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ご主人はリタイア後に開業。現状は予約のみの夜限定営業
我が家から便の良い豊島園の駅近くに、昨年面白そうな蕎麦屋が誕生したことは方々から情報が入っていた。
調べてみると夜限定の営業で、しかも完全予約制とのこと。
ますます興味が湧いてきて、是非一度訪れたいと思っていた。
前日に予約を入れて、18時の開店に合わせて一人で訪店。
場所はほぼ駅前で、改札口を出て30秒ほどの立地。
外観は小ざっぱりとした清楚な構えで、真新しい店内はカウンター5席とテーブル10席がゆったりと配され、厨房もかなり広めで蕎麦打ち部屋もきちんと設えられている贅沢な造り。
予約が多い時には家族が手伝いに来るようだが、普段は年配のご主人が一人でやられているようだ。
2種類のコースのうち、3,000円のものを予約時に注文しておいた。
この日の予約客は私を含めて2人だけとのことで、板状の置き敷が据えられたカウンター中ほどの席を選ぶ。
すぐに「先付」として、ごく少量の「蕎麦みそ」が出された。
卓上には酒のメニューだけは置かれており、生ビール(エーデルピルス)を注文。
グラスはワゴンに乗せて恭しく運ばれて来たのには、ちょっと驚く。
次いで「前菜三品」の長皿がこれもワゴンに乗って登場したが、内容は次の通り。
「玉子焼き」:ほのかに温かい状態で出され、味は多少の甘さと出汁の旨味が感じられる。
丁寧な仕事で、上々の仕上がり。
「蕎麦豆腐」:茹でた'まる抜き'を混ぜて、葛で寄せられている。
薄味が付いており、これもなかなか良かった。
「炊合わせ」:牛筋と蕗と筍の取り合わせだが、牛筋がやけに歯応えがきつい部分があり、野菜の味付けも微妙であまり感心は出来なかった。
次に出されたのは「蕎麦がき」。
先にそばつゆとおろし立ての山葵の器が、'これから蕎麦がきをお出しします'という言葉が添えて出された。
作業の様子を眺めると、蕎麦粉に熱湯を注ぎ手早く練り上げ、そのままを盛ったスタイルで提供。
もっちりとした弾力と粗挽きの食感、さらに香りや甘味も楽しめるが、存分に楽しむにはもう少し量が欲しい。
この後は「天ぷら」だが、これも先に温かい天つゆの小鉢と生姜が混ざった少量の大根おろしが出され、その後で揚げの作業に取り掛かる。
天種は海老・グリーンアスパラ・牛蒡のかき揚げ・茄子・エシャレットで、縁に抹茶塩が添えられている。
衣は薄目だがさっくり感は無く、敷き紙の油染みが目立ち、あまり上手な揚げ上がりとは言えない。
海老は天然ものとのことだが硬めの食感で旨味は乏しく、野菜類もいまいち。
酒は数多くの銘柄が品書きに載り、ご主人の造詣の深さが感じられるラインナップ。
その中からおすすめの「いずみ橋 恵」を冷酒でもらい、まずまずの満足感。
普段ならもう一種類くらいは頼むところだが、料理のボリュームがあまり無いので、結局追加はしなかった。
これだけの種類を揃えているのは、ちょっともったいないような気がする。
蕎麦は「せいろ」。
先に猪口に直接注がれたつゆと、山葵と大根おろしの薬味が出される。
つゆを少し含んでみたが、辛めでやや醤油の尖りが気になる。
蕎麦は'福井在来種の十割'とのこと。
微粉を水だけで上手く繋いでおり、切り斑の少ない中太にきちんと打たれている。
香りもまずまずで、適度な歯応えと喉越しも良好。
蕎麦湯は多少の白濁は有るが、サラッとした自然体なのは好ましい。
一連の感想は、料理の出来には多少の不満は有るものの、蕎麦の仕上がりは悪く無い。
しかし総体的には何となく精彩に欠け、腕の冴えやセンスの良さは感じられなかった。
ボリューム面でも物足りなく、追加が出来ないのは不便に思う。
料理の出も私のようなせっかちな江戸っ子にはゆっくり目で、いちいちワゴンで運ぶスタイルも疑問に感じる。
残念ながら「蕎麦屋酒」で、寛げる気分にはなれなかった。
手の空いたご主人からは、色々と話を伺うことが出来た。
ご主人は定年後に、横浜の「一茶庵手打ちそば・うどん教室」で学ばれて開業に至ったとのこと。
あそこの蕎麦打ちの基本は'二八'であるが、独自のアレンジを施して'自家製粉の十割'で打っているそうだ。
自宅は比較的近所で、その関係でこの場所を選んだとのこと。
