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マルチバース(ウルトラシリーズ)

登録日:2012/02/18 Sat 14:08:53
更新日:2024/12/11 Wed 14:10:51NEW!
所要時間:約 53 分で読めます






ここが、別の宇宙……!




画像出典:ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国(2010年12月23日公開)より
@円谷プロ、「ウルトラマンゼロ THE MOVIE」製作委員会




宇宙の外には、超空間が広がり、そこには別の宇宙が泡粒のように無数に浮いているという。


多世界宇宙『マルチバース』である。


「マルチバース」とは、『ウルトラシリーズ』で用いられる世界観の設定。
初めて明確に描写・設定されたのは映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』から。



【概要】

現在、自分が存在している宇宙とは別の宇宙が複数存在するとする、「多次元宇宙(マルチバース)」という理論があり、それを元にウルトラシリーズでもビジュアルで理解出来る世界観として採用された。

これにより昭和平成ニュージェネ、さらに漫画・ゲーム・ヒーローショーといったその他シリーズの全ウルトラ作品が「平行世界だから」の一言で終わることなく、
それぞれ「世界観は異なるが、同じ多次元宇宙内のどこかで実際に起きた出来事として扱えるようになった。
即ち、独立した世界観を持つ作品同士でも「片方の作品の登場人物ご本人が、何らかの手段で別宇宙からやってきた」等の理由で、無理矢理感もなく簡単にクロスオーバーが可能となったのである。

日本の創作物では珍しい設定ではあるが、アメコミの世界ではMARVELDC共に採用されている設定である。

ウルトラシリーズでの導入は『ベリアル銀河帝国』を手掛けたアベユーイチ監督の発案によるもので、本来はクロスオーバーのための土台ではなく、ウルトラ兄弟達も助けに来れない状況にゼロを追い込み冒険させるための舞台であった。

ディスカバリーチャンネルの多次元宇宙回から着想を得て、これはウルトラシリーズが掲げていたテーマでもある『空想科学』的であるとして、「今までの完成されたショーケースを飛び出して、新しいショーケースを作ろう」という考えの下に採用に至った。

アベ監督は世界初のマルチバース実写映像化であると語っているが、2001年に同じくマルチバースが題材のジェット・リー主演映画『ザ・ワン』が制作されており、冒頭にて多次元のイメージ的映像が流れるため、この辺は少々怪しい。



【設定としてのマルチバース】

映像作品では超空間が広がり、幾つもの宇宙が泡粒のように浮かぶ「レベル2マルチバース」が描写され、
その泡の一つ一つに、独自の世界観を持つ宇宙が存在する……と解説された。

また、それぞれの宇宙の中のどこかの時間軸が分岐し、既存のキャラクターが全く別の人生を歩む所謂IFの平行世界は「レベル3マルチバース」として世界観に組み込まれている。
サイズを考えるなら、無数のレベル3を内包するのがレベル2、その周囲をめちゃでかい空間が覆っているといった感じ。


しかし、一つの宇宙を抜けてマルチバースの超空間に到達するためには膨大なエネルギーが必要であり、
光の国に住むウルトラ族の全エネルギーを集めても一人しか送り込む事ができない……とされていた。

最近は次元越えが可能なキャラが増えており、現在ではウルトラ兄弟を含めたほぼ全てのウルトラ戦士が次元移動を行っている。
その大半のキャラは(ウルトラマンノアから授かったアイテムを付けているウルティメイトゼロも含めて)ワームホールを作って移動しているため、
宇宙の壁を越えた超空間を経由せずに移動するなら必要なエネルギーは少ないとも考えられる
あくまで視聴者の解釈だが、「『銀河伝説』の時のようにそもそもどの宇宙に行けば任務の糸口になるかわからない時だけ(超空間に行って探す手順がいるため)難しい」とも。
このへんが明確な設定になる前の作品だと、あっさりXIGアドベンチャーが出てきたとかもあったが。

このため当初は新しい世界の拡がりを喩えていた「ショーケース」も、現在は服屋さん1軒1軒だったのをまとめて『マルチバース』という商業施設にし、同じ施設なので頑張れば違う服屋さんのショーケースに同じ服を展示できるし、必要ならウルトラ戦士が違うお店にヘルプに行く事もできる…といった感じになっている。

小説『ウルトラマンF』を執筆した小林泰三氏は一つの解釈として、
「レベルIIのマルチバース(泡宇宙)とレベルIIIのマルチバース(平行世界)が区別されているのではないか。色んなウルトラマンが行なっている平行世界間移動はは比較的容易に行える(海外旅行)が、泡宇宙間の移動はかなり難しい(宇宙旅行)のではないか」と述べている。

その辺りの設定については、多元宇宙についてⅠ~Ⅳまでの「レベル」を提唱したスウェーデン人物理学者のマックス・テグマーク氏が元ネタなのかもしれない。

また、意図しないマルチバース間移動が起きたケースもちょいちょいあり、例えば「AQUA PROJECT」によって2つの宇宙が偶然繋がった……というか移動できちゃうトンネルが通ってしまった事により、ウルトラセブンが別世界へ行った事もある(『ULTRASEVEN X』の事件)。
『超ウルトラ8兄弟』における、ミライ隊員=メビウスが「ウルトラマンがTVの中の世界」に呼ばれてしまったケースなどもこちらに近いか。


【主なウルトラシリーズの次元】

M78ワールド

ウルトラQ』~『ウルトラマンメビウス』で舞台となった、シリーズの基本となる宇宙。
M78星雲・光の国が存在し、ウルトラ兄弟を初めとした宇宙警備隊の勇士達が活躍している。

