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ロボットアニメ

登録日:2012/03/19 Mon 14:40:57
更新日:2024/10/19 Sat 10:31:40
所要時間:約 8 分で読めます





「ロボットアニメ」とは日本アニメーションのジャンルの一つである。



【概要】

ロボットにも色々とあるが、「ロボットアニメ」の場合は大抵は巨大人型ロボットが活躍するアニメ作品を指す。
あくまで特撮ではなくアニメが主体となるが、中には後に実写化した作品もある。

ロボットアニメはメジャーなジャンルの一つであり、その数は三桁は余裕である。
それゆえに歴史も長く、ロボットアニメが与えた影響は大きい。

元は「玩具を売るためのアニメ」ではあったが、時代が下るにつれて少子化のためか、はたまた作品の多様化ゆえか、段々と子供向けの作品が減っている。
その為、近年は主人公ロボットが立体化されないなんてよくある話である。仮に立体化しても値段が高い、数が少ない等……。
まぁ、対象年齢15歳以上を元ネタがわからないからと勘違いした親が子供に大人向け玩具渡して怪我させる事態も時々起っているが。


さらに最近ではロボットアニメというジャンル自体があやふやで、ロボットアニメかどうかイマイチ分かりづらい作品が増えている。
仮にちゃんとしたロボットアニメが有っても、リアルロボットかスーパーロボットか分別される事も。

複数のロボアニメ作品のキャラクター、ロボットの共演するクロスオーバーゲーム作品『スーパーロボット大戦』のお陰で、
作品の知名度が上がったり、立体化されたり等、スパロボとは切っても切り離せない縁である。

日本以外の海外の国で独自で製作したロボットアニメは皆無…
というイメージがあるが実はそこそこの数の作品が製作されており、日本製ロボットアニメと共に各国で人気を博している。かの先行者から発展したという設定の『超限猎兵-凯能 KAINAR』とか。
偏見を持たずに見てみるのも面白い。

リアルロボットとスーパーロボット

これらの定義については「スーパー系・リアル系(スーパーロボット大戦)」を参照のこと。

ちなみにリアルロボットの定義について、
「スーパーロボットの対義語であり、実際にありそうな(=リアルな)メカニズムをしている」という誤解をされがちだがそれは正しくない。
というのもリアルロボットというジャンルの立役者となったガンダムがリアルと評されたのはロボットの構造がリアルだったからではない。
(勿論過去のロボットシリーズと比べてリアルな描写も見られたが、どちらかというとスーパーロボット的な要素も色濃く残っている)
そう呼ばれたのは敵や味方といった人間周りの設定がリアルだからである。

つまり敵は「漠然と地球征服や破壊を企む舞台装置」ではなく「戦闘行為に利益を見出し戦争を仕掛けてくる人間」であり、
味方も「主人公が活躍する為に尽力してくれる存在」ではなく「主人公たちを一兵士・一部隊として扱うだけで必要以上に特別視しない軍隊」として描かれた事である。

ジオンは侵略側でありながらも現地の避難民の救助を行ったりする姿が描かれていたし、
地球連邦も決して綺麗な人間ばかりでなく疎開が行われた空き家で物品を漁る様な者たちもいた。
そういった人間臭さこそがガンダムを「リアルなロボット作品=リアルロボット」と呼ぶようになった所以である。

なのでスーパーロボットとリアルロボットは元々対義語でも何でもなくそれぞれ別のジャンルを示す言葉であり、
スーパーとリアル両方の条件を満たした作品が存在し得る事もあるという事を留意していただきたい。


【ロボットアニメの特徴】

ロボットアニメにおいて絶対にやらなければならないことは、

ロボットを活躍させる

これだけである。例外もある? それ以上はいけない
逆に言えば、ロボットの活躍シーンさえあれば、あとは何をやっても構わないのである。

恋愛を描きたければ、『闘将ダイモス』や『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のようなロミオとジュリエット的なものにしてもよいし、
超時空要塞マクロス』や『機動戦艦ナデシコ』のようなラブコメにしてもよい。
ロボットが社会に与える影響を描きたければ、『無敵超人ザンボット3』のように戦いに巻き込まれ難民化する一般市民の姿を描いてもよいし、
機動警察パトレイバー』のように「ロボットの普及で変化した社会」を描いてもよい。

このような、「ロボットを活躍させさえすれば、あとはどのような物語でも作れる」という自由度の高さが、ロボットアニメの特徴といえる。

これは、かつてのにっかつロマンポルノや現代の18禁アダルトゲームが、「性的描写があれば、あとは何をやっても自由」であったために、
多くの怪作・異色作を生み出してきたのと同じ構図である。

