レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2014/09訪問 2014/09/02
安定した技術水準と素材へのこだわりは埼玉1番だと思う住宅街にあるフレンチ
訪問履歴:[初回:2006/8/14 12:00、頻度:昼10回、夜14回]◇
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2014/03/22/7251229 (2014/3/22)
■ 店の特徴
典型的な個人経営のフランス料理店。シェフと奥様の2人だけで営む埼玉では普通にある店だが、料理の水準は正真正銘のフランス料理である。プリフィックスコースのみだが、メニューに記されていない構成でもリクエストできるので実質的にはアラカルトとしても楽しめる。
最大16名、実質8~10名程度しか収容しないという小さな店なので、安定したシェフの腕前と奥様のサービスを受けることが出来る。
100店以上の埼玉フレンチを食べ歩いてレビューしているが、素材の良さ、時間をかけた丁寧なソース作り、レパートリーの広さと、その水準は群を抜いていると思う。
例えば野菜に注目してみても、地場産を使っているとアピールしているだけの店とは視点がまったく異なり、自ら足を運び生産者を選んで市場に出回らない野菜を取り寄せるといった、鮮度ではなく野菜そのものの味にこだわっている点で、ありきたりではない。最近は、過去以上に野菜にこだわっているようで、季節によって皿が寂しくなることは無くなったようだ。
初冬に楽しめる窒息鴨料理を4年連続でいただいたが、網で捕ることにこだわったもので、銃で撃ち落とした鴨とはまったく異なるという具合。知り合いの猟師から羽付のままで送ってもらうとのことだが、1年目に店でさばいているところを偶然発見し、半端でないところを見せ付けられたものだ。自然が相手の鴨だけに入荷しないと食べられないが、運がよけれれば熟成度の違うものを複数楽しめることもある。特に内臓や血を使ったソースを楽しむことが出来ればラッキーだ。ただし、入荷しだいの食材なので確約的な予約は出来ない。現在は事前リクエストベースでお願いしたいとのこと。(未入荷ならキャンセルというのは不可)
最大定員数の半分程度しか予約を受け付けていない。それでも昼は1.5時間以上、夜は2時間以上はかかるので、時間に余裕のない予約は避けるべきだ。短時間で済ませたい場合は、対応可能かどうかを事前に電話確認してから予約するのがスマートだろう。
■ 味の傾向とおすすめ
バターやクリームを多様しているわけではないが、ライトフレンチのような軽いものではなく、メインには正統派フレンチ風の濃厚なソースが使われることが多いだろう。素材を惜しみなく使い、手をかけて作られたベースを使って作られたソースの奥深さを十分に堪能できる。
個人的なお勧めになるが、魚料理よりは肉料理で楽しみたい。また、特にフレンチ好きの方には平日の夜の訪問を強くお勧めする。
■ 価格(税サ込、現金のみ、2010/7現在)
ランチは2400円で、前菜・スープ・メイン(3択)・デザート・珈琲
他に、平日のみ前菜抜き2100円 ←前菜も魅力的なのでお勧めしません、
休日のみ前菜がフレッシュフォアグラで、スープがミニとなる3900円コースがある。
ディナーは5100円で、前菜(3~6択)・メイン(3~6択)・デザート・珈琲・小菓子
他に、魚か前菜を1種加えて6800円、多品種楽しめる季節のコース7800円 ☜一番お勧め
小食の方向けにボリュームを抑えたハーフコース(4400,6000円)も用意されている。
一部追加料金のかかるものがあるが、例えば店の特徴で紹介した窒息鴨の半羽が1800円(2008年価格;同格クラスの他店では、普通に打ち落としたものでも1羽1万円以上するのが普通)といった具合で、余計にかかった材料費の差額程度しか取られない点でもきわめて良心的。
■ サービス
サービス担当の奥様の知識にも目を見張るものがあり、夫婦共々フランス料理への半端でない情熱を感じさせられるし、それを口先だけでなく実際に行動している点でも素晴らしいと思う。御夫婦で積極的に食べ歩きされているという点でも、研究熱心であることがうかがえる。最近は奥様が副菜の調理と盛付でシェフがサービスという局面も見られるようになったが、ややサービス面が疎かになった感じも。
■ お勧めのシチュエーション
フレンチが初めてという方でも楽しめるが、料理の内容が本格的なフレンチということもあり、特に夜は小学校以下の子連れには向かないと思う。また、酒を飲んで騒ぐような親父には向かないし、声の大きなおばさんやワイワイやりたい向きにも向かない。
豪華な雰囲気はないので、オシャレをして楽しむという局面では彼女ががっかりするかもしれない。(料理でカバーできるとは思うが)
■ その他のコメント
普段着でまったく問題ないが、ファミレスや居酒屋ではないので他の客のためにも最低限のマナーは守る必要がある。運よく貸切状態となれば、奥様との楽しい会話も弾むことだろう。ただし、最近は昼夜共に事前予約無しでは入れない状態となっているので無理だと思う。
2010年3月上旬現在、平日でも昼夜共に2週間以内の予約は日程が限られる状況。また、予約電話はランチ&ディナータイムを外すのがマナー。実際、出ることが出来ない事もあるのでお互いのためだ。
なお、客が多い状態で長々と話しかけるといったマナーの悪い客がいるとのレビューがあった。楽しいのは分かるが、自分ひとりのためにサービスしているわけではないということをわきまえて利用していただきたい。もちろん、料理技術を聞き出すには、それなりの基本知識も必要だろう。
また、東京以南から時間とコストをかけてわざわざ訪れる価値があるかは疑問。埼玉の10倍の店がある東京フレンチの方が選択肢は広いだろうし、安くて優秀な店も少なからず存在すると思う。
店側は地元客志向が強い感じなので、食べログ高評価店だからといって遠方から出かけて期待はずれと言われても困るし、何万もするミシュラン星付店と比較されても困る。あくまで埼玉での最高水準という評価だ。
高級酒を頼まなければ万札1枚で水準の高いフレンチにありつけるのだから、私のようにレストランで万札を飛ばすことに躊躇する者には嬉しい存在だ。
■■■ 以下、全面書換以前のレビュー(文字数制限のためかなり割愛してある)
----- 07/12/15 19:30
昨年食べて感動した窒息鴨を食べたく、家内とともに出かけてきた。ちょうど新しい鴨が入ったとのことで、熟成させていない癖のない鴨と十分に熟成させて鴨の特徴を出したものを半羽ずつお願いして味比べをしてきた。
----- 07/10/15 19:00
今日は初めて「季節のコース(7600円)」をいただいた。
----- 07/6/22 12:40
----- 07/4/17 19:00
今日は野菜群が素晴らしかった。その野菜を用いたソースも絶妙。
今日の野菜は週1回の休みの日に産地に出かけて吟味した生産者から直接仕入れたものが中心。
あまり見かけないものや旬の野菜をいろいろと楽しませていただいた。
----- 07/1/2 12:30
イタ飯屋では定番の牛ホホ肉のワイン煮があったので選択したが、出来が違う!
相変わらず訪問の度に、感激を味わうことが出来る。再訪問で評価を下げる店が多い中で貴重な存在だ。
----- 06/12/11 19:20
ここの特徴は、メニューの選択肢が非常に多く、コースといってもアラカルトと同じ感覚で頼めること。その選択肢も半端でなく、オーソドックスなものから季節感のある珍しい食材までさまざま。
今回は前菜に「フォアグラ」料理を2種類と「自家製仏産鴨の生ハムと地鶏の白レバーのムース」、メインに「蝦夷鹿」と「窒息鴨」という構成。ディナーはデザートも2皿になる。
その場で羽付の物をさばいていた「窒息鴨」は普通の店で出される鴨とはまったく異なる美味しいもの。
フォアグラも1口食べた瞬間、焦げ目に絡んだ甘めのソースが何ともいえない幸福感を出してくれた。そんなに凝ったソースではないのだが、焦げ目の入れ方が絶妙なのだろう。
「白レバー」が予想外の美味しさ。小菓子として手間のかかる自家製の栗の渋皮煮が出てきた。
これで2人で15000円弱というのだから、驚きである。
最後はお菓子作りの話などでシェフと奥様と話し込んでしまったが、夜のメニューはフランス料理好きにはたまらない内容で、まさか埼玉でこの水準を出してくれる店があるとは思ってもみなかった。
シェフと奥様のこだわり度に敬服。
----- 06/8/14 12:00
ランチはコースのみ(\2200)。前菜(2択)、スープ、メイン(3択)、パン、デザート、珈琲という構成。メニューがこの手の店でよくある安っぽい料理でないことから出かけてみたのですがので、期待を裏切らないどころか量的にも充分でサービスも完璧と大変満足できました。
オーダーする前にひとつひとつメニューを丁寧に説明してくださるので安心できます。食事中にも料理や素材等の質問をしたのですが、的確な回答が返ってきます。フランス料理店ではこれが当然だと思っているのですが、大宮周辺の個人経営店では皆無。夫婦共に料理に対して情熱を持っていなければ無利でしょう。
前菜2皿目の黒豚のテリーヌは量も充分でメインと見間違えるほどの皿でした。
自家製パンにはバターに加えてポークリエットが添えられています。
スープは「ブルゴーニュ産のグリーンピースの冷製スープ」。カップとお皿をしっかり冷やして注がれたたっぷりの冷たいスープに地鶏のコンソメのジュレが添えられ、このジュレと合せて飲むと濃厚なグリーンピースの味と一体となり素晴らしい味が楽しめました。
メインの「鴨胸肉のロースト」はボリューム満点。付け合せに「なたまめ」を採用している点などにもこだわりを感じさせられます。
おまちかねのデザートですが、これがシンプルながらも素晴らしいもの。
2200円でここまで楽しめてしまうとは、常連化しそうな気分です。
2位
1回
2015/03訪問 2015/03/13
再訪:[2009/8/13 19:00]◇ 《昼:4.5/4.0-4.5-4.5-5.0、夜:4.5/4.5-4.0-3.5-5.0》
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2014/03/18/7248255 (2014/3/18)
家内の実家に迎えに行った帰りは東北道久喜ICで降りる。国道122号バイパスが久喜ICと東大宮バイパスを結ぶ県道につながったおかげで格段に行きやすくなったことから、夕食を食べに寄ってきた。家内とはディナーを楽しみに来たことがあるが、ボリューム満点のカンパネ食堂が気に入っている子供の反応が楽しみ。
前回のディナーで前菜の量が凄まじく多いのは分かっていたので、前菜とパスタだけで構成してしまった。
メインに好物のイベリコ豚があったが、また次の機会に。
●琵琶湖産稚鮎のエスカベッシュ(500円)
稚鮎の原価は検討も付かないので何とも言えないが、予想以上に多かった。
栃木で子供の頃に10尾単位で食べていたという鮎大好きの家内が頼んだものだが、満足とのこと。
●北海ダコのカルパッチョ バジリコソース(1100円)
これはタコ好きの子供に食べさせたかったので、前回に続いて頼んでみた。
期待通りの量だし、中央の野菜の下にもしっかり蛸が隠れている。
ジェノベーゼも好物とあって、半分は子供が食べてしまった。
●岡山産特大ムール貝のガーリックバター焼き(900円)
これはムール貝好きの私が期待した皿。「特大」の文字を見落として注文したので、出てきた時の巨大ムール貝には驚いた。こんな大きなものも存在するんだと。今が旬の1個400円位の岩牡蠣と良い勝負といった大きさで、大満足。
●桜肉モツのイタリア風煮込み(900円)
これも私の趣味。まさか鍋で出てくるとは思わなかったが、普通の店なら3人前以上のボリューム。
赤身のクセが無い桜肉だけあって、モツもクセがないようだ。
煮込みソースはパスタソースという感じ。パスタにかけて食べても旨そ!
