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ピクミン4

登録日:2023/07/28 Fri 12:27:46
更新日:2024/11/24 Sun 17:28:55
所要時間:約 42 分で読めます




未知の惑星は遭難者だらけ…。

ピクミンと一緒にレスキューせよ!

ピクミン4』(Pikmin 4)とは、2023年7月21日に発売されたNintendo Switch用のゲームである。
移植版・番外作を除けばピクミンシリーズの4作目にあたり、前作『ピクミン3』から数えてなんと10年ぶりとなる新作である。


█ あらすじ


これはベテラン宇宙飛行士『キャプテン・オリマー』が、未知の星に墜落し、救助されるまでの話。

彗星に衝突し未開の惑星『PNF-404』に墜落したオリマーは、
そこで出会った謎の生物『ピクミン』と宇宙犬『モス』の力を借り、生命維持装置のバッテリーが尽きるまでの15日の間、四散した宇宙船ドルフィン号のパーツの回収と修理を試みる。
そんな最中、無線設備『宇宙ムセン』を回収したオリマーは、自らの体験を書き記した遭難日誌と共に救難信号を発信。わずかな希望を遠い宇宙の彼方へと求めたのであった。

一か月後……救難信号をキャッチした宇宙レスキュー隊7名が彼を救助すべく、惑星PNF-404へと急行した。
だが、そのレスキュー隊も不慮の事故により宇宙船が墜落。いわば二重遭難が発生してしまったのだ。
この絶望的な状況に残った最後の希望は、レスキュー隊本部で不測の事態に備え待機していた新人隊員である『あなた』=プレイヤーだけである。

█ 概要


本作は『ピクミン2』の路線である「ボリュームが多く探索しがいのある広いゲーム性」が意識されており、これといった日数制限がない
かつゲーム中で提示されている目的でも遭難者の救助オタカラ回収という大きな目標が2つ提示されるほか、
さらに操作キャラの性能を向上させるアイテムを開発するための資材集め、救助した遭難者から提示されるサイドミッションの達成……などなど、達成すべき事柄はかなりの数が用意されている。

方向性としてはシリーズ初心者でも気軽に触れるよう、大きくゲームシステムや操作性に変更が加えられた。
従来ではルーイにあたる相棒キャラが『宇宙犬』となりピクミンと同じく運搬や戦闘も担えるようになったほか、
3から導入された敵やお宝などへの照準ロックオンシステムがさらに強化され、狙ったものにピクミンを投げて指示しやすくなった。

とはいえプレイヤーに有利な点ばかりではなく、最初は大勢のピクミンをオニヨンから出せないなどの制限がかけられた*1ほか、
ピクミンシリーズ特有の初見殺しはしっかり存在し、油断すれば数十匹のピクミンがまとめて死ぬ事も普通にあるため特有の緊張感あふれる探索の醍醐味は失われてはいない。
…が、そこも現代仕様にあわせてか、「3」までの日数巻き戻しは「時間巻き戻し」ことチェックポイントリトライに進化している。カジュアルにトライ&エラーするもよし、使わずクラシックに突っ切るのもよし。

またピクミンシリーズでは3以降、目的の為に計画を行い手際よく遂行する力を『ダンドリ力 (段取り-りょく)』と形容しており、本作では特にそれがクローズアップされて重要視されている。
マップを把握して攻略パターンを作り上げる――そうしてダンドリ力を鍛えれば、ピクミンや宇宙犬の力をフルに引き出してより迅速に目的を達成できるだろう。

ストーリーは歴代作品の基本となる部分は遵守しながらも、歴代ストーリーとは繋がらない「ピクミン4単体として」の新しい物語となっているため、歴代作品をプレイしていなくても特に問題なく楽しむことができる。しかし、諸々の描写には歴代ファンをニヤリとさせるような歴代要素も含まれている。本作で初めて触れて面白いと思った方は是非過去作もプレイして元となった要素を探しに行くのも一興。