率直に言って、根っからのプロでは無いための'もどかしさ'は拭えない。
リタイア後に開いた店としては、器が立派過ぎるような気がする。
真面目さと丁寧な仕事振りは伝わるが、全体的に華が無く、遅めの料理の出も手際の悪さと感じてしまう。
この日は客二人だけだったが、これが立て込むとかなり待たされる事態も懸念される。
年配の主人が一人で賄う蕎麦屋は何軒か知っているが、そこで見るベテランならではの手練の技は見られず、間を持たせる経験値不足も否めない。
現在は完全予約制では無く、席に余裕のある時はフリの客も受け入れているようだが、メニューは2,000円か3,000円のコースのみで、単品料理や蕎麦だけの注文は受け付けていない。
ご自身のキャパシティと体力を勘案して、このスタイルを堅持しているようだが、客にとってはもう少し使い勝手が良い方が有り難い。
駅前の好立地でこれだけの広さだと家賃は決して安くは無いだろうし、内装や設備にも結構お金が掛かっている。
余計なお世話かも知れないが、このような営業形態で商売が成り立つかはちょっと心配だ。
今後どのような方向に進むかを見守っていきたい。
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蓼喰人
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店名 |
蕎ことら(soba kotolas)
|
---|---|
ジャンル | そば |
予約・ お問い合わせ |
03-6914-8441 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
都営地下鉄大江戸線 豊島園駅A2出口から徒歩1分 豊島園駅から134m |
営業時間 |
|
予算 |
¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)、iD) QRコード決済可 (PayPay) |
サービス料・ チャージ |
サービス料・チャージ料 なし |
席数 |
15席 (テーブル4席、4席、2席、カウンター5席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキングあり |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、カウンター席あり、バリアフリー、車椅子で入店可 |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、日本酒にこだわる |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
お子様連れ |
子供可(乳児可、未就学児可、小学生可)、ベビーカー入店可 小さなお子様も是非ご一緒にお越しください。 |
ドレスコード | カジュアル |
公式アカウント | |
オープン日 |
2016年8月2日 |
備考 |
挽きたて、打ちたての、香り高く喉ごしのよい手打ちの十割蕎麦を召し上がっていただくため、全国の厳選された産地の蕎麦の実を、毎日、店内の石臼で挽いています。 |
お店のPR |
挽きたて打ちたての、香り高く喉越しの良い蕎麦と、旬の食材をつかった季節の料理
手打ちの十割蕎麦と季節の料理をご提供しています。 清潔感のある落ち着いた店内で、石臼自家製粉の十割蕎麦と料理を、どうぞごゆっくりとお楽しみください。 |
初投稿者 |
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コロナ禍で中断していたイベント事が一斉に復活したため、公私ともに予定がびっしりの状況。
そんな中でたまたま空いた時間を使って向かったのは、近場のこちらの蕎麦屋。
7年前の開店当初の頃に一度寄ったが、当時は完全予約制の夜のみの営業。
リタイア後に蕎麦打ちを学んで開業に至った、私よりも年配ではないかと思われるご主人がワンオペで営むスタイルには、味や技術的な部分はともかく、仕事の段取りや応対面で気掛かりなところが見られ、正直先行きを心配していた。