●魚介のパエリヤ(1500円)
2人前2800円という選択肢もあるが、この量で1人前。他店なら間違いなく2人前の量だ。
出てきた鍋で炊いている訳では無いそうだが、むしろライスがパラパラの魚介風味たっぷりの欧風炒飯という感じになっていて美味しくいただけた。
●北海道産生雲丹のクリームソース(1700円)
乾麺パスタで供される。大粒の道産雲丹がゴロゴロと入ってこの価格。もちろん普通のイタリアンの2人分ぐらいはある。
やはり他店と同様に生雲丹をうまく統合させた味にはなっていない感じがしたが、塩を少し加えることで格段に美味しくなった。
●クリーム仕立てのタリアテッレ・ボロネーゼ(1300円)
自家製手打ちパスタということで頼んでみた。家内はデザートに走ったので、私と子供でシェア。
乾麺派の私にとって、生麺パスタが美味しいと思った店は過去5軒あるか無いかだが、このパスタは久々に美味しい手打ちパスタと感じた。タリアテッレだと、大抵の店はきしめんのように腰ばかり主張したものになるが、パスタらしい適度な腰と優しい歯ごたえで満足。
手打ちパスタというだけで高い価格を提示する店が多い中で、ここではせいぜい100円増の価格設定。もちろん量も普通の店の2倍近いとあって、単にCPが良いだけでなく質の高さでも満足出来る。
家族3人、食べきれないほど注文して8350円。もちろんサービス料やコペルトなどは無いし、カード払いも可能というのだから凄いとしか言いようがない。
ちなみに、カンパネと比較させた子供の評価は、こちらの方が美味しいと。カンパネの方が圧倒的に近いので楽に行けるんだけどなぁ・・
夜は奥様だけでサービスしているので、どうしても目が届かない点が出てしまうが、コストを掛けない分だけ客に還元しているということで理解しているつもりだ。
※夜の量も半端でないので、おひとり様には平日ランチをお勧めします。
----- 2009/2/28 11:20
2年半前の前回と比べて300円アップの1800円となっていた。
写真と当時のレビュー内容を見ていただければ分かると思うが、300円の値上げに対して300円以上の内容充実が図られている。サラダが無くなった代わりに前菜が格段に良くなっているうえ、デザートも前回の品は「プチデザート」の1品となり、それ以外に自家製ケーキが付くようになった。
以下、平日の「お肉またはお魚料理のコース(1800円)」の内容を個別に記す。
土曜日は対象だが、日曜と祝日はランチ用メニューは無いようなので注意してほしい。
●シェフおまかせ前菜盛り合せ
生ハムは熟成度の高いもの、サラミ類も安物ではない、とここまでは非調理品でどこの店でも出てくるが、更に厚切りのパテ、しっかりしたチカのエスカベッシュにパプリカと茄子のカポナータが盛られている。
パテがやや塩辛い点が気になったが、カポナータは旨い。
●ハーフパスタ(3+3択):甲イカの墨煮(+150円)
所謂イカ墨スパゲティだが、甲イカがタップリ。ソースもたっぷり。
写真ではわかり辛いが、普通の店なら1人前という量で出てくるのは、この店らしい。
失敗したのは、上部にある赤いもの。何だろうと思って先に食べてしまったが、これは本来ソースと混ぜ合わせるべきトマトソースだった。そのせいか、イカ墨ソースが何とも物足りない味になってしまった。
●メイン(2+1択):ポークソテ オレンジソース
前回は魚料理を食べたので、今回は肉料理を試してみた。予想通り分厚い肉で出てきた。
ちょっと脱線するが、いつもとんかつ屋の肉は薄くて高いし、少し量を増やすとべらぼうに高くなるのは如何なものかと思っているが、ここのはとんかつ屋の「厚切ロース」という量。
単に衣を付けて揚げて出すだけの手抜料理であるとんかつと違って、しっかり手の入ったソース。もちろんフレンチのソースのような奥深さは無いが、自称フレンチで出されるソースよりはしっかり作られている。
意外だったのは、付け合わせの野菜のグリル。時々他の店でこの手の野菜が出てくることがあるが、旨いと思ったことは一度も無かった。よく確認しないで口の中に放り込んでしまったが、ブロッコリーも焼いていたのか、この食味が気に入ってしまった。南瓜も裏に隠れているポテトもグリル野菜では初めて旨いと思った。このあたりは、焼きの技術なのかもしれない。
●バゲット
写真の通りオリーブオイル(安物ではないと思う)が付いてくるが、メインのソースを付けて楽しみたい。
パン自体は標準クラスだと思う。
●自家製ケーキ(2択)とプチデザート(2択)
ケーキの種類が2種類だと思ったら、ケーキとプチデザートそれぞれから1つずつ選べる。
入口でも販売していたが、ケーキは540円(だったと思う)の半分のサイズ、プチデザートは200円相当。1800円のコース価格からデザート代を引くと1330円。相変わらず、どういう計算をしているのかと思ってしまうが、食べる側にとっては安い方が良いので気にしないことにする。
ケーキは抹茶のチーズケーキを選んだが、デザートの水準が上がっていることを感じさせられた内容だった。やはりデザートの水準が低いと悲しくなってしまうので、十分満足。
●ドリンク
最近からハーブティーも選択肢に加えたそうだ。レモングラスとあったのでお願いしてみた。
★おすすめメニュー★
ランチコース(肉か魚が付くタイプ) 1800円
ディナーの前菜群
※過去レビューはコメント欄に移しました。
3位
1回
2013/01訪問 2013/01/17
昼夜共に充実したフルコース! 開店1ヶ月の期待の新星、南浦和に現る!
再訪:[2010/2/9 19:00]◇ 《昼:5.0/5.0-4.5-4.0-5.0、夜:4.0/4.0-4.0-4.0-4.0》
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2013/01/17/6693749 (2013/1/17)
大きな変化があったので、2週連続で昼夜訪問して確認してきた。今回はディナータイム。
フルコースは300円の値上だったが、やはり内容は濃くなっていた。お子様フルコースは500円アップの1980円となっていたが、小学生未満には多すぎることもありメイン1品のコースが1480円で新設されていた。
今日は、若い奥様と4~5歳ぐらいのかわいい女の子が来ていたが、旦那から遅くなるとの一報があった時に、これ幸いと子連れで奥様が来るという使い方も有りではないだろうか。昼の予約が取れない状況であることを考えると、地元の奥様の楽しみ方として推奨したい。
もちろん、夜の利用は昼のようにおしゃべりを楽しむのではなく食事を楽しむ客が中心となるので、おとなしいお子様に限定していただきたいが。(今日の女の子は素晴しく行儀の良い子で、親の躾の良さが現れていた)
料理内容は登録した写真で見ていただくとして、ひっきりなしにかかってくる予約電話のほとんどが満席でお断りとなっていたことから、予約時の戦略を書いておく。
まず、ランチは平日であっても直近予約が難しくキャンセルが入らない限り無理な状況ゆえに、2週間後以降の代替案を考えておくと良いだろう。予約無しの訪問は受けられないとのこと。(実際、先週は店頭にその旨掲示があった)
土日に関しては3週間後でないと厳しそう。ディナーは土日のみ3週間後の候補が必要だが、火曜~木曜は貸切が入らない限り直接訪問でも大丈夫そう。今日は念のため、新宿から電話を入れてから向かったが、前述の2名だけしか客がいなかった。
また、先週のランチで電話が一切鳴らなかったので尋ねてみたが、ランチ時間帯とディナーの混雑時は留守電で予約可能時間を案内しているそうだ。朝9~11時と午後3~5時なら大丈夫とのこと。
以上を参考にして、上手く予約を入れてほしい。
※2012/2/2補足
食べログレビュー活動は撤退しているので、タイトルも含めてレビュー内容の修正はやらないとトップページに書いてあるのだが、Kyoko007特派員のレポートで訂正を命じられたので、現在の状況を書いておく。
なお、この件についてはブログ側にはそれなりに書いてあるので、基本的には最新レビューを書いているブログ側を遡ってチェックしてほしい。食べログ側には最新のブログ記事へのリンクを先頭に張ってあるし、各レビューの最後に、その前のレビュー記事へのリンクも張ってあるので、そんなに面倒な話では無いはずだ。
まず、予約は毎月1日に翌月分を受けるが、初日で半分埋まってしまうということをブログ側で書いた。人気チケットの予約申込電話と同じ様に、その予約電話もかからないということも書いた。現状は、それ以上に凄まじいようで、Kyoko007さんは200回も掛けて2回しかつながらなかったそうだ。
もはや、割安なランチを狙うのは普通の職業を持っている方には難しい。狙うならディナーだろうが、その予約ですら昨年の夏の段階ですんなりとは行かなかったことを記しておく。そういう私も、昨年の夏から出かけていないので、近々電話を入れてみようかと思う。もちろんディナーで。
----- 2010/2/5 12:30
厨房担当が1人になってしまい、ランチでも2時間以上はかかるようになってしまった。(その旨明記あり)
過去レビューからの変更点は、価格が1750,1980,2600円の3種になり多少値上げ。その分、前菜が良くなった気がした。
ランチのカード払いは、私が進言する前に不可としたようだ。また、ランチは平日でも予約必須の状況。
詳細内容はブログ(http://r923e.asablo.jp/blog/2010/02/05/)に掲載。