█ ピクミン


これまでに登場したの全7種類が全てメインとなるストーリー中に仲間として使用可能。
さらに新ピクミンとして氷ピクミンヒカリピクミンの2種が追加された。
氷ピクミンは文字通り冷気や極寒の環境に強く、さらに水面に一定数投げることで水場を凍結させることができたり、原生生物を凍結させ、そのまま粉砕する事で大地のエキスにすることができるという『2』のゲキニガエキスを踏襲した能力を使うことができる。
ヒカリピクミンは夜間や洞窟などの暗所でしか活動できないものの、各属性攻撃に完全耐性を持つという『2』のコッパチャッピーを継承したような強力な種となっている。
また、既存ピクミンへの能力追加として赤ピクミンが燃え盛る種火を持って行動できるようになった。これにより道を塞ぐワラの障害物を焼いたり、氷を溶かしたりと炎属性を利用した謎解き・攻撃が可能となった。

各ピクミンの能力についての詳細はピクミンの項目を参照の程。

一方でオニヨンの仕様が『3』『3DX』からさらに変化。
最も大きな変化は一度に地上へ出せるピクミンの数が初期状態では20匹と大幅に引き下げられたことだろう。
と言ってもこれは初期状態の話で、探索中に『ガーリップ』というオニヨンに似た植物を回収する度に、30匹、40匹…と一度に出せる数が増えていく。
初心者が一度に大量のピクミンを扱おうとして事故死させてしまう事を防ぎ、成長と収集要素をより強力に紐づけた、いわゆるレベルキャップに似たシステムとなっている。
さらに、一度に地上に出せるピクミンの種類が3種類までに制限された。こちらは制限を撤廃する方法が無いものの、地下で野生のピクミンを仲間に加えたり、ポンガシグサで色を変えたりすることで、一時的に4色以上のピクミンを引き連れることは可能。
なお、地上・地下共に基本的に4色以上のピクミンを使わないと突破できない局面はほぼ存在しない。

また、ポンガシグサなどでオニヨン未発見のまま仲間にしたピクミンもオニヨンで格納できるようになった。ただしこの状態では獲物を運んでもその色のピクミンを増やすことはできない。
獲物で増やせるようにするにはその色のオニヨンを発見し、拠点のオニヨンまで運んで吸収・その色のピクミン生産機能を解放してもらう必要がある。

█ ゲームの流れ


█ 昼の探索

メインモードとなる昼の探索ではこれまで通り各探索エリアに向かい、日没までの間にピクミンを増やしたりアイテムを収集したりしつつ、以下の目的を達成することとなる。
ちなみに過去作では倒した原生生物は(一部のボスを除き)数日経つと再配置されていたが、本作では一度倒した フィールド上の原生生物はそれきり復活しない
「戦闘に時間を取られなくて探索が楽になった」と見るか「まとまった数のピクミンを増やしづらくなった」と見るか、そこは人によりけり。

要救助者の救出

惑星に遭難した要救助者は原生生物が活発になり危険な夜を避けるため、『2』以来の登場となる地下洞窟に身を隠して救助を待っている。
彼らをビーグル号に回収して救助する事で、救助した人に因んだ新しいモードが解放されたり、サイドミッションが提示されたりする。
メタ的な話をすると彼らの救出がストーリー進行やモード開放のフラグとなっているため、率先して回収していくのが望ましい。

オタカラ回収

救助隊の母船であるシェパード号は墜落時のショックで燃料を失ってしまっており、そのままでは飛行はおろか船内設備を利用することさえ叶わない。
そのため、燃料の代用となるキラキラエネルギーを含有するオタカラを集める必要がある。*2
規定量のキラキラエネルギーを集めるとシェパード号に搭載されたレーダーセンサーの出力が上昇し、これまで探索していなかったエリアの救難信号をキャッチして新しいマップに向かう事が可能となる。
つまりこちらは新エリア解放のキーとなっており、ストーリーが進行しても探索をおろそかにしていると足止めを食らってしまう事になる。優先度は落ちるものの並行して回収していく事が望ましい。

