豊田市のデジタルツインの取り組みに関する講義が1月10日、国立豊田工業高等専門学校(豊田市栄生町2=以下、豊田高専)で行われた。
豊田高専でデジタルツインや先進技術の取り組み紹介 市職員らが講義
デジタルツインは、現実空間の道路や建物などを仮想空間に3Dで再現するもの。豊田市でも構築が進められ、交通渋滞の緩和や水害リスクの意識啓発など、3Dシミュレーションを活用した持続可能なまちづくりに取り組んでいる。
今回は、豊田高専環境都市工学科4年生の環境都市応用工学の授業の一環で、将来を担う若者に、デジタルツインや先進技術を活用したインフラDXについて学んでもらうことで、市や建設業界への興味・関心を持ってもらおうと行った。
講義では、豊田市の地域建設課や河川課などの職員をはじめ、市と「デジタルツインによる持続可能な都市の実現に向けた連携協定」を締結しているIT企業のスタッフが登壇し、それぞれの取り組みを紹介した。
「地域の困りごとへの対応×DX」と題したパートでは、市民が道路や照明灯などの不具合を発見した際の情報提供手段を紙や電話から、同市公式LINEへのDX化について説明。実際にLINEの画面を使った通報システムの実演が行われると、その場で登録し、操作を試す学生の姿も見られた。
「道路パトロール×DX」がテーマの時間には、職員の経験などに頼った道路メンテナンスに加え、AIやカメラ、さまざまなデータを用いて高度化・効率化が進められていることが紹介された。
講義を担当した豊田市建設企画課の川戸さんは「今後はこうした業界を目指してもらえるよう大学や高校、小中学校でもこうした取り組みを進めていければ」と話す。