登録日:2019/06/10 Mon 18:29:50
更新日:2024/09/05 Thu 22:56:36
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※この項目は、一部ネタバレ要素があります。ご注意ください。※
LONG
LIVE
THE
KING.
王 の 覚 醒
GODZILLA
KING OF THE MONSTERS
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(原題:Godzilla: King of the Monsters)』は、2019年5月31日公開の映画。
2014年の『
GODZILLA ゴジラ』の続編で、『
キングコング 髑髏島の巨神』に続くモンスターバースシリーズの第3作である。
●目次
【概要】
2014年7月、レジェンダリーエンターテイメントはサンディエゴ・コミコンにて
東宝から
ゴジラに並ぶスター怪獣である
モスラ、ラドン、キングギドラを登場させる権利を得たことを明かした。
そして同時に企画発表された『
キングコング 髑髏島の巨神(原題:Kong: Skull Island)』が2017年に公開され、
そのエンドロール後の映像でゴジラに加え上記三大怪獣が登場することが示唆されていた。
当初は前作に引き続きギャレス・エドワーズが監督を務める予定であったが「小規模な映画の製作に取り組みたい」として降板。
代わって監督に起用されたのは『X-MEN2』や『スーパーマン リターンズ』の脚本を手掛けたマイケル・ドハティで、脚本家の一人としても参加している。
2018年7月のコミコン・インターナショナルにおいて予告編が解禁され、主演俳優陣やドハティが登壇する一幕もあったが、
この時からドハティはゴジラシリーズへの並々ならぬこだわりと自身のゴジラ及び怪獣像、それらへの愛を熱く語っており、
その際に
「子供の頃聖書にゴジラの落書きをしていた」と発言するほどの情熱は、作品にも見事に反映されている。
その様は実際に劇場に足を運んだ観客や往年のゴジラファンをして、
「金と権力をもったオタクが映画を撮るとこうなる」、
「狂人の所業」、「もはや怪獣達を神と仰ぐカルトムービー」、「ゴジラで脳を焼き尽くす為の映画」とまで言わしめた程。
特にスタッフロールの最後の最後で現れる演出は、ゴジラファンには感涙ものだろう。
更に後のインタビューや本作のBlu-ray / DVD収録のオーディオコメンタリーでも、
「紀元前のゴジラを撮りたい」「ゴジラの為なら喜んで犠牲になる」「初代で芹沢博士がゴジラを殺したのは失敗」などカッ飛んだ発言を連発。
もはやファンと表現するのも憚られるレベルの入れ込みように、
「ドハティはゴジラオタクを超えたゴジラ狂信者」「登場人物の誰よりも監督が一番狂っている」、
(
アニメ版と絡めて)
「多分正体はエクシフかなんか」「ゴジラ教の司祭ドハフィエス」等と言われるまでに至っている。
2021年5月29日に地上波で初放映された際には、同時期に『
SSSS.DYNAZENON』が放送されていたため、
一部登場人物や監督を同作品の
敵集団の同類ではないかと評する人が続出した。
ギャレゴジでよく不満点として挙げられていた「ゴジラの出番、というか怪獣のシーンが少ない」というものは今作ではかなり解消されているといえ、
モンスターバース2作目である『髑髏島の巨神』にも負けない激しい怪獣バトルと"人類は最弱"っぷりが描写されている。
主役・ゴジラとその最大のライバル・キングギドラは勿論のこと、15年ぶりに映画に本格的に登場するモスラ、ラドンの活躍ぶりも反響を呼んだ。
なお、ちょっと真面目な事を語ると、ドハティがカトリック系の学校出身という事もあってか、
本作は
キリスト教の教義を下敷きにしたと思しき描写や展開が随所に見られる。
終盤に差し掛かるところである人物がとった行動が最も分かりやすいが、キリスト教の知識があると解像度がグッと上がるシーンは他にもあるので、
気楽に勉強するというにはハードルが高いかもしれないが、その気があるなら勉強してから見てみるといいだろう。