現在、その時代背景は未来に移行しており、地球人類は宇宙に進出していくつもの開拓惑星を持つほどに発展している。
『メビウス』から未来にあたる時期にレイブラッド星人によって*1時空を越えて怪獣が大量召喚される「ギャラクシークライシス」が発生。
宇宙全体を大混乱に陥れたが、発足間もない「ZAP SPACY」や違う次元の出身者も含めた戦士達の活躍により収束した。
この事件からさらに未来の出来事が『大怪獣バトル』と『ウルトラマンゼロ』シリーズ、『ウルトラギャラクシーファイト』シリーズにあたる。

この宇宙には「マイナス宇宙」と呼ばれる裏次元も存在している。エースとエースキラーが戦ったゴルゴダ星があるのもマイナス宇宙。
そちらには光速を超える必要があるにもかかわらず、みんな簡単に移動していた

【この宇宙から分岐する作品】

  • ウルトラファイト』&『ウルトラファイト番外地』
  • 映画『ウルトラマン物語
  • 漫画『ザ・ウルトラマン』他、内山まもる氏のウルトラ漫画全般
  • 漫画『ウルトラ兄弟物語』(上記作品の派生)
  • アニメ『ウルトラマングラフィティ
  • アニメ『ウルトラマンキッズ』シリーズ
  • 映画『甦れ!ウルトラマン』(『ウルトラマン』最終回からの分岐)
  • 平成ウルトラセブン』(『ウルトラセブン』最終回後からの分岐)
  • 『ファミコン・ウルトラマン』シリーズ
  • 映画『ウルトラマン怪獣大決戦』(初代開始直前からの分岐)
  • ウルトラマンゼアス』シリーズ(少なくとも初代などは存在・『ウルトラマン80』からの分岐?)
  • ドラマ『ウルトラマン怪獣伝説 40年目の真実』(『ウルトラマン』最終回からの分岐)
  • 映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』(現在のウルトラシリーズでは黒歴史扱い)
  • 映画『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』(↑の続編。ウルトラの母が「手」だけ映っている)
  • アニメ映画『ウルトラマンカンパニー』
  • ウルトラマン超闘士激伝
  • 『怪獣絵物語ウルトラマン / 小説 ウルトラマン』(初代開始直前からの分岐)
  • 『ノベライズ版 ウルトラマン ジャイアント作戦』(没になった初代の映画のノベライズ)
  • 小説『ウルトラセブン EPISODE:0』『ウルトラセブンEVOLUTION』(『平成ウルトラセブン』からの分岐)
  • 小説『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』(『メビウス』中盤からの分岐)
  • 小説『ウルトラマン妹』(少なくともウルトラマン80までは地球に訪れている)
  • 小説『変身障害』(『セブン』からの分岐)
  • 小説『宇宙からの贈り物たち』(『Q』からの分岐)
  • 絵物語『Another Genesis』(TVシリーズ及び映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』と似て非なる世界観)
  • 小説『ウルトラマンデュアル』(M78ワールドをベースとした世界観)
  • 小説『ウルトラマンF』(『ウルトラマン』最終回からの分岐)
  • 漫画『ULTRAMAN』(『ウルトラマン』最終回からの分岐なのは確定。セブン以降のウルトラ兄弟はいないと思われる一方で『A』初出のヤプール人をモチーフにした宇宙人などが存在するため、詳しい作品のつながりは不明である。しかし、本編中でこの世界における『ウルトラマン』本編の出来事が開始する以前に既に光の国は滅亡していた事が発覚し、早い段階から既に分岐していた事が明らかになった。)
  • ウルトラマン THE FIRST』他、コミカライズ作品全般
  • 『ウルトラQ倶楽部』(『Q』最終回からの分岐)
  • 『ウルトラQ dark fantasy』(『Q』最終回からの分岐)
  • 『ネオ・ウルトラQ』(『Q』最終回からの分岐)
  • ゲーム『怪獣バスターズ』シリーズ
  • ゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution 0』(昭和シリーズからの派生・分岐)
  • 絵本『おとうさんはウルトラマン』シリーズ
  • 『ウルトラマンM78劇場』
  • チャイヨー・プロダクションが勝手に企画した『PROJECT ULTRAMAN』など
……などで描かれた世界が該当する。
漫画『ウルトラマンSTORY 0』も、世界観的には本世界のレベル3バースに当たる(というか、本当に『ウルトラマン』第1話の前とすると明らかに設定がおかしくなるため、別世界としか解釈出来ない)。
映画『シン・ウルトラマン』はM78ワールドに似通っている部分が多々見受けられる『初代マン』のリメイク・リブート作品なんだから当然だがが、商業的にはともかく世界観上もM78ワールドのレベル3バースなのかは現状不明である*2

ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』とそれに関連する作品群では、アブソリュートタルタロスの手によって正史とは異なる歴史に分岐した「M78ワールドの可能性世界」という形のレベル3バースが発生している。
劇中描写を見る限り、
  • 「正史とは異なる形でベリアルが光の国から立ち去り、ベリアルの乱が発生しなかった世界」
  • 「トレギアが正史よりも早く光の国と決別し、邪神を探しに行かなかった世界*3
  • 「アンドロメロスとの戦闘の最中にグア軍団がタルタロスに連行された世界」
  • 「プラズマスパークコアに手を出そうとした後にK76星で修行していたゼロにタルタロスが接触した世界」
……が生まれている。

また、
上記5作品に関しては、現在まで従来のM78ワールドとの繋がりが明確に説明されていない(一応、海外ウルトラシリーズは続編という扱い)。
なので、上記の作品は「レベル3バースにある光の国(つまり我々の知る光の国とは異なる)」から来たウルトラ戦士のお話という可能性もある。
特に『マックス』は作品の性質上、舞台となる世界観が各話ごとに異なる……つまり、1話1話がレベル3バースになっていると言えなくもない。
わかりやすいのは回によって感情豊かだったり機械的だったりするエリー隊員、科特隊にいたことがあるように見える回とそうでもない回が混在するトミオカ長官、『狙われない街』でだけM78ワールドとつながっている設定が登場したなど。