----- 2009/11/5 11:30
食べログレビュー活動をやめてから行こうと思っていたが、どうしても2400円のランチフルコースが気になってしまい、2週続けて訪問。今回はランチが目的なので、東京の客先に行く前に寄ってみた。
ちなみにランチは1480,1690,1890,2400円の4コースだが、小菓子が付かなければ魅力半減となるのでメイン1品の1890円か2品の2400円いずれかを頼むことをお勧めする。1480円だと他店との差別化が出来ず、ほとんど魅力を感じないはずだ。
メニューを見ると1週間前のディナー(4200円)とほとんど被っている。
ランチとディナーを同じ料理で回すという点はシェフ出身の Kiyoto と同じ形式だが、これではディナーの魅力を落としていると思う。同じ料理をランチではるかに安く食べる事が出来るなら、何もディナーに出かける必要は無いのだ。私はそれが理由で Kiyoto のディナーに行く気が起きない。
前菜、スープ、肉料理は選択肢があるので被らないように頼めたが、魚料理は事実上同じ。シェフが覚えていらして申し訳なさそうに謝りに来た点が救いだが、ディナーのレベルアップを望みたい。
料理の説明は写真側に記しておいたが、昼だけの利用者には素晴しいのひとことに尽きる。
既に情報が奥様方の口コミで広まっているようで、今日は10人ほどのグループ予約が入っていた。平日の昼が奥様方のおしゃべりで騒がしくなるのは仕方ないだろう。
むしろ、その奥様方にこの値段でこれだけ手を掛けた料理群を食べる事が出来るという事を知ってもらいたいと思うので、南浦和周辺の奥様方にはぜひ予約してでかけてほしい。きっと、大して努力もせずに2千円前後のランチコースを出している多くの店に行くのがばからしくなることを感じるはずだ。
相変わらず忙しい時に出かけてしまったのでシェフとは一言二言しか話せなかったが、まだまだ努力が足りないと言われていた。こういった姿勢の店が埼玉で多くなることを望んでいる。
※ランチにカード払いが出来るというレビューが載ったが、多くの個人店と同じように、店側にランチでのカード払いを不可とするように進言するつもりだ。
サービス料を取る店であれば私も無条件にカード払いしているが、そうでなければ納得出来る内容と価格付をしている店に限るものの、現金で払っている。もちろん前回ディナー訪問時のこの店でもそうした。
カードを使えばマイル等を貯めることができるのは確かだが、チップのつもりで現金で払う方が気持ち良く店を後に出来る。
カードで払うと店側は最低でも5%の減収になってしまう訳だから、こういった形で店側に感謝の意を伝えることが出来るのではないかと思っている。
----- 2009/10/27 19:35
愛用しているフレンチのシェフから浦和に新しいフレンチが開店したとの情報を入手し、早速東京帰りに寄ってみた。ちょうど今日は開店1ヶ月目の節目の日だそうだ。
店頭のメニューを見ると、フルコース4200円かメイン1品の3680円の2つのコースだけ。他に小学生までの子供を対象に「お子様フルコース(1480円)」というフレンチでは滅多に見ないコースがある。これが大人用フルコースと同じ構成で量だけ削っているというのだから驚きだ。家族一緒にコース料理の雰囲気を気軽に味わっていただきたいとのこと。
注文はもちろんフルコース。4200円という価格は、先週末に3軒ほど食べ歩いた那覇フレンチの平均的な価格付と同じであり、さいたま市内では最低価格水準だろう。もちろん安かろう悪かろうでは話にならないが、期待を大きく超える内容で出てきた。
まずはアミューズ。ちょっとした葉もののサラダに見えるが、人参のマリネの上に鶏手羽肉のコンフィーをソテーしたものが隠れている。そのものの形状だったので、骨を取ろうとナイフをいれたが骨が無かった。原型を損ねないように丁寧に取り除かれていたのだ。
前菜(2択)からは「魚介類のマリネとカリフラワーを秋の装いで」と題した一皿。
ここのメニューは、こういった表現が多いので調理方法等は事前に聞かない限り分からないのが難だが、予想に反してスープのような皿が出てきた。魚介類はカリフラワースープの中に隠れているが、オマール(だと思う)や貝類といった安価ではない材料を使っているうえに、トッピングのゼリーは蟹の出汁で作ったコンソメと手を掛けている。
フレンチではなく独自の創作をフレンチに組み込んでいると言われていたシェフ、何でも組み合わせれば創作だといういい加減な創作料理屋とはレベルが違うと感じた良い皿だった。
スープ(2択)からは「ごぼうのポタージュ クルミとプチオニオンのアクセント」
写真でも分かる通り、牛蒡の粒状感が出ているスープだ。この牛蒡の風味を飛ばさないために、カプチーノ仕立てにしているとのこと。なかなか取り除けない牛蒡のエグミもまったくなく、美味しく牛蒡を食べる(飲む)ことが出来た。
魚料理は題して「本日の鮮魚を華やかなイメージで」
メニュー提示段階で説明が無いので、なんだか全然分からないが、焼きリゾットの上に真鯛のブレゼと帆立を乗せ、赤白2色のワインソースでまとめてきた。
これは魚体の質が今一歩だった上に、ソースも弱く、味の強い焼きリゾットだけが主張していた皿になっていて、やや期待はずれ。
肉料理(3択)からは「骨付き仔羊のグリエをその日のソースで」
予想外に注文が多かったのか、最後に店に入った私の分までソースが残らなかったようで、構成変更を打診された。出てきたのは、カレーソースが別に出てくる形のカレーライスならぬ骨付仔羊肉付のクスクス。仔羊の肉質は抜群だったが、これも私の好みではなかったが、予約無しで、ほぼ満席の店に遅い時間に飛び込んだのだから仕方ない。打診の際に、他の2種類から選び直せば良かったのだ。
右上の小皿にあるのは「アリサ」という北アフリカ原産の唐辛子ペーストらしいが、これがちょっとなめただけで激辛だったのでパスしてしまった。でも、入れてしまうとますますカレーになってしまうような気がした。
デザートは葡萄やベリーのエチュベにヨーグルトアイス。
見た目も良いし、フルーツとアイスの組み合わせが素晴しいが、ケーキ類が無いのが残念と思っていたら、この後でサプライズがあった。
それは、食後のドリンク(珈琲類、紅茶、3種のハーブティーから選択)に付いていた「小菓子」の内容だ。甘いものが苦手な方にはチーズを出すそうだが、5種類のケーキ類が盛られていたのだ。シェフは Kiyoto出身とのことだが、そこではデザートも担当していたとのことで、なるほどと納得してしまった。
馴染客が多い中であまりシェフと話をすることは出来なかったが、わずか4200円という安価なフルコースにもかかわらず、手間を惜しまずに皿を作り上げる姿勢には感動させられた。
ランチのフルコースは2400円と安く、その内容も気になる。南浦和駅から徒歩5分ほどと近いので、どなたか出かけてレビュー登録をお願いしたい。
東口の Bye Bye Blue が「南浦和の飲食業に~新たな風~を吹き込みます」と頑張っているが、西口側も熱くなってきたゾ! 東と西で南浦和をぜひとも盛り上げて欲しいと思う。
4位
1回
2015/04訪問 2015/04/20
再訪:[2010/3/29 18:45]◇ 《昼:4.0/4.5-4.0-3.5-3.5、夜:3.5/4.0-3.5-3.0-4.0》
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2014/06/24/7352305 (2014/6/23)
帰省していた家内と子供を蓮田駅で待ち合わせてナトゥーラに行ったものの運悪く貸切だったため、予備にしていたこちらに向かった。
「ヴァレンティーノコース(3800円)」と「ピッコロセット(選択したパスタ代+1000円で前菜・デザート・珈琲付)」でお願いしたが、やはりメインを食べないことには店の良さが分からない気がした。
あと、6種あるデザートを全部試したが、水準以下だったことも記しておく。セミフレッドが無難。
----- 2010/1/30 12:00
ランチお勧めの「リストランテコース」は2800円に値上げ。
前菜とデザートが弱いが、パスタとメインは良かった。ブログ側で紹介する予定。
----- 2009/9/15 18:45
放置していた訳では無いが、色々と不運が重なってディナー訪問が遅れに遅れてしまい、2年半ぶりの訪問となった。念のため大宮駅に着いてから電話を入れて開いていることを確認してから東武線に乗り込んだ。
事前にホームページでメニューを確認していたので「初秋のヴァレンティーノコース(3800円)」をお願いした。パン、前菜(2択)、手打パスタ(2択)、メイン(2択)、デザート2種(6択)、エスプレッソという構成だから、夜のイタリアンとしてはかなり低価格。
コースは2名からというケースがイタリアンには多いのが不安だった、問題なく一人でも注文出来た。フレンチでは自称以外まず存在しないのに、イタリアンに多いのは何故だろう? やはりそういった店は、利益第一主義なんだと思うが、この店はそんなことは無かった。
まずは自家製パンがオリーブと共に到着。あわせて、時間がかかりますからと、イタリア料理写真がたくさん掲載されていた専門誌を持ってきてくれた。男一人で乗り込むと業界人と思われるのかな? 店でボーッと過ごすのも好きだけど、客が他にいなくてホールにはかわいい感じの奥様だけという状態。中年オヤジに変に話しかけられるよりは・・と思われたのかも・・(考えすぎだ!)
