んでしまったのかもしれません。
　ご当地色は一切なし。全国どこにあっても不思議ではない豚骨魚介ラーメン。新潟県民にはこちらの信者が多いのです。今や新潟市、長岡市、上越市に展開し、県下全域をほぼ掌握したと言えるでしょう。魚介風味は、イワシ煮干しより鰹節エキスが主体のようだというところが、まあ特徴かもしれません。そして背脂ぢゃぢゃぢゃ。メンマは無いのです。
　いやいや、語る必要さえいらないのではないでしょうか。我が人生、だるまラーメンと共に歩んでゆきます。祈りましょう、ラーメン。

2022年5月
「だるまラーメン760円」
　豚骨白湯スープで醤油ダレを割り、鰹節エキスを加える。丼にスープを張ったら、スライサーでカットした薄切りのチャーシューを二枚丼の縁に載せる。20番中細麺をゆであげ、湯通ししたもやしを載せる。豚の背脂を振りかける。刻み万能ねぎを少々。
　何の不思議もないラーメンだが、説明できないほど旨い。くどいほどに旨い。コストパフォーマンスも高い。解説不能なくらい好き。故に信者となる。
　本日もおいしゅうございました。祈りましょう、ラーメン。

2021年12月
　原油価格高騰による原料費値上げのため、中盛無料サービスがなくなり有料になった。しかし、我が信仰心には少しの揺るぎもない。世の中にこんなに旨いラーメンがあったのかと新潟女池店で衝撃を受けて以来30年。だるまラーメンはずっと旨かった。今日も、何一つ裏切られることなく旨かった。
　こってり豚骨に背油、プラス鰹節エキス。しつこいくらいに旨いが、食べ終えるまで飽きることはない。もやしを盛り上げ、チャーシューと海苔を載せ、全国によくある味だと言われながらも県内ユーザーの人気投票では常にトップクラス。
　本日も満足いたしました。感謝の祈りを捧げましょう、ラーメン。

2021年7月
「だるまラーメン(中盛)700円」
　戊辰戦争に負けてなかったら、新潟県の県庁所在地は長岡だったはずだと思っている。長岡人の多くはそう思っている(多分)。だから、新潟市なんて大したことが無いし、新幹線の駅だってこっちの方が東京に近いとも思っている。
　そんなゴリゴリの長岡人として、ただ一つ新潟にあって長岡にないものとしてうらやましかったのが、「だるまや」だ。近くにあれば毎週のように通うのに、と悔しかった。
　それが今や、長岡に「だるまや」があるのだ。そういえば半年くらい行ってないぞ。よし、行かねば。今日は猛暑日で暑いラーメンを食べる日にはふさわしくないが、行かねば。今プチダイエット中だけど、行かねば。過去の自分の思いを裏切るのか。信仰を捨てるのか。もう何が何でも行かねば。
　で、土曜の13:40に来店。混雑を避けるつもりだったのに、待合スペースに人がぎっしり。結局20分待ち。でもよいのです。皆、同胞ではありませんか。ほほほ、待ちましょう。
　だるまラーメン中、700円。この押しの強い鰹ぶしエキス、レンゲを入れれば押し寄せる背脂。これですよ、これ。体の中からほかほかと温まり、汗が止まりません。ふうう。せっかく長岡に来てくれた「だるまや」。猛暑だろうが台風が来ようが雪が降ろうが、これからも来続けますよ。長岡市在住の信者たちは皆、そう思って今日も来ているのです(？)。
　あ、戊辰戦争に勝っていれば、今頃はまだ江戸幕府の時代か。廃藩置県無いじゃん。
　諸行無常なり、祈りましょう、ラーメン。