これらの作品のウルトラ戦士は、従来のM78ワールドを舞台とする映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場してはいる。
だが、この映画における5作品のウルトラ戦士が本当に本編作品と同一人物なのかどうかは解釈が難しい。
一応、『ウルトラマン列伝』の内容に近い史実が存在するのであれば、ネオスとマックスは限りなく近いストーリーを歩んだと考えられる。
特に『ウルトラマンX』にゲスト出演したマックスはまず間違いなく本編最終回を経験したマックスと推測できる。

また、従来のM78ワールドと『ネオス』『マックス』の2作品は、『ウルトラ銀河伝説』以外で完全な繋がりを持ったことがある。
『マックス』第24話「狙われない街」は、『セブン』第8話「狙われた街」と同じ世界観の話になっている(=『セブン』本編と同じM78ワールドなのが前提の事件が起きた)。
『ネオス』のパイロット版は『Q』~『80』『G』『パワード』の後の世界観という設定である*4
一部ファンの間では、「平行世界が知られるようになったギャラクシークライシスから『ウルトラ銀河伝説』までの間、または『ウルトラ銀河伝説』前後にこれらのウルトラマン達の出来事があったのでは?」という考察もある。

『コンパチヒーローシリーズ』の1作である『スーパーヒーロー作戦』の世界は、ユーゼス・ゴッツォがM78ワールドを含む複数の世界を繋げて作り出した虚構の世界。
この世界が崩壊して戦士達が本来の世界に帰還した後もなお、『スーパーロボット大戦シリーズ』の平行世界において、断片的な記憶を有するユーゼスはウルトラマンという存在に執着していく。その結果がアレ

また、同じく『コンパチヒーローシリーズ』の1作である『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』も、何者かがM78ワールドを含む複数の世界を繋げて作り出した虚構の世界であり、
主人公の一人ギリアム・イェーガーはある事情により、この世界から『スーパーロボット大戦シリーズ』の平行世界に転移してもなお、共に戦ったセブン達との友情を胸に贖罪の旅を続けることとなる。

注意点としては「M78ワールドから分岐した宇宙」とされる作品(さらに言えばM78ワールド以外のウルトラシリーズから分岐したとされる宇宙も含めて)に関しては、あくまでも現在のウルトラシリーズにおけるマルチバースの設定を反映すれば定義上分類されると読み取れるという話であり、レベル3マルチバースと解釈されている全ての作品が公式でそのように明言されている訳ではないことは留意する必要がある
メタ的な話で言えばマルチバース設定が明確にされた『ベリアル銀河帝国』以前に製作された作品は当然マルチバースなどの設定も考慮されていなかった可能性が高く*5、実際に現行の設定と擦り合わせるには違和感の生じる描写が見られる作品もある。


ザ☆ウルトラマン』の宇宙

ウルトラマンジョーニアスや彼の故郷であるウルトラの星・U40が存在する世界。

映画や『超闘士激伝』、その他いくつかの媒体においてM78ワールドとの繋がりが描写されており、『ギャラファイシリーズ』などでは事実上M78ワールドに内包されているように描写されている(あるいは特に「行き来しやすい」宇宙なのかもしれない)。
『ウルトラマン列伝』では半分ギャグとはいえ「ウルトラマンと怪獣がいるアニメの世界」と解説された。


ネオフロンティアスペース

ウルトラマンティガ』『ウルトラマンダイナ』『ブースカ!ブースカ!!』(平成ブースカ)の舞台となった宇宙。
人類が宇宙への進出を進める世界。だが地球の内外にその障害となる敵が多く潜み、『ティガ』では超古代に地球を侵攻していた「」との戦い、『ダイナ』では宇宙から飛来する脅威『スフィア』との戦いが描かれた。
この次元から消えた行方不明者の数の多さに定評がある。

なお、実はこの宇宙とガイアの宇宙は他のウルトラマンが全く訪れた事がない。
光の国では観測自体はされ、逆にティガ・ダイナ・ガイアは度々別宇宙に顕現しているものの、他世界のウルトラ戦士が現れた事は一切なく*6、意外と謎が多い。

アブソリュートタルタロスがダイナとモルヴァイアとの戦闘に介入してダイナを連れ去って後にアブソリュートダイナを作り上げたため、ここから推測するに『ダイナ』第46話から分岐したレベル3マルチバースが存在する可能性がある。

【この宇宙から分岐する作品】

  • 小説『深淵を歩くもの』(邪神が小笠原湾に眠っていた)
  • 小説『ウルトラマンティガ 輝けるものたちへ』(『ティガ』本編のノベライズで、『深淵を歩くもの』と設定を一部共有)
  • 『小説・ウルトラマンダイナ 平和の星ジ・アナザー』(『ダイナ』第33話からの分岐)
  • 『大怪獣バトルNEO』のウルトラマンティガのいる世界(『ティガ』最終回からの分岐)


ウルトラマンガイア』の宇宙

地球の意思がウルトラマンガイアウルトラマンアグルの2人のウルトラマンを生み出した世界。
根源的破滅招来体」と呼ばれる謎の存在が地球人を敵視し、次々と尖兵を送り込んでいる。


ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』の宇宙

劇場版にて我夢が迷い込んだ世界。
『ウルトラマンガイア』がTV放送されている。
後述するが、書籍では一つの世界として括られている一方で劇中ではレベル3的な表現で解説されている。


ウルトラマンナイス』の宇宙

TOY1番星が存在している世界。
『ティガ』が放映されている描写がある他、『ガイア』までのウルトラシリーズのグッズが販売されている。
『全戦士超ファイル』などの一部資料では、M78ワールドであるとされている(もっとも、劇中描写的には『ゼアス』などと同様のレベル3マルチバースだと思われる)。


