ウイルスバスター トータルセキュリティ スタンダード / プレミアムのレビュー
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ウイルスバスター トータルセキュリティ スタンダード / プレミアム(以下、ウイルスバスター トータルセキュリティ)は、既存のウイルスバスター クラウドをアップグレードした製品です。
ダークウェブモニタリング、ID・パスワード管理機能、VPN機能などのサービスが追加され、個人情報保護のための機能が充実しています。さらに、個人情報漏えい時の対応サポートもついており、万一の時も心強いです。
保護できるデバイスの台数が6台と多く、家族の持つスマホやタブレットもまとめてトータルに保護することができます。
また、「ウイルスバスター トータルセキュリティ プレミアム」を購入すれば、24時間365日、電話でのサポートを受けることができます。しかも、セキュリティに関する質問だけでなく、他のソフトやスマホの操作方法等についても質問可能です。
目次
リンクをクリックするとページ下へスクロールします。お忙しい方は「ウイルスバスター トータルセキュリティの特徴」をお読みください。特徴を簡潔にまとめています。
特徴
各機能・価格の評価
まとめ
ウイルスバスター トータルセキュリティの特徴
ウイルスバスター クラウド + αの機能強化版
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トレンドマイクロには、既存のセキュリティ対策ソフトとして、ウイルスバスター クラウドがあり、並行して販売されています。
今回登場したウイルスバスター トータルセキュリティは全く新しいセキュリティソフトと言うわけではなく、ウイルスバスター クラウドをベースにしながら、新たな機能を追加することで、総合的な保護力を高めた製品となっています。この後にも取り上げていますが、特に、個人情報を守るための機能(※)が追加されています。
また、保護することができるデバイスの数が、6台までと増えているので、家族の持つデバイスもまとめて守ることができます。
(ウイルスバスター クラウドとの違いに関しては、こちらもご確認ください)
ウイルスバスター クラウド |
ウイルスバスター トータルセキュリティ |
|
デバイス保護+ネット詐欺対策 | 3台まで | 6台まで |
個人情報保護 (ダークウェブモニタリング) |
× | 〇 (契約者1名のみ) |
パスワード管理 | 無料版 (5つまで) |
〇 (契約者1名のみ) |
VPN | × | Android, iPhone/iPad 6台まで |
保護者による使用制限機能 | 〇 | 〇 |
セキュリティ診断サービス | × | 〇 |
個人情報漏えい時の対処支援サポート ※1 | × | 〇 (契約者1名のみ) |
※個人情報を盗むためのネット詐欺等をブロックし、情報漏えいを防ぎます。万一、情報漏えいが起こったときには、ユーザーに通知し、被害の拡大を未然に防ぎます。
ネット詐欺などから個人情報を守る機能が豊富
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ウイルスなどのマルウェア対策も重要ですが、近年は、フィッシング詐欺や、サポート詐欺といった、ネット詐欺による個人情報の流出や、金銭的な被害を防ぐための対策の重要性も高まっています。
ウイルスバスター トータルセキュリティは、ネット詐欺から個人情報を守るための複数の機能を備えています。例えば、ウイルスバスター クラウドと同じく、AIを活用して不正サイトの評価、ブロックをする機能や、詐欺メールの判定を行う機能を備えています。また、フリーWi-Fiからの情報流出を防ぐためのVPN機能(Android、iOS/iPadOS)、ID・パスワード等の個人情報を管理するためのパスワードマネージャーも使用することができます。
さらに、ダークウェブモニタリングで、個人情報が流出していないかを監視し、万一、個人情報の流出が確認された場合は、対応支援サポートも受けることができます。
このように、今の時代に合わせて、幾重もの機能で大切な個人情報を守ることができるので、安心感があります。
第三者機関のAV-TESTから高い評価
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ウイルスバスター トータルセキュリティは、Windows PCだけでなく、Mac、Android、Chromebook、iOS/iPadOSにも対応しています(ウイルスバスター クラウドも同じ)。
Windows版では、AV-TESTの高い認証基準を満たす製品として、「TOP PRODUCT」認証を得ています。
また、Mac版は、第三者評価機関「AV-TEST」の 『Best MacOS セキュリティ 2023』を受賞、MacOSセキュリティにおける最高位の評価を獲得しています。
Android版では、「Best Android Security 2023」を受賞しています。
このように、それぞれのプラットフォームにおいて、第3者機関のAV-TESTから高い評価を得ています(Chromebookに関しては、今のところ第三者機関の評価がありません)。