前菜は「フレッシュフォアグラとポレンタのトルティーノ」
じつは、これが一番の目当てだった。埼玉でフレッシュフォアグラを置いている店は、フレンチでも数少ない。ほとんどが冷凍ものだ。もっともイタリアンでフォアグラというのも珍しいが。
そのフォアグラ、さすがに安いコースに組み込まれているだけあって質的には上等とは言えなかったが、まずまずの出来で満足。
フォアグラの下にあるポレンタ(トウモロコシの粉を、沸騰した湯やだし汁に団子の硬さになるまで振り入れ、捏ねるように仕上げるイタリア料理の定番らしい)、フレンチの定番であるマッシュポテトと違ってソースを吸い込まないので、しっかりフォアグラにソースを付けていただける。
付け合わせのアーティチョークは、ピクルスを素揚げしたような面白い味だった。
パスタは「野うさぎとポルチーニ茸のタリアテッレ」
イタリアン専門の 星を食べた猫 さんがポルチーニ茸が香らなかったとレビューされているが、私にもあまり感じることが出来なかった。といっても、香っていると認識できる料理を食べたことがないので、判断出来なかったのが実際。ポルチーニ茸を買って自分で作って試してみるしかないかな。
手打ちパスタは、乾麺派の私にしては珍しく美味しい方だと感じた。きしめんと大差無いようなものを出す店が多い中で、パスタらしい食感とコシがあった。
全体として、かなり薄味に仕上げて素材の持ち味を生かした料理になっていた。うさぎは軟骨部分でも入っていたのか、コリコリした食感の部位もあり「リストランテ」らしいパスタ料理だと思う。
メインは予定したものが変わっていたが、奥様とのやりとりを厨房で聞かれていたシェフが出来ますよということで「仏産バルバリー種鴨胸肉のロースト 赤ワインと巨峰のソースで」
フレンチ好きなのでどうしてもフレンチっぽい料理名のものを選んでしまうが、巨峰を潰してソースベースにしたものという予想に反して、巨峰は粒のままで出てきた。酸味が弱いので山梨産ではなく長野産のものと思うが、ジャムのような甘さも押さえられていて、そのままピューレ状にすればソースになりそうなもの。こんなアプローチがイタリアンなんだろう。
鴨はイタリアンらしく大胆に厚切りカット。焼きも上手く、ソース無しで素材を楽しめる。
付け合わせがちょっと変わったラビオリに焼き林檎と焼き長芋。確かにフレンチではないな。
デザートは「ダークチェリーのチョコレートのトルタ」と「キャラメルとブランデーのセミフレッド」をチョイス。
トルタはバランス面でしっくり来なかったが、半冷凍菓子と訳されているセミフレッドは、少し溶かした感じのアイスクリームで美味しかった。
食事の後にシェフが出てきてくれたので、11月にイタリアに行くと話して、現地での店の選び方をアドバイスしていただいた。
日本人だと分かると料理で手を抜くとか、先日報道されたぼったくり以外にもカモにしている店が多いので、日本語表記のある店や街中を避けて食べるようにとのことだった。今回は鉄道旅行で街中を外すことは出来ない上に、イタリア語も分からないという状態では、リストランテに入るのは無謀なのかもしれない。
※追記:
前回は禁煙をお願いするスタンスだったが、現在は完全禁煙。
食後だけなら許容できたが、あまりにも食事中に周囲を気にせずに吸う方が多いので完全禁煙にしたそうだ。
立派!
----- 2007/4/3 13:00
岩槻には行くに値する店は無いと思っていたが、偶然発見した当店がなかなか魅力的に思えたので、訪問してみたら当たり。リストランテと表記しているだけあって、近隣の店とは違ったしっかりした皿で出てきた。
ランチは1000円から楽しめるが、「リストランテコース(\2500)」をお願いした。
イタリア料理の名前は不勉強なので覚えられなかったが、前菜はフライパンで焼いたパンの上にとうもろこしの柔らかいパテ状ものを乗せ、その上にムース状のサーモンを乗せた料理で実に旨かった。
パンは自家製の3種。パルミジャーノのパンというのは初めて。レーズンのパンやゴマのパンもほのかに香る程度の主張の無さが逆にうまく作用して、なかなか美味しくいただけた。イタリアンでパンの追加はいかがかと言われたのも初めて。嬉しいサービスだ。
コースのパスタ(3択)はハーフサイズだが、「車エビとブロッコリーのタリオリーニ」を選択。自家製パスタもなかなかだが、ソースが絶品。生トマトの味を強調したもので、この界隈に多くある品数が多いだけのパスタ屋レベルのものではない。
メインの牛筋は、少し煮込み不足の感。これ以上煮込むと崩れてしまうという問題もあるのだろうが、味は別途頼んだラグーソースのパスタのものに近かった。もう少し凝ったものだとより美味しくなりそうだが、そこはイタリアンであり重厚なフレンチとは異なるのだろう。
ちょっと残念だったのがデザート。6種中2種選択だが、サイズがかなり小さめ。1000円からのランチセットでも200円追加すると1種選択できるが、確認したところサイズは同じとのこと。味は水準以上なので、もう少し大きくカットすれば満足度も高くなりそう。
総じてさいたま市内としては水準の高いリストランテであることは確認できた。
開店して2年強とのことだが、浦和の『アランチャ・デル・ソーレ』が内容的にも近い感じ。若い女性のサービスは基本に加えて配慮もあり嬉しい。
駅から近いので、途中下車して立ち寄るのも良いだろう。
追記:
煙草は食後にとの表記。基本的には禁煙にしたいのだろうが、地域性もあり控えめの表現にしてることが分かる。都心から半径30Km圏といえどもまだまだ全面禁煙は営業的に難しいのだろう。
5位
1回
2014/09訪問 2014/09/03
再訪:[2010/6/18 13:50]◇ 《昼:4.0/4.0-4.0-3.0-4.0、夜:4.0/4.0-4.5-3.0-3.5》
直近レビュー: http://r923e.asablo.jp/blog/2014/01/23/7202070 (2014/1/22)
水曜日は満席で入れず、浦和での打ち合わせ前に訪問。午後2時というのに満席状態で、いつもの入り口横の席が空いていた。
詳細はブログ側に登録するが、ここでもシェフから声をかけられてしまい身元がバレていた。前回少しだけ話をしただけなのに・・
評価点が高い店なら大丈夫だろうけど、辛口で書いている店を再訪するにはリスクが高すぎるなぁ。
昨日の foluso のように努力の成果を確認しに行きたいのだが、やはり写真撮影はやめておくか。
前は付いていた「手打パスタランチ(2100円)」の小菓子が無くなっていたのが残念。
----- 2009/10/21 13:15
まだ安いランチを試していなかったので、量も味も不満だらけだったAGIOの後に訪問。
平日のみという1000円のショートパスタランチを試すのが目的。
まずはサラダと自家製フォカッチャが2種。
サラダは葉ものだけだが量はたっぷり、鮮度も良い。が、ドレッシングは味気なかった。
フォカッチャは食べ終わった時に、追加は要るかとの声がかかった。千円ランチでもフォカッチャが追加できるとは驚きだが、2軒目なので残念ながら遠慮させていただいた。味は、前回の夜の印象よりは美味しく感じた。
今日のパスタは「ペンネ アラビアータ」
このソースが旨い。1軒目が低水準の量産品だっただけに、ひときわ美味しく感じてしまった。
トマトは缶詰ではなくフレッシュを使っているようで、量産作り置きの出来ないパルメザン系のチーズが溶かし込まれている。シンプルなトマトソースでも、手をかければ美味しいものが出来るし、この水準になると私には難しい。
食後はミルクティーをお願いしたが、フォークが出てきたのでおかしいな、と思っていたらデザートまで付くそうだ。
そのデザートも濃厚なチョコムース風のもので美味しい。
僅か千円のパスタランチで、これだけ質の高い料理を出してくれるのだから、13:15に訪問したのに15分も待たされたのは仕方ない。(シェフ1人が急病で、サービスも一人だけと完全にキャパを超えていたそうだが、店に入ってからはしっかり気を使っていただけたので気持ちよく食べる事が出来た)
夜も気に入っているが、「手打パスタランチ(2100円)」も捨てがたい魅力があるので、1000円ランチと言わずに前菜が付きデザートも盛り合せになる「手打パスタランチ」を試して欲しい。
----- 2008/7/3 19:15 「夜は多品種を楽しめ、割安感バツグンのコースがお勧め」
埼玉高評価店の再訪確認シリーズ。前回は1年半前の昼だったので、東京帰りに寄ってみた。
ぐるなびでチェックすると、「Tutti Due(5800円+席料300円)」というコースが、単品合計価格の6割程度とかなり割安に感じたので、それをお願いした。もちろん量が違うのだろうが、一人でも多品種を楽しめる構成となっているのでお勧め。
以下、出てきた順に記載しておく。黒板に表記があった皿については単品価格も記載しておく。
●アミューズ:生のりのフリット
ピザ生地に生のりを混ぜて揚げたもの。
生のりが僅かということもあって風味もなく、企画倒れという感。
●パン:2種類(追加無料)
新人風のサービス担当が、少し残っている状態で追加を打診してくれた。
味覚的には美味しい方では無かったが、純イタリアンではエノテカノリーオ以来だと思う。
●前菜:ハタのカルパッチョ(単品1300円)
グレープフルーツベースのソースでいただくのだが、珍しいものの主張の無い魚だった。鮮度に問題があったのかもしれない。というのも、私が頼んだ後はイサキに変わっていたので最後だったようだ。
●前菜:花ズッキーニのフリット(単品800円)
花の部分にチーズを詰めて揚げたもの。珍しいだけ。(最近は珍しくもないかな?)
●パスタ:イカスミのタリオリーニ(単品1650円)
生麺だと思うが、腰が強くオイルソースも含めて美味しい。残ったソースがもったいないので、スプーンを要求してしまった。(前回は、そう思っても要求しなかったようで、それだけ図々しくなったということか?)