ド派手な怪獣バトルに目が行きがちだが(勿論それだけでも充分に楽しめるが)、同時に本作は
「キリスト教的価値観で再構築したゴジラ」という側面も備えているのだ。
まあそのせいでこの映画の「カルトムービー」という評価が更に揺るぎないものとなっているのだが
演出面でも、劇中BGMとして、ここぞというタイミングで日本のゴジラシリーズでもお馴染みの「
モスラの歌」や、
伊福部昭によるあの「
ゴジラのテーマ」のアレンジが流れるのは、多くのファンなら何よりうれしい事だろう。
なお、BGMの作曲及び編曲はベアー・マクレアリーが担当している。
ちなみに日本語吹替版のエンディングテーマは[ALEXANDROS]の「Pray」だが、
洋画の日本語吹替版における日本独自のエンディングテーマにありがちな、オリジナル版音源からの差し替えではなく、
エンドロール後の吹替キャスト・スタッフクレジットで流れる形となっている。
なお、2019年5月21日には本作と2014年版の間の時系列に位置する
(とされる)コミック『GODZILLA AFTERSHOCK』が刊行されている。
こちらには前作でゴジラと対戦した
ムートー族の長「
ムートープライム」が登場。
ただし、このコミックの内容は
映画内の描写とは矛盾する点も多く、所謂パラレルワールド的な存在であるとする見解が多いようだ。
【あらすじ】
2014年、ゴジラとムートーの出現により、世間に「タイタン=怪獣」と呼ばれる巨大生物の存在が知らしめられて5年。
2体の怪獣の戦いによってもたらされた多大なる犠牲や被害もあって、
それまで怪獣を極秘に調査してきた機関「モナーク」に対し、
政府や世論からは被害の責任や怪獣への対応を追求、そして非難や組織の解体を求める声が挙がっていた。
その頃、中国の雲南省のモナーク基地にて保管されていた巨大な卵が孵化。
モナークの科学者エマは自ら開発した、生体音による怪獣との交信を可能にした装置「オルカ」により、
娘マディソンと共に卵から生まれた怪獣・モスラとの交信を試みていた。
しかしその最中、環境テロリストが現われ基地を襲撃。
エマとマディソンは彼らに拉致されてしまい、オルカも持ち去られる。
事態を知ったモナークは、元メンバーでエマの夫でもあるマークに協力を要請する。
やがてテロリストたちの居場所を突き詰めたどり着いたのはモナークの南極基地だったが、
そこでは「モンスター・ゼロ」と呼ばれる、正体不明の怪獣が氷漬けになっていた。
マークはエマ、マディソンと再会し、二人の救出を試みようとした矢先、エマが氷塊に設置された爆弾を起爆させたことでモンスター・ゼロが覚醒。
マークやテロリスト達は崩壊する基地から逃れるも、再び家族は引き離されてしまう。
その時、モンスター・ゼロの復活を察知した者が南極に現われた。
その名は……ゴジラ。神(GOD)の名を持つ怪獣。
怪獣達の戦いの末に、世界はどのような運命を迎えるのか―。
【登場人物】
■マーク・ラッセル
(演:カイル・チャンドラー 日本語吹替:田中圭)
元モナーク所属の動物学者。
かつては4人家族で幸せに暮らしていたが、5年前のゴジラとムートーの戦いで息子・アンドリューを亡くしてしまう。
それがもとでゴジラ及び怪獣を憎むようになり、モナークを抜けた。
現在は妻エマや娘マディソンと離れて野生動物の生態を調査しながら暮らしている。
ただし、電子メールで連絡は度々取り合っている模様。
エマとマディソンが攫われたという報せを受け、モナークの軍事部門・Gチームに同行する。
演じるカイル・チャンドラーと吹き替え担当の田中圭氏の実年齢は離れており、公開後は声のミスマッチに対する批判もあったが、
演技やアフレコそのものに関しては概ね高評価を得た。
■エマ・ラッセル
(演:ヴェラ・ファーミガ 日本語吹替:木村佳乃)
モナークの幹部で古生物学者。息子を亡くした悲しみは味わっているが、
人類と怪獣は共存していくべきとも主張している。
音波で怪獣と交信できる装置「オルカ」を開発した。
序盤でアラン率いるテロリスト一味にマディソンと共に誘拐され、南極基地で夫マークと再会を果たすが、直後にモンスター・ゼロを復活させるという予想外の行動に出る。
やがて明かされる誘拐事件の裏に隠された真実と本当の目的とは…