パソコン、スマホ、タブレットなど、手持ちの複数のデバイスをまとめて保護するのに適しています。
PC初心者にもおすすめ
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ウイルスバスター トータルセキュリティには、パソコンをはじめとするデジタル機器のサポートを行う「ウイルスバスター トータルセキュリティ プレミアム」という製品があります。これは、80種類以上のデジタル機器や、アプリの操作・設定方法などを幅広くサポートする、デジタルライフサポート プレミアムが付属する製品です。
セキュリティに関することだけでなく、PCの操作方法や他社ソフトの使い方、スマートフォン、SNSの操作方法についても電話で質問することができます。しかも、24時間365日対応です。
サポート内容の詳細はこちらをご覧ください。
SNS利用者にもおすすめ
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ウイルスバスター トータルセキュリティ(クラウドも同じ)は、URLリンク先のサイトの安全性を評価する機能が優れています。
他社ソフトではGoogle等の検索結果のURLに対して評価するだけという場合が多いですが、本ソフトはSNS(facebook、Xなど)内に貼られたURLも評価できます。
また、LINEアプリ内のブラウザを使う場合でも、フィッシング詐欺サイトなどをブロックしてくれます。
このように、多くの場面で使えるのは本ソフトの特徴となっています。
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パスワードマネージャーが使いやすい
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パスワードマネージャーは、パスワードを安全に管理するためのソフトです。個人情報や、決済情報を保護する観点からも、複雑なパスワードを使うことや、パスワードを使いまわさないことは重要ですが、数多くあるID・パスワードを安全に保護しつつ、他のデバイスとも共有するために、パスワード管理ソフトはとても有用です。
色々パスワード管理ソフトがありますが、トレンドマイクロのパスワードマネージャーは使い勝手が良く、特に、日本語版のソフトとしては、総合セキュリティソフトの中ではトップレベルで使いやすいです。
通常は、月額275円、または、ダウンロード1年版で2,750円かかるのですが、ウイルスバスター トータルセキュリティには、このパスワードマネージャーも付属しており、追加料金なしで使用することができます。ウイルスバスター クラウド + パスワードマネージャーのセットプランよりもお得になっていました。
国内でのシェアが高い
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ウイルスバスターシリーズを含む、トレンドマイクロの製品は、国内のシェアが非常に高いです。
BCNの調査によると、セキュリティソフトの部門で、トレンドマイクロは2022年(AWARD 2023)、2023年(AWARD 2024)の国内シェアナンバーワンとなっています。
シェアが高ければ質の高い製品というわけではありませんが、「みんなが使っている!」という安心感はあると思います。
マルウェア対策性能
ウイルスバスター トータルセキュリティのマルウェアの対策性能は"やや高め"だと思います。
第3者機関による検出率
ここでは、有名な第3者機関による評価結果を確認します。
AV-Comparatives
まず、オーストリアのAV-Comparativesの評価結果を掲載します。下表のReal-World Protection Testは、Webサイトを閲覧中の実利用環境で、どの程度マルウェアを防ぐかをテストしたものです。直近の3回の評価結果を見ると、保護率は高く、テストに参加しているセキュリティソフトの中でも上位に位置しています。ただし、掲載している3回のテスト全て、誤検出が平均よりも多いという理由で、AWARD LEVELSは4段階中3位のSTANDARD(★)となっています。
2023年2~5月 | 2023年7~10月 | 2024年2~5月 | |
保護率 | 100% | 100% | 99.6% |
AWARD LEVELS | ![]() |
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AV-TEST
次に、ドイツの独立機関であるAV-TESTの評価結果を確認します。直近の3回のテストにおける「Protection」の項目では満点の6点となっており、高い評価です。
なお、総合評価では、直近の2回のテストでは最高評価の「TOP PRODUCT」を得ていますが、2023年12月のテストでは「TOP PRODUCT」の評価を逃しています。これは、「Usability」が5点と低くなったためですが、これは誤検出が少し多かったことが影響しているようです。
2023年12月 | 2024年2月 | 2024年4月 | |
Protection | 6.0 | 6.0 | 6.0 |
Performance | 6.0 | 6.0 | 5.5 |