●パスタ:パルミジャーノのニョッキ
小さめで割と柔らかいニョッキ。これも美味しい方だと思うが、ソースは標準的。
●メイン魚:イサキのカルトッチョビアンコ(単品2400円)
カルトッチョは包み焼きという意味。アルミホイルで包んだ状態で席まで持ってきてくれ、その場で皿に盛りつけてくれた。味覚よりは調理手法を楽しむものという感じ。
●メイン肉(2択+1):岩手産ホロホロ鶏の網焼き(単品2000円)
イタリアンらしく塩と香辛料で味を決めたものを焼いただけというシンプルな料理。
フレンチだと肉が硬くなってしまうことが多いが、そこはイタリアンらしくダイレクトに肉を楽しめる。でも、ついつい頼んでしまうホロホロ鶏で美味しいと思ったものに出会えた記憶がないのは、肉そのものに主張が少ないからだろうか?(「骨付きもち豚」を勧めていたのを無視して頼んだ私が悪い)
●ドルチェ盛り合わせ:ズコット、マンゴとバニラのアイスクリーム
私が行くイタリアンでは、なかなかズコットに巡り会えない。家庭でも簡単にできるティラミスは必ずあるのだが、こんなイタリアらしいものを出してくれるのは嬉しい。
●お飲み物:エスプレッソ・珈琲・紅茶から選択
●小菓子:オレンジピールとチョコアーモンド
アーモンドの食感が生のものを使っている感じだったので、チーフシェフに確認したら自家ローストだそうだ。なかなか凝っている。
最初のアラカルトメニューの説明でパフォーマンスがあったが、文字数制限もあることから詳細はブログ側に記載しておく。チーフシェフの物静かな感じに対して、このパフォーマンスをやっていた元気なシェフとのギャップが面白くも感じたが、若手のシェフとサービスで良いチームワークを組んでいると思う。
周りの客にとっては少し騒がしく感じるかもしれないが、私は店の特徴として良い印象を受けた。
----- 2007/2/7 12:30
前にチェックした時はランチでも最低1300円という東京価格だったが、試しやすい1000円の平日ランチが出来ていた。
前からある1300円のランチとの差がよくわからないので詳細を尋ねるとシェフを呼びましょうかと。色々説明を聞いた結果、1000円ランチは戦略価格のようで、私としては前菜が付きデザートも盛り合わせになる「本日の手打ちパスタランチ(\2000)」に魅力を感じたのでこちらを選択。
今日の前菜は生ハムの盛り合わせ、イサキのカルパッチョ、パッパコモドーロというパンのお粥(との説明)という構成。
生ハム類は5種類がたっぷり、カルパッチョもほのかにフルーツの香りがする素材を生かすソース、そして初めて食べる「パンのお粥」はトマトの酸味を利かせたチーズリゾット風で、十分に価格に見合った内容だ。特に「パンのお粥」は簡単そうで真似のできない美味しい皿。
このコースのみパスタがお勧めの手打ちになるとのことだが、今日のパスタ(2択)から「蛍イカのタリアテッレ」をチョイス。パスタ自体は腰の強さだけ感じるもので正直好みではなかったが、小さな蛍イカを1つずつ開いて内臓を取り出して作られているソースは手の込んだものでなかなか良い。小ぶりの生の蛍イカを使っているようで、スーパーで売っているものとは異なり足の吸盤の悪い食感もまったく感じない。ソース自体もたっぷりで、皿に残ったソースを残さず食べるためにもスプーンが欲しかった。あるいは、パンの追加があると良いのだが。
デザートはオレンジのコンポート、パンナコッタにマンゴのソルベ。皿は軽く冷やされているのでソルベが溶けることは無い。
どれも無難に美味しいのだが、特段優れているというものではなかった。コンポートの強すぎる苦味と、周りに散りばめたチョコフレークが品位を下げている点は気になったが。これらのデザートは夜だと1品600円という価格が黒板に記されていた。
このコースのみエスプレッソを頼めるようで、さらに小菓子も付いていた。順番が逆になるが、自家製のパンも少し甘いものの無難に出来ている。料理全体を見ると独創的ながらも万人受けする内容であり味付けであると思う。
市内にイタリア料理店は数多くあるが、その中でも高い水準を望める数少ない店のひとつと言えそうだ。
6位
1回
2014/03訪問 2014/03/21
再訪:[2010/2/25 12:15]◇ 《昼:4.0/4.0-4.0-3.0-4.5、夜:4.0/4.0-4.0-3.0-5.0》
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2014/03/21/7249809 (2014/3/20)
パスタコース(1400円~)を注文。白ハマグリ(ホンビノスガイ)のペペロンチーノ(+200円)が手打ちパスタでいただけるとのことで、選択。
サービス面でのミスが多かったが、パスタは予想外の美味しさ。ただしペペロンチーノという説明は誤用だと思う。詳細はブログ側に登録の予定。
----- 2009/6/27 17:45
土曜日の夜は18:00~ということを後から知ったが、開店15分前到着にも関わらず席に案内してくれた。2人で出かけたが混雑する店であるのに4人テーブルへ案内してくれるた点でも良心的な対応だ。
夜は最低1900円のパスタセットから3300円のコースまで。2人以上だと店のウリらしい2800,3500,4500円の「大皿コース」が選択出来る。
ただ、私にはコースに魅力を感じなかったので、アラカルトで攻めてみた。
以下、頼んだものとコメントを。
●カンパネの小さな前菜たち(5種盛/1300円)
前菜の盛り合せは大抵頼むので、出てきた皿がすべて2つずつ盛られていたためにミスオーダーかと思ってしまったら、アラカルトでは単品でこの内容になりますと。しかも5種ではなく6種あった。もちろん1つずつ丁寧に説明していただけた。中央のサザエは殻の再利用ではあるものの、充実したラインナップである。
この中で、穴子のゼリー寄せが美味しかった。といってもイタリアンというより寿司屋の穴子に近い味だが、かなり甘くしたバルサミコソースがかかっているので和食のタレとは違う。
●真鯛のカルパッチョ 桃と一緒に(850円)
カルパッチョのビネガーと甘い桃の組み合わせが斬新。ただし、個々には美味しいが合わせると美味しいと思うかは別問題。
これも量的にはたっぷりで、1人で前菜とコレを頼んでいたら、この後が苦しくなりそう。
●フレッシュトマトとモッツアレラのブルスケッタ(450円)
ブルスケッタも店の水準を見るには都合の良い料理だが、バゲットとは違った軽いサクッとしたパンを厚切りにしてある。この価格でこのボリュームは凄いと思うが、味はパンが独特である以外は平凡。
●生ハムとトマトベリーの冷製パスタ(1400円)
パスタは黒板メニューから選んでみた。トマトベリーはハート型をした甘いトマトとの説明。
確かに甘いが、家庭菜園で作っているシュガーオレンジと比べるとそれほどでもない。
皿の底にたっぷりのトマトソース、その上に細めのパスタにジェノベーゼソースを絡めたものが乗っている形だが、やはり量が多くパスタだけで150g前後はあると思う。トマトはソースにたくさんつかっているからか、トッピングベースでは少なめでやや寂しい感も。生ハムも筆頭にある食材にしては今ひとつ。
●イベリコ豚のソテー ルッコラ添え(1580円)
ルッコラ添えとは、覆い被さるように巨大な葉っぱが乗せられていることを指すようだ。葉っぱを取るとイベリコ豚とご対面できる。予想通りイベリコ豚の量はたっぷりで200g近くありそう。
トッピングは香ばしい大蒜のみじん切りを炒めたものがたっぷり。肉の下には、ラタトゥーユ風の野菜が敷かれていた。質も価格の割には良いもので、食べ応えがあった。
アラカルトのメインの皿ならこれくらいのポーションはほしいと思うが、ほとんどの店はフルコースに付く皿と同量の寂しい量になってしまう。その点、メインもしっかり食べられる量で供されるのは嬉しい。
●2種のチーズのクレームダンジュ(420円)
●本日のムース(420円)
どちらも選んだケーキの他に、他のケーキやアイスが盛られた盛り合せ形式で出てきた。
クレームダンジュは美味しかったが、全体的に標準未満の出来。飾りのミントの葉も質が悪くマイナスイメージになっていた。
写真を見ていただくと分かると思うが、おひとり様で普通の店のようなノリでアラカルトを注文すると食べきれないことになりそうだ。逆に、カップルでも無理にコースにせず好きなものを注文しても、意外に安く済むと思うので、アラカルトメニューもじっくり見てから注文すると良いと思う。
----- 2007/12/16 11:50
口コミベースでの評判、特にサービス面での評判が良かったので訪ねてみた。
ランチは1300円の「パスタコース」から。1000円加えた「リッチコース」は、肉か魚のメインが付く上にパスタも他のコースの選択肢に無い渡り蟹とあったので、迷わずお願いした。
まず前菜の皿に驚く。全部で6品。手抜き系が無いだけでなく、凝った素材も用いられている。フリットはフグ、生ハムはポテトではなくリンゴのコンポート、どれを取っても楽しめる。
前評判通り、すべての料理を丁寧に説明してもらえるのも嬉しい。(とはいえ、全部覚えられないのが悲しい)
渡り蟹のパスタは、大きめの蟹を半身使っていた。浅利も加えられて出汁が十分出てそれなりに美味しいが、水菜が邪魔だったのと蟹と奮闘している間にパスタの腰が予想以上の速さで失われていった。どこのパスタか分からなかったが、再検討しても良さそう。
メインは肉か魚のどちらかとなる。鴨のソテー赤ワインソースとのことで肉をお願いしたが、あまりにも量が多いので驚かされた。さすがに肉質は伴っていないが、付け合わせも良いし、ソースも煮込み風だったがたっぷりかけられている。ここは味を楽しむというより量と素材の種類で楽しみたい。
特に盛り合わせと記されていなかったが、デザートは盛り合わせで出てきた。水準的には標準以下だが、手作り感のある良品。パスタコースでは、前菜も少なくデザートも単品だったので、この「リッチコース」のお得度は際立っている。
パンが無くなるとすぐに追加が必要かと尋ねてくるし、水の補給も完璧。見慣れない客がいきなりランチ最高峰を注文したことからか、グルメ特集の「Hanako」を持ってきてくれた。(中年男性に「Hanako」というのも普通ではないが、そんな風に見られたのかな?)
