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科学警備隊

登録日:2011/10/19 Wed 20:06:51
更新日:2024/10/16 Wed 12:36:09
所要時間:約 5 分で読めます




科学警備隊は『ザ☆ウルトラマン』に登場する組織であり、ウルトラシリーズ恒例の防衛組織である。


【概要】
地球規模で起こった異常気象等の事態に対応すべく、地球防衛軍の各ゾーンに設けられた精鋭のチームである。
地球防衛軍は南北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、極東に各ゾーンが配置され、極東ゾーンの基地は富士山麓に存在する。

科学特捜隊ウルトラ警備隊をモデルにしており、隊員の構成やマークは科特隊、組織やユニフォームはウルトラ警備隊から取られている。
名前も2つを合わせた物となっている。

第1話で初めて結成された、シリーズでもやや珍しい組織である(他にはTAC等)。
中盤までは数々の怪獣や宇宙人と戦い、終盤ではウルトラの星U40を制圧し地球にも侵略を仕掛けたヘラー軍団と戦った。
ヘラー軍団との決戦にはU40を見捨てようとした上層部の命令を無視し、ウルトラ艦隊と合流し共にU40を奪還するために戦った。
よく突っ込まれるが、最初に攻めてきたのはヘラー軍団の方である。

アニメ作品でDVD化も遅かったという事であまり知られていないが、本編での実績も高く、巨大怪獣の撃破数は科特隊ZATに次いで歴代3位である。



【隊員】
極東ゾーンの精鋭ということで各分野から集められたエキスパートだが、それ以外の分野も高い能力である。
どいつもこいつも白兵戦が滅法強く、映像で確認されているだけでも80人以上のヘラー兵士相手に5人で無双する規格外ぶりを誇る。

◆アキヤマ徹男キャップ(:森川公也)
作品前半の隊長で、科学警備隊のメンバー選出にも関わっている。隊長君。
理性的で誠実な人柄であり、後任のゴンドウが目立つためかやや影は薄いが、隊員から信頼される頼れるリーダーであった。
ムツミの誕生日にはバースデーケーキを密かに用意するなど、隊員達に対する心遣いも忘れない。
ジャニュール三世戦ではジョーニアスが影で援護してくれている事に気づいたが、ウルトラマン抜きでも戦い抜く事を決意した隊員達を気遣いあえて黙っていた。
ザンバ戦ではヒカリとの間に確執があるアオキにあえてコンビを組ませ、2人を諭し導く事で和解と事件解決に繋げる手腕を見せている。
ギバルーガ戦後にアメリカゾーンへの転属が決まり、怪獣作戦参謀として赴任していった。

中の人は『ウルトラQ』第26話にゲスト出演した経験がある。

◆ゴンドウ大助キャップ(声:柴田秀勝)
2代目キャップ。でかいの。
豪快な人柄ではあるが物事を冷静に見る目もあり、隊員服の上からコートをよく羽織る。
着任早々体育会系の指導で隊員から嫌われたが、怪獣対策の手腕を見せつけることで信頼を勝ち取っていった。
厳しいだけではなく、マルメがヒカリのクビを訴えた際は最高会議による決定を容認しつつも、
立ち聞きしていたヒカリに仄めかす形で挽回のチャンスを与えるという気配りを見せる。
隊員を叱咤激励する反面、オバケが苦手だったりと事件の無い時には茶目っ気も見せる。

ウルトラマンに対しては信頼出来る味方として頼りにする反面、怪獣や宇宙人対策がウルトラマン頼みなのを苦々しく感じている。
そのため、第29、35、41話のようにウルトラマンに依存する旨の発言に対し声を荒げる姿も目立つ。
終盤にヒカリがウルトラマンであるという疑惑を深めるが……

◆ヒカリ超一郎(声:富山敬)
ウルトラマンに変身する本作の主人公。若いの。宇宙ステーションEGG3での経験を買われ入隊した。
また、EGG3で怪獣の幼体から他の隊員を体を張って守ったことからウルトラマンに選ばれ、地球に帰還する途中で彼と一体化した。