コスモスペース

ウルトラマンコスモス』の舞台となった宇宙。
この地球では「怪獣」という存在が動物の延長線上にある(もちろん、実害を出すトラブルを起こせば対処自体はされる。この辺も野生動物と同じである)。
そのため(基本的には)保護すべき対象である生物として解釈されており、劇中では人類と怪獣が共存している場面が確認された。
この宇宙にもバルタン星人が存在する。


ULTRA N PROJECT』の宇宙

伝説の超人ウルトラマンノアが、知的生命体の恐怖心を餌とする怪物スペースビーストと戦う宇宙。
かつて暴走した対ビースト兵器ダークザギを消し去るために引き起こされた「超新星爆発」によって、ノアとザギがM78ワールドへと漂着。
その後ウルトラ兄弟と協力したノアによってザギはこの宇宙へと送り返され、ノアも帰還する。
この事件の後に、映画『ULTRAMAN』を経て『ウルトラマンネクサス』の物語が始まる。

【この宇宙から分岐する作品】

  • 『ウルトラマンネクサス(ゲーム版)』


ULTRASEVEN X』の宇宙

様々なエイリアンが地球を狙っており、DEUSと呼ばれる組織がそれを撃退する世界。
市街には巨大なモニターが情報を発信するなど謎が多いが、「ULTRASEVEN X」と呼ばれる巨人の登場により、世界の秘密が次第に明らかになっていく。


大決戦!超ウルトラ8兄弟』の宇宙

M78ワールドからウルトラマンメビウスが迷い込んだ世界。
地球は上映当時の2008年水準の現代で、ウルトラマンがTV番組として放送されており、歴代ウルトラシリーズに登場した人物達がごく普通の人間として暮らしている。
邪悪な侵略者が現れ、メビウスに危機が訪れた時、ダイゴ・アスカ・我夢・ハヤタ・ダン・郷・北斗の7人が別世界でウルトラマンだった自分の記憶を呼び覚まして変身した。


アナザースペース

ウルティメイトフォースゼロが活躍する宇宙。
「エメラル鉱石」と呼ばれる主要資源によって各文明が支えられ、その力に目を付けたベリアル銀河帝国軍との戦いの舞台となった。

技術力は色んな意味で高性能な巨大ロボットたるジャンボットの建造はもちろんのこと、辺境の開拓惑星でも相当な規模の宇宙艦隊を持つほど高い。

なお、『ウルトラマンギンガ』に登場した方のジャンキラー/ジャンナインは、この宇宙とはまた別の次元にいる別の存在の模様。
アベ監督の裏設定によると、このアナザースペースは前述の『ULTRA N PROJECT』の宇宙の未来の姿であるとされている。


フューチャーアースのある宇宙

映画『ウルトラマンサーガ』の舞台となった、ウルトラマンが存在しない宇宙。
この次元の地球は「フューチャーアース」と呼ばれ、ローダーという産業用ロボットが発展していたり、地球防衛隊という組織が存在する以外はほぼ2012年当時の現代に近い。
しかし侵略者バット星人に制圧され、ハイパーゼットンを生み出す実験場として荒廃していた。

『大いなる陰謀』では討伐されたバット星人がタルタロスとレイバトスにより復活し、ザ・キングダムに合流している。



ウルトラマンギンガ』の宇宙

過去にダークルギエルにより、「ダークスパークウォーズ」と呼ばれる戦いが起こり、数多のウルトラヒーローや怪獣がスパークドールズと呼ばれる人形へと姿を変えられ、封印された世界。

劇中に登場するウルトラマンタロウはM78ワールドから来た本人として扱われているが、M78ワールドや他の宇宙とは異なる世界の様子。
少なくとも本作の地球は別物であり、この地球には「ビクトリウム」と呼ばれる高次元エネルギーと地球の核である「ビクトリウムコア」が存在し、地下世界に移住した民「ビクトリアン」達がそれらを守護している。

所謂商業的な観点の都合もあってか、ダークスパークウォーズの時系列や詳細、スパークドールズに邪神も混ざっていたりするなど、色んな意味で謎が残っている。

なお、作品名に則って『ギンガ』の宇宙としているが、この宇宙に所属しているウルトラマンは厳密にはウルトラマンビクトリーのみである(ウルトラマンギンガは厳密には出自不明の謎のウルトラマン)。

【この宇宙から分岐する作品】



ウルトラマンX』の宇宙

『ギンガ』のものとは全く異なる出自でスパークドールズが存在する宇宙。
本編以前にウルトラマンエックス謎の存在の侵攻を激闘の末に太陽に突き落とすことで食い止めた事件があり、その際に発生した「ウルトラフレア」がスパークドールズとなって封印されていた怪獣達を復活させるなど地球に多大な影響を及ぼしている。

地球ではウルトラマンエックス以外全く認知されていないようだが、宇宙人達はそうでもないらしく、ファントン星人グルマンはゼロやマックスのことを噂程度ではあるが認知しており、
また映画『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』では幼少期に初代ウルトラマンの戦いを見た事があると発言した。
この世界にはネオフロンティアスペースとは出自が異なる「X世界のティガ」が存在しており、スパークレンスや石像が発見されている。


ウルトラマンオーブ』の宇宙

かつてモンスター銀河から大魔王獣マガオロチが地球に飛来し、その影響で生まれた魔王獣達を別宇宙のウルトラマン達が封印した「魔王獣戦役」と呼ばれる戦いが起きた世界。
主人公のクレナイ ガイはその復活を阻止する任務でこの宇宙を訪れる。
各種ウルトラマンや怪獣の力が込められたカード「ウルトラフュージョンカード / 怪獣カード」が存在し、その力を引き出す事で光の力や闇の力・怪獣の力をお借りする事が可能。

この宇宙の地球は宇宙人が狙いに来る星ではあり、ビートル隊という防衛組織も発達しているが、
どこか侵略が牧歌的であったり地球に価値を見出さない宇宙人までいるという描き方がされている。

ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』では、タルタロスがマガオロチの卵をナラクを通じて移動させている描写があるため、この宇宙から分岐するレベル3マルチバースが発生している可能性がある。


惑星O-50が存在する宇宙

『オーブ』『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』『ウルトラマンR/B』『タイガ』などで触れられる宇宙。
この宇宙にある「戦士の頂」に到達した資格ある者に「オーブの光」と呼ばれる存在がウルトラマンの力を授けており、この宇宙出身の戦士は多い。

先代ウルトラマンロッソ・先代ウルトラマンブル美剣サキの故郷で、クレナイ ガイジャグラス ジャグラーにとっても故郷であると推察出来るが、現状彼らの正確な出身地は不明。え? ジャグラーの出身は惑星ジャグジャグだって?