その一方、ロボットアニメの多くが戦いを描くものであったため、「暴力の正当化」という特撮ヒーローと同様の問題*1を抱えることとなった。
特に20世紀に作られた作品では、戦争体験という形で「テクノロジーによる暴力の脅威」を思い知った者が製作に携わっていることも多く、この点を無視することは不可能であった。
そのため、ロボットアニメの中には「テクノロジーはどうあるべきか」「人間はテクノロジーとどう付き合うべきか」という点について掘り下げたものも散見される。


【ロボットアニメの歴史】

◆1960年代

この時代はまだ人が搭乗するタイプのロボットアニメは主人公側としては登場していない(一応海外アニメの『やぶにらみの暴君(王と鳥)』に人が搭乗するロボットが登場したらしい)。
ロボットが登場するアニメとしては『鉄腕アトム』『8マン』(どちらも1963年)『サイボーグ009』(1968年)といった作品があるが、特筆すべきは『鉄人28号』(1963年)だろう。
本作は巨大人型ロボットが活躍するテレビアニメ第一号となった。
ゲゲゲの鬼太郎1期の『大海獣』(1968年、原作漫画は1966年)に「純粋に科学のみで作られた有人登場型の巨大人型ロボ」が出るが、ほぼ敵または第三勢力側の兵器である。

◆1970年代前半

第二次怪獣ブーム(変身ブーム)の中、怪獣プロレスへの参加手段として飽和状態の巨大化とは別の手段が求められていた……かどうかは定かではないが、
1972年に『マジンガーZ』が放映開始、高い視聴率に加え、金属パーツを盛り込んだ玩具「超合金」が大ヒットと大成功した作品になった。
本作によりパイロット搭乗型のロボットヒーローが定着。以降特撮ヒーローのブームを受け継ぐかのように作品数が増加していく。

合体ロボの元祖『ゲッターロボ』(1974年)や、変形ロボ要素に加え「特定の必殺技で敵を倒す」と言う今ではお約束のパターンを確立し女性層のファンを増やした『勇者ライディーン』(1975年)等の作品が登場した。
各社は超合金に対抗するように、玩具と関連付けたロボットアニメの展開を開始。
特に関節部分に磁石を仕込む『マグネモ』というシステムで遊びの幅を広げた『鋼鉄ジーグ』(1975年)は視聴率は苦戦しながらも玩具がヒットし、同機構を使った『ゴワッパー5ゴーダム』や、『マグネロボ ガ・キーン』(どちらも1976年)、『超人戦隊バラタック』(1977年)と続き、制作会社の異なる『ゴーダム』以外の3作は後に『マグネロボシリーズ』と名づけられた。
この時期、『Z』は『グレート』(1974年)に、『ゲッター』は『G』(1975年)と続編が放送され、シリーズ化への道筋をつける。
この時期には『マジンガーZ対デビルマン』(1973年)を皮切りに『マジンガーZ対暗黒大将軍』(1974年)等東映まんがまつりにてロボット作品同士をクロスオーバーさせた映画が劇場公開、同時上映された『仮面ライダー』シリーズと合わせて当時の子供たちの人気を博した。

同時期にタツノコプロが『タイムボカン』(1975年)に始まるタイムボカンシリーズをスタート。ギャグアニメながらも主人公側は馴染みの深い生物型ロボットに乗り込み、「妖艶な美女・狡猾な科学者・力任せの関西人」と言う三悪を懲らしめる流れが好評を博した。

またマイナーよりだが、マジンガーZの2ヶ月前に初めて放送されたロボットアニメとして『アストロガンガー』も意外と重要な位置にある。カラー作品という事もあるが、(主に音響)面で語られる。
今作はロボットアニメのお約束が確立されていない頃の作品である点や予算面等の事情もあり、巨大ヒーロー物っぽい雰囲気なのも特徴的。

またアニメではないが1973年に特撮『スーパーロボット レッドバロン』や『ジャンボーグA』も始まり、
ロボットブームが始まっていく。

◆1970年代後半

前半である程度完成したロボットアニメだが、70年代後半でさらに発展していく。
特にドラマと玩具両面で一気に進んだのが1976年に東映本社が制作に乗り出した『超電磁ロボ コン・バトラーV』であり、
五機合体のギミックを完全再現した玩具と、美形キャラを軸に悪役側にもドラマ性を持たせた展開が好評となった。
以降時間や放送局を変えながらも東映制作のロボットアニメは80年代中盤まで続いた。