奥様風のサービス担当のホスピタリティ精神は口コミ通りで、お昼を過ぎるとあっという間に席が埋まってしまい、非予約客を断るような状況になってしまうのも頷ける。
水準の高い料理ではないが、抜群のCPと豊富な前菜の種類は魅力的だ。近隣の方や大宮付近の第二産業道路で店を探す場合には、お勧めしたい。店の横に10台程の駐車場も完備している。
7位
1回
2014/09訪問 2014/09/27
再訪:[2010/5/13 12:20]◇ 《昼:4.0/4.0-3.5-5.0-3.0、夜:4.0/4.0-3.5-5.0-3.0》
直近レビュー: http://r923e.asablo.jp/blog/2014/09/26/7443924 (2014/9/26)
特に変化はないのでレビューはブログ側に書くが、サービス陣の問題点が何となく分かった。
しっかりしたサービスを指導出来る方がいないのだと思う。恐らく筆頭格の方に問題アリと感じた。
だから、全体水準が上がらないどころか下がっている感じがするのだ。
埼玉を代表するフレンチがこれではいけない。
あたま数だけ揃えれば良いというわけにはいかないのがサービスだ。
-----2009/3/5 19:20
HPに掲載されている詳細メニューが11550円(税サ込、以下同)のコースだけだったので、最安値の8085円のコースはメイン1品だと完全に誤解していた。地元店であることから気になってはいたものの、高価格がネックで夜を試すことが出来なかったのだ。(1万円以上を埼玉フレンチに払う気が起きないことが理由)
その最安値の「思い出のメニュー」なら、先日試したビストロやまの最高値コースよりも少し安いこともあり、ようやく試してみる気になって電話で内容を確認してみた。すると、「どの金額のコースでも量は同じで肉と魚料理が付きます」と、フレンドリーで明確な回答。(いつもの年配女性だと思う)
ある意味、この店の情報開示が少ないことも原因ではあるが、勝手にフルコースではないと思いこんでいたようだ。
実際の構成では、詳細が掲載されている「季節のメニュー」に対して、アミューズ・グラニテ・チーズが無い代わりにスープが付くので2皿減。量的にはもちろん、皿数でも Maison d'H と比べてしまうと少ないが、普通の女性でも完食できる平均的な量だ。この格の店なら決して高い価格設定ではない。
まずは食前酒(私は飲めないのでクーポンで付くジュース)、続いてパンとバターが出てくる。
このパン、かなり大きいのに中までしっかりかつ均質に温められ、表面のパリパリ度も含めて美味しい。追加したパンも同様な状態で出てきたので尋ねてみると、製造時には表面の焦げ色を薄めにして焼き、必要量をある程度予測して低温で常時じっくり温めているとの話。大規模店ならではのアプローチで、小さな個人店では無理な話だ。(とはいえ、この日は全体でも10名もいないだろう閑散とした状況だった)
以下、出てきた順に料理の解説を記す。ただし、店のメニューでも構成以外記されていないため、料理名や説明内容は不正確であることをお断りしておく。
●前菜 ★★★
ポロネギをグリルした後にマリネしたような冷菜。
写真上側のポロネギは、あらかじめ2cm幅にカットされ、その上に7mm角程度の乱切りにされた茹で牡蠣・かなり細かい茹で卵・ケッパー・香草類を混ぜ合わせて型で軽く固めたものが乗っている。この出来が上手くない。
牡蠣が全体の半分を占めているのに牡蠣らしい風味が抜けているうえ、他の材料との調和も感じられない。単に牡蠣を使ったというアピール以外に存在価値を見いだせないものだった。ポロネギだけで十分に旨いと思うが、それでは見栄えが悪いので苦肉の策として生ハムと共に飾ったのだろうか。
こういった部分が、都内高級フレンチとの明確な技術力の差だと思う。
●スープ ★★★☆
所沢産の蕪のポタージュ。
ポタージュ系としてはクリームの少ないあっさりした味で、ほのかな蕪の風味を楽しめる。
表面に赤い花びら片のように見えるものは、ローズペッパーの表皮部分だそうだ。
●魚料理 ★★
ホウボウのソテーを甲殻類のブイヤベース風ソースで。
身の厚いホウボウを食べるには、ソースがあまりにも少ない。皿全面にソースがあるように見えるが、きわめて薄く皿全体に伸ばしている状態であるうえに、味覚的には濃厚さも無くソースというよりはスープであるブイヤベースと同等。
こうなると、魚本来の味で食べる料理と解釈したいが、焼き方が悪いのか質が悪いのか、身が硬くあまり美味しくない。タコとイカをアンチョビ風味でソテーしたものがトッピングされているが、これも味にインパクトが無く魚本来の味を強調も邪魔もしないので、結果的に美味しくないという感想。
●肉料理(2択+1) ★★★☆
埼玉県産黒豚のポワレ シードルビネガーソースを選んだ。
黒豚の質が抜群に良かった。といっても黒豚らしい癖はまったくないが、不思議と旨い。こうなると、ソースは完全に脇役。りんごもビネガーも極力主張しない良く言えば上品なソースは、良い素材には最適であることを証明した皿だ。
となると、ここまでフレンチ好きを唸らせる主張のある料理がまったく無かったことになるが、1つだけあった。皿の左上に見える小さな黒い塊。「ブーダンノワール」という料理だそうだ。上に乗っている山状のものはアップルペースト。
この「ブーダンノワール」、主菜の黒豚のレバーやホホ肉を裏ごしして豚の血液を加えて作るそうだ。ソーセージという説明をされていたが、テリーヌ状で供された。ちょっと調べてみたが、フランスではソーセージとしてかなりメジャーな料理らしい。こういった1品でも感動する料理を出してくれると嬉しいが、通好みの料理故に好き嫌いは分かれると思う。
●デザート(7択) ★★★★
選択肢であるメニュー写真も掲載しておくが、この中から「アンブロワジー」を選んでみた。
出てきた皿を見ると、敷地内にあるケーキ屋お菓子やさんで売っていそうなケーキだったのでがっかりしたが、売っていないそうだ。
ピスタチオとチョコのムースにラズベリージャムでアクセントを付け、周りに濃厚なチョコレートソースでコーティングしたものだが、これは久々に美味しいと思えるケーキだった。添えられている珈琲リキュールを使ったアイスクリームも良い。
ただ、デザートの選択肢の中ではお菓子やさんでも販売しているものがあるそうで、レストランならではのデザートを揃えてもらった方が良い気がする。メニューの記載内容では分からないので、お菓子やさんで販売しているものがどれであるかは明示が必要だろう。
●食後の飲料:カプチーノ
●小菓子
個々の説明がまったく無いのは、いかがなものだろう。
ゼリー、マシュマロ、トリュフチョコ、マカロン風の焼き菓子。
以上、税サ抜き7000円(税サ込8085円)のフルコースとしては十分に優秀だと思う。
大規模店だけあって、万人受けする味付けであるうえに、全体的に最近の主流であるライトフレンチ的な重量感の少ない料理であることも、カジュアルフレンチを名乗って集客しているだけあると思う。
しかし、ある程度フレンチに慣れている者にとっては、店独自の主張(=癖)に乏しく不満が出そうな内容だ。私としては、フレンチの命であるはずのソースを表に出さず、素材の味に頼りすぎている点が大きな不満。魚料理のように魚の質がそれほど良くないと感じると、補正しようがないのだ。
また、細かいことは書かないが、サービス陣の水準に個人差があるうえに、やや基本的な作法に欠けていることを感じた。客が多い時や安いランチ時間帯なら許容できるが、客の少ないディナータイムは水準の高いサービス陣で埋めてほしいものだ。同様にメニュー内容を詳しく開示しない姿勢もいただけない。
結論としては、店の思惑どおり、高級フレンチ格の雰囲気・サービスを価格以外の面で誰でも気軽に楽しんでもらうための店と考えれば間違いないと思う。ドレスコードのあるフレンチが埼玉に1軒も存在しないのは、歴史面も含めて筆頭格のこの店がカジュアル路線だからかもしれない。
※ぶりぶり1234 さんが高いコースの内容を写真付で詳しく記されているので参考になると思う。
※過去レビューはコメント欄に移しました。
8位
1回
2012/03訪問 2012/03/13
再訪:[2009/6/24 18:30]◇ 《昼:4.0/4.0-4.0-4.0-4.0、夜:4.0/4.0-4.5-4.0-4.0》
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2012/03/11/6373601 (2012/3/11)
比較的行きやすい場所にあるものの完全予約制という点がネックで、1年半以上も開いてしまった。
ディナーは3900,5400,7600,10500円のコースから事前に選択するおまかせ方式。もちろん苦手な食材を事前に聞いてくれるが、特に好みを聞いてくれるわけではないのでリスクは大きくなると思う。
夜は初めてなので、埼玉フレンチとしては平均的なフルコースの価格である5400円のコースでお願いした。最安値のコースはメイン1品となる。
フレンチとしてはかなり暗い照明で、ISO800に設定してもシャッタースピードが1/10秒程度という悪条件だったため、写真の粒子が荒れているのはご了承願いたい。
到着時に先客4名、後からも4名、しかも先客と同じように若い女性を3名連れた中年男性という羨ましいグループを横目で見ながら、一人寂しく料理をいただくことになった。給料日前だから閑古鳥と思っていたが、意外にも繁盛しているようだ。
まずはアミューズ。人参のムースの上に生雲丹を乗せ、たっぷりのコンソメゼリーで全体を被せたもので、店の看板メニューだそうだ。
これは旨い! 極めて濃厚な甘めのムースと肉の出汁たっぷりのコンソメというよりはブイヨンゼリー、生雲丹の存在感がやや乏しい感があったが、このハーモニーはなかなか出会えない逸品である。
前菜は予約時のおまかせとの説明に反して3択。もちろん選べるプリフィックス形式の方が自分の好みを反映出来るので好ましい。その中の1つにフォアグラの文字があったので、それをお願いした。
スープカップで出てきた料理は、マッシュルームのムースの上にスィートコーンのピュレをスープと同様にたっぷり注ぎ、両面をかなりの火力で焦げすぎる直前まで手早く焼き固めたフォアグラを中央に配置。さらに、ちょうど季節のフランス産サマートリュフのスライスが乗っている。
コーンのピュレは丁寧に炒めたあと鶏ガラの出汁と塩だけで味を決めているとのことだが、未来(とうもろこしの品種で極度に甘い)の作られたような甘さと違って昔ながらの素直な甘さが美味しい。白トリュフは「普通のトリュフよりは香りませんが」と謙遜気味に説明されていたが、冬の中国産黒トリュフよりも香る気がした。(ちょっと通販サイトで価格を見たら、100gで6000円もする!)
