IoT分野では「3G」や「2G」を抜いて「5G」「4G」のブロードバンドが広がっている。Ericssonのレポートによれば、それに加えて今後は「Massive IoT」の利用も広がる。
モバイル通信分野で、ブロードバンド(広帯域のネットワーク)を使ったIoT(モノのインターネット)が台頭してきた。ここで言うブロードバンドは、「5G」(第5世代移動通信システム)や「4G」(第4世代移動通信システム)を指す。
通信機器ベンダーEricssonが2021年11月に公開した携帯電話市場に関するレポート「Ericsson Mobility Report」によると、IoT分野におけるブロードバンドの接続数は、既に「2G」(第2世代移動通信システム)と「3G」(第3世代移動通信システム)を抜いている。
IoT分野でブロードバンドの接続が増え、2Gと3Gの接続が減少する傾向は続く見通しだ。一方でEricssonのレポートは、「Massive IoT」の利用が急速に拡大するという予測を出している。
Massive IoTで使われる規格としては「NB-IoT」や「Cat-M」が該当する。Massive IoTの用途が広がるのは、ヘルスケア分野のウェアラブル端末、物流、環境モニタリング、スマートメーター、スマート製造といった分野だ。Ericssonのレポートによれば、2027年までにMassive IoTはモバイル通信を使ったIoT接続全体の半数強を占めるようになる。
Ericssonのレポートは、モバイル通信分野の課題についても触れている。例えばモバイル通信のトラフィックの大部分を動画ストリーミングが占めており、その接続が改善すべき重点分野になっているという。この課題解消に役立つのは、圧縮技術など動画再生までの時間を短縮する技術だ。Webサービスの接続をより高速にすることも課題だと同レポートは指摘している。Webサービスへの接続を高速にすることは、結果として高画質の動画ストリーミングやソーシャルメディアへの接続における消費者のニーズを満たすことになると、同社は指摘する。
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