しかしロボットの出ないSF作品として国内作品の『宇宙戦艦ヤマト』(1974年)ならびにその劇場版(1977年)、アメリカ作品の『STAR WARS』が公開された影響や『スパイダーマン』(1978年)『バトルフィーバーJ』(1979年)等の「ロボットに搭乗する特撮ヒーロー」のヒットで78年以降の新作数はやや落ち込むが、
あのサンライズが自社製作を行い始めたのこの頃で、ハードなドラマが後世まで語り継がれる『無敵超人ザンボット3』(1977年)や、娯楽性に富んだ『無敵鋼人ダイターン3』(1978年)が人気を集め、自社製作3作目として『機動戦士ガンダム』(1979年)を放送。
本放送は人気が奮わず短縮となるが、「悪の天才科学者や異星からの侵略者である宇宙人ではなく、純粋な人間の軍隊組織同士による戦争」や「敵味方問わず人型の巨大ロボットを『モビルスーツ(以下MS)』と呼称する」などハードな作風が1980年代のロボットアニメに重大な影響を与える。
また、低年齢層向け作品としては『ヤッターマン』(1977年)が子どもから大人まで幅広く認知され、延べ2年と言うロングラン作品となり「スカポンタン」「おしおきだべ〜」「ブタもおだてりゃ木に登る」等の流行語を生み出したほか、テレビ朝日が『ドラえもん』の放送を開始*2(1979年)。声優の交代を挟み2022年現在も続く長寿作品となっている。

西遊記の設定を再構築した『SF西遊記スタージンガー』(1978年)や明るく楽しいエッセンスを崩さないままに戦闘をプロレスで行った『ゼンダマン』(1979年)など、当時のブームを取り入れた作品が制作されたのもこの時期であり、「動物の顔を胸部にあしらう」モチーフを最初に取り入れた『未来ロボ ダルタニアス』(1979年)のように後のデザインに影響を与える作品が生まれた。

◆1980年代前半

前述の『ガンダム』は打ち切りになったものの、再放送とガンプラ人気により、リアルロボットアニメがブームとなった。
特に『太陽の牙ダグラム』(1981年)はプラモのヒットで放送が延長され、同監督・同スポンサーによる『装甲騎兵ボトムズ』(1983年)に繋がり根強いファンを獲得した。
ちなみに「リアルロボット」とは元々これらの作品を( ガンダム含む )今までの作品と分けて指すものだった。
このほか、トミー社が1982年に発売されたゼンマイ式プラモデル『メガボニカ』をブラッシュアップした『ゾイド』シリーズ(1983年)を展開。動物をモチーフとしながらミリタリー色を前面に押し出した作風が評価され、1989年まで続いた。

従来のヒーロー型のロボットアニメも好調で、「頼もしい味方であった博士が心変わりし敵に寝返る」と言った衝撃的な展開が話題となった『宇宙大帝ゴッドシグマ』(1980年)、アメリカで『Voltron』として社会的ヒットを生み出した『百獣王ゴライオン』(1981年)並びに『機甲艦隊ダイラガーXIV』(1982年)と言った東映制作作品や、ガンダムの後番組ながら「低年齢層をターゲットにしながらも予算確保や残業に悩む」と言うサラリーマンの悲喜こもごもを描いた『無敵ロボ トライダーG7』(1980年)や水戸黄門をベースに分かりやすくアレンジした『最強ロボ ダイオージャ』(1981年)と言ったサンライズ制作作品も放送された。
このほか、子どもたちには手の届かない存在であったライターを高級感溢れるデザインで再現した『ゴールドライタン』や動物モチーフを離れ主役ロボを人型の「大巨神」に移行した『ヤットデタマン』と言ったタツノコプロ制作作品、後に『ドラゴンボール』で才能を開花させる鳥山明氏による少女アンドロイド・アラレを主人公にした『Dr.スランプ アラレちゃん』(以上全て1981年)など幅広いアニメが展開された。
その他高年齢層のファンも増え、衝撃的な展開で話題を呼んだものの打ち切りになった『伝説巨神イデオン』や、『宇宙戦士バルディオス』(いずれも1980年)が映画で補完されるといった現象も発生したり、
必殺仕事人』をモチーフにしたケレン身溢れる作風が人気を博した『銀河旋風ブライガー』に始まるJ9シリーズや『戦国魔神ゴーショーグン』といったロボットアニメでありながら、作品の魅力はロボットよりもキャラクターの活劇が中心とした癖の強い作品が発表され、『六神合体ゴッドマーズ』(以上全て1981年)の主人公・タケル(マーズ)とライバルの美少年キャラ・マーグが女性層に人気を博し、マーグが作中で死亡した際には実際に葬儀が行われるなど社会現象にまでなっていった。
三角関係や歌といった要素や完成度の高い変形玩具でヒットし後にシリーズ化した『超時空要塞マクロス』(1982年)も生まれ、『超時空世紀オーガス』(1983年)『超時空世紀サザンクロス』(1984年)と並び『超時空三部作』と名づけられている。
一方、タイムボカンシリーズは『イタダキマン』(1983年)を最後に一旦終了。ロボット作品がひとつのターニングポイントを迎える。

