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ザキ系

登録日:2009/08/03(月) 15:58:57
更新日:2024/02/15 Thu 23:32:25
所要時間:約 6 分で読めます




【概要】

ザキ系とは、ドラゴンクエストシリーズに登場する呪文体系の1つ。

相手に呪われた「死の言葉」を投げかけて命を奪うが、失敗することもある。

成功時のエフェクトは作品により異なる。
ただ消えるだけや、一瞬モノクロになったり変なモノが飛び出す、地面から禍々しいオーラが湧き出るなど。
効果音も無音、ピロピロ、ドシュゥ、ザンッなど変化。

成功時のメッセージは、敵にかけた場合は「○○の いきのねを とめた!」、味方がかけられた場合は「○○は しんでしまった!」
後者は、普通に倒された場合「チカラつきた!」となるリメイク作品においてもそのままである。
ただし息の根が止まっても仲間になる時はちゃんと起き上がる。「息の根!?止めたはずじゃ…」「残念だったな、トリックだよ」


【体系】

  • ザキ
初出 :DQⅢ
消費MP:4~7
効果 :成功すると即死
範囲 :敵1体

  • ザラキ
初出 :DQⅡ
消費MP:4~7
効果 :成功すると即死
範囲 :敵グループ

  • ザラキーマ
初出 :DQⅥ
消費MP:15
効果 :成功すると即死
範囲 :敵全体

※消費MPは作品によって違う。
ナンバリング以外では仕様も違う。


【設定】

「即死呪文」もしくは「昇天呪文」。
初期作品や一部漫画だと「全身の血液を凝固させる」とされているが、近年は「魂を抜き取る」と説明してる場合も。
明らかに血液の無い霊体系のモンスターや血液があるか怪しいスライムやうごくせきぞうのようなモンスターを考慮した結果か。
「死の言葉」を聴かないように耳を塞げば防げることもある。

効果分類は「攻撃補助」や「その他」。
適用耐性は別物だけど、ニフラムも昇天呪文に分類されている。

攻略本等にはよく「失敗することもある」の一文が添えられているけど失敗率のほうが高い。
これは後半の敵ほど耐性持ちが多く、逆にプレイヤー側は素の状態だと耐性無しという理不尽さが原因。
さすがにプレイヤー側とて素通しとまではいかないが、後半の敵の耐性に比べるとかなり不安が残る。

成功率は基本的にザラキーマ>ザラキ=ザキといった感じ。
ただし作品によって成功率が上下するため、必ずしも上記に当てはまらない。
ちなみにⅤ等の仲間モンスターは加入後も耐性はそのままなので、敵として強ければプレイヤー側でもザキ系に強い。

味方では僧侶や賢者、クリフトククールなど神官職が習得。
僧侶キャラがいないⅤではビアンカフローラがザラキ、サンチョデボラがザキを習得するが、全員そういうイメージが薄いのかあまり話題にならない。
敵ではホロゴーストなど幽霊っぽいのを筆頭に、ミミック系統や悪魔のツボなどトラップモンスター、ブリザードを筆頭に氷系(血液凝固設定の名残?)のモンスターがよく使用。

何故か海洋モンスターには耐性持ちがほとんどいない。
地味に強くて大量にでてくる奴等を一掃できるのは便利。
初期設定の血液凝固の名残だろうか。


【歴史】

Ⅱでザラキ、Ⅲでザキ、Ⅵでザラキーマと中位→下位→上位の順に登場。

FC版DQⅡは開発期間の都合で所々テストプレイをしておらず、そのせいでザラキ他は恐怖の対象。
トンネル(ロンダルキア)を抜けるとそこは、黄泉の国でした。
ブリザードのザラキ→生き残りを痛恨の一撃や息系でプチっと。
この頃は冷気属性の攻撃がないので、冷気を表現するためにザラキを使わせるという恐ろしい仕様であった。
そのためこれが氷モンスターがザラキ魔となる恐怖の歴史の始まりとなった。

正確にはザラキに加え、ロンダルキア再挑戦と復活の呪文のコンボこそが真の恐怖。
さすがにリメイクでは修正。


DQⅢではザキが登場。
消費MPがザラキと同じだが、これは「単体にザラキを2度判定」という処理により
ザラキよりザキの方が成功率が高いため。
弱耐性に9割以上、強耐性でも約5割で成功するため、
消費MPの重さを差し引いてもかなり強力。
船入手直後のイカ(高HP&複数回攻撃)に対抗できる数少ない手段。
無駄にうろつかなければ済む話だけど。
でもやっぱりネクロゴンドのどうくつでホロゴーストのザラキ×8で全滅することはよくある事。

DQⅣでザキの命中率がザラキと同じに引き下げられ、消費MPも下がった。

SFC版DQⅤではやや特殊であり、受けるのが人間キャラの場合は成功率がザキ>ザラキとなり、モンスターの場合はザキ=ザラキとなる。
また、みなごろしもザキ系に当たるためエミリーの特技は終盤の敵ほど効かないという哀しみを背負っている。が…?

