はじめに
こんにちは!レバレジーズで”NALYSYS年末調整”という年末調整クラウドのPdMを担当している稲村です。
この記事に書かれていること
- 未経験からPdMに挑戦し、1年間でどのような経験をしたのか
- 予期せぬトラブルや困難にどのように対応してきたのか
- チームメンバーと協力して、どのようにプロダクトをリリースまで導いたのか
- PdMとして働く上で重要だと感じたスキルとは何か
この記事を読むとわかること
- PdMの仕事内容や役割について
- PdMとして成長するために必要なスキルやマインドセット
- チームビルディングやコミュニケーションの重要性
- 困難な状況を乗り越えるための考え方
元々フロントエンドエンジニアとして働いていましたが、日々の業務にマンネリを感じ始めていました。「このまま同じ仕事を続けていて良いのだろうか?」という漠然とした不安を抱えていた矢先、社内でPdMの募集が始まり、上司から「PdMとしてやってみないか?」と声をかけていただきました。元々、新しいことに挑戦するのが好きで、好奇心旺盛な性格の私にとって、PdMという未知の領域への挑戦はまさに渡りに船。少しだけ考えましたが二つ返事で引き受けることにしました。
PdMになって起きたこと
予期せぬ事態と怒涛のキャッチアップ
PdMとしてのキャリアは、シニアPdMの指導の下、育成枠として半年から1年かけてじっくり学ぶという計画でした。しかし、そのシニアPdMが突然退職することに…。引き継ぎ期間は、なんと1ヶ月。「1ヶ月でキャッチアップしてくれ」と言われ、目の前が真っ暗になる思いでした。右も左も分からない状態でのスタートに、不安と焦りで押しつぶされそうになりました。
幸い、前職でディレクター経験があったおかげで、業務の全体像や進め方についてはある程度の知識がありました。また、エンジニアとして培ってきた技術的知識や、持ち前のコミュニケーション能力も大きな武器となりました。実際にPdM業務を始めてみると、これが想像以上に楽しい!チームを動かし、ものづくりの中心にいるという実感を得ることができ、不安はすぐに楽しさへと変わりました。自分がチームを動かし、プロダクトを形作っていくというダイナミックな仕事に、すっかり魅了されました。
コミュニケーションの大切さを痛感
順調に進んでいると思っていた矢先、思わぬ落とし穴が。何気ない一言で、チームメンバーのモチベーションを下げてしまうというコミュニケーションミスを起こしてしまいました。メンバー全員が責任感を持って仕事に取り組んでいるからこそ、相手の立場に立った丁寧なコミュニケーションが不可欠だと痛感しました。すぐにメンバーに謝罪し、個別に話を聞くことで、信頼関係を再構築することができました。この経験を通して、言葉の重みを改めて認識し、コミュニケーションの重要性を深く心に刻みました。
「なんちゃってスクラム」からの脱却
チーム体制にも課題を感じていました。なんとなくスクラムを回している「なんちゃってスクラム」の状態であり、チーム全体としてプロダクトの完成度や現状の進捗状況を正確に把握できていないように感じていました。「どうすればもっと良いチームになるのか?」と悩んでいた時に、会社の福利厚生で認定スクラムマスターの講座を受講できることを知りました。PdMとスクラムマスターの役割は違いますが、チーム改善への強い思いから受講を決意。資格取得後、チーム体制を抜本的に見直すことにしました。
本来世間的にはPdMとスクラムマスターは相反する職なので、兼任することは好まれていません。しかし人員不足といった現実的な問題などから兼任せざるを得ない状況も多数あると思っています。私の場合も同様でした。
具体的には、スプリント内でリリースした機能を全員でテストし、Goodポイント/改善ポイント/不具合を洗い出すレビュー会を導入。レトロスペクティブには「感謝のコーナー」を設け、日頃伝えられない感謝の気持ちを共有することで、チームの心理的安全性を高めました。KPTでは作業効率や生産性の向上に焦点を当て、具体的な改善策を検討。例えば「仕様の認識ずれ」という問題に対しては、朝会後に仕様確認MTGを10分追加する、デザインレビューはテキストではなくモブワークで30分以内にまとめて行うなど、試行錯誤を繰り返しながら、チームにとって最適な方法を探し続けました。
QAで発覚した問題とチームの力
開発はスケジュール通りに進んでいると思っていましたが、QA開始後に予期せぬ問題が発生。「バグの発生速度が想定より速く、このままではリリースに間に合わない」とQAチームから報告を受け、頭が真っ白になりました。スクラム開発でレビュー会を実施し、クリティカルなバグは都度修正していたので、想定外の事態でした。
すぐにバグの状況把握とスケジュール見直しに着手。場合によってはスコープ変更も検討しましたが、開発メンバーと協力してバグの整理と詳細確認を行い、改修作業も並行して取り組みました。チームメンバーの献身的な努力のおかげで、なんとかスケジュール通りに開発を進めることができました。この時ほど、チームの力を感じたことはありません。
PMFへの不安と営業活動への挑戦