Usability | 5.0 | 6.0 | 6.0 |
認定 | ![]() |
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※Performance:PCのスピードへの影響
※Usability:誤検出などPCの利便性を損なわないようにする能力
※各項目の最高点は、6点となります
動作の軽さ
動作の軽さは"普通"だと思います。
AV-Comparatives
AV-ComparativesのPerformance Testsの結果を見ると、直近の3回のテストで「ADVANCED(★★)」と評価されていました。テストに参加しているセキュリティソフトの大体半数以上が最高評価の「ADVANCED+(★★★)」となるテストであることを考えると、平均レベルか、少し平均より少し重めの動作といった評価だと思います。
2023年4月 | 2023年10月 | 2024年4月 | |
AWARD LEVELS | ADVANCED(★★) | ADVANCED(★★) | ADVANCED(★★) |
AV-TEST
AV-TESTの「Performance」のスコアは、比較的高めです。ただし、こちらのテストでも、参加しているセキュリティソフトの半数以上が満点の6.0点と評価されています。テスト結果の詳細等を確認すると、総合的には平均より少し重めという評価のようです。
2023年12月 | 2024年2月 | 2024年4月 | |
Performance | 6.0 | 6.0 | 5.5 |
※各項目の最高点は、6点となります
ランサムウェア対策
依然、猛威を振るうランサムウェアからの保護性能は"高め"だと思います。
AV-TEST
下表では、AV-TEST.orgが実施したランサムウェア対策性能に関するテストで、トレンドマイクロが参加したものを新しい方から3つピックアップしてみました。テストの名称は少し違いますが、どのテストでも高いランサムウェア対策性能を持つソフトとして、「Certificate」の評価を得ています。特に、直近の2回のテストでは満点評価を得ています。
ランサムウェアからの保護例
ウイルスバスター トータルセキュリティでは、一般的なマルウェア対策機能に加えて、ランサムウェアに特化した対策機能も備えています。なお、ランサムウェア対策機能は、デフォルトでONになっているので、特に操作する必要はありません。
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具体的には、「ファイルの自動復元」や、「フォルダシールド」という機能を備えています。各機能を、以下に説明します。
ファイルの自動復元
万が一、ランサムウェアと思われる未知のプログラムがパソコンに侵入し、不正な暗号化や変更を行おうとしたとき、この動作を検知して、ブロックします。ファイルが暗号化や変更される前に自動でバックアップをとり、元のファイルに復元することで、万が一、暗号化されてしまった場合にも、データを元に戻すことができます。
フォルダシールド
フォルダシールドとは、事前にユーザーが指定したフォルダに対して、ウイルスバスター トータルセキュリティが正規と認めたプログラムしかアクセスさせない機能です。複数のフォルダを指定して保護することも可能です。さらに、USBメモリなどの外付けストレージに保存・バックアップしたものについても保護することが可能です。
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決済保護ブラウザを搭載
ウイルスバスター トータルセキュリティでは、「決済保護ブラウザ」の機能を備えています。これは、オンラインショッピングやオンラインバンキングの利用時に入力された決済情報(口座情報、ログインID、パスワード、クレジットカード情報など)を詐取する攻撃をブロックするための機能です。
Amazonなどのオンラインショッピングサイトや、銀行サイト、ネットバンキングのログイン画面を開くと、新しいウィンドウが開き、決済保護ブラウザが自動的に立ち上がります。ただし、このように自動的に決済保護ブラウザに移行するのは、有名どころのショッピングサイトや、全国区の銀行サイトに限られるようです。信用金庫などローカルな銀行サイトは自分で決済ブラウザを開いて使用する必要があります。
決済保護ブラウザを使用中であることは、ブラウザの周囲が水色の枠で囲まれることと、右下に「ウイルスバスターで保護されています」という表示されることにより、確認することができます。
試用してみましたが、「決済保護ブラウザ」は、既定のブラウザに指定しているものがベースとなっていました。ただ、「Edge」を既定のブラウザに指定している場合、「Edge」でショッピングサイトや銀行サイトを開くと、「Edge」ベースの「決済保護ブラウザ」に移行するのですが、同じサイトが新しいタブで次々と開かれるという現象が起こりました。同様の現象が起こる場合は、「Google Chrome」を使ってみるといいです。
なお、決済保護ブラウザ上で、パスワードマネージャーを利用することも可能です。
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Web脅威対策