戦士としては、生え抜きで無欲で真面目ではあるが所々でノリの良い面ものぞかせる。
また、ウルトラマンに変身している間は不在のため、マルメ隊員達から逃げていると見られることを気にしている。
ウルトラマンとはよく脳内で会話し、信頼しあっていたが、実際に対面したのは最終回であった。
ウルトラマンとの脳内会話は、後にジャック・シンドー、ケンイチ・カイ、春野ムサシ、真木舜一、トウマ・カイト、礼堂ヒカルも描かれた。

◆星川ムツミ(声:島本須美)
科学警備隊の紅一点。お嬢さん。医療班出身の活発な女性で、これまでの女性隊員と比べて前線に出る割合が多い。
ただし怪獣の体内に囚われる、宇宙人の王女に姿をコピーされる、一度は死んでしまうなど受難体質でもある。
前半まではヒロインとしてヒカリとデートをする等フラグを立ててきたが、アミアに実質的なヒロインの座を奪われる
とはいえ唯一の女性隊員という立場から空気にはならず主役エピソードも多い。
また、終盤にヒカリがウルトラマンであるという疑惑を最初に持ったのは彼女である。
ちなみに彼女の淹れるコーヒーは不味い。

島本須美氏の本格的なアニメデビュー作でもある。また本作の翌年には『ウルトラマン80』第4話に顔出しでゲスト出演している。

◆マルメ敬(声:兼本新吾)
巨漢で射撃や格闘といった戦闘力に優れた隊員。丸いの。
アキヤマを尊敬しており、唯一立候補で入隊した隊員である。

ウルトラマンが出現する=ピンチの時にいなくなるヒカリに不信感を抱いており、時に感情的に責める時もある。
また、綺麗な女性にはいい顔をしようとしたり、感情的な理由から独断専行で出撃したりしていた。
以上の点からあまりいい描かれ方をされないキャラクターだが、人情家ではあり、悪人ではない。第3話の漢っぷりは彼が苦手な視聴者も必見。
ライブスチームが趣味という器用な一面があり、また第22話ではピグの協力もあって次元コンパスを完成させ、ザーモスを異次元に送り返す事に成功した。

ちなみに声の人は円谷プロ関連では過去に『チビラくん』『恐竜探険隊ボーンフリー』『恐竜大戦争アイゼンボーグ』『恐竜戦隊コセイドン』に参加しており、本作の主題歌担当のささきいさお氏とも本作と同時期に『科学忍者隊ガッチャマン』シリーズで共演していた。

◆トベ博明(声:二瓶正也)
スマートな頭脳担当。運転手君。マードック号の設計、開発にも関わった科学者でもある。
ムツミとは入隊前からの知り合いであり、怪事件への関心からよく話し合っていた。
敵の分析や兵器の開発、強化がメインであるが、サブリーダー的な立ち位置でもあり、キャップがいない時期は指揮も担当した。
マードック号への思い入れは強く、ファイヤバドン戦では性能を過信するあまり命令違反を犯した。
名前をなかなか覚えてもらえない事もあり、ニシキ教授を苦手としている。

ギャグやナイーブさの無いイデ隊員といった感じのキャラクターで、声はイデ隊員を演じた二瓶氏が担当している。

◆ピグ(声:滝口順平)
ピグモンをモデルにしたようなロボットで、マスコット兼通信担当である。ピッケル君。
正式名称は「コンピュータロボット・78」であり、地球防衛軍に100体配備されている分析ロボットの第1号。
女好きだったり他の隊員やロボットと張り合ったりとやたら人間くさい。「~なんだな、やっぱし」が口癖。

腹の中は空洞で、マルメにガスコンロを取り付けられたり、敵に爆弾を仕込まれたこともあった。

◆モンキ(声:千葉繁)
ピグと一緒にいる小猿で、真のマスコット。
何らかの事情で母親と死別したらしく、以来ピグが引き取って面倒を見ている。
基本的に空気だが、1話だけメインエピソードがあり、敵の怪獣の転送装置に巻き込まれ怪獣化、敵の怪獣と戦った。
同エピソードでは地味に科学警備隊に先がけてヘラー軍団への先制攻撃(?)をするという快挙を成し遂げた。

◆ウルック(声:野沢由香里)
ウルトリアに多数配備されていたロボットの1号機で、基本的に雑用係。ピグよりお茶汲みは上手い。
人間くさいピグとは対照的に、あまり情に流されない。



