さすが「肉の変態集団」(笑)、牛一頭買いならではの種類の多さと独特のメニュー表は唯一無二。那覇市の焼き肉店はここと「黒5」で決まりです。 : 肉の変態集団 疾風ホルモン 前島店

約5年ぶりに訪問した沖縄の焼き肉の名店「疾風ホルモン」。前回は久茂地本店に行きましたが、今回は前島店へ。

前回の初訪問時にとても美味しい焼き肉屋さんだった記憶が強く残っていたものの、沖縄に行く際にはリゾートホテルに泊まりたいもので、いつも本部、名護、恩納村に宿泊していて足が遠のいていました。

今回は4日いたので、最終日は那覇市内でゴハンを食べることにしたので、5年ぶりに念願の「疾風ホルモン」に訪問することができました。

世の中は緊急事態宣言下なので、ボクたちの他には客はおらず貸し切りで逆に非常に安全な状態。静かでとても快適でした。


「疾風ホルモン」の特徴の一つはメニュー表で、カードゲームのようなお肉のメニューがあります。お肉の各部位が「旨(味)」、「霜(降り)」、「柔(らかさ)」、「赤(身)」の4つのパラメーターで表されていて、お肉の強さ(美味しさ)が数値で分かるようになっています。

ボクは日本中の焼き肉屋さんに行っていますが、このメニューはこのお店にしかない方式で面白いです。1頭買いによって希少部位を含めてすべての部位が手に入るため、できる芸当で、それに遊び心が組み合わさって、このカードゲーム方式のメニュー表になっています。唯一無二で面白いです。

この日はボクの息子くんと訪問だったので、あまり贅沢はさせないよう「疾風ホルモンおまかせコース」にしました。息子くんはボクと同じで脂があまり好きではないので、希少部位は合わないのです。子供の頃から脂を控えめにして、脂嫌いにしておくと、大人になっても太りにくい身体になるので良いと思います。これと筋トレを合わせると、30代、40代になってもお腹が出ることはありません。


飲み物はお酒の提供ができないとのことなので、「生しぼり シークァーサーソーダ」にしました。シロップを抜いてもらったので、食事の邪魔をしなくて爽やかで美味しい飲み物でした。


まず、キムチとナムルの盛り合わせが提供されました。これ、期待値を超えて美味しかったので、少し驚きました。

そしてビーフシチュー。これがビックリする美味しさ！・・・後でメニューを確認してみると、コースには入っていないので、サービスしてくれたんですね。特にサービスをアピールすることなく、こんな美味しいものを提供してくれるなんて。驚きです。

その後、お肉の盛り合わせが登場です。

タンカルビ、肩三角、亀の甲、ナカバラ、内ヒラ、経産モモ、ラム芯、特上クラシタの8種類。そしてホルモン盛り合わせは丸チョウ、赤セン、センマイ、テッポウの4種類

食べた順番は以下の通り。

亀の甲・・・もも肉の旨味のある赤身肉で、サシが少なくお肉の味がしっかりしてます。

肩三角・・・柔らかくてサシが入った赤身肉で美味しい希少部位。

タンカルビ・・・ゴールド会員限定の舌の喉側の部位で、歯応えがしっかり目で旨味の強い肉です。

ナカバラ・・・旨味の強くサシ・脂ともにたっぷりの肉。カルビは食べ応えがあります。

内ヒラ・・・内ももの中でも旨味の強い赤身肉で、脂の少ないお肉。美しい焼き上がりで美味しくいただけます。

経産モモ・・・出産を経験している牛は近年見直されていて、美味しい経産牛を育てる技術が上がってきています。熟成させているのか、かなり柔らかく味わい深いお肉。

丸チョウ・・・甘みがあって柔らかくジューシーで、ホルモンではボクが一番好きな丸チョウ。大腸よりも小腸の方が個人的には好みで、良いお店はホルモンに特に差が出ると思います。店名に「ホルモン」が入るだけあって質が高いです。

赤セン・・・第四胃で、他の3つの胃は発酵分解を担って消化器系特有の臭いがある一方で、第四の胃の赤センは消化液を分泌する本来の胃で臭みがほとんどない部位。ギャラという名前が一般的。脂と甘みが豊富で美味しかったです。

センマイ・・・第三胃で薄く、クセも臭いもほとんどない仕上がりで、息子くんはこれがホルモンでこれが一番好きのようで、まさに胃袋を掴まれたようでした。

テッポウ・・・直腸で大腸を通って肛門手前なので、しっかりとした処理が必要ですが、こちらのお店では安心の技術で仕上がっています。ホルモン特有の噛みごたえがあります。希少部位なので、久しぶりに食べました。

ラム芯・・・プラチナ会員限定の柔らかさ抜群の赤身肉。ランプを構成する部位の1つで、いちぼと並ぶ希少部位。スタッフさんが後半に食べるように勧めてくるのも納得の美味しさ。見た目も美しいきめ細かい赤身肉で、旨味が凝縮されています。焼き上がりもキレイで見た目が美味しいお肉。もちろん美味しい。

特上クラシタ・・・サシがしっかり入って旨味の強いロース。疾風ホルモンでは並ロース扱いですが、これも見た目がすでに美味しい。脂が苦手の息子くんはギブアップ。ボクはとても美味しくいただきました。


お肉の最後は「宮崎牛焼きすきと一口ご飯」。美味しい焼き肉屋さんでは大抵置いてあるあれ、ですね。たっぷりのタレにつけられた宮崎牛。ちょっと脂身が多めで一瞬気持ち悪くなりましたが、少し長めに焼いて脂を落とすことでバランスをとることにしました。十分に脂を落としてから玉子にからめてライスボールを包んでいただきます。

美味しいタレに玉子をまとって、一口サイズのご飯といただく焼きすきは安定の一皿。息子くんはここでもギブアップだったので、ボクが美味しくいただきました。最高の美味しさです。


最後のしめは盛岡冷麺。そば粉を使わないツルツルした麺にスープ。これには深いこだわりを感じられませんでしたが、酢を入れてサッパリを食事を終えられました。

食後のデザートはシークァーサーシャーベット。冷麺からのシャーベットは脂の乗った希少部位をたっぷり平らげた胃をリセットしてくれる感覚です。肉質が良く、お腹いっぱい食べた後も胃もたれは全くありませんでした。


全体として、今回のコースは価格は5,500円と安いのに盛りだくさんで、肉の質も悪くなく美味しくいただけました。このコースは内容をグレードアップした8,800円のコース、11,000円のコースがあります。息子くんと一緒でなかったら11,000円にしていましたが、息子くんは大満足でした。

店内は清掃が行き届いていて、席と席との間隔が広くてかなり開放的な空間です。コロナ対策をしっかりとされているのが強く伝わってきます。

牛一頭買いならではの肉の種類の豊富さと、焼きもの以外のサイドメニューの種類の豊富さとクオリティ、素晴らしいと思います。

那覇市内の焼き肉は「疾風ホルモン」と「黒5」、この2店舗を押さえておけば間違いないと思います。