登録日:2010/06/14 Mon 08:15:28
更新日:2024/04/21 Sun 23:05:39
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《ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator》とは、TCG『
Magic the Gathering』に登場するカード。
黒のクリーチャ-。
ウルザズ・デスティニーに収録され、レアリティはレア。
カードテキスト
ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator (2)(黒)
クリーチャー - ファイレクシアン・ホラー
トランプル
ファイレクシアの抹殺者にダメージが与えられるたび、その点数と同じ数のパーマネントを生け贄に捧げる。
5/5
解説
メリットとデメリットを激しい所でバランスを取っているのが特徴。
3マナ+5/5+トランプルと驚異的なサイズで、当時は黒のマナブースト呪文「
暗黒の儀式」から1ターン目に出す事が出来、対処ができないデッキだとそのままエンドカードにも成り得るパワーを持っている。
反面、デメリットも凄まじい。ダメージの分だけパーマネントを要求してくるので、相手にブロッカーがいるだけで攻撃しづらくなる。
先制攻撃や当時はまだ存在しない二段攻撃をブロッカーが持っていたら尚更。一番最悪なのは相手が
赤だった場合だ。
特に初対戦の相手でこちらが先手の場合、相手のデッキが何であるかは全く分からないため、
沼→暗黒の儀式→ファイレクシアの抹殺者
と最高のスタートを切ったと思ったら後手プレイヤーが山を置いたのを見て絶望した・・・なんてのはよくある話。ショックを撃たれたらファイレクシアの抹殺者と沼が丸ごと消えて一瞬で更地になる。
また、相手が先攻で出した「モグの狂信者」や「炎の印章」の前に手札から出てこれなくなった、というのは当時よく見かけられた風物詩でもあった。
よって、相手を度外視したスーサイドかメルカディアン・マスクスブロックから登場した傭兵のリクルーティング能力を活かしたマーシナリーズのような、パーマネントを並べやすいデッキに採用される事が多かった。
また、
スーサイドブラックに手札破壊などコントロール要素を含んだビートダウン「
ブリッツ・クリーク」のキークリーチャーでもある。
このネーミングはマジックを扱った漫画「
デュエルファイター刃」に登場するドイツチームのキャラが同様のデッキを用いた際にその戦法を「電撃戦(ブリッツ・クリーク)」と呼んだ事から引用されている。
略して「ブリッツ」と呼ばれる場合もある。
あとあまり有名ではないが、
白ウィニーにファイレクシアの抹殺者を加えた「ホワイトニゲター」というデッキも存在する。
こちらは好きな色のプロテクションを自軍のクリーチャーに付与できる「ルーンの母」でファイレクシアの抹殺者のデメリットを緩和しながら殴り勝つというもの。
なかなか強力なデッキではあったが、当時は対抗色向けのカードは少なく、また白ウィニーのパーツはダブルシンボルが多くバランスを取るのが非常に難しかったため、結果的にあまり使用されなくなった。
その後、スタンダードからウルザズ・サーガブロックが落ちた後もファイレクシアの抹殺者は使われていった。だが、後により強力でデメリットの少ないクリーチャーが登場し、時代の流れと共に次第にその姿を消していった…。
なお、《ファイレクシアの抹殺者》は
再録禁止カードに指定されている。そのため、今後のエキスパンションに収録される可能性は現時点では皆無である。
だがこのカードの人気は高く、それを鑑みてか《
ファイレクシアのトーテム像》というファイレクシアの抹殺者と同じ能力を持つクリーチャーになれるアーティファクトが収録された。
MTGアリーナ専用カードではファイレクシアの抹殺者か魂のたかり屋(3/4絆魂)のどちらかを選んで変身できる《破壊分子の見習い》というカードもある。
さらに、デュエルデッキシリーズの一つ「ファイレクシアvsドミナリア連合」においてファイレクシアデッキの目玉としてfoil+新規イラストで再録された。
本来なら再録禁止カードである抹殺者だが、「foilでの再録はセーフ」というよくわからん取り決めのおかげで新枠での復活となった。
再録禁止カードとは
ショップやコレクターの信用を得るために「再録、または同型再販を行わない」カードとして設定されたのが再録禁止カード。が、再録禁止が適用されるのはフォイル仕様“以外”のカードという取り決めが02年から存在した。
そのため一時期ウィザーズ社はファイレクシアの抹殺者を含む再録禁止カードをプレミアムカードとして再録した。
しかし、シングルカード販売におけるレアリティを守るために存在している再録禁止カードリストの意義を考えると、それは危険な行為ではないかとバイヤーたちから抗議の声が多数挙がり、それを受けて今後はそういったプレミアムカードとしての再録も原則として行わない、と決定された。
そして2011年5月…
余談
ファイレクシアの抹殺者のイラストは「
新世紀エヴァンゲリオン」の
初号機にどこか似ている事から、「エヴァ」や「初号機」の俗称で呼ばれていた。今では廃れた呼び名だが。
この頃のイラストデザインには日中版「棺の繰り人形」もどことなくエヴァに似た雰囲気があった事から、デザイナーが意図的にやったのではないかという噂があるが、真偽の程は定かではない。
-Φ-追記・修正は、生皮を剥がされ機械の体を手に入れて「完成」した方のみお願いします。-Φ-
- デュエルファイター刃だと、アキラにシュン、ドイツの人とやたら出番あったなー -- 名無しさん (2014-03-20 23:11:20)
最終更新:2024年04月21日 23:05