【関係者】
◆桜井長官(声:塩見竜介)
極東ゾーンの長官で、科学警備隊からも信頼を寄せられる人格者である。
科学警備隊のU40奪還に幹部達が反対する中、ただ一人笑顔を浮かべていた事からも彼らへの強い信頼が見て取れる。

◆宮野(声:上田敏也、他)
桜井長官の副官で、長官とは対照的に自己中心的な小物な面が目立つ。

◆ヘンリー・ニシキ教授(声:熊倉一雄)
主にアフリカゾーンにいる日系二世の科学者。ロンドン出身。
天才ではあるが変人で、ウルトリアの秘密を解き明かしたりと活躍した一方で、科学警備隊を翻弄したりもした。
怪獣の名前は覚える癖に隊員の名前は覚えようとせず、特にトベ隊員は何度自分の名前を教えても「運転手君」呼ばわりされる結果となった(ニシキ教授初登場回でトベがパッセージャーの操縦を担当したため)。
1クールに1回登場する準レギュラーである。

◆野島ユリ子(CV:岡本茉莉)
極東ゾーンの喫茶室で働く女性。ヒカリ達からは「ユリちゃん」と呼ばれている。
父の反対を押し切って南浮子島から上京、科学警備隊の入隊試験を受けるも落選した過去がある。
その後は「科学警備隊に入隊した」とウソの手紙を父に送り続けていたが、アイランダ戦で真実を打ち明け和解した。
自室にウーカメレキングの写真を飾っている怪獣マニアであり、ある意味テッペイオキルイルイの大先輩。

◆アオキ(CV:井上真樹夫)
極東ゾーン航空班所属のパイロット。ザンバ戦において助っ人として派遣された。
ヒカリとはかつてトップを争ったライバル同士。
自分の腕に絶対の自信を持つが、少々自信過剰な部分がある。
EGG3隊員に選ばれたヒカリを恨んでいたが、彼の命懸けの行動で救われてからは考えを改め、和解を果たす。
事件から1週間後にアキヤマの推薦もあり、補充要員としてEGG3に旅立っていった。


【科学警備隊の退治・対処した怪獣】

  • ワニゴドン(後に細胞から3匹再生)
  • ヘクトールを怪獣化させた液体怪獣の一部(ピグに憑依していた奴)
  • ゲロン
  • 悪魔の星
  • ジャニュール三世
  • アーストロン
  • アグジョン(怪獣収容星プリズンの怪獣)
  • プトゴリア(怪獣収容星プリズンの怪獣。またこの時「これで5匹目」という発言があるため、もう3体倒していた可能性あり)
  • ジャダンの宇宙船(本人は生存)
  • ヘラー軍兵士多数(宇宙船、戦艦も含む)
  • グモンス
  • ギロ星人(宇宙船ごと)
  • カペラドン(最初に送り込まれた9体と、2度目にカプセルごと倒された数体)
  • アンドロイド201部隊
  • ゴグラン幼虫(過去に出現した小さな個体。科学警備隊入隊前のヒカリが倒した)

サイエン星人の戦闘機はプラニウム光線とウルトリアのビーム砲の、ヘルキャットはウルトリアの反陽子砲最大出力とプラニウム光線Aの同時攻撃で倒している。
スパイラル戦、ワニゴドン(分裂後)戦、コンピューゴン戦、ヘクトール戦、バダン戦、ザンバ戦、ドラゴドス戦、
メガザウラ戦、ゲドン戦と、科学警備隊の援護によってジョーニアスの勝利をもたらした事も多かった。
アイランダ戦では撃ち込んでおいた麻酔弾がジョーニアスの勝利をもたらしたし、ザーモス戦では次元コンパスをジョーニアスに渡して怪獣を異次元に返す手助けをしている。
また最終章では、科学警備隊とウルトラ人達の共同戦線により、ヘラー軍団を壊滅させた。