◆1980年代中盤

前述のマクロスシリーズと共に海外から上陸した『トランスフォーマー』(以下TF)の大ヒットにより変形ロボのブームが到来し、ガンダムの続編である『機動戦士Ζガンダム』(どちらも1985年)には当時冨野監督が影響を受け、主役機・Ζガンダムや敵組織・ティターンズのMSに変形機構を与えたともいわれている。
特にバンダイはTF潰しに熱心で、『マシンロボ』(1986年)などの変形ロボのアニメが一気に増加した。

また、『超獣機神ダンクーガ』の軍隊所属のスーパーロボット、『忍者戦士飛影』の敵軍のミリタリー的な描写、
蒼き流星SPTレイズナー』(以上1985年)の必殺技めいた機能やヒャッハーめいた敵を持つリアルロボットなど、
この頃から所謂「スーパー系・リアル系」の両方の特徴を兼ね備えた作品も増えて行く。

◆1980年代後半

リアルロボットアニメのブームも1987年『機甲戦記ドラグナー』を最後にほぼ完全に収束、1988年にリアル系作品の頂点とも言える『機動警察パトレイバー』が発表されたのを最後に、ガンダム、TFシリーズ以外は息をしてない状態になった。

代わりにSDガンダムから始まったデフォルメ体型のロボが人気を集め、
『マクロス』や『パトレイバー』、『マジンガー』等のSDシリーズが発表されるなどビデオや映画で定番になった。
また最初からSD体型のロボを主役に据えた『魔神英雄伝ワタル』(1988年)といった作品も登場した。
以降SD体型のロボットアニメは『疾風!アイアンリーガー』(1993年)等の作品に引き継がれていく。

この頃になると80年代中盤までロボットアニメを制作していた葦プロや国際映画社、東映はロボットアニメ制作から離れてしまい、年間の作品数は激減してしまっている。
一方で『破邪大星ダンガイオー』(1987年)などといったOVA作品が作られたのもこの時期である。


◆1990年代前半

勇者エクスカイザー』(1990年)から発展した勇者シリーズや、
絶対無敵ライジンオー』(1991年)を祖とするエルドランシリーズ等、ヒーローとしてのロボットアニメが復権した。
ガンダムも新作が四作連続で制作されたり、ゲッターロボや鉄人28号などの過去のロボアニメのリメイク作が作られるなどと作品数は再び増加。
覇王大系リューナイト』や『魔法騎士レイアース』(いずれも1994年)といったファンタジーを舞台にした作品も制作され、
特に『レイアース』は少女向け作品でありながらロボットアニメでもあるという特異な作品となった。

またSDガンダムの人気をリアルガンダムに繋げるための道を模索していたガンダムシリーズは、
機動武闘伝Gガンダム』(1994年)から、今までのガンダムの歴史の知識を必要としないアナザーガンダムで新規層の取り込みを図る。

◆1990年代後半

新世紀エヴァンゲリオン』(1995年)のヒットにより、所謂セカイ系の作品が増えたが、
一方で『勇者王ガオガイガー』(1997年)を最後に勇者シリーズが終了する等、作品数は減少を続けた。
しかし、トランスフォーマーが『ビーストウォーズ』(1996年)で復活。全編CGの話題性や声優のアドリブ満載の内容や玩具の良さで人気となった。
また、TVアニメ『ゲッターロボ號』(1991年)を最後に制作が途絶えていたゲッターロボシリーズがOVA作品『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』で復活。以降ゲッターロボはOVAに活動の場を移していく。
この他特筆すべき作品としてはヨーロッパや韓国で好評を博した『天空のエスカフローネ』(1996年)やアメリカで人気を得て第2シーズンが作られた『THEビッグオー』(1999年)等があるほか、メカをCG、キャラクターや背景をセルで描いた『ダイノゾーン』(1998年)や『ゾイド』(1999年)が登場した。