フィッシング詐欺や、サポート詐欺など、Webを用いた様々な詐欺被害が年々増えています(参考記事はこちら)。そのため、セキュリティソフトのWeb脅威対策機能はとても重要です。
ウイルスバスター トータルセキュリティは、Webサイトの安全性を判定し、偽サイトや詐欺サイトへのアクセスをブロックする機能を備えています。
ウイルスバスター トータルセキュリティのWebの脅威からの保護機能は"やや高め"だと思います。
第3者機関での評価
AV-ComparativesのWebサイト閲覧中の保護能力を評価するReal-World Protection Tests(上で詳細は記載)では、高い評価を得ています。ただ、誤認率が高めな点が気になります。
Webサイト安全評価
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ブラウザで動作するTrendツールバーを有効にすると、GoogleやYahoo!といった国内外の主なサーチエンジンでの検索結果や、Webメール内のURLの安全性をチェックし、問題なければ、緑のラインやチェックマークが付き、安全であることがわかります。一方、悪意のあるサイトが含まれている場合、赤く「危険」と表示してくれます。
また、Android / iOS版では、Safari・Chromeなどのブラウザだけでなく、LINEやFacebookなどのアプリ内のブラウザからアクセスするサイトに関しても安全性を判定してくれます。
AIによる未知の不正サイト検出
ウイルスバスターでは、2020年版から、AIを用いて未知の不正サイトを検出し、ブロックする機能が搭載されています。
下の画像は、新しくできたばかりだと思われるフィッシングサイトへのアクセスがブロックされている様子です。ブラウザの備える不正サイトブロック機能では検出できませんでしたが、ウイルスバスター トータルセキュリティではちゃんとブロックしてくれます。
その他、偽警告/サポート詐欺をAI技術で判定し、電話をかけないように警告画面を表示する機能も備えています。もちろん、完全に詐欺サイトをブロックすることは期待できませんが、Web上の詐欺サイトに対応するうえで、このようなAIを活用した対策は心強いです。
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また、AI機能とは関係ありませんが、ブラウザ通知スパムによる危険なWebサイトへ誘導するための通知がパソコン上に表示されないようにする機能も備えています。
脆弱性対策
マルウェアは脆弱性(OSやソフトの不具合・バグ)を利用して侵入するケースが多いです。ウイルスバスター トータルセキュリティでは、不正侵入対策機能などで、脆弱性があってもある程度防ぐことができます。
また、脆弱性対策として、Windowsや、インストールしているソフトの修正プログラムやアップデートをこまめに行うことがすすめられています。ウイルスバスター トータルセキュリティでは、スキャン時にマイクロソフト社から提供される修正プログラムの受信設定を確認してくれます。ただし、Windowsや、他のソフトのアップデートを見つけて、自動的にアップデートを行ってくれるような機能ではありません。
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ID・パスワード管理
ウイルスバスター トータルセキュリティのパスワード管理機能「パスワードマネージャー」は"使いやすい"です。
パスワード管理とは、パスワードを管理し、Windows PCだけでなく、Mac、Android、iOS/iPadOSで共通して使用することができる機能です。ログインが必要なWebサイトへアクセスすると、自動でID・パスワードが入力されるため、パスワードを覚えておく必要がありません。そのため、Webサイト毎に、異なる複雑なパスワードを設定することができ、安全性が高まります。
他のセキュリティソフトのパスワード管理機能は、うまく自動ログインできないケースがありますが、ウイルスバスター トータルセキュリティは日本語対応で、比較的使いやすいです。Amazonでは、1ページ目で「Eメールまたは携帯電話番号」、2ページ目で「パスワード」を入力しなくてはならないのですが、そういった場合でもうまくログインすることができました。ネットバンキングでは、自動でログインできないこともありましたが、その場合は、パスワードマネージャーを開き、ログインID等をコピーして張り付けることができます。
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実際の使用時は、ログイン情報を保存しているサイトのログインページを開くと、上の画像のようにパスワードマネージャーのポップアップが出ます。そこにマスターパスワードを入力するだけで、簡単にログインが完了します(2段階認証が必要な場合は、認証画面まで進みます)。
なお、パスワードマネージャーでは、プロフィールを保存しておき、フォームへの入力を自動化することができますし、重要情報を記したメモを暗号化して保存しておくこともできます。また、パスワードに関しては、パスワードの使い回しや強度のチェックも行ってくれます。