9月頃、PdMとしての自分の現状に疑問を抱くようになりました。PMF(プロダクトマーケットフィット)やKPI/KGIといった目標達成に向けた行動ができていないと感じたのです。年末調整というプロダクトの性質上、PDCAサイクルを回せるのは基本的に年に1回。少ない機会の中で効果的な仮説検証を積み重ね、顧客ニーズを深く理解する必要がありました。
そこで、営業チームと連携し、自ら電話営業を実施することにしました。慣れない電話営業に戸惑いながらも、営業チームと共に電話営業スクリプトを作成し、効果的な訴求方法を検証。また、商談にも同席し、顧客の生の声を聞き、競合との差別化ポイントを分析しました。これらの活動を通して、机上の空論ではなく、顧客の真のニーズを把握することができ、「本当に売れるのか?」という不安を払拭することができました。
リリース直後の障害発生と冷静な対応
満を持してリリース!…しかし、開始30分で障害が発生。「まさか…」という思いが頭をよぎりました。社員数4,000人規模の導入というプレッシャーの中でのリリースだっただけに、焦りは隠せません。「動作が重い」という報告が多数寄せられ、DBのスケーリングに問題があることが判明。幸い、事前にチームメンバーの提案で「不具合対応シミュレーション」を実施していたおかげで、冷静さを保ち、迅速に問題に対処することができました。チームメンバーの先見の明に、心から感謝しました。
想定外の事態とコミュニケーション責任
リリース後も、想定外の指摘や質問が多数寄せられました。全てに対応することは不可能なので、ミッション・ビジョンと工数を考慮し、重要度と緊急度の軸で対応の優先順位を決定。対応できないものについては、PdMとしての責任を持って丁寧に説明を行いました。この過程で、様々なユーザーの利用状況やニーズを改めて認識することができ、今後のプロダクト開発に活かせる貴重な学びを得ることができました。
まとめ
この1年は、まさに怒涛の1年でした。シニアPdMの退職、予期せぬ障害、次々と発生する課題…。精神的にも肉体的にも辛い時期もありましたが、チームメンバーの支えがあったからこそ、乗り越えることができました。チームで協力し、困難を乗り越えていく中で、チームとしての結束力も高まり、大きな達成感を共有することができました。この経験は、私にとってかけがえのない財産となるでしょう。
また、レバレジーズでPdMとして働く上で、下記の点が非常に良かったと感じています。
- 温かいサポート: 周囲のメンバーは皆優しく、失敗に対しても寛容です。もちろん、失敗しないように最善を尽くすべきですが、どうしても発生してしまう障害に対して、部長や事業部長が前向きに一緒に対応してくれたことは本当に心強かったです。リリース前の不安を相談した際には、「最悪一緒に土下座しに行くよ。土下座は得意。」と言っていただき、気持ちがかなり楽になりました。
- チャレンジを推奨する文化: 必要なことであれば、割と何でもやらせてくれる環境です。もちろん費用対効果は考慮する必要がありますが、顧客ニーズを深く理解するために、PdM自ら電話営業を実施したいと提案した際も、最初は「PdMがやる必要ある?」という反応でしたが、自分なりのロジックを説明することで、最終的に承認を得ることができました。
- 優秀な開発チーム: 開発チームには優秀なエンジニアが多く、障害発生時も迅速に原因を特定し、対応策を提示してくれます。メンバー全員が協力的で、高い技術力とチームワークで、困難な状況も乗り越えることができました。
この経験を通して、PdMとして働く上で特に重要だと感じたスキルを3つ紹介します。もちろん、PdMに必要なスキルは多岐に渡りますが、私自身の経験から、これらは特に重要だと感じています。
- コミュニケーション能力: PdMは、開発チーム、営業チーム、マーケティングチーム、そして顧客など、様々なステークホルダーと関わりながら必ず説明責任を求められます。そのため、それぞれの立場を理解し、円滑なコミュニケーションを取ることが不可欠です。相手の意図を正確に汲み取り、自分の考えを分かりやすく伝える能力、そして時には厳しいフィードバックを伝えながらも、良好な関係性を維持していく能力が求められます。
- 調査能力: 市場動向、競合分析、ユーザーニーズ調査など、PdMは常に情報を収集し、分析する必要があります。データを読み解く分析力はもちろんのこと、ユーザーインタビューなどを通して、データには表れない潜在的なニーズを汲み取る洞察力も重要です。これらの情報を元に、プロダクトの価値を最大化するための戦略を立案していく必要があります。
- チームビルディング/リーダーシップ: PdMは、開発チームをまとめ、プロダクト開発を推進していくリーダーシップが求められます。メンバーのモチベーションを高く維持し、チーム全体のパフォーマンスを最大化するためには、それぞれの個性や強みを理解し、適切な役割分担や目標設定を行う必要があります。また、困難な状況に直面した際に、チームを鼓舞し、前進させる力も重要です。
PdMという仕事は、常に変化と挑戦の連続です。しかし、それ以上にやりがいのある、魅力的な仕事だと感じています。これからも成長を続け、より良いプロダクトを生み出していきたいと思っています。
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