その後コロナ禍の頃は暫く閉めていたようだが、最近になって昼間だけながら一般的な営業スタイルでやっているという情報が入って来た。
しかも食事客向けでなく肴や酒が用意され、きちんと「蕎麦屋酒」も楽しめる姿勢が示されているとのこと。
それならば是非伺わねばと、足を運んだ次第。
現在は12時から15時までの営業。
急に休むことも有るため、念のため家を出る時に電話を入れて営業を確認の上で向かう。
13時を少し回った頃に入店したが、先客はテーブル席に2組5人の状況。
調理に専念するご主人と、接客担当の奥さんの2人で賄われている。
私には椅子が5脚並ぶ、カウンター奥の席が用意されていた。
先客はまだ配膳されてはおらず、ご主人はカウンター内で忙しく作業を進めている。
メニューの冊子を開くと、豊富な蕎麦メニューの他に10種類ほどの肴も載っており、酒の品揃えも結構充実している。
まずはビール(赤星中瓶)をもらう。
お通しには「塩昆布入りの揚げ蕎麦」が付いた。
肴には「本日の蕎麦前四種」を注文。
少し時間が掛かったが、綺麗に盛り付けられた横長の角皿が登場。
内容は「鶏レバーしぐれ煮」「はも板」「平目の昆布〆」「蕎麦味噌」。
800円の値段からしてそれほど期待していなかったが、何れもきちんとした仕事で味も上々。
特に平目の昆布〆まで入っているのは嬉しい誤算で、山葵も上物のおろし立て。
ビールは直に空になり、酒をもらう。
10種ほどの中から「李白 特別純米酒58」なる銘柄を選択。
精米率58%とのことで、優しい口当たりとふくよかな味わいが良かった。
時刻は14時近くとなり落ち着くと思いきや、豊島園の跡地に誕生したハリーポッタースタジオの見学者なのか、インバウンドの方々を含めて5.6組が次々と入店。
ご主人はますます忙しく、片言の英語で懸命に接客している女将さんも大変そう。
私は「三昧蕎麦」という3種のスタイルで出されるのが面白そうなので頼んでおいたが、手間が掛かるためこの分ではかなり時間が掛かりそう。
しかしご主人は煩雑な注文を坦々とこなしており、私の3種の蕎麦も適度な間を空けてきちんと提供された。
1つ目は「せいろ」で、小振りの竹笊に盛られて登場。
微粉がやや太めに打たれており、十割ながらきちんと繋がり食感は滑らか。
鼻を近づけれが香り良く、噛みしめればさらに深まる。
小さ目の蕎麦猪口で出されるつゆは、濃い目だがバランスの取れた江戸前の仕事。
この時点で蕎麦湯も出され、釜湯のままではなく手が加わっており粘度が強いが、嫌みに感じるほどでは無かった。
2つ目は「かけ」で、塗り物の椀で登場。
蕎麦は同じだが茹で上げが精妙のため、熱いかけつゆの中でも食感はしっかり保たれている。
つゆの加減も醤油味濃い目の、奥行きのある江戸前仕様の味わい。
そのままでも美味いが、蕎麦湯を少し注いで余さず飲み干す。
3つ目は「辛味大根おろし蕎麦」。
鉢に盛られた蕎麦の上には大根おろしと胡瓜の繊切り・削りかつおが乗っており、徳利のつゆを客が回し掛けるスタイル。
大根おろしが思ったほど辛くなく、胡瓜は彩り的には良いが味の面では不要かと思うが、混然とさせて啜れば決して悪くない。
蕎麦を啜った後の鉢に蕎麦湯を注いで、こちらも全てを飲み干す。
立て込む状況の中、忙しなさはもろに伝わり落ち着きの無さは否めないが、提供される品々はどれもきちんとした仕事。
他の客のオーダーは「天せいろ」が最も多いが、共に秒単位の精緻な仕事が要求される、天ぷらの揚げと蕎麦の茹で上げを卒なくこなしている。
7年前には動き全般にまだぎこちなさが感じられたが、今回は格段に向上しており、蕎麦の出来にも伸長が認められる。
今回の支払いは3,950円で、充実の内容からすれば極めてリーズナブル。
インバウンドの客は想定外かも知れないが、駅前の好立地のおかげで繁盛している様子。
帰り際には時間が掛かったことをご主人はしきりに謝っていたが、満足度に照らせばそれほど苦にならなかった。
「三昧蕎麦」といったややマニア向けのメニューには拘りが感じられ、何より昼でも蕎麦屋呑みが楽しめる体制が出来ているのは嬉しい限り。
高齢のご主人夫妻の頑張りには敬意を表したいが、これ以上混むと精神的にも肉体的にも堪えると思われる。
そのためには、もう少しメニューを簡略化しても良いかなと思う。