■マディソン・ラッセル
(演:ミリー・ボビー・ブラウン/レクシー・レーブ(幼少期) 日本語吹替:芦田愛菜/大地葉(幼少期))
マークとエマの娘。12歳。
2014年のゴジラ襲撃以降は父と離れ、現在は母と共に暮らしているが両親のことは大切に思っている。
テロリストに攫われた際にしれっと中指を立てたり、作中後半ではある決心をしてオルカを持ちだし脱走するなど、
年齢からは想像できないメンタルとバイタリティを持つ。
■芹沢猪四郎
(演・日本語吹替:渡辺謙)
前作に引き続き登場。モナーク幹部の生物学者で、実質的なリーダー。
勿論今回もゴジラの事は「Godzilla(ガッズィーラ)」とは呼ばず、しっかり「Gojira(ゴジラ)」と発音する。
怪獣とは共存していくべきであると常に訴え、特にゴジラに対する想いは誰よりも強い。
本作では後半、ある大きな決断を下す……。
■ヴィヴィアン・グレアム
(演:サリー・ホーキンス 日本語吹替: 高橋理恵子)
前作に引き続き登場。芹沢の補佐を務める古生物学者。
■サム・コールマン
(演:トーマス・ミドルディッチ 日本語吹替:小林親弘)
モナークの技術統括官で、芹沢らと行動を共にしている。
話術が巧みであり、それを活かして外交役を担当している。
■アイリーン・チェン/リン
(演:チャン・ツィイー 日本語吹替:
甲斐田裕子)
モナークの考古人類学者で双子の姉妹。
親子三代で研究者として活動しており、神話や伝承及び古代人の記録を基に人類と怪獣の関係を探っている。
主に登場するのは姉のチェンで、妹はモスラが羽化するところを目にする様子が描写されている。
■リック・スタントン
(演:ブラッドリー・ウィットフォード 日本語吹替:安原義人)
モナークの生物物理学者。
やや気難しく皮肉屋な性格だが腕は確かで、分析能力に長けている。
■ダイアン・フォスター
(演:アイシャ・ハインズ 日本語吹替:斉藤貴美子)
Gチームを指揮する丸刈りの黒人女性。階級は大佐。
怪獣相手に一歩も引かない姿勢を持ち、時に自らも前線に立ったりするなど勇敢な女傑である。
■ジャクソン・バーンズ
(演:オシェア・ジャクソン・Jr 日本語吹替:松尾諭)
Gチームの隊員で、ダイアンを補佐する海軍兵曹長。
言動はやや軽いが、それが緊迫した状況においてはムードメーカーとして活きている。
物語終盤の彼の、とある台詞の説得力は異常。
吹替担当の松尾諭氏は『
シン・ゴジラ』で泉ちゃんこと泉修一役で出演しており、本作への出演は公開直前に発表された。
残念ながら本作に例の名台詞はない。
■アラン・ジョナ
(演:チャールズ・ダンス 日本語吹替:土師孝也)
元イギリス陸軍大佐だが、現在はエコテロリズムに傾倒し、傭兵部隊を率いるテロリスト集団のリーダーとなっている。
作中序盤でモナークの雲南省基地を襲撃し、エマとマディソンを連れ去る。
■ウィリアム・ステンツ
(演:デヴィッド・ストラザーン 日本語吹替:佐々木勝彦)
前作に続いて登場。階級が大将に上がっている。
メキシコ周辺の海でゴジラとキングギドラが交戦中に、
あるトンデモない代物を開発したこと
(血を吐きながら悲しいマラソンを続ける気かアンタは)、
そしてあろうことか、
2大怪獣を撃滅させるためそれをぶっ放したのを事後報告してきた。
その後も、ある理由で怪獣達が同時覚醒した際には前回ムートーに対して行ったように放射性物質を使っておびきだそうとしていた。
いい加減にしろ。
+
|
ちなみに |
途中から登場しなくなるが、これはキングギドラとの戦闘で戦死してしまったため。
最期のシーンも撮影されていたが、カットされてしまった。
|
【大いなる怪獣たち】
本作では怪獣達の総称が「MUTO(未確認巨大陸生生命体)」から、ギリシャ神話に登場する神と同様の「TITAN」に改められている。
また、監督のドハティからは「ゴジラ他4体以外にも、怪獣達はまだまだいる」と言われており…。
伝説の四大怪獣
ゴジラ GODZILLA
身長:119.8メートル
体重:9万9634トン
御存じ怪獣王。2014年以来「ムートーから人類を救った救世主」と称されていた一方で