フォアグラの質も高水準だったが、この料理に合わせるのはちょっと無理という気もした。
魚料理は「スズキのポワレ ブールブランソース」
皮目をパリッと焼いてあるが、かなり火を通しているのか身も熱々。活〆とのことで、これだけ火を通してあっても美味しいのだが、のんきに食べていると途端に身が固くなってしまい味が落ちてしまう。写真撮影の30秒間のロスタイムも影響したかもしれない。
ソースはこのスズキの骨から出汁を取って、比較的簡単でオーソドックスなソースですとの説明。サービス担当の説明は、素材やソース・調理名だけでなくソースの製法といった細かな点までしてくれるので嬉しい。
そうそう、下に敷いてあるのはフランス産のホワイトアスパラ。今年最後の入荷品だそうだ。
サマートリュフにしても国産ではなくフランス産のホワイトアスパラを使う点でも、たいして旨い野菜でもないのにやたら地産地消に走りたがる埼玉フレンチでは珍しい、東京フレンチに匹敵するような食材を使った料理を楽しめる店と言えそうだ。この姿勢だけでもリピート価値を感じてしまう。
肉料理も4+1種類の選択だった。どれもあちこちのフレンチやイタリアンでのランチ定番のものばかりで魅力に欠けるが、その点を問いただすとおひとり様だと塊で焼く肉は出せないのでどうしても制約があるとか。納得出来る説明なので仕方ない。
鴨のコンフィか和牛ほほ肉の赤ワイン煮かで悩んだが、後者にした。
これは、流石にあちこちで食べているので比較しやすいが、和牛にしてはややクセの強さと筋っぽさを感じてしまった。先日大宮市場で買ってきた100g300円程度の和牛ほほ肉と同じ感じ。最もソースの出来は自宅で作るものとは雲泥の差であるが。
肉料理に関しては、輸入食材費高騰のため7600円以上のコースでないと豚牛以外の食材が使えないとの説明だったが、この価格帯で出している店も数多くあるので、調達先を色々と調査研究することで解決できるのではないかと思う。
最後のデザートは6択。焼き菓子系が2種類しかなく、その1種がベルギーワッフル。
これ、シェフが先日外で食べて気に入ったとのことで、自分で作ってみたそうだ。塩キャラメルソースがけという変わったアプローチだったが、味は残念ながら標準未満。焼きたてのマネケンの方が美味しい。
全体的に魅力を感じないラインナップだったことと、食後のコーヒーに付いてきたミニマドレーヌとアーモンドチョコの水準が低かったことから、デザートには期待しない方が良いだろう。
以上、埼玉フレンチとしては珍しく本場の食材を多用し、素材の旨さを追求する皿を供してくれる店であることを確認した。ランチでの直感は正しかったと思う。この店もリピート確実である。
難を言えば、食材の質をもっと見極めていただければ、より美味しくいただけると感じた。和牛と生雲丹のことである。
----- 2007/10/21 11:30
片側2車線で中央分離帯のある国道16号線外回りに面している店。かなり前からチェックしてあったのだが、完全予約制とのことでなかなか行く機会が無かった。運よく(?)前日予約で席を確保できたので、家内と共に訪問してみた。
店内はわずか6テーブル20席程とキャパは小さいが、空間が広く居心地は良い。窓側席は16号線に面しているものの、大型車が行き交うのに騒音も振動も感じない。かなり頑丈に建物が作られているようだ。
ランチは1900,2800,3800円の3種のコースのみ。1900円のみが前菜(3択+2)、主菜(1択+1)、デザート(3択)と自分で選べるプリフィックス形式で、それ以外はシェフおまかせとなる。ただし苦手な食材は聞いてくれるとのことだが、おまかせの内容を尋ねると厨房に確認しに行くという点では不親切に感じる。
1900円コースにオプション料金のかかる料理を2品選択したが、料理の方は全体的に高水準。あまり情報が無かったものの高評価の口コミを当てにして出かけただけあった。
「パテ・ドゥ・カンパーニュ」は、牛・豚・鴨にフォアグラを加えて少し熟成させたとのことだが、割となめらかな食感に熟成することで生まれる馴染んだ旨味を感じる美味しいものだった。
本日の前菜は500円加算で「和牛レバーのカルパッチョ」。生のレバーを食べた記憶がほとんど無いことから肉質の良し悪しの判断ができないが、鴨のレバーと異なりコリコリ感がある。活〆の魚の刺身という感じだが、レバーの臭みが全くなく、オリーブや香草を効かせたソースとの相性も抜群。
魚料理は帆立(200円加算)。大粒の帆立を表面を強火でソテーし、中はミディアムレアという理想的な焼き具合。この焼きが出来ていると写真のように見栄えも良いし、帆立の甘みを生かせる。ソースはオーソドックスなものだが、濃厚なフュメから作られたもので普通の店とは出来が違う。このソースで再訪を決意した。
肉料理は豚バラ。鹿児島産の豚バラを水分を落としながら熟成させてから調理したとのことだが、仕上げに脂身表面を焼いて脂分をさらに落としているとのこと。トマトソースとの説明だったソースも、トマトは風味だけででフォンから油脂を除去して丁寧に優しく作られている。
デザートの「ガトーショコラ」はオリジナリティを出したものではなく標準的な仕様だが、材料費をかけた良い出来で美味しい。周囲の珈琲クリームでアクセントをつけていた。「白ゴマのブラン・マンジュ」は、レンズ豆を小豆風に甘く煮たもので飾られていた。こちらは標準レベルだが、レンズ豆の「ぜんざい」といった趣が面白い。
順番が違うが自家製パンもなかなか美味しく、お代わりをお願いしてしまった。
メニューが出された際に何も説明が無かったのは、運悪く誕生日会の大家族が同時入店してしまったからだと思いたいが、料理が運ばれた際の説明やそれ以外でのサービスは完璧だったので、たった1人でこなしていたサービス担当の水準はかなり高いと思う。
店を出る時に、シェフ(意外と若かった)が挨拶に顔を出してくれたのも、ホスピタリティ精神のあらわれであろう。(埼玉では常連化してしまった店とカウンター店を除くと1軒しか事例が無い)
埼玉では数少ない真っ当なフランス料理を食べさせてくれる店であると感じたので、次回は夜の訪問を試してみようと思う。
情報が少ない店なので、店内外の写真とメニュー写真も載せておく。
9位
1回
2014/04訪問 2014/04/10
再訪:[2010/6/19 11:40]◇ 《昼:4.5/4.5-4.0-4.0-5.0、夜:4.0/4.0-4.0-3.5-4.0》
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2014/04/10/7271929 (2014/4/10)
久しぶりのランチ訪問。
昨日も同価格帯の アランチャ・デル・ソーレ のランチを食べたが、パスタでは負けるものの前菜はイタリアンらしい料理で楽しめた。
前菜・パスタ・メイン・パン(追加不可)・デザート・珈琲のセットで2千円というのだからメチャ安である。(というか、他のイタリアンが全体的に高すぎるのだ)
詳細レビューと写真はブログ側に記す予定。
----- 2009/10/29 18:10 ≪シェフだけでなく奥様も開店前に1年半イタリアで修行!≫
新宿での研修が少し延びてしまったが、予定していた高崎行の湘南新宿ラインに無事乗車。大宮を乗り越して上尾のこの店で、来月出かけるイタリア情報を奥様から仕込もうという魂胆で出かけてみたが、新しく入ったスタッフから奥様はお休みしていると。
それでは出直しますと店を出たら、奥様の友人と勘違いされたシェフが追いかけて来た。最近は子育てに忙しく店に出ていないとの話を聞き、それではいつまでたっても再訪出来ないので、軽く夕食を食べるつもりで店に戻ることにした。
カウンター席に座りメニューを見ると「席料300円」の表記があり、ちょっと残念な思いが先に来たが、結果的にパンとアミューズに最後のビスコッティが付いたことを考えれば、むしろ良心的な印象。
アミューズは「ピアディーナ」と呼ばれる料理だそうで、Wikiで調べてみたら生パスタに近い生地で円形に焼いたものにチーズや生ハム、野菜などを挟んで食べる料理のようだ。ここのはミニサイズなので、大きなカナッペのような形で出てきた。
前回伺っていた150円のつまみ類は7種類、200円が2種類あったが、半数近くは市販品を利用しているとのことで「前菜盛り合せ(680円)」を市販品を除いた構成で打診したところ、快く引き受けてくれた。これが、つまみ系メニューには無い料理も含めて凄い皿で出てきた。
上から時計回りに、レバーペースト入りのテリーヌにピクルス、茸のマリネ、鯖のマリネ、茄子ムース、イタリアンオムレツといった具合。この中でイタリアンオムレツが、割と独特な食感。茸のマリネとレバーも旨い。どれも水準の高い料理群だった。
つまみでのリクエストに調子付いてしまい、パスタもメニューには無いペスカトーレは出来ないかと打診してみたが、貝類の在庫が無いので手長海老であっさり目のトマトソースということになった。価格は1480円。
これは海老だけという感じで、ソースは私でも作れる水準であり期待はずれ。ただ、手長海老(スカンピ)は1尾60gの小サイズでも200円程度はする高級食材。それが2尾乗っていると壮観。半身に割って身を取り出しやすいように加工してあったのは流石だ。
メインからは「本日入荷の鮮魚の料理(1380円~)」。イタリアンは魚料理が主流だと思っていたが、シェフがイタリアで修業したり訪ねた地域では魚はあまり食べないとか。そのせいか、メイン料理の魚料理は一般的なフレンチと同じように1品だけ。今日は「真鯛と牡蠣の白ワインソース(1480円)」とのこと。
低めの価格設定の割にはしっかりした皿で、蒸し焼きした大振りの鯛に、旨味たっぷりの牡蠣がたくさん添えられている。ソースは生海苔が加えられていたので、現地でも海苔を食べるのかと聞いてみたが流石に食べないようで、和風アレンジだったようだ。食べ応えのある一皿だった。
やや体調不良だったことと、これといったデザートも無かったので珈琲も頼まずここまでにしたが、それでも前回気に入って買って帰ったビスコッティを出してくれた。みなさんに出していますとのこと。
早い時間帯だったせいか、他に客が1人だけだったので、調理が終わるとシェフが出てきてしばらく話をすることが出来た。イタリア情報はシェフから入手出来たので、目的は達成。最後はシェフが表まで見送ってくれた。
奥様目当てで出かけたものの、シェフもまめに客席に顔を出して客とのコミュニケーションを心がけているように思えた点で、奥様がいなくても客の少ない夜なら楽しめそうだ。もちろん、奥様の代わりに入っているスタッフも会話を心がけていたので、コミュニケーションを大切にする店の姿勢が現れていたように思う。
----- 2009/2/15 11:35
昨年10月にオープンしたばかりの店。
ボッテ さんのレビューで ベネチア出身のシェフが独立という記述が気になってマークしていた店。