シザイの回収

フィールド上にはたまに『シザイ』と呼ばれる水色の結晶が落ちている。これは熱を加えると何にでも変形可能かつ高耐久性を誇る粘土のような部材になるらしい。
レスキュー隊にエンジニアが復帰していれば、回収したシザイを元に橋やスロープを建築してショートカットや新たな区域への移動手段を作る事ができる。
また、回収したシザイを利用してレスキューキャンプで主人公やオッチンの強化装備や、便利な使い切りアイテムを作成してもらう事もできるようになる。
シザイはマップだけでなくサイドミッションでももらえる。なるべく回収しておくべし。




オニヨン類の回収

本作では新しいオニヨンを見つけてもその場で起動せず、ピクミンに運ばせて拠点のオニヨンまで運び、吸収させることで初めて新しい色のピクミンが増やせるようになる*3
自分の色のオニヨンがまだ無いピクミンは「その時点で最も数が少ないピクミン」のためにペレットや獲物を運ぶ。
また、オニヨンに似た『ガーリップ』というものも存在し、こちらはオニヨンに運ぶことで地上に呼び出せるピクミンの数を1個につき10匹増やすことができる*4
より多くのピクミンに同時作業をさせるためにもオニヨン類は見かけたら必ず回収しておきたいところ。
なお本作では同色のオニヨンが複数個存在しており、取り逃がしても別の場所で回収出来るようになっている。色がダブった際オニヨンは栄養に分解され、その色のピクミンが20匹増える。あれ?これって共食いじゃ?

地下洞窟の探索

いたる所にある地下洞窟の入口から地下探索に赴くことができる。
地上以上にオタカラが眠っているほか、先述の通り要救助者は地下にしかいないので、レスキュー活動の為には率先して地下に潜っていく必要がある。
また、地下にもシザイやオニヨン類が存在するため、洞窟を見つけたらどんどん探索を進めていくべきだろう。

地下はオニヨンが入る事ができず、餌を運ぶことでピクミンを増やすことができない*5。代わりに洞窟の中には高確率で野生のピクミンが生息しており、彼らを仲間にすることでその数を補充することができる。
進め方によってはオニヨン未発見の新種ピクミンをここで初めて仲間にするケースも。
なお、地下にいる間はオニヨンから出せるピクミンの数に関係なく、最大100匹のピクミンを引き連れることができる。

地下は地上に比べて時間が進みが遅く地上で進む時間の約1/6となるほか、地下で過ごしている間は日没による時間切れも発生しない。
そのためゆっくりと探索が可能だが、その反面危険な原生生物や罠も多く、地下では地上以上に慎重な探索が求められる。

地下から脱出する場合は、出口となる通風孔*6を利用するか、メニュー画面からビーグル号を呼び出して乗り込み脱出することになる。
ビーグル号で脱出した場合でも『2』の途中脱出とは異なり、回収した遭難者やオタカラを失ってしまう事はない。そのため隊列のピクミンで対処できない状況が発生したら、ビーグル号で帰還して体制を立て直すのも有効。
ただし、出入口が2つ以上存在し抜け道となっている洞窟の場合、ビーグル号で脱出すると入った方の入口の前に戻される。もう1つの入口の前に行きたい場合はファイナルフロアまで進み、通風孔から脱出すること。

█ 葉っぱ人との対決

要救助者の中には頭にピクミンのような葉っぱが生え、全身毛むくじゃらのような姿になってしまったものがおり、レンジャー隊では通称『葉っぱ人』と呼ばれている*7
これらはPNF-404に完全適応してしまった者たちの末路で、猛毒の酸素を含有するPNF-404大気中でも平気で活動できる引き換えに、頭の中が常にダンドリの事で埋め尽くされ、この星から帰還しようという考えが無くなっているらしい。いつでもダンドリ…どこでもダンドリ…何度でもダンドリ…

彼ら葉っぱ人を救助するにはまず提示された下記の試練を突破する事で、レスキューキャンプに連れ帰らなければならない。
なお、これらの試練には増やしたピクミンを連れていく事は出来ず、ゲキカラエキスやバクダン岩といったアイテムも持ち込むことができない。
しかし開発した装備やオッチンの特訓内容は反映されるため、クリアできなかったら装備やオッチンを強化した後に挑戦するのも手の一つである。
また、それぞれ特定の人物を救助することにより、一度挑戦した試練を自由に選んで再挑戦することも可能。
繰り返し遊んで、目指せハイスコア!何度でもダンドリ…何度でもダンドリ…何度でもダンドリ…