星間政府機関の星間連盟が唯一無二の正義としてインフラの整備や警察機構を行い、治安を維持しているが、強権により腐敗気味。
戦乱が絶えず、更には宇宙ギャングが跋扈しており、善人は長生き出来ないとされている。
また、宇宙の白血球とされるルーゴサイトも存在している。


王立惑星カノンが存在する宇宙

ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』に登場。
カノンには「命の樹」と呼ばれる生物に知恵を与えたとされる大樹と、命の樹から産まれた戦神とクイーンベゼルブが存在している。

ウルトラマンが存在しない代わりにカノン王家の血に受け継がれる戦神の力が外敵を迎え撃っているが、一方でクイーンベゼルブはレイフ星人サイキや麾下のベゼルブの大群と共に宇宙の統一を狙い暗躍しており、それを阻止するためにオーブだけでなくダイナやコスモスと別世界のウルトラマンが複数介入した。

ウルトラマンZ』超全集掲載の小説『ジャの道は蛇』では遥か未来のカノンの様子が描かれている。
『THE ORIGIN SAGA』の後、カノンは晴れて星間連盟に加盟し、ネオン輝く都市惑星へと変貌。王政ではなくなったようで、星間連盟のレベシエが政務を担っている。
〈命の木〉が聳え立った広場には木の外観を再現したショッピングモールが建造された。
一方、発展の代償として酸性雨が発生し、目覚ましい発展を遂げた摩天楼がそびえ立つ反面、酸性雨によって破壊された荒野が広がる惑星になっている。


サイドスペース

ウルトラマンジード』の舞台となった宇宙。
ベリアルが引き起こした「オメガ・アーマゲドン」と呼ばれる大戦争の最中、時空破壊爆弾の炸裂による「クライシス・インパクト」でこの宇宙は一度消滅寸前まで陥り、ウルトラマンキングと融合した事で再生している。
そのような経緯もあってか、光の国を始めとする他の宇宙の勢力から注目されており、この世界の地球「サイドアース」にはかなりの数の宇宙人が潜伏・不法滞在している。
また、「リトルスター」と呼ばれる光が生物に宿る現象が起きている。

メイン監督の坂本浩一監督曰く「光の国の世界観を踏襲した」とのことだが、光の国の指令を受けてゼロが別宇宙から来訪するなどM78ワールドとは異なる宇宙と見られていたものの、詳細は不明だった。
後に書籍『ウルトラマン全戦士超ファイル(増補改訂版)』にて、明確にM78ワールドと別舞台であると明言され、それと同時に宇宙の名称も設定された。


ウルトラマンR/B』の宇宙

古代に「妖奇星*8」と呼ばれる隕石(?)が地球に衝突しており、ウルトラマンの力の破片が「ルーブクリスタル」となって散逸している世界。

この地球では、グルジオボーンが出現するまでは怪獣やウルトラマンの存在は認知されていなかった。
宇宙人は存在しているが侵略ブームは去っており、地球へは観光目的の来訪か、そうでなければ「普通のビジネス旅行*9」がほとんど。

この宇宙から分岐するレベル3マルチバースとして、「タルタロスの介入によってルーゴサイトが地球に来訪することなく終わった時間軸」が存在する。


ウルトラマンタイガ』の宇宙

作品冒頭でウルトラマントレギアに破れたウルトラマンタイガウルトラマンタイタスウルトラマンフーマ達「トライスクワッド」の3人が光の粒子になった末に流れ着いた世界。

この世界の地球「パラレルアース」は密かに多くの宇宙人が移住していが、それによってヴィラン・ギルドや凶悪な宇宙人達が蔓延る犯罪の温床になってしまっている。
一応、宇宙人達の間ではウルトラマンたちは知られているようだが、地球人はウルトラマンはおろか、宇宙人達の事も知らない模様。

放送終了後の公式Twitterの「ホマレの書いた勤務報告のレポート」によれば、クワトロMデザインの服が普通のフリマで販売されているが、『R/Bの宇宙』とどういう繋がり方をしているのかは不明。


ウルトラマンZ』の宇宙

ゲネガーグを追跡する為にウルトラマンゼットとゼロが、ギルバリスを追ってウルトラマンジードが訪れた世界。

この世界の地球の奥深くには多くの野生怪獣達が眠っており、何らかの切っ掛けで地上に出現し大暴れする事や、宇宙から様々な怪獣が降ってくる事が非常に多く、大陸が現実世界のものと比べて大きく歪んでいる程に深刻な被害を出している*10
そのような怪獣災害に対抗する為に、地球防衛軍GAFの下で世界各地では防衛チームが結成され、日本では巨大ロボットで怪獣に対抗する「ストレイジ」という組織が存在しているが、余波で市街に被害を出している事からなかなか予算が降りず、四苦八苦しているのが物語開始時点の現状である。
しかしストレイジ周辺では、何らかの目的のために寄生生物セレブロが暗躍している他、かつてオーブと激闘を繰り広げたあの魔人そっくりさんが隊長を務めていたりと色々とキナ臭い。