ポルトガルから帰国すると(詳細は日記:http://u.tabelog.com/r923e/diarydtl/13640/、他4本)、星を食べた猫 さんの詳細なレビューに気づき、これは速攻訪問せねばという気になってしまった。
開店とほぼ同時に店に入るも、昼すぎまで客は無し。帰る間際になって続けて3組の客が来たのは、一般的に出足の遅い日曜日だからかもしれない。そのおかげで、気さくな奥様とかなり話し込むことが出来た。なんでも、開店前に奥様が先にイタリアに行き、その後でシェフと合流して1年半、現地のレストランで修行されたそうだ。ただし、奥様はシェフではないのでそれ以外の手伝いをしていたとか。(ブログを見ると奥様も料理好きのようなので、厨房担当だった可能性大)
ランチは1000円未満からと嬉しい価格設定だが、いつものように「ランチコース(2000円)」をお願いした。
HPにメニューが載っていると勘違いしてしまいメニュー写真を撮らせて貰わなかったのは失敗だったが、サラダ・前菜盛り合わせ・パスタ・メイン(2択)・デザート・珈琲類という構成なので割安感がある。
まずはサラダ。これは形式的なもので、すべてのランチに付くもの。
フォカッチャもいたって普通。
前菜の盛り合せは素材に拘りを見せていた。
写真左上はかなり強く燻した鴨の燻製。これに青森のリンゴからバルサミコ酢風に作ったというものを煮詰めたソース。
真上は福島から取り寄せているという甘みの強い人参のピューレ。確かに甘い人参。
あとは、かなり大きなキビナゴのエスカベッシュに茸のマリネ、イタリアの玉子焼き(という説明だった)という構成。
パスタは菜の花とヤリイカ。これに松の実をアクセントに加えてあるので、一見ジェノベーゼに見えるが、菜の花をかなり柔らかく煮て裏ごしたソースとなっている。塩使いがなかなか良く、ヤリイカの加熱状態も非常に良かった。あまりこの手のパスタは好まないが、腕を感じることは出来た。
メインは肉か魚を選べるとのことで、目鯛の香草焼きを選んでみた。
かなり意識的に皮をパリパリに焼いてあり、それでいて身は柔らか。素材が良いこともあり魚自体は美味しいのだが、香草があまり調和しているように思えなかった点が好みから少し外れていた。全体的に素材を生かした調理法を採用しているようなので、これはこれで店の味なのだと思う。
デザートは「ボネ」というピエモンテ州の代表的なお菓子だそうだ。
アマレッティ(これは、食後の珈琲に付いてきたものかな?)を砕いて入れてあるチョコレート風味のプリンとの話だったが、結構美味しい。こういった普通の店では出てこないデザートを楽しめる点でも、さいたま市内に多いパスタ屋水準で安易に店を開く「自称イタリアン」の店とは違うと感じた。
食後は50円加算してカプチーノをお願いしたが、ここで前述のアマレッティ(ビスコッティ)が添えられていた。これも独特で美味しい。アマレット酒を使って記事を練るとのことで、そのボトルまで見せてくれた。
ビスコッティって、昔「サイゼリヤ」で食べたもののイメージしか無かったので、レジ横で販売していたのを思わず購入してしまった。
ディナーはアラカルトしか提示していないが、メインでも1500円未満とかなり安い価格設定。自由にマイコースを組み立てることが出来る。もちろん4000円でコースをという注文も受けてくれるそうだ。
奥様は食べものの話が大好きだそうで、夜、カウンター席で客と色々と話し込むそうだ。イタリアンのつまみ類も150円からという安い価格で提供しているので、上尾駅利用者は帰宅前にちょっと一杯というノリで寄ってみてはどうだろう。
10位
1回
2015/03訪問 2015/03/19
再訪:[2009/6/19 20:00]◇ 《昼:4.0/4.0-4.5-3.5-5.0、夜:3.5/4.0-2.5-3.0-3.5》
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2015/03/19/7593830 (2015/3/15)
国内旅行の頻度が減ってしまいなかなか行く機会に恵まれなかったが、高速千円のおかげでようやく旅の最初に再訪問を実現出来た。
ちょうど10周年感謝フェアと題して「イバラガニのコース(4400円/サ10%込)」という魅力的なコースがあったので、それをお願いした。イバラガニはタラバガニの仲間で、「イバラガニモドキ」というのも存在するようだ。
(詳細:http://www.zukan-bouz.com/koukakurui/tarabagani/ibaragani.html)
以下、メニューに記されている順に、コースの内容とコメントを。
●アミューズブーシュ
左から深谷ネギのタルト、豚肉のゼリー寄せ、サーモンと帆立のタルタル
全体的に腕を見させる料理ではなかったが、ゼリー寄せ(あるいはマスタード)につぶ塩がアクセントに加えられていた意外性が面白かった。
●カニのゼリー寄せ 根セロリのクリームソース
ほぐしたカニの身と崩したゼリーを和えたものにコンソメ風味のクリームをかけたもの。前菜らしい1品で蟹の味が映えている。ゼリーの旨味がもう少し出ていればうまく調和した気がする。
●カニとアスパラのトマトスパゲティ(塩味も選択可)
トマトソースと蟹を組み合わせた味が自分で蟹缶で作るものと大差無く、やや不満。アスパラも主張が強すぎた。
●カニのスフレ オマール海老のソース
海老や蟹料理の醍醐味は、なんといっても皿が運ばれてきた時に漂う甲殻類特有の匂い。これも実に美味しそうな匂いが漂ってきた。
オマール海老のソースが独特で、オマール海老よりは瓶詰めの雲丹特有のアルコールのような味を強く感じた。瓶詰め練り雲丹で作るパスタは大好物なので、結構はまる味。
●骨付き仔牛のロースト トリュフソース
かなり独特な味わいのあった仔牛肉、ちょっと聞いてみたら生後2~3ヶ月までの乳だけで育った仔牛を使っているそうだ。一般的にクセの無いのが仔牛肉の特徴と思っていたが、逆に変わったクセを感じる肉質だった。ソースが軽めの仕上げだったこともあり、肉固有のクセがやや気になってしまった。
●自家製パン
2年前のランチと同じ。なかなか美味しい。
●本日のデザート
ランチと同様にトレーに乗せられた6種類から1つ選択。全体的にムース系が多く魅力に乏しい気がしたが、アーモンドチョコを選んでみたが、やはりアーモンドクリームが単調な味わい。ランチのお得度が際だつ感も。
●コーヒー又は紅茶
料理水準は標準以上と思えるが、ややムラがある気もする。例えば、アミューズ3品のうち2品は何の技術も見せてくれないありきたりのもの。パスタソースも前回同様に腕を感じさせてはくれなかった。
また、夜はサービス料10%を取られる。料理の説明は丁寧だが、ナプキンは紙だしテーブルの状況チェックが疎かになる局面も多いと、サービス料を取れるようなサービスをしているわけではないし、立地的にもサービス料を取る姿勢には良い印象を持てない。(サービス点減点1.0点)
ただ、都心から離れた地方の店であることを考えれば、かなり優秀な店であることは事実である。
特にランチのCPは抜群に良いことから、初めての方にはランチ利用をお勧めしたい。
----- 2007/5/27 12:15
高崎線沿い、特に上尾~鴻巣周辺のフレンチの水準が高いのは既知の事実だが、熊谷の水準も相当なものだ。
前回出かけたサンタムールとこの店は、通販事業を手掛けたり価格帯と構成にライバル心を燃やしている感じが伝わってくる。期待通り素晴らしい内容だった。
違いといえば、こちらはややイタリアン寄り。パスタが存在することやソースの構成からサンタムールとは路線が異なるが、一般的なバイパス沿いの低レベルな店とは格が違った。バイパスを走っていると、どこにでもあるようなカフェレストランにしか見えないのだが。
伺った時は最後の4人席で、その後の客から待ち行列となった。やや老朽化が目立つが、テーブルは広く居心地は良い。全部で30席を厨房3名サービス2名という構成でカバーしていたのでかなり忙しそうだが、サービス水準も高い。
基本構成であるAランチは、オードブル(8択)、スープ、肉または魚料理、パン、デザート(6択)、珈琲か紅茶で1500円。ハーフパスタ(2択)を加えたBランチ(1850円)、さらにメインを2品にするCランチ(2500円)と低価格路線だ。休日でも同価格。
3名で出かけたのでAランチ2つとBランチで2種しかないメイン以外では内容が被らないようにお願いした。個々の料理の説明は写真に記しておくので参照していただくとして、全体的な印象をまとめておく。
● オードブル
どの皿も繊細で手をかけた素晴らしい皿である。
この価格帯でこの水準の料理を出されると、期待が高まる。
● スープ
グリーンピースの冷製だが、これだけが唯一の失敗作というものだった。
生のグリーンピースから作っていると思われる味だったが、材料の質が悪かったようだ。
● メイン
肉・魚共に構成をよく考えているなと感心させられた。価格が安いにもかかわらず、材料の質も悪くはない。安い材料でここまで美味しい皿を出すことができるのは、技術だけでなく研究熱心さの表れであろう。
● パスタ
特筆するほどのものではない。Aセット以外はパスタ(2択)が必ず入る構成なのが残念。
● 自家製パン
フレンチ流におかわり自由。なかなか美味しい。
● デザート
6種類を載せたトレーから選択するが、見た目はシンプルながらも、材料費をしっかりとかけた満足できるものだった。皿への盛り付けもこの価格帯では信じられない内容。
皿は冷やされているもののアイスが溶けていたのは、ちょうどデザートの注文が集中していた関係でソルベの保存状況が悪かったのだろう。全皿に盛り付けているので冷凍庫に入れることができないという状況だったと思われる。無論ソルベの出来も良い。
休日の関越道上り線が渋滞しているときに、本庄児玉ICで降りて深谷バイパス経由で大宮に向かうことがあるのだが、この店はその通り道。ぜひディナータイムも試してみようと思う。
食べログのおかげで復活した食べ歩きも、全県レビュー制覇した11月で一区切り付けることにしました。
埼玉のフレンチとイタリアンの発展を願って続けてきましたので、食べ歩き最終年のベスト10は埼玉フレンチ&イタリアンの中で、この年に食べた料理全体での満足度の高かった順に並べてみました。ですので、私のトップページのベスト10とは少し並び順が違います。
ここ数年の間、埼玉のフレンチやイタリアンの水準は、間違いなく上がってきています。
特にイタリアンのレベルアップには目を見張るものがあり、昔ながらのパスタ屋レベルのイタリアンとの差別化が進んできているように感じます。
後は比較的高い設定である価格面だけがネックですが、この点でも埼玉らしい低価格かつ水準の高い店が増えつつあり、嬉しい傾向が出ています。
東京以南にお住まいの方が、わざわざ埼玉まで出向いて食べる価値のある店は無いと思いますが、埼玉以北にお住まいの方が埼玉を通り越して東京まで行かなくても、埼玉で安くて美味しいフレンチやイタリアンを楽しめるようになってきたのではないでしょうか。