ダンドリチャレンジ

一般的な葉っぱ人を連れ帰るために必要な試練。洞窟1階層分の大きさ相当のミニマップに散りばめられたオタカラと原生生物を、限られたピクミンを使って制限時間内に回収しきる事が目的。
要は『2』のチャレンジモードや、『3』のミッションモード『お宝を集めろ!』と同じ内容。評価方法は集めたお宝の量により銅、銀、金、完全に集め切ればプラチナランクがもらえる『3』準拠。
銅ランク以上を記録するとクリアしたことになり、シザイを30個もらえるとともに、担当する葉っぱ人を連れ帰る事ができる。

用意されるマップはこれまでと同じく着手する作業の順番、手際の良さによって大きく結果が左右されるようになっている。
特に氷ピクミンによる原生生物の凍結粉砕が発生すると、死骸が回収できない分獲得できるスコアが減ってしまう*8ため、『氷ピクミンでどの原生生物を処理させるか』も重要になってくる。

ステージも順番によって異なり、最後になればなるほど難易度も上がる。以下

ダンドリバトル

今作の2Pバトルモードであるが、なんとストーリー中でも試練として登場する。
要救助者をオニヨンに回収し葉っぱ人に変えてしまう、謎の赤い葉っぱ人と彼が連れている宇宙犬モスとのバトル。彼に打ち勝つことができれば彼が捕えている葉っぱ人を回収し、レスキューキャンプに連れ帰る事ができる。

ダンドリバトルのルールはいたってシンプルで、どれだけオタカラ及び原生生物を回収してポイントを稼ぐことができるかの勝負である。
自陣のオニヨンにペレットや原生生物を回収すると種の状態を経由せず即ピクミンが増殖するため、通常以上に手早くピクミンを揃え、相手に取られる前に獲物を確保できるかの戦いになる。
相手が運搬中の獲物にもピクミンを貼り付けることができ、お互いに引っ張り合い状態となる。この状態だと運搬速度が遅くなるほか、あまりに大きな力の差が発生すると、弱い方の陣営のピクミンが一気に弾き飛ばされてしまう。
また、相手リーダーにピクミンを直接貼り付けて攻撃することも可能。張り付かれている間延々ダメージが発生するので、もし攻撃されてしまったらBボタンで急いで振りほどこう。

さらに、戦いの回数を経る度に以下の特殊ルールが追加される。

█ 夜の探索

なんとか葉っぱ人を連れ帰ったとしても、体が葉っぱ化しているせいでIDカードの生体認証に異常が起き、正常な身分証が表示されず『出身地:PNF-404』と表示されるというとんでもない状況になってしまっている。
そこで葉っぱ人化に対する特効薬の材料『ヒカリのミツ』を採取して彼らを治療するため、シリーズ初となる危険な夜間探索を行う事になる

夜間探索中は通常のオニヨンやピクミンたちは同行せず、代わりに拠点からいつの間にか生えていた『ヒカリヅカ』とその中から出てきた『ヒカリピクミン』を率いて行う。
夜の探索の目的は、原生生物の襲撃からヒカリヅカを守る事、つまりタワーディフェンスである。
エリア来訪からしばらくは原生生物もおとなしく、その間にヒカリペレットと呼ばれる金平糖のような形のペレットをヒカリヅカに運ぶことで、防衛用のヒカリピクミンをどんどん増やしていく。
また、エリアのあちこちに『オトリヅカ』と呼ばれる小規模なヒカリヅカが存在し、リーダーが近づくことで起動して、ヒカリペレットの運搬先として利用できるようになる*10

しばらくするとヒカリヅカが発する光に誘引された原生生物が活性化し、ヒカリヅカ並びにオトリヅカへの襲撃を開始する。
オトリヅカは襲撃され破壊されても問題ないが、仮にヒカリヅカが攻撃を受け破壊された場合ヒカリのミツは採取できず、ゲームオーバーとなる。ヒカリピクミンの能力をフルに利用し、何が何でもヒカリヅカを守り抜こう。
なお、拠点によってはヒカリヅカが2つ存在するパターンもあるのだが、この場合どちらかのヒカリヅカが破壊された瞬間即アウト。オッチンと手分けしてすべてのヒカリヅカから守りの手を欠かさないようにしよう。