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ちなみに、上で、決済保護ブラウザについて説明しましたが、この決済保護ブラウザ上でもパスワードマネージャーを使うことができます。
ペアレンタルコントロール
PTA全国協議会の推薦品
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ウイルスバスター は、社団法人日本PTA全国協議会により、教育的配慮があるセキュリティソフトとして推薦を取得しています。
ペアレンタルコントロール機能を備え、子どもがインターネットやパソコンを使用する時間の設定、不適切なサイトへのアクセスのブロック、ソフトウェアの使用制限などを行うことができます。例えば指定した時間は、ゲームを起動できないようにすることも可能です。
ただし、一部のペアレンタルコントロールソフトではできるのですが、子供がどんなサイトを見てブロックされたかや、どんなアプリを使おうとしてブロックされたかを、親がネット上の管理画面等で見るといったことはできません。(子どもが使用したPCからであれば、レポートを表示してブロックされたサイトの情報などを確認することはできます)。
なお、どのソフトも完璧なブロックは不可能です。明らかに子どもに適切でないページでも普通に表示されてしまうこともあります。ペアレンタルコントロール機能を過信せずに、子どもに教えながら、インターネットを上手に使うことができるようにサポートしてあげることが大切だと思います。
その他の機能
データ消去ツール
不要なファイルを復元されない仕方で消去するデータ消去ツールが搭載されています。復元されては困る重要なファイルは、この機能を利用して削除するといいでしょう。セキュリティレベルも選択できます。
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個人情報漏えい監視(ダークウェブモニタリング)
この機能は、ウイルスバスター クラウドにはない、ウイルスバスター トータルセキュリティ特有の機能の一つです。ダークウェブを含むインターネット上に個人情報(メールアドレス、電話葉豪、銀行口座番号、クレジットカード番号、運転免許証番号、パスポート番号)が流出していないかを監視する機能です。
万一、これらの個人情報の流出が確認された場合は、メールまたはSMSで通知が届きます。また、通知で終わらずに、対処方法を教えてくれる「個人情報漏えい時の対処支援サポート」も付いています。
この機能は「マイポータル」で設定・確認することができ、契約者1名のみが使用することができます。
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VPN(Android / iOS, iPadOSのみ対応)
フリーWi-Fiを安全に使用するためのVPN機能です。ウイルスバスター クラウドでは別売となっており料金がかかりますが、ウイルスバスター トータルセキュリティであれば、この機能も含まれています。
ただし、対応しているのは、Android / iOS, iPadOSとなります。モバイルノートPCを外出先でフリーWi-Fiに接続するといった用途には対応していませんので、ご注意ください。
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操作画面
メイン画面
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ウイルスバスター トータルセキュリティのメイン画面は、このようになっています。
「ウイルスバスター クラウド」と表記されているので、基本的な部分は同じようです。
スキャンボタンが中央に配置されています。このボタンを押すだけで、セキュリティスキャンと、チューニングレベルのクイックスキャンを行ってくれます。
カテゴリ分けも分かりやすく、とても見やすいメイン画面です。難しい用語もないので、初心者にも使いやすいと思います。
「パソコンを守る」画面
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メイン画面で「パソコンを守る」をクリックすると、次のような画面が表示されます。
「パソコンの保護設定」では、各種対策の詳細な設定が可能です。
「システムチューナー」では、不要なファイルや、起動に時間のかかっているプログラムなどの検出と、最適化を行います。
「サイレントモード」では、緊急でない通知を一時的に停止するための設定を行うことができます。仕事やゲームに集中したいときなどに便利な機能です。サイレントモードのON/OFFはこの画面からも可能ですが、Windowsの右下のタスクトレイから、ウイルスバスター トータルセキュリティのアイコンを右クリックして、「サイレントモードの開始」もクリックすることでも行うことができます。
「他のデバイスにもインストール」をクリックすると、マイポータルが開き、メール、リンクをコピー、QRコードで入手の3つの方法で、ウイルスバスターを他のデバイスにインストールすることができます。
「個人情報を守る」画面
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メイン画面で「個人情報を守る」をクリックすると、次のような画面が表示されます。