彼によって(意図せずとはいえ)失われた人命も決して少なくはなかったため、マークをはじめとした多くの人々から憎まれている。
今作では復活したモンスター・ゼロもといギドラと激闘を繰り広げる。
大まかなデザインは前作と共通だが背鰭が巨大化して形状もより日本版ゴジラに近くなり、足が太くなり尻尾の先も丸みを帯びている。
形態の変化については、公式で前回より進化していると説明されている。
また、アトミック・ブレスは前作よりもパワーアップしており、パルスによる弱体化を仕掛けてくるムートーを倒した事で使ったらバテるという弱点も解消されている。体調万全、ギドラ迎撃の準備は整った。
身長・体重も増大し、『シン・ゴジラ』のゴジラ(第4形態)を上回る大きさとなった。
演出面では、アトミック・ブレスが前作の火炎放射的なものから、平成ゴジラのようなビーム状になった。
ゴジラの咆哮も、前作のそれはぶっちゃけゴジラっぽくなかったが、今作では54年版ゴジラに近付けられている。
更に言えば先述した背鰭の形状も54年版とほぼ同じものである。監督の愛が溢れすぎている。
体長:158.8メートル
黄金に輝く身体と巨大な翼、三つの頭を有する怪獣。
モンスター・ゼロと呼ばれており、南極に封印されていたがテロリストたちによって覚醒した。
戦闘では棘のついた尾で打ちのめしたり、体内に溜められた膨大な電力を口から破壊光線として放ったりする。
ゴジラとは数度に渡って対決する。
人間に向けて破壊光線を放つなど、性質は凶悪そのもの。
太古の時代からゴジラと覇権を争い、戦い続けていたらしいが、
古代の人々からはその存在を忘れたいほどに恐れられていた故か、記録はあまり残っておらず不明な点が多い。
また、「気象を変化させ、ハリケーンを纏いながら移動」したり、「無酸素の状況下でも無問題」だったり、
「体の部位が切断されても僅かな時間で再生しきる」「そもそも複数の頭部を有する」など、地球生物としてはあまりにも異常な特性を持っているが…。
VFXによって細やかな描写が可能になった結果、「頭同士で相談する」「真ん中の首が左右の首に指示を出す」など今までの操演ではなしえなかった動作も見せる。ちなみに三本の首にはそれぞれモーションアクターがついてたりする。
左首(向かって右の首)のアホの子ぶりと、リーダー格とされる真ん中がそれを嗜めようとする仕草が可愛いと評判。
体長:15.8メートル
翼長:244.8メートル
(※共に成虫のデータ)
中国の雲南省にて発見された、蛾に似た怪獣。
性別は雌らしい。
作中冒頭で基地にて孵化したが、テロリストの襲撃以降は基地を脱走し滝の中へと逃げ込んでいた。
そこで蛹、そして成虫へと変態していく。
幼虫・成虫共に日本版モスラに比べるとリアルな昆虫然とした姿をしており、デザインの変化具合は最も大きい。
特に成虫は蛾のみならず蟷螂や蜂のモチーフも組み込まれている。
怪獣達の中では比較的温和な性格のようで、マディソンに興味を示し息を吹きかけるなどしていた。
流石に自分に危害を加えようとするものに対しては口から糸を吐き付けて反撃したりもするが、
それでもあくまで拘束して無力化するに留めており、命まで奪うようなことはない。
成虫になると糸に加えて前脚の巨大な鎌を武器として使用する。
また、その翅は常時まばゆい光を放っており、非常に神々しい。
このことで鑑賞者からは「女神」の他、そして作中でも最重要となる立ち位置にいたことや
その活躍からほぼ満場一致で「本作のヒロイン」と呼ばれている。
ちなみに本体は歴代モスラで最も小柄だが、翅は初代の成虫(250m)に次ぐ大きさとなっている。
体長:46.9メートル
翼長:265.5メートル
メキシコの火山島「イスラ・デ・マーラ」を巣とする、翼竜に似た怪獣。
現地からは「炎の悪魔」と呼ばれ恐れられている存在。
火山にて眠り続けていたが、エマ博士がオルカを起動させたことで復活。
メキシコに壊滅的被害をもたらしたうえモナークの戦闘機部隊を瞬く間に全滅させるが、
上手く誘導されたことでギドラと空中戦に突入する。
溶岩に浸かっても平気な皮膚を持ち、翼の下部は常に燃え続けている。
更に飛行時には周囲に強烈なソニックブームが発生し、これによってメキシコの市街地に甚大な被害を及ぼした。