夜明けを迎えるまで原生生物の攻撃をしのぎ切るか、逆に一帯の原生生物を殲滅してしまえば防衛成功。
ヒカリヅカが1つにつき1人分の治療薬を作ることができる量のヒカリのミツを出してくれる。
また、増えたヒカリピクミンがアイテム『ヒカリのタネ』となって主人公のカバンに入り、これを次回の夜間探索や洞窟探索時に使う事で、何とヒカリピクミンを即座に手持ちに増やすことができるようになる。
夜間も洞窟も強力な原生生物が多数現れる為、ここぞという時に頼りにしてピンチを切り抜けるといいだろう。

一度クリアしたステージのヒカリヅカからは、もうヒカリのミツを採る事はできない。ヒカリのタネがもらえるだけ。
したがって、全ての葉っぱ人を救うには全てのステージをクリアする必要がある。

█ 登場人物

本作初登場の人物の名前の多くは犬種が、各々の出身の星は任天堂に縁のある物や地名が由来*11となっている。

█ 宇宙レスキュー隊

宇宙をまたにかけて活動するレスキュー隊。その歴史は古く、およそ宇宙開拓が始まった頃から人命救助を行っている集団である。
特に宇宙犬を相棒とし、救助犬と共にレスキュー活動を行う事も特徴の一つである。
また慈善事業に近い形で救助を行う事も多い為、金欠になりがちという悩みもあるようだ。


『あなた』《新人レスキュー隊員》
今回のミッションにおける最後の希望。カルタ星出身。レスキュー隊本部で待機中、他隊員の二重遭難の報告を受けて小型宇宙船『ビーグル号』に乗り込み惑星PNF-404に向かう。
どうやら生き物に好かれる体質のようで、隊長以外に懐かないはずの宇宙犬オッチンを相棒にすることができ、ピクミンたちにも気に入られリーダーとして統率する事になる。
プレイヤーの分身ということもありピクミンシリーズで初めてのキャラメイク可能なキャラクター。
体色、体格、顔、髪型、髪色、(服やレスキュー隊の)イメージカラーの6種類と名前を自由に設定可能である。

オッチン 《新米救助犬》
代々レスキュー隊長の家に仕える宇宙犬の子孫。カギヤ星出身。まだ初歩的な訓練をうけたのみの新米宇宙犬で、今回が初のミッション参加となる。海外版から判断すると性別は雄。
主人公と合流してからは彼/彼女の相棒となり、物品の運搬や戦闘、さらにはピクミンの代理統率も担当する。
探索当初は体も小さく非力だが、経験を積むと体格も大きくなり、主人公やピクミンをその身に背負って移動することもできるようになる。
文句抜きに本作もう一つの主役にふさわしい。

コリー《オペレーター》
主人公の救助活動をメインでサポートするレスキュー隊のオペレーター兼雑用。カギヤ星出身。
機械いじりが大好きで通信設備や宇宙船の操作やメンテナンスもこなすが、高度な機材の開発や改良まではできない模様。
物腰柔らかで後輩の主人公にも敬語で接するが、シェパードや同僚たちには結構ズケズケと遠慮無くものを言う一面も。
主にゲームのメインモードである日中探索の案内役を務め、探索中は主人公に現在の状況報告などのアドバイスを行う。またビーグル号の遠隔操作も担当している様子。
名前はボーダー・コリーから。

シェパード《レスキュー隊長》
宇宙レスキュー隊の隊長を務める家系の99代目。本名は「エルマ・シェパード」。コリー同様カギヤ星出身。容姿と口調から性別は分かりづらいが、英語版では「she」と呼ばれているので女性の模様。
大の犬好きで自身も一流の救助犬トレーナーだが、犬以外の動物が苦手という一面も持つ。どれだけ苦手かというとパンチ一発で倒せるベビーチャッピーはおろか、友好的な赤ピクミンにもビビり、終いにはピクミンに埋め尽くされる夢まで見る程。
救助計画の立案、指示をとるほか、オッチンの更なる才能を引き出す為の訓練教官も担当する。
また、探索中は戦闘に関するアドバイスや大型生物の攻撃タイミング指示などといったヒントも出してくれる。
隊長だけあって救助活動には熱心で献身的だが、まともな装備もなく観光や取材感覚で危険な惑星にやってきた一般人には流石に呆れる様子も見せる。
名前はジャーマン・シェパードから。