DQⅥでは範囲が敵全体になったザラキーマが登場。
しかし修得が終盤なので出番は少ない。
リメイクⅣではピサロが修得。

CQⅦでは敵一体を2~3ターンほど休み状態にするくすぐりの刑がザキ系として登場。
もちろんザキ系が通れば休み系も基本的に通るので使えない。

VIIIではシナリオ中盤まではザキ系にピンポイントで弱い相手が出てくるので積極的に使っていける。
またじんめんガエル系には失敗してもダメージを与えない(=裏面にならない)ために有効という意外な活用法も。

IXやXIではザラキーマの成功率が跳ね上げられていて、
熟練度に成功率が依存するのに下位とちがって未熟な使い手でもあっさり効く。
この頃になると耐性装備のラインナップも充実してくるが、
そのぶん敵から使われた時はプレイヤーの血が凍るほど成功しやすく、無策だと歴戦の勇者一行がたちまち屍の山に変わる。


DQ10ではプレイヤーが使えるのはザキのみ、ザラキとザラキーマは敵専用で、対象とその周囲に効果が及ぶ。
オンラインゲームの性質上ガンガン敵を即死させるわけにはいかないということで、ザキの成功率はすさまじく低い。ぶっちゃけ、スライムにすら全然決まらないほど。
ただPvPコンテンツであるコロシアムでは僧侶が一発逆転を狙ってぶっ放すことはある。こちらでは耐性次第で多少決まりやすい。
ザラキとザラキーマの違いはよく分かっていないが、範囲の広さや成功率等に影響されると言われている。

外伝作品等ではザラキーマがなく、ザラキの範囲が敵全体になっていることが多い。

トルネコの大冒険2のザラキーマは消費HP150で部屋全体のモンスターを即死。
コストは痛いがモンスターハウスを突破できるのは魅力。

ダイの大冒険ではザボエラがバダックに対して使用した。


【同じ、似た効果&関連アイテム】

  • ぎんのタロット
Ⅳのミネア専用装備。
「しにがみのカード」で敵にザキ。
「ひいてはいけないカード」で味方全員にザラキ。

  • しのおどり
敵全体にランダムで即死効果。
特技なので消費MP0。ただし成功率はザラキよりも低い。

  • 死の曲
Ⅷに登場するアイスチャイムが使用。
次々と仲間を呼び、8体揃うと奏でてくる。
効果は全体に即死効果。

  • マヌーサザラキ
トンヌラことサマルトリア王子の禁呪。
ドラクエ版バニシュデス
後述。

  • いのちのいし
Ⅲのサマンオサ周辺で拾えるアイテム。
普通には買えないが、ジパングのすごろく場で売ってる。
これは逆に、ザキ系など即死技を食らった場合、これを消費することで無効になるアイテム。効かなかった場合はそのまま。

ラーのどうくつには大量のミミックがおりザキを唱えてくるため、お世話になった人もいるはず。
だが、Ⅶのリメイクではヘルビースト等が使う死の踊りには効果がない。

  • どくばり
普段は1ダメージしか与えられないが、急所を突けば即死させられる。
どんなに守備力が高くとも確実に1ダメージが入るという特性から、メタル系スライムを狩るのにも使われる。

  • アサシンダガー
こちらも即死効果。どくばりよりは攻撃力が高い。

  • デーモンスピア
こちらも即死効果。どくばりと違って攻撃力は非常に高く、普通に武器としても優秀。

  • きゅうしょづき
特技。即死効果あり。失敗しても通常攻撃の約半分のダメージを与えられる。
似た性質を持つ特技に「アサシンアタック」がある。

  • パラディン(Ⅵ、Ⅶ)
職業特性で攻撃時に即死が発動することがある(確率は熟練度に比例する)。


  • 必殺の一撃(3DS版DQ8)
地獄の帝王・エスタークが使用する技。
HPが最大でも999までなのに1000以上のダメージを与えるという、まさしく「必」ず「殺」す一撃。
誰が呼んだかザキ(物理)である。
幸いなことに回避は不可だが防御は可能なので大防御でダメージを減らせる。といっても100〜500は行くのだが…

【余談】


「自分が使うと微妙だけど、敵が使うと恐ろしい」の代表格。
FC版Ⅳだとのせいで「味方が使ってある意味恐ろしい」というどこか間違った事態に。

ダンジョンに突入したらミミックに1~2人殺られて蜻蛉返りはよくあること。
ムドーの島にて、マッドロンのザキでチャモロ(唯一のザオラル使い)だけピンポイントで死ぬのもよくあること。


FC版Ⅱだと厳密な効果は「即死するほどのダメージを与える」というもので、成功してもHPが1桁残ることが稀にある。

またSFC版Ⅱのみマヌーサ状態の敵には必ずザラキが命中しちゃう(通称:マヌーサザラキ)。ドラクエ版バニシュデス
つまりマヌーサ耐性持ってない相手には弐撃決殺。
耐性を持つハーゴンには使えないが、三幹部と邪神シドーにはバッチリ効く。
マヌーサ担当は王女なので、サマル単独で行う場合はひかりのつるぎを道具として使う。

割と最近発見された、まさに神すら気づかぬ抜け道。
ついでにパルプンテも効いてしまう。


リメイクⅣのザラキーマはクリフトではなくピサロが修得。
「劣化セフィロスは空気読んでほしい」みたいな意見もあるが、容易く上位呪文に浮気しないクリフトを評価する声も。

『同じ呪文といえども使う者の魔法力の絶対量によってその威力は大きく異なる』理論によって、むしろクリフトのザキ&ザラキのほうが強いと言い張る人もいる。


バトルロードⅡではとどめの一撃を放つ際、SPカード「賢者の石」をスキャンするとクリフトが現れ、ザラキーマをぶっ放す。
ザラキ連発→やっぱり効かない→ブチ切れてメッセージウィンドウを踏んでザラキーマの流れ、約3300のダメージ。


当然ながらGoogle検索でザラキの関連ワードは「クリフト」、次いで「ブリザード」。


緑「今のはザラキーマでは無い……」
緑「ザキです……」

緑「つまり私のザキと貴方(ピサロ)のザラキーマでは私の呪文のほうが威力が大きいということです……」

緑「魔物の首領を名乗りここまで来たからにはもう少しレベルの高い人だろうとかいかぶっていました……」

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最終更新:2024年02月15日 23:32