本編終了後も比較的この宇宙への行き来が多く、一例として『ニュージェネレーションスターズ』では「『トリガー』で起きたキングジョーSC盗難事件の際、ハルキとゼットは宣言通りSCを返却するためにストレイジを再訪。
少なくともオオタ ユカなど現場組クラス向けのものは勤務報告を提出してから帰ったと思われる*11」「『トリガー』イグニスが割と簡単に来たりどっか行ったりと、自由にこの宇宙に出入りしている*12」「歴史の記録者としての活動を再開したエディオムが特に説明なく別宇宙へ去っていった」と悪意あるものを除いてもまあまあ開かれている部類。
うちゼットは明確に宇宙間の移動を行っているが、M78ワールドでは新人でもマルチバース移動が可能なレベルまで進歩しているのか、ゼットが中盤で手に入れたべリアロクの力なのかは不明。


ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』&『ウルトラマンデッカー』の宇宙

ネオフロンティアスペースと非常に似通った特徴を持つ世界
この世界の人類も宇宙開拓を行っており、既に火星にはコロニーが形成され、人々が地球と変わらない環境で生きている。
『トリガー』本編の6年前、とある怪獣によって地球に大きな被害が及んでしまい、怪獣などの大きな脅威に対抗するべく、地球平和同盟TPU、その下部組織であるGUTS-SELECTが設立された。

この地球には「エタニティコア」と呼ばれる膨大なエネルギー体が存在し、およそ3000万年前に広大な宇宙を舞台にその力を巡って超古代文明・闇の巨人達の勢力・地球星警備団ならぬ地球星警護団による激しい戦いが繰り広げられた。
現代になり、封印されていた3人の闇の巨人と彼らが率いていた怪獣達、地球に眠る野生の怪獣達、そして火星に眠っていたウルトラマントリガーが相次いで覚醒し、TPUとGUTS-SELECTの戦いが幕を開けた。

なお、対怪獣用戦闘艇・ナースデッセイ号を始めと、GUTS-SELECTの技術の根幹となったのはネオフロンティアスペースから転移して来たGUTS隊員のシズマ ミツクニと、彼が乗って来たガッツウイング1号であり、この点において『ティガ』と技術的な繋がりを持っている。
そのため実は最初から「マルチバース間での移動があった」ことが世界観の前提となっている。映画作品では多いがTVシリーズでは珍しいパターン。

『トリガー』の10年後には宇宙生命体・スフィアの侵攻を受けて地球が宇宙から隔離されたような状況に陥っており、新生GUTS-SELECTと新たな光の巨人・ウルトラマンデッカーが怪獣災害への対処に当たっている。

なお、この出来事は未来からの干渉により生じたもので、これにより歴史の分岐が発生している。
このふたつの歴史はレベル3マルチバースの関係にあると思われ、改変前と改変後のふたつの世界が上書きされることなく双方とも継続している。
これはアブソリューティアンの干渉と同じ原理。

3000万年前の顛末から現在に至るまでネオフロンティアスペースの歴史を模倣するかのような出来事が相次いでおり、ゾフィーも「何故ここまで歴史が似通うのか」と疑問を抱いている。
これについては『NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマントリガー編』において、マナカ ケンゴは「この宇宙がかつてティガと出会った人々が、もう一度ティガに会いたいと願った事で生まれた世界だからではないか」と推測している。

闇の巨人やスフィア以外にも、はるか昔の3億5000万年前の時点で怪獣の卵が埋め込まれていたり、1300年前には別次元から怪獣のカタログが届いた上にモンスアーガーがやって来ていた上、現代では宇宙人どころか怪獣ですらない「外なる神」やアブソリューティアンの介入など、別世界のウルトラマンが多数救援に来るほどに危険が多い。
スフィアの一件についてはマザースフィアザウルスの討伐によりひとまずの解決を迎えてはいるものの、こちらはアガムスが未来から持ち込んだスフィアであり、現代に残っているスフィアについては現状不明瞭なまま。先行きについては不安の残る宇宙といえる。


ウルトラマンブレーザー』の宇宙

この世界の地球では、1960年代頃から怪獣の出現が活発化し始めた模様で、1966年には地球防衛隊が結成されている。
特徴的な傾向としては、出現する怪獣の多くが地球生まれであり、公式に確認された初の宇宙怪獣は2023年に出現したバザンガとされている*13
科学技術のレベルは現実世界と大きな差は無いようだが、1999年に起こったとある出来事を機に、一部でオーバーテクノロジーが活用されるようになっている。

確認されているウルトラマンは、M421出身のウルトラマンブレーザー1人のみ。
他のマルチバースのウルトラマン宇宙人などが訪れた、あるいはブレーザーなどが他のマルチバースに赴いた事例は未だ確認されていない、「閉じた宇宙」とも言え、今のところこの宇宙を観測できたのは歴史の記録者たるエディオムのみ。
ただし、M78ワールドや『ウルトラマンX』の宇宙など、他のマルチバースに棲息するものと同種の怪獣は何体か存在している。

『ウルトラマンアーク』の宇宙

近年の作品恒例のウルトラヒーローの設定が独立した宇宙。
ルティオンが「ウルトラマンアーク」の名前をいろいろあってつけてもらい、地球で怪獣退治の専門家として活動している。
一方でルティオンの故郷の星が滅びそうなうえに余剰エネルギーをワームホールで地球に捨てようとしてる過激派がいる前半クールですでに滅んだ星が複数登場したなど、全宇宙規模ではあまり平和な世界観ではない様子。
…その一方で「星が丸ごとキノコの研究室・研究所(現実で言う農業大学とその実践用農地のようなものか?)、この星からの異星人も単に宇宙船に乗り遅れたから地球にいるだけで害意はいっさいない」ケースもあり、すべての星がそういった存亡問題を抱えているわけでもないのは示されている。