2020年12月29日(火)
「だるまらーめん 税込700円」
　今年最後の礼拝(私どもはこう称しております)をしてまいりました。先週、地元地区向けに新聞折込チラシで200円オフ券を配布したせいもあるのか、正午前なのに10人待ちです。いえいえ、皆さんが幸せを願ってこの店に集うことは大変良いことです。譲り合って待ちましょう。順番が近くなると、あらかじめオーダーを取っておいてくれます。あ、私の番ですか、いつものだるまらーめんを普通盛りで。
　二人連れだったため、やがてテーブル席へと案内されました。家族客が多く、働く人たちの昼食という感じではありません。年末となり、すでに会社がお休みの人も多いとみられます。おしぼりは中央カウンター近くにセルフサービスで、お冷やは各席でのセルフサービスとなっています。
　着丼したら、味わっていただきます。20番細麺、強い縮れ。おいしいですねえ。
　最後に残ったスープ、どうしても飲んでしまいます。鰹節エキスのきいた醤油味で、背油がたくさん浮いているのですが、ちょうどタヌキうどんの天かすがふやけて浮いている汁の感じに近いのです。天かすのふやけたタヌキうどんの汁、旨いでしょう？だるまラーメンのスープは、あれをもう少し動物系にした感じなのです。え？よくわからない？ではぜひ実食してください。
　来年が良い年になり、皆様に幸せが訪れますように、祈りましょう、ラーメン。

2020年9月
「だるまラーメン 税込700円」
　ここだけの話だが、私はラーメン教だるまや派の信者である。我々はだるまやでラーメンを食べることを礼拝と称している。本日昼、古正寺の礼拝所に行ってきた。入り口をくぐるや、修験者たちが口々に福音の言葉を投げかけてくる「いらっしゃいませ」。
　修験者の案内で席に座ると、まずは祈りの題目をささげる。「だるまらーめん、並で」。修験者は作法通り言葉を返す「中盛まで無料ですがよろしかったでしょうか」。「いえ、結構です」各自の身の丈に合わせた返事を返すならいである。
　やがて、聖なる丼に盛られた祝福のラーメンをいただく。かつおエキスとポークの聖なる骨から染み出た聖水が、我々を幸福に導いてくれる。
　帰りにお布施を700円置き、静かに礼拝を終える。皆さまにも幸多からんことを、ラーメン。
(すべてフィクションです。また、特定の宗教を揶揄する意図はありません。)

2020年4月
「だるまラーメン 税込700円」
　首相が全国に緊急事態宣言を出した。これからは、昼食も外出しないでおくべきかなあと思い、しばらくラーメンとお別れだという区切りでやって来た。だるまらーめんを中盛無料でオーダー。
　背脂君、しばらく会えないかもしれないよ、ズルズル、ああ旨い。麺君、少しやせた？18番中麺だと思っていたけど、よく見たら20番細麺じゃないか。ゆで具合で印象が変わるのかな。昔の新潟竹尾店とそっくりの麺じゃないか。チャーシュー君、君の優しい口当たり、忘れないよ。背脂まみれのシャキシャキもやし、旨いなあ。鰹節のエキスがきいたスープ、今日も全部飲んでしまった。
　うう、マスク付けて手洗いしっかりするからさあ、あんまり混んでないときにまた来ちゃダメ？

2020年1月
「担々麺 税込900円」
　三月まで期間限定の担々麺をオーダー。辛さ穏やかなまろやか担々麺だという触れ込み。うむうむ、確かに。もともとこってりタイプの乳化豚骨スープにゴマペーストがしっかりきいて、まろやかな旨み。肉みそにはザーサイらしきシャキシャキした細切れが入っていて、味のバランスは申し分なし。砕いたカシューナッツとシャッキリしたチンゲン菜がトッピングされ、食感の変化もバラエティ豊か。新潟市・かなみ屋や上越市・龍馬軒に通じる上出来な一杯。…もちろん、量産ザクとシャアの赤ザク程度の差はあるが。基本設計は同じということで…。
　麺は思い切った14番平打ち極太麺。こってりトロリとしたスープに合うね。卓上にあった特製唐辛子の大ビンが、使ってみろと私を誘う。むむ、大さじ一杯を投入。ひーっ辛い。でも旨い。