ラッセル《エンジニア》
救助に関する機材の開発を担当する材料工学と発明のスペシャリスト。彼もカギヤ星出身。
彼を救助すれば探索中に集めたシザイを利用して、属性攻撃の耐性装備や敵を攻撃するバクダン岩などの有用な装備・アイテムを開発してくれる。
科学技術をこよなく愛し、見た目もしゃべり方もマッドサイエンティストだが、話している内容自体はごく真っ当。ただ研究開発以外にはものぐさなようで、「合理的だから」と食事はジュースで済ませているらしい。
ゲーム中では見られないが、宇宙服の下には白衣を着用しており、予備の白衣も宇宙船の収納室内に64着も保管している。
実は故郷のカギヤ星にある大企業の御曹司であり、今現在も過保護に育てられているらしい。
名前はジャック・ラッセル・テリアから。

ディンゴ《レンジャー》
救助犬を用いず単独でのレスキュー活動を得意とするレンジャー。オーイ星出身。
新人隊員の主人公には先輩風を吹かせ威張ってみているものの、実は小心者で純情、そして熱血という素直でない複雑な一面を持つ。
ダンドリバトルやダンドリチャレンジ、さらには夜の探索がどうしてもクリアできない場合、なんと彼が単身で挑んでなんとかしてくれる。優秀なレンジャーの肩書は伊達ではない。
自力でダンドリしようとするとその恩恵に気づかないため探索率100%を要求するだけの人と思われがち。
名前はオーストラリアを中心に生息する野犬(タイリクオオカミの亜種)ディンゴから。

パピヨン《ドクター》
あらゆる人的医学と薬学に精通するスーパードクター。彼もオーイ星出身。本作では謎の葉っぱに覆われた『葉っぱ人』を治療するための特効薬を精製する役割で大きく活躍する。
その特効薬の元となる『ヒカリのミツ』を採取するための夜間探索の案内役がゲーム内の主な役割。
おっとりとした口調と振舞いの一方で幼馴染のディンゴを騙して新薬を飲ませる、薬の精製時にこの世のものとは思えない音を発するなど実はこっちがマッドサイエンティスト枠
名前はそのままパピヨンから。

バーナード《パイロット》
宇宙一の異名をとるニジョウ星出身の凄腕ベテランパイロット。ニジョウ星出身。様々な民間企業で職を転々とし、様々な惑星を渡り歩いた経験からかルー語各地の方言が混ざった独特の喋り方で話す。
レスキュー隊の母船であるシェパード号を操縦できるのは彼のみであり、従って彼を救助できない限り本部に帰還できない(=ゲームクリア不可能)。一度エンディングを見た後は彼に話しかけることで、任意のタイミングで惑星を後にする(エンディングに移る)事ができる。
彼には故郷を同じくするソウルメイトなる人物がいるらしいが、実際のところそのソウルメイトがバーナードに散々振り回される腐れ縁のようなものらしい。
名前はセント・バーナードから。

█ 要救助者

惑星PNF-404に遭難し、救助する必要がある一般宇宙市民たち。
当初はキャプテン・オリマーただ1人と思われていたものの、オリマーが救難信号と共に全宇宙に送信した航海日誌の内容を目にした者たちが様々な思惑で多数この惑星に来訪した結果全員宇宙船が故障し遭難したことが明らかになった。一体何重遭難になるのやら……

当然レスキュー隊の使命として、これら遭難者を全員助けることも目的の1つとなる。
救助した遭難者はベースキャンプで話しかけると救助隊のように新たな要素を案内してくれる事があるほか、サブミッションを提示してくることがある。
達成するとシザイがそれなりに貰えるので、アフターケアのつもりで救助した遭難者のチェックも怠らないようにしよう。
あまりにも数が多すぎるので当項目で全員を扱うことはせず、一部のみを記載する。