怪獣墓場

多次元宇宙の吹き溜まり。様々な宇宙から、怪獣や宇宙人の魂などが流れ着く異空間。
宇宙空間に突発的に発生するウルトラゾーンによって空間が繋がる事がある他、「グレイブゲート」と呼ばれる扉によって渡る事ができる。
M78ワールドの宇宙やアナザースペースにはゲートが存在しており、『ウルトラゼロファイト』での死闘の舞台ともなった。
ベリアルやダークネスファイブが移動に利用した事から、プラズマギャラクシーにもゲートが存在しているようだ。
マルチバースの中では珍しい「他のほぼ全ての宇宙と(緩やかかつほぼ一方通行ではあるが)繋がっているのがデフォ」の世界。



【その他ウルトラシリーズの次元】


『ウルトラニャン』の宇宙

猫座(現実でも考案された星座だが、現在は星座扱いされていない)の尻尾に当たる部分にフェリス星という星が存在し、その星出身の宇宙猫・ウルトラニャンが活躍する宇宙。
恐らくウルトラマンは存在しない。


新世紀ウルトラマン伝説』の宇宙

『ウルトラマン』~『コスモス』までの作品が劇中劇扱いされている。
ここで登場するウルトラシリーズ好きの親子は不思議な紙飛行機によってウルトラシリーズの映像が映されたTVの中に入り込み、
『コスモス』までの歴代シリーズの世界を巡りながら、ウルトラ戦士の戦いを観戦したり手助けする事になる。

この作品の公開時点でマルチバース設定は導入されていないので、TVの中の世界から歴代作品の世界を訪ねた親子が現在で言うマルチバース移動者に当たるかは不明。

この世界に出現した天空魔は、上記までの歴代シリーズで倒された怪獣の怨念が異次元空間に集結、そこに邪悪な魂が宿って生まれた存在。


プラズマギャラクシー

大怪獣ラッシュ』の舞台となる、ウルトラマンの存在しない宇宙。
プラズマソウルと呼ばれる特殊な鉱石を宿した超巨大怪獣が生息し、これを多数の星人ハンターが狩猟している。
別の宇宙から闇のエージェントやらダークネスファイブやらベリアルやらが乱入している。


マシンボーグワールド

食玩『ウルトラボーグ』の舞台となった、人とメカマシンが共生している宇宙。
メカマシンを進化させる神秘のエネルギー源「ボーグエレメント」を独占しようとするダークマシンボーグ軍団と、平和のために立ち上がったウルトラボーグが争っている。


『ウピンとイピン』の宇宙

マレーシアで製作されたアニメ作品。
ウルトラマンリブットと呼ばれるウルトラ戦士が存在し、現地の伝統武術とウルトラ戦士の技を組み合わせて戦っているようだ。
結局は主人公の夢オチであったため、本当に存在しているかは不明である。
一方、M78ワールドのリブットは地球防衛任務の際にマレーシアに向かっており、少なくとも似たような顛末はあったと思われる。


ウルトラゾーン』の宇宙

怪獣相手のマッサージ屋が存在する世界など、バラエティパートやドラマパートにて様々な世界観が描かれている。


『怪獣散歩』の宇宙

怪獣や宇宙人達が人間サイズとなり、この世界の地球(主に日本)の観光地を散歩している。


『怪獣酒場』の宇宙

バルタン星人が地球で怪獣や人間を客に居酒屋を経営している宇宙と、カネゴンが飛ばされたパラレルワールドの「オオサカ」の宇宙が存在。

漫画『酩酊!怪獣酒場』では、それらと異なる設定で昭和怪獣が社会活動を行い、人間と共存している世界観、ダークルギエルの一族が王として治めていた平成怪獣の住む世界が描かれている。
「ウルトラ」という単語に動揺しているなど、これら宇宙にもウルトラマンは存在しているような描写がされていたが、最終話で実は怪獣墓場である事が明かされた。


モンストリア

ウルトラ怪獣擬人化計画』の『ウルトラ怪女子』の舞台となる宇宙。
怪獣墓場と同様に他の宇宙で倒された怪獣や宇宙人の魂が流れ着く(つまり、ここもほぼ全ての他の宇宙と緩やかに繋がっている)。ここに辿り着いた怪獣は少女の姿で実体を得る。
ウルトラマンの魂が辿り着いた場合は何故か元の姿のままで変化はしない。
人々の想像が実体を得る作用もあり、他の宇宙の人間の空想の影響で異変が起こる事もあるようだ。
要は『擬人化計画の企画を行うのにすごく都合がいい宇宙』である。「企画ありきの宇宙じゃないのか」とか言ってはいけない

POP版のギャグ漫画『ウルトラ怪獣擬人化計画feat.POP Comic code』も同じく倒された怪獣たちが少女化する設定になっている。
舞台となる怪獣墓場学園がモンストリア内にあるのかは不明だが、終盤で怪獣墓場学園の目的(ウルトラマン達が倒した怪獣と犠牲になった少女達の救済)と、
擬人化怪獣を作り出した「校長」の正体が明らかになった為、モンストリアとは別世界である可能性が高い。


怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~』の宇宙

「第一次怪獣頻出期」と呼ばれる時代をウルトラマン達の協力を得て乗り越え、怪獣の魂を宿した少女が怪獣娘に変身する力を持つようになった世界観。
M78ワールドの怪獣や魔王獣の怪獣娘がいる他、過去にティガがいたという描写もある。
文明・技術レベルでは現代の地球とほぼ同等だが、ソウルライザー関連など特異に発達した技術も存在する。
某JJのそっくりさんもいる。声も同じだし友達と上手くいっていないのも同じだが、あくまでそっくりさんである。
また、この世界には「シャドウ」と呼ばれる怪獣娘にしか倒せない謎の存在が侵攻していたのだが……