また、モナークの戦闘機部隊に対してはきりもみ回転しつつ翼を叩き付けるという攻撃を披露している。
作中におけるある行動から、ファンからは「ごますりクソバード」というあだ名をつけられるハメになった。
ドハティのお気に入りであり、火山から出現するなど
初代ラドンを思わせる要素が多い。
意外にも翼を除いた体躯は歴代ラドンの中でもっとも小さく、なんと50mの昭和版ラドンを下回る。
また、ゴジラとのサイズ比で半分以下というのも初めてのことである。
一方で翼はぶっちぎりで大きく、それまで最大だったFW版ラドンを上回っている。
ちなみに炎を纏っているのはファイヤーラドンのリスペクトである。
■スキュラ SCYLLA
アリゾナ州・セドナより出現。名前の由来はギリシャ神話に登場する同名の海の怪物。
そのシルエットは一見蜘蛛のようだが、生物学上はタコやイカなど頭足類に近いらしく、本体をよく見ると触手のようなものが垂れている。
登場シーンがトレーラーにて公開されており、その時点では脚の形状から、
大蜘蛛あるいは
完全生命体が登場するのか?とも憶測を呼んでいた。
体温が非常に低く、周囲の海水を冷却する能力がある。
性別はモスラと同じく雌。
後日談を描いたアメコミ、『ゴジラ:ドミニオン』にも登場。
不発のまま沈んでいた核弾頭を餌にしようとしていたところに、暴発による自然環境の汚染を阻止しようとしたゴジラが警告に現れる。
よほど空腹だったのか邪魔をするなといわんばかりにゴジラに戦いを挑むも、最終的には退けられた。
■メトシェラ METHUSELAH
ドイツのミュンヘンより出現。名前の由来は『旧約聖書』に登場するノアの祖父で、世界一長生きした人物とされる「メトシェラ」。
山のような巨体と岩のような肌を持つ爬虫類のような怪獣で、その背には木々が生い茂っている。
こちらも登場シーンがトレーラーで公開されており、当初は
暴龍あるいは
地底怪獣が登場か?と思ったファンも多数。
あと先立って公開されてた同じ制作会社の映画でもそれっぽいシーンがあったりした。
■ベヒモス BEHEMOTH
ブラジルより出現。名前の由来は『旧約聖書』に登場する、カバやゾウに似た外見の巨大な怪物。
マンモスのような長い体毛と大きな牙の他、
ナックルウォークで歩いたり前脚には長く鋭い爪を持つなど、ゴリラやオオナマケモノに似た特徴も有する。
タイタンには爬虫類系の生物が多いため、哺乳類系を増やすために登場させたとのこと。
唐突な登場及びそのあまりにも異様な外見は強烈な印象を視聴者に植え付けるには十分だったらしく、出番にしてわずかながら大きな反響を呼んでいる。
「ゴジラ対マンモス」なんて映画は無かった。いいね!?
『ゴジラ:ドミニオン』にも登場。
ロシアから目覚めた怪獣であるアムルックの襲撃を受け追い詰められるが、
怪獣同士の戦いで自然環境が乱れることをよしとしなかったゴジラの介入及び調停によって命拾いする。
■ニュー・ムートー NEW M.U.T.O
前作に登場し
てイチャついてたらゴジラに爆ぜさせられた、
昆虫に似た怪獣の同族。
2014年に現れた個体に比べると白っぽい色をしており、身体のいたるところに隆起が目立つシルエットになっている。
なお「MUTO」とは2014年版時点では「未確認巨大陸生生命体」の略称にして怪獣の総称だったが、
先述の通り「TITAN(タイタン)」に改められたことで、「M.U.T.O.」の呼称は実質彼らの種族を示すものとなっている。
作中の描写では、ゴジラが住処にしているとされる地点の近辺に設けられたモナーク基地「キャッスル・ブラボー」内にて
前作でゴジラに倒されたメスの頭部の遺骸が保管されていることがわかる。なんという晒し首…。
■コング KONG
髑髏島の頂点に立つ超大型類人猿。
本作では度々名前が挙がるほか、過去の記録としてライブラリ映像でも登場している。
どうやら2019年までの間に髑髏島を統一し、髑髏島の大型生物を全て従える島の王となっているらしい。
ギドラによる王位僭称の際には、髑髏島から怪獣が逃げ出したという話もあり、次回作に向けての伏線が張られている。
監督によるとギドラの呼び掛けは聞いていたが、髑髏島にしか興味が無かったことやスカルクローラーがギドラの呼び掛けで目覚めてしまったことでの対処に忙しかったので無視したとのこと。