シュナウズ
シグレ星出身の高名なオタカラ鑑定家。鋭い鑑定眼と独自のネーミングセンスを持っており、彼の思考モデルを基にしたオタカラ鑑定AIが開発されるほどだという*12
PNF-404にはまだ見ぬオタカラを求めやってきたが案の定遭難。救出する事で主人公がこれまで集めたオタカラの図鑑を閲覧できるようになる。
食べ物系のオタカラはちゃっかり味見している模様。
なお彼の解説はどことなくセールストークのような想像力を掻き立てられるもので、エッセイのようなメモが読みたい場合は別の遭難者を救出する必要がある。
名前はシュナウザーから。

ダルメッシュ
ありとあらゆる動物を愛するソーゾー星出身の動物愛好家。研究者レベルの知識を持っており、PNF-404へは宇宙でも珍しい原生生物に逢う為やってきたようだ。なんて無謀な…
彼を救出すると、主人公がこれまで出会った原生生物の図鑑を閲覧できるようになる。今回の生物図鑑はかなり高機能で、様々な角度から生物を観察できるほか、イメトレとして任意の種類のピクミンを呼び出して模擬戦闘を行う事も可能。
なお彼の解説はあくまで動物愛好家の視点から描かれた、動物園の解説のような親しみやすい文章である。◯ツゴロウとか◯かなクンと言えばわかりやすいか。学術的な解説が読みたい場合は別の遭難者を救出する必要がある。
名前はダルメシアンから。

コギロー
仕事は早く丁寧だが短気な昔かたぎなモモヤマ星出身の工務店親方。新惑星発見と聞きつけ何はともあれと家を建てに向かった所、遭難してしまったというなんとも気の早い男。
しかしながら棟梁を務めるだけあってダンドリ力には自信があり、救出すると主人公にダンドリの訓練として、これまで経験したダンドリバトルの再チャレンジをさせてくれるようになる。
名前はコーギーから。

ジン
前人未到の秘境を求め旅するフクイネ星出身の無鉄砲な冒険家。しかしながら生まれた時には殆どの惑星が開拓済みで、今回のPNF-404が初めての未開の地への冒険だったらしい。
救出すると主人公にイメージトレーニングの重要性を説き、これまでに挑戦したダンドリチャレンジをイメトレと称して再挑戦させてくれるようになる。
名前は珍島犬(コリア・ジンドー・ドッグ)から。

プデル
宇宙に名をとどろかすノア星出身の超有名スタイリスト。PNF-404へは新しいスタイリングの着想を得るためにやってきたようだ。ピクミン世界の宇宙人って無謀なヤツ多すぎない?
救出すると主人公にイメチェン、つまりキャラメイクのやり直しをさせてくれるようになる。
また一定数以上葉っぱ人を救出すると望み通り新たなインスピレーションを受けたのか、何と葉っぱ人の姿にイメチェンできるようになる。…詳しい事は気にしない方がよさそうだ。
名前はプードルから。

キャプテン・オリマー
ご存じドルフィン号の船長を務めるホコタテ運送のベテランパイロットにして、ピクミン発見・統率の第一人者。
今回で実にシリーズ通算5度目の遭難となる……が、ピクミン1~3、および外伝のHey!での出来事は経験してない模様。そのため、本作の時系列は初代のパラレルワールドである可能性がある。*13
ただし遭難日誌に『新人社員の失態で会社が傾く夢を見た』旨を書き記しており、この世界線でも苦労することになりそうである…。

惑星PNF-404に不時着し、ピクミンたちと宇宙犬モスの協力で何とか脱出を試みたものの、成功した痕跡はない。
また彼の放った救難信号が未開の惑星の存在を多くの人に知らしめてしまい、多数の遭難者を生む原因にもなってしまった。



█ 葉っぱ人

前述の通りオニヨンに回収されピクミン化することで、惑星PNF-404に完全適応してしまった遭難者たちの末路。葉っぱ人になってしまった者は主に片言で喋るようになる。
こちらも数が多いため全員を扱わず重要人物のみを記載する。