【メカニック】
メカデザインの多くは機動戦士ガンダムヤッターマンなどに携わった大河原邦夫御大が担当している。

◆スーパーマードック号
トベが設計、開発に関わっている大型戦闘機。科学警備隊の中核となる機体で、バーディーやベータミーを搭載している。
武装は各種レーザー砲ミサイル
空中や宇宙は勿論のこと、ハイドロジェットを搭載し水中でも使用可能な優れものである。
撃墜はされても大破されることはなかったが、37話で遂に大破し爆発してしまった。しかし後に科学警備隊の地球不在時の戦力として戦線復帰している。

◆バーディー
1人乗りの小型量産型トルーパー戦闘機で、運動性能が高い。
機体カラーは赤。
終盤には宇宙戦に特化したスペースバーディーが登場した。

◆ベータミー
2人乗りの試作改良型偵察戦闘機で、ヒカリがよく搭乗する。
機体カラーは黄色。
こちらは偵察にも向いているが登場回数はバーディーよりは少ない。
こちらも終盤にスペースベータミーが登場している。

◆ウルトリア
ウルトラ人がかつて地球に残した巨大戦艦であり、ヘラー軍団の侵攻に対抗するためにアミアによって復活、以降科学警備隊が運用した。
巨大なため格納庫に収納できず、極東基地の一角を無理やりドックに改造したが野ざらしである。

火力は高く、怪獣やヘラー軍団の戦艦にも対抗出来るが、展開の都合で弱くなることも多い。
ワープ機能や分離機能等充実した機能を備え、最終的にはウルトラ艦隊と共にヘラー軍団と戦ったが、中枢に潜り込む作戦のためにわざと撃沈した。

ちなみにウルトリアのメカデサインは河森正治氏。言うなればバルキリーやアクエリオンの先輩である。

◆パッセージャー
シリーズお約束ドリル戦車
潜水機能が付いた潜水ドリル戦車という珍しいパターン(他だとテックダイバーやダッシュバード3号があるが、これらはアタッチメント換装なので厳密には違う)だが、やっぱり影は薄い。
ドリル戦車としては珍しく、粉砕した前方の土砂を後方に排出する機能が描写されている。後にドリルを増やした2号も登場した。

◆シューターASS
主にパトロールに使われる6輪の自動車
ドアはガルウイング。

◆高速戦闘機
ザンバ戦でトベが製作した戦闘機。
高出力ブースターを4機搭載し、最大でマッハ5、機体やパイロットの安全を無視すればマッハ8まで出せる。
ヒカリとアオキが搭乗するが、最初の飛行では急加速による機体の大破を恐れたヒカリがブレーキをかけたせいで失敗。
2回目は役割を交代し、アオキが2段ブースター付きミサイルでザンバを撃墜するも、ダメージで悶えるザンバの尻尾に接触して墜落、ジョーニアスに助け出された。



【装備】
◆ユニフォーム
ウルトラ警備隊の物をモデルとした隊員服。
色はライトブルーで、隊長の物は左上腕部に階級章がついている。

◆SGシーバー
左腕の腕時計型通信機。
使用する際にはアンテナを伸ばす。

◆SGメット
ライドメカに搭乗したり、白兵戦を行う際にかぶるヘルメット。

◆ウルトラガン
隊員達が携行する光線銃。
普段はレーザーを撃つが、カートリッジ換装によって様々な弾を撃ち分ける事が可能。
白兵戦が増える終盤にて活躍した。
ウルトラ警備隊が使う銃器と同じ名前だが、無関係だと思われる。

◆グレネード・ガンディ
主にマルメが使用する携行型ロケットランチャー。
前期型と後期型があり、色が異なる。
ミサイル車両の集中砲火を物ともしないワニゴドンを3発で撃破し、アーストロンに至っては一撃で倒してしまうデタラメな威力を誇る。

◆ナイフ
トベが使用したナイフ。
ヘラー軍基地の伝線を切断し、通信網を混乱させた。

◆光子レーザー砲
プリズンで使用された大型火器。
砲身が大きすぎて3人でないと使えない。
しかしその代わりに威力は凄まじく、5,6メートル級の怪獣なら一撃で粉々に出来る。
因みに使用しているのは地球上のあらゆるエネルギーに勝るというウルトラエネルギー。つまり後のウルティメイトバニッシャーである。



追記・修正は大量のヘラー兵士を無双出来る人がお願いします。

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最終更新:2024年10月16日 12:36