2019年8月15日(木) 「だるまや 長岡古正寺店」煮干つけ麺　税込780円
　平日限定の「つけ麺」をオーダー。つけダレの違う辛辛つけ麺と煮干しつけ麺の２タイプから選べる。煮干しつけ麺を、中盛サービスなしで。
　麺は16番太麺で強い縮れ。推定加水率35%の多加水タイプ。一口目「うん、旨い」、さらに数口「旨いけど、いわし煮干がヒキだと、どこの店でも旨いヤツだなあ」。さらに数口「あれ？つけ汁に鰹節削りが大量に入ってるから、だるまやらしく鰹節風味が広がってくる」。
　で、結局オリジナリティーを感じる。で、結局旨い。しっかりしてるね、Dグループ。
　蛇足だが、他店に比べて店内室温が高め。時々飲食店にある震えが来るような冷え方をしていない。というか、少し暑い。…これ、いいことだと思うんだよね。夏真っ盛りなんだから。暑すぎて、ラーメンやめてつけ麵にしようなんて思って来店したんだから。冷たいビールを飲みたくて店に入ったのに、店内が涼しすぎてそれ程でも無くなることってあるでしょ？あるある(強引)。外気温との差がありすぎるのは体にもよくないし。Dグループのオーナーが、この店の室温にまで指示を出しているかどうかは知らない。でも、やっぱり経営的な感性はいいと思うんだよね。

2019年4月
だるまラーメン中盛 税込680円
　だるまラーメンの中盛をオーダー。オーダー時、平日は＋120円で食べられるチャーハンを勧められた。オレ、そんなに健康で大食いに見える？断ったけどウレシイ(女性店員のマニュアル接客にまんまとハマってます)。
　今日も旨い。かつおエキスの旨みで安心感に包まれる。現在のラーメン・トレンドの一つで、煮干しを前面に押し出したお店がいくつか人気を博している。その分、だるまやの個性が際立ってきているのだ。
　背油の浮いたスープが、鰹ダシのせいで和風に感じられる。タヌキうどんの汁の天かすがふやけた感じに似ているのだ。…魅力に抗しきれず、今日もスープ完飲。

2018年12月
背油麻婆麵 810円
　だるまやグループは、数年前に経営方針が変わった。それまで個々の店でゆるやかに連合しながら、店自体は独立営業を基本とした野武士集団のような存在だった。それが、がっちりした会社組織「だるまやグループ」として再編成されたのだ。この時、方針転換になじまず、熟練店員が何人か独立したり辞職したりしたらしい。
　さて、そういうインサイド情報を踏まえて、メニューを見てみよう。「背油麻婆麵」810円とある。今回、これをオーダーしてみた。このメニュー、「たまる屋」が先んじて提供を始めた看板メニューと全く同じ名前である。
　着丼した一杯は、ほぼ汁なしマーボー麺。麺は16番平打ち太麺。推定加水率35%の平均的中華麺。平打ち太麺が、ちょい辛のマーボーあんと、がっぷり四つに組み合う。無料サービスの中盛にしたので食べ応え十分。
　終盤は、累積した辛さでさすがにヒーヒー言ったぜ。「たまる屋」とレシピは違えど、これはこれで旨い。
　チャララ～♪チャララ～♪仁義なき戦いは、静かに進行中。

2018年11月
だるまラーメン(中盛) 680円
　あっさりラーメン主流だった新潟市で、豚骨白湯系のこってりラーメンを売り出し、熱狂的に支持され続けている名店である。私もここ20年来のファンである。長岡出店ありがとう、ウェルカム。
　平日夕方に来店。駐車場は19:00現在ほぼ埋まっており、店内90%の入り。
　だるまラーメン680円を中盛り無料サービスでオーダー(口頭)。タオルおしぼり、お冷やはセルフサービス。
　長岡市での感激の初着丼。18番ちぢれ中麺。推定加水率35%の平均的タイプ。
　スープを一口。おお、これだよ。豚骨白湯スープと醤油ダレと背油と鰹節エキスの黄金比率。真似できそうでできない味。魚介系というと煮干しかアゴだしが主流だが、ここは鰹節エキスが主体。長年色々食べてきたが、この味は意外と個性的なのだ。なのにスッと違和感なく受け入れられるのは、日本人の味覚に親しみのある鰹節ダシ味だから。
　ゆでもやし、のりは味変アイテムとして機能する。刻みネギ、チャーシューも、それぞれいい働きをしている。メンマは無し。ナルトも無し。不必要なものはそぎ落とし、実は足し算だけでない完成度の高い一杯なのだ。