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食べログ とんかつ 百名店 2024 選出店
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最高のとんかつを追求し、最高の素材を探し当てた伝説のとんかつ料理人。その脂の旨さはまた伝説を生む。
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行列のできる
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店名 |
幸楽(こうらく)
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受賞・選出歴 |
とんかつ 百名店 2024 選出店
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とんかつ 百名店 2022 選出店
食べログ とんかつ 百名店 2022 選出店
とんかつ 百名店 2021 選出店
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とんかつ 百名店 2019 選出店
食べログ とんかつ 百名店 2019 選出店
とんかつ 百名店 2018 選出店
食べログ とんかつ 百名店 2018 選出店
とんかつ 百名店 2017 選出店
食べログ とんかつ 百名店 2017 選出店 |
ジャンル | とんかつ、コロッケ |
お問い合わせ |
053-452-3754 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
<鉄道> 第一通り駅から330m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥2,000~¥2,999 ¥2,000~¥2,999 |
予算(口コミ集計) |
¥3,000~¥3,999
¥4,000~¥4,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
席数 |
8席 (カウンターのみ) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | カウンター席あり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
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ホームページ | |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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急遽大阪に再入国しなければならない状況だと連絡が入りました。(今帰って来たばかりだろ。1週間くらい代わりの人間出せばいいだろ、と思いましたが。)大丈夫ですよ。
そんじゃあ、また取材エンジョイしようか、って大人の対応をして。行く日は決まりましたが、千葉への永久帰国日が決まらないのでやっぱり新幹線移動。となると、前回同様途中下車の取材ができる。名古屋でNew Delhiに行ってビリヤ二を食べる、のがベストなんですけど10月のビリヤ二をつくる日は終わってしまったようです。
そこで、新幹線の停車駅から行けるBMしたお店をピックアップし、出した結論は浜松駅下車でとんかつとうなぎを食べる。移動日の制約から日曜営業の昼営業が前提条件でしたが、どちらもクリアしてまずはとんかつの幸楽に行くことに相成ったわけです。
雑誌が一度取り上げると、それを見た別の雑誌の雑誌記者がネタに使うので、いつまでも何年も取材が続き。それを目にした食べログのレビュアーがお店を訪問してレビューをUPし、それを見た者がまた訪問してレビュー。その繰り返しで、結局店主が最高品質の豚との出会って、その素材入手のくだりを含め、お店に関するデーターは一番最初に取材した記者が書いたことが、そのまま残り。それを孫引きしてあたかも自分が聞いてきたことのようにUPされ。
ということが想像されるので、先行レビューは信頼できる人のものだけを斜め読みしてBMを決めてます。
お店に着いたのが開店20分後。お店は新幹線の浜松駅から歩いて10分ほど。大通りから一筋入った路地にありました。店舗はすっかり時間の波で洗われ、ちょっとくたびれた外観を見せてます。ごく普通のどこにでもあるとんかつ屋の風情を見て、なんだかほっとした気持ちになりました。
重たいキャリーバッグをゴロゴロ駅からひきずってきました。ただ歩きだけですから簡単なものです。お店の入り口の戸を開けて入店しました。さあどんな展開になるのか、わくわくです。
せま。せまいです。カウンター席が奥に伸びて8席くらい。左が厨房ですが、古い作りなのでスペースが生かされてなく、ものがごてごて置かれている感じ。調理用のコンロはふたつで、大きなフライパンと中華なべが火口に乗ってます。その左に、今はもうほとんど見かけなくなった鋳鉄製のガスコンロがあり、大きな鍋が乗ってました。これだけの厨房で、今風と違って使いにくそうです。