「プライバシー設定チェック」では、Facebook、X(旧Twitter)、LinkedInの情報公開範囲の設定などを見直しや、Webブラウザのプライバシー設定のチェックを行うことができます。
「SNS URL安全性チェック」では、SNSサイトに含まれるURLの安全性評価を表示する機能のON/OFFや、保護されているブラウザの確認を行うことができます。
「決済保護ブラウザ」では、オンラインバンキングやネットショッピングのWebサイトにアクセスするときの決済ブラウザの動作を設定することができます。
「情報漏えい対策」は、クレジットカード番号や口座番号など一部(連続した7桁)を登録しておくことで、これらの情報が意図せず外部に送信されるときに、警告を出す機能です。詳細はこちらをご覧ください。
「データを守る」画面
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メイン画面で「データを守る」をクリックすると、次のような画面が表示されます。
万が一、ランサムウェアに感染しても、ファイルを守る「フォルダシールド」、ファイルデータを復元できないように消去する「データ消去ツール」、パスワード管理ソフトの「パスワードマネージャー」といった機能があります。
「家族を守る」画面
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メイン画面で「家族を守る」をクリックすると、次のような画面が表示されます。
ペアレンタルコントロールの設定が可能です。閲覧を禁止するカテゴリ(アダルト、出会い、ギャンブルなど)、パソコンの使用時間、インターネット、アプリケーション(ゲームなど)の利用時間の制限などを設定することが可能です。
サポート
サポート窓口と、電話対応時間は次のようになっています。電話の他に、LINE、メール、チャットでの問い合わせが可能です。
問い合わせ窓口:ヘルプセンター
電話対応時間:365日 9:30 ~ 17:30
価格
価格は次のようになっています。他のソフトと比較した場合"普通"の価格だと思います。
なお、ウイルスバスター クラウドと比べると、6台まで利用することができ、パスワードマネージャーや、VPNの機能も使うことができるようになっているので、お得感が高くなっています。
製品名称 | 年数 | 価格[税込] |
ウイルスバスター トータルセキュリティ スタンダード (6台まで利用可能) |
1年 | 7,700円 |
---|---|---|
3年 | 16,940円 | |
ウイルスバスター トータルセキュリティ プレミアム (6台まで利用可能) |
1年 | 10,450円 |
3年 | 24,420円 |
まとめ
ウイルスバスター トータルセキュリティは、既存のウイルスバスター クラウドをベースとしながら、個人情報保護のための機能などを追加した総合セキュリティサービスです。
まず、ウイルスバスター クラウドでは3台だった利用可能台数が6台までに倍増しています。パソコン、スマホ、タブレットなど個人でも複数のデバイスを持つ時代なので、6台まで利用可能なのは嬉しいです。ファミリー層であれば、家族の持つデバイスもまとめて保護することができます。
機能面では、ダークウェブモニタリングや、別途購入や契約が必要だったパスワード管理ソフトのパスワードマネージャー、VPN(Android、iOS/iPadOS)のサービスを使用することができます。特に、パスワードマネージャーは使いやすく、このサービスが付いているのは嬉しいです。これらの機能を使うことで、個人情報や決済情報の防御力がアップします。また、万一個人情報の流出が確認された場合でも、対策支援サポートを受けることができるので、安心感があります。
また、「ウイルスバスター トータルセキュリティ プレミアム」を購入すると、他社ソフトや、SNSの操作方法など広範囲にわたって、電話で質問をすることが可能です。しかも、24時間365日、いつでも電話をかけられます。価格も、通常の「ウイルスバスター トータルセキュリティ」に、年間3,000円以下の費用を追加するだけです。PCメーカー等のサポートと比べると非常に安いです。パソコン初心者や、操作に不慣れな方は、こちらがおすすめです。
第3者機関による性能テストの結果には多少のばらつきがありますが、AV-TESTによる評価は比較的高めでした。トレンドマイクロのセキュリティソフトは2022年、2023年の国内シェアNo.1となっており、多くのユーザーに使用されていますが、目立ったトラブルの報告もほとんど聞くことがないということも安心材料になると思います。
利用可能台数や、機能が増えていることを考慮に入れると、ウイルスバスター クラウドよりもお得な場合が多いです。既存のウイルスバスター クラウドを使っている方も、更新のタイミングでこちらに乗り換えてもいいと思います。
購入はこちら
ウイルスバスター トータルセキュリティは、家電量販店や、オンラインショッピングサイトで購入することができます。ウイルスバスター トータルセキュリティの詳細に関しては、下記のメーカーサイトもご確認ください。
メーカーサイトはこちら
関連ページ
他社のセキュリティソフトとの比較はこちらをご覧ください。