赤い葉っぱ人
どこかで見た糸目と団子鼻が特徴的な赤い体毛の葉っぱ人。
作中で最も活発に活動しており、遭難者を見つけてはダンドリバトルの洞窟に連れ去り、オニヨンに回収して葉っぱ人化させている。
彼曰く『この星ではダンドリが悪いものは生き残れない』『葉っぱをつける事でダンドリ悪くても生きていける』とのことで、限られた時間の中で何かを遂行できなかった悔根がうかがえる。
主人公とは各エリアで1度ずつ対戦し、敗北すると葉っぱ人化した遭難者を引き渡してどこかへ去っていく。


モス
厳密には葉っぱ"人"ではないが種族的に近しいと思われるためこちらに記載。
空腹で弱っているところをオリマーに助けられた宇宙犬だが、しっぽにピクミンと同じような葉っぱが生えているためこの星の固有種であると見られている。
海外版から判断すると性別は雌で、オッチンとは対になっている。
オリマーの特訓によるものか、限界まで特訓を積んだオッチンと同様の能力を有しており、物品の運搬からピクミンの統率まで何でもこなす。
とりわけオッチンになかった特徴として、重さ100匹分未満の物品であれば飲み込んで単独運搬してしまうことができる『マルノミ』という特技を持っている。

本編ではオリマーではなく謎の赤い葉っぱ人に着き従っており、ダンドリバトルでは赤い葉っぱ人の相棒として戦う事になる。
また赤い葉っぱ人が潜伏していると思われる場所の付近では番犬の様に見回りをしており、ピクミンを発見すると威嚇してくるほか、口笛を吹いてピクミンを集め、どこかに連れ去ってしまう。
連れ去られる前にこちらから攻撃を仕掛けて体力を削り切るとその場に倒れて動かなくなり、半日かけて体力を回復する。






追記・修正はPNF-404に遭難した人たちを助けてからお願いします。


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最終更新:2024年11月24日 17:28

*1 一度に全滅することを防ぐための措置とされ、同時にこれまで100匹の制限がかかっていたことについても設定が補完されたことになる。

*2 シェパード号はハイオクの為通常の燃料を使った場合に比べ、揺れて乗り心地は悪くなるらしい。

*3 最初に出会うことになる赤オニヨンでさえ、「シェパード号から少し離れた場所に埋まっているのをオッチンの力で掘り起こし、船の付近まで運び込む」というプロセスを踏んで初めて活動を始める。

*4 最大は100匹で、それを超えるガーリップを運ぶと大地のエキス・ゲキカラエキスに変換される

*5 原生生物を回収した場合は『2』に近い扱いとなり、少量のキラキラエネルギーが手に入る。

*6 大抵その洞窟のファイナルフロアに存在するが、特に深い洞窟の場合、途中のフロアに存在することもある

*7 ちなみに葉っぱ人を初めて発見・命名したのはディンゴとバーナード。その後バーナードは犬を連れた赤い葉っぱ人に拉致されてしまったとディンゴは証言している

*8 ただしタイムボーナスは『プラチナランクを獲得する』そのものではなく『エリア内から運搬可能物が無くなる』と貰えるようになったので、敵を1匹程度凍結粉砕しちゃっても残り時間が十分ならプラチナは取れる

*9 見た目は分銅

*10 どうやらヒカリヅカとオトリヅカは地中で繋がっているらしく、オトリヅカにペレットを運んでもヒカリヅカから新しいヒカリピクミンが増えるようだ

*11 例としてはカルタ星:任天堂の起点になった製品。カギヤ星:京都市の鍵屋区。オーイ星:本作に関わったエイディングの本所在地。ニジョウ星:京都市二条

*12 作中ではシェパード号がAIによりオタカラの命名を行っている。なお、オタカラの名前や解説が2と共通しているものがあるため、ドルフィン初号機にも同じAIが使われている可能性がある。

*13 ちなみに発売前インタビューでは時系列については「想像にお任せします」と明言されている。

*14 設定上はオリマーが修理の際に余った資材を使って装備やアイテムを作っている、とされている。