先客は2名。食事中でした。厨房には店主と奥様が立たれ、ご主人は元気そうに見えます。ご高齢との記事がありましたが、体躯がりっぱなので年齢に見えません。奥様は短髪できりっとしていて、てきぱきと仕事をされてました。
どうぞ奥のほうへ。ゆっくりしてください、とご主人から声がかかりました。大きな荷物を持っていたので、旅は大変でしょう、というニュアンスの心遣いだったようです。キャリーバッグは一番奥にぶっこみ、調理が見たくて席は真ん中辺に座ります。カウンターに置いてあるメニューに目を通します。UPされたメニューのチラ見はしてますが、内容までは見てません。
とんかつだけかと思っていましたが、いろいろあるんですね。そっと隣を見たら、ああ、とんかつじゃあなさそうです。エビフライ、カニコロッケ、串カツ、トリカラ。どれも食べたい。カツはロースとヒレで松竹梅のランクが。松だけヒレが100円高く、後はロースもヒレも同じ値段。
すみません、ロースの松(2400円)お願いします。
ご主人は、カウンター席の真ん前にある大きなまな板に豚のヒレを1本置いて、ぺティナイフを使って細かな筋取りをしていました。ぺティナイフではなくて、もともと、もう少し長かった包丁が研ぎこんでいるうちに、ぺティとしてちょうどいい大きさになったような、使い込んでいるナイフです。ず~っと丹念に筋を取ってます。職人の面目躍如。
行列の注文を受け、厨房の中で動きが変わりました。奥様は冷蔵庫から豆腐をとりだして、赤だしの準備開始。鋳鉄製のガス台に乗っている鍋は、赤だし用だったんですね。豆腐の1丁を4等分し、こまかくサイコロ状に切って鍋に投入。豆腐以外の材料はすべて準備が整っているようです。
ご主人が冷蔵庫からロース肉の大きなかたまりを取り出しました。相当大きいです。肉のセリで見るような枝肉からロースの部分だけを切り出したような大きさ。豚自体とっても大きなものなんですね。そこから1枚切り出すわけですが、この1枚が大きさも厚さもたっぷり取って、否が応でもテンションがあがります。行列のために切り出されたロース肉に下味をつけ、小麦粉、玉子液、パン粉をつけて中華なべに入っている油に投入しました。さあ、いよいよです。その間、盛り合わせ皿にあらかじめ乗っていた野菜の隣にサラダを添えてとんかつが乗れば完成。揚げる油の温度を調整しながらじっと揚がるのを待ちます。6分、7分、8分と相当長い時間をとりじっくりと揚げていく職人が一番気を遣う時間です。9分を過ぎたところで箸でつまみ上げてまな板の上に置き、さくさくって包丁で切って皿に乗せて、さっと行列の目の前に差し出されました。
おまちどうさまでした。
これかあ。ご主人が捜し求めて到達した技術によって完成された最高峰に君臨するとんかつ、です。大きいし厚い。こちらも、じっくり味わいましょう。
ご主人に一声掛け、PORTERの小さいバッグからデジカメを取り出して記念撮影。とんかつですから、中央部の一切れを回して火の通り具合を撮影します。思ったよりしっかりと火が入っているのが分かります。
もう待てません。一切れつまみ、そのままいただきます。ううう。しっかりした味が広がるすばらしいとんかつです。じわああっと肉のうまみが広がります。今まで経験したことがない肉質のとんかつですね。実にうまい。今まで自分史で最高のとんかつと思っていたのが柏の塩梅と茂原の豚食健美優膳のとんかつですが、どちらも同じ系統です。やわらかくて、食感が豚肉とは思えない逸品です。そのとんかつとは系統が全然違う。
肉の繊維を感じ、決して硬くはないのですが、繊維の間にうまさが詰まっているのではないかと錯覚させる肉のコクを感じます。噛みしめることを要求する肉という感じでしょうか。飲み込みたくない。噛むごとに繊維から放出されるうまみ成分を感じ、それが噛み応えがある肉だからこそ噛み続けたくなるといううまさスパイラル。これは、やっぱり来てよかったな。
肉のうまさもさることながら、脂が実にうまい。この脂のうまさはどこのよりもうまい。自分史ナンバーワン。すーっと溶けてうまさの余韻を残します。
ソースを入れているのが100均にあるようなプラボトル。ソースを掛けて食べるととんかつの味にめりはりがついて、これはソースと一緒がいい。岩塩も置いてあったので試しましたが、やっぱりソースがダントツにいいな。素よりもソースがあったほうがいい。
ごはんは炊き立てで小盛りです。奥様から、遠慮なくお代わりしてくれと言われました。赤だしには豆腐のほか、小粒のなめこが入っていました。
なにしろでかい、厚いとんかつで、ずっと噛みたいとんかつですからそう簡単にはなくなりません。ご主人から声がかかりました。
食べ切れなかったら、どうぞお持ちになってください。冷えてもおいしいですよ。
いやあ、本当にとってもおいしいです。噛み続けると旨さがどんどん出てくるようで、ゆっくりいただきます。ごはんのおかわりをしなくても、このとんかつはここで全部いただきますから。ありがとうございます。
時間をかけ、時間を楽しみながら全部いただきました。気がつくと満席になっています。
どうもごちそうさまでした、とご主人にお礼を申し述べて退場します。出口で奥様に精算をして、奥様にもお礼を。
後継のかた、決まりましたか。
いえいえ、まだなんですよ。
ご主人と奥様の声に送られて、奇跡の桃源郷から下界に出て行きました。