名前のみ登場
■モケーレ・ムベンベ MOKELE-MBEMBE
スーダンのゲベル・バルカルより出現。名前はコンゴ共和国で目撃される
同名の未確認生物。
小説版には詳細な外見が記載されており、ゾウのような長い鼻と鋭い牙を持ち、全身がワニのような鱗で覆われているとされている。
■サルゴン SARGON
コロンビアのナトゥラル・デ・プルセ国立公園より出現。名前の由来は古代メソポタミアの実在した王。
■セクメト SEKHMET
エジプトの首都・カイロより出現。名前の由来はエジプトの神話に登場する、ライオンの頭を持った伝染病の女神。
■テューポーン(タイフォン) TYPHON
カンボジアのアンコールワットより出現。名前の由来はギリシャ神話に登場する怪物「テューポーン」。
■ヤマタノオロチ YAMATANO-OROCHI
日本・富士山より出現。名前の由来は『古事記』や『日本書紀』などに登場する8つの頭を持つ大蛇「
ヤマタノオロチ」。
■バフォメット BAPHOMET
モロッコのヴォルビリス遺跡より出現。名前の由来はキリスト教の伝承に登場する、ヤギの頭をした悪魔。
■アバドン ABADDON
ワイオミング州・デビルズタワーより出現。名前の由来はサソリの尾を持つという奈落の王「アバドン」。
■バンイップ(バニップ) BUNYIP
オーストラリアのエアーズロックより出現。名前の由来はオーストラリアで目撃される
同名の未確認生物。
■リヴァイアサン(レヴィアタン) LEVIATHAN
スコットランドのネス湖より出現。名前の由来は『旧約聖書』に登場する同名の海の怪物。
ネス湖から出現したという点から、恐らく
未確認生物の「ネッシー」との関連性もあると思われる。
■ケツァルコアトル QUETZALCOATL
ペルーのマチュ・ピチュより出現。名前の由来はアステカ神話に登場する農耕の女神「ケツァルコアトル」。
■アムルック AMLOOK
ロシアのマンププニョルより出現。名前の由来は、アメリカの先住民族であるカラプヤ族の神話に登場する龍。
『ゴジラ:ドミニオン』で登場し、詳細な外見が明らかになった。
木のツタが巻き付いた巨人のような外見をしており、黄色に輝く複数の目、タコのような触手、全身に浮き出る青い血管のような模様と、地球の生物とは思えない異様な外見をしている。
植物を操って攻撃することができ、頭部(脳)と背骨以外は、植物で形作られている。さらに手足を伸ばして敵にパンチを繰り出すことも可能。
水中でも活動できるが、体が植物で作られているため、熱が弱点。性格は凶暴かつ好戦的で、他の怪獣達の縄張りを奪って自分のものにしようとするほど。
ゴジラが怪獣の王として君臨してからは、アマゾンまで南下し縄張りを広げようとした。出現したベヒモスと戦闘になるも、伸縮自在の手足でパンチを繰り出し牙を折るなどして圧倒する。
しかしそこに現れたゴジラから成敗を受け、歯向かうこともできず、仕方なくアマゾン川を下って逃げ出した。
■ティアマト TIAMAT
ジョージア州・ストーンマウンテンより出現。名前の由来はメソポタミア神話に登場する同名の海の女神。
『ゴジラ:ドミニオン』で登場し、詳細な外見が明らかになった。
ウミヘビと東洋の龍を足して2で割ったような外見をしていて、どことなく、同じくゴジラシリーズの怪獣・
マンダに酷似している。
全長は約371.8mもあり、モンスターバースシリーズのみならずゴジラシリーズの怪獣の中でもトップクラスの巨体を誇る。
ちなみに性別は、モスラやスキュラと同じく雌。
水中を素早く泳ぐことができる他、鱗が非常に硬く、口から毒の息を吐く能力もある。
ゴジラが怪獣の王として君臨してからは、クジラやダイオウイカなどを多数殺害し、モナークの潜水艦も襲撃、撃沈させていたことが明らかになった。
その後、地下空洞世界を占領し、そこに現れたゴジラと戦う。
ゴジラを海中に引きずり込んで毒の息や硬い鱗で攻撃するも、反撃されそのまま地下空洞の地表に上陸。最後はゴジラの尾を頭部に叩きつけられ、咆哮を浴びせられて戦意喪失し、逃亡した。
最終更新:2024年09月05日 22:56