◆2000年代前半

前述のビーストウォーズやゾイドから増えだしたCGによるロボットの表現はさらに増え、

TFシリーズに引き続き使われただけでなく『電脳冒険記ウェブダイバー』(2001年) 『ヴァンドレッド』(2000年)等の作品が生まれた。
2002年には「21世紀の1stガンダム」こと『機動戦士ガンダムSEED』が爆発的にヒットし、続編も制作された。

エヴァのヒットの流れを汲むような『ラーゼフォン』(2002年)や『蒼穹のファフナー』(2004年)といった深夜作品も話題となった。
反面、いわゆる子供向けの作品は減少を続けていく。


◆2000年代後半

完全氷河期。
ガンダムはともかく、ゾイドが終了するなど、子供向け作品はほぼ壊滅状態となる。
その裏で熱さやドリルを売りにした『天元突破グレンラガン』(2007年)が放送され、話題となった。
TFはアニメに関しては1作のみであるが、ハリウッド映画として実写版が制作され大ヒット。TFの一般層への知名度を引き上げている。
同年の『機動戦士ガンダム00』や2006年『コードギアス 反逆のルルーシュ』といったサンライズ作品は相変わらず好調であったが、作品のほとんどはオタクが主な客層の深夜帯にシフトした。
2005年『創聖のアクエリオン』や2008年『マクロスF』みたいなヒット作もあるが、萌えアニメシフトやカードゲームブームもあり以前のような活気はなくなった。
また2009年、マジンガーZのリメイク作品が変則的な時間に放送された。


◆2010年代前半

ガンダムを除けば、2000年代後半同様に大半は深夜作品である。
例外として2010年『STAR DRIVER 輝きのタクト』、2011年『ダンボール戦機』などがある。
特に後者のプラモデルはガンプラ以外では破格ともいえるヒットを記録し*3、アニメもその販促に大きく貢献したと見られる。
2012年にはアクエリオンの続編『アクエリオンEVOL』が放送された他、
深夜作品の中では『輪廻のラグランジェ』、2013年『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』、2014年『ブレイク ブレイド』が有名。
一方で2010年には『BB戦士三国伝』がヒットしたり、実写版のヒットによりTFが復活したりしているなど子供向け作品も徐々に見直される傾向もあり、
パトレイバーといった人気作品が実写化している。
また、ハリウッド映画の『パシフィック・リム』『ベイマックス』は和製ロボットアニメをリスペクトした作りからロボアニメファンの支持を集めた。
あと、その名もずばり『直球表題ロボットアニメ』(2013年)とか。

この時期は、キャラクターデザインに人気漫画家を起用する作品も急増している。
上記の『STAR DRIVER』(小畑健)の他、2013年『革命機ヴァルヴレイヴ』(星野桂)、『ガンダムビルドファイターズ』(ヤスダスズヒト)、2014年『アルドノア・ゼロ』(志村貴子)、2015年『鉄血のオルフェンズ』(伊藤悠)など。


◆2010年代後半

引き続き新作の出ているガンダムシリーズ以外にも、
ギャグを基調とした2016年『ヘボット!』、タカラトミーの玩具をアニメ化した2017年『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド~機動救急警察~』及び2018年『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』、10年ぶりの新展開となる『ゾイドワイルド』など子供向け作品が好調。
2016年には『マクロスΔ』が放映され、ロボットアニメでありながらラブライブ!アイドルマスターシリーズ同様のグループアイドルアニメとして気を吐いた。
2017年『交響詩篇エウレカセブン』『コードギアス』『フルメタル・パニック!』などは今後の展開に向けた再編集作品が劇場作品として公開(新作もその後放送・放映)。
そして東映版マジンガーZが劇場作品となって復活そのころ、エヴァシリーズはようやくシン・エヴァンゲリオンの制作再開

などなど新旧ロボットアニメが登場を果たしており、なかなか幅広いジャンル・世代向けで豊作の時期と言える。
また、スパクロと並行してスマホアプリゲーム『スーパーロボット大戦DD』が配信された。
そして『スーパーロボット大戦X-Ω』はさらなる魔境へと足を踏み入れていくことに




追記・修正は巨大ロボットに乗り込んでお願いします。

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最終更新:2024年10月19日 10:31

*1 例えば『ウルトラマン』では、第33話『禁じられた言葉』にて「暴力による守護者・ウルトラマンと非暴力の侵略者・メフィラス星人の対決」という構図によってこの問題に触れている

*2 1973年に日本テレビ系列で放送されているが、この時は視聴率苦戦に加え制作会社が解散し打ち切りになっている。

*3 年間累計出荷数300万個超で、日経トレンディのヒット商品TOP30の13位にランクイン、業界関係者からはプラモデル売場が子供が戻ったとの声も