ギャラクシー☆デイズ』の宇宙

人間が存在せず、少女の姿の怪獣達が円谷学園に通ったりと日常を過ごしている(ジュランなど擬人化していない怪獣も存在するが)世界。
住人の姿は「怪獣娘」と酷似しているが、人間がベースの怪獣娘たちとはあくまで別の存在であり、性格も大きく異なる者が多い。
(ただし、ブラックスターズやレッドキングとピグモン、ゴモラと改造ベムスターなど人間関係も含めてリンクしているように見える者もいる)
また、仮死状態に陥って怪獣墓場に迷い込んだケンドロスがグレイブゲートを通って生還しているので、怪獣墓場と極めて近い世界である可能性が高い。
物語終盤ではグレイブゲートから先述のシャドウが侵攻してきている。
どうやらシャドウは「”人”が怪獣を模して作った存在」らしく、「怪獣娘」とも「ギャラクシー☆デイズ」とも異なる宇宙にルーツがあるようだ。


ウルトラジャーニー ツインテール少女とツインテールな僕』の宇宙たち

物語の性質上、様々な世界が描写されており、幾つかの世界には擬人化されていない怪獣も存在し、光の巨人の存在も確認されている。

一例
  • 現代社会と同等の文明が存在する地球
  • 心を持つロボットやアンドロイドが平和に暮らしていた「ペダンシティー」が存在する世界
  • ミクラスのような角が生えた人間と、ミクラス顔の牛が生息する世界
  • 神樹マルス
枝葉が広大な森のように見える超巨大樹。
様々な宇宙の記憶が流れ着く果て。『ジャーニー』の登場人物達の世界の記憶の他、M78ワールドの記憶も宿っている。
住む世界を失った者達が流れ着く世界でもあり、人間や怪獣、その他の動物など、様々な生き物が共存している。
それらの性質のため「知恵と命の樹」とも呼ばれている。
  • エメラルド城
数多の世界への入り口が破り取られた絵画のように飾られている城。

本来、世界は唯一無二のただ一つのものだったが*14、何らかの異変によりバラバラとなり、それぞれ可能性を育て独立していったとされている。

登場する怪獣や、怪獣の特徴を宿す生物がブースカとチャメゴンを除きM78ワールドのものだけであり、
かつての「光の巨人」と呼ばれる存在のシルエットがゼロを含め、M78ワールド出身の者だけである事から、M78ワールドが砕け散った世界群と思われる。



……などが存在している。



【全戦士超ファイルにおける分類】

2012年に小学館から発売された、『超全集』シリーズと同じく愛蔵版である書籍『ウルトラマン全戦士超ファイル』には、「ウルトラワールド相関図」が一覧表として掲載されている。
これにより、「これまでに登場した作品世界の繋がり」や「ウルトラ戦士が世界を移動した際のルート」が初めて明らかとなった。

相関図においては、大まかに以下の11のワールドに分けられている。
  • 〈光の国〉があるワールド
  • 『セブンX』のワールド
  • 〈ウルトラの星・U40〉があるワールド
  • 〈アナザースペース〉のワールド
  • 〈ネオフロンティアスペース〉のワールド
  • 〈フューチャーアース〉のワールド
  • 〈コスモスペース〉のワールド
  • 『超ウルトラ8兄弟』のワールド
  • ウルトラマンガイアのワールド
  • 『ウルトラマンガイア』がTVで放送されているワールド
  • 〈N(エヌ)〉のワールド
それぞれのワールドには「このワールドで活躍した戦士」と「このワールドにある主要惑星」も記載されている。

「〈光の国〉があるワールド」は最も多く、USAトリオ・グレート・パワード・ネオス・ウルトラセブン21・マックス・ウルトラマンゼノン・ゼアス・ナイス、そして彼らの故郷の惑星もこの世界に分類されている。
また、光の国出身であるウルトラマンボーイもちゃんといる。
この中で、『ウルトラ銀河伝説』に登場していないゼアスとナイスは共に四角で囲まれている。

ちなみに「〈アナザースペース〉のワールド」の戦士は、ゼロとノア以外にウルティメイトフォースゼロのメンバーも載っている。

この他、ワールド間にはウルトラ戦士の移動ルートが矢印で示され、セブン・ダイナ・ガイア・コスモス・ノア・メビウス・ゼロが他の世界を訪れている。


今後の展開で相関図を更新する場合、先述にある新たな次元が順次追加されていくと思われる。
そして実際に2017年の増補改訂版において新たに5つのワールドが追加された。
  • スパークドールズが降り注いだワールド
  • ウルトラフレアが起きたワールド
  • 魔王獣が封印されているワールド
  • 惑星カノンがあるワールド
  • 〈サイドスペース〉のワールド

なお、同書では相関図のページには載っていない作品やキャラクターも数多く紹介されており、メジャーなものからマニアックなものまで幅広くカバーしている。
  • ウルトラマンジョーニアスの仲間であるU40のウルトラ人
  • アンドロ警備隊やレイモンといった、ウルトラマンと関わりのある戦士
  • ゼアスと同じくZ95星雲・ピカリの国の出身であるウルトラ出光人の3人
  • 『キッズ』『超闘士激伝』など、実写作品以外のキャラクター
  • 人形劇『ウルトラP』に登場するウルトラマンロボッチ
……など。

この点から見ても、マルチバースというものは多種多様であらゆる要素から構成されているという事が分かる。


【次元移動が可能なキャラ・勢力】

レベル2間を移動

チートラマンの一角。
ノア3大究極技の1つ「ディメンション・ノア」により、あらゆる次元に出現する事が出来る。
様々な宇宙で伝説を残し、アナザースペースでは守護神として祀られていた。
アナザースペースの人々の決して諦めない心に呼応してゼロに授けた力は、彼に次元移動の手段をもたらした。

ノアから力を授かったゼロの強化形態。
次元移動が行える。仲間を連れての移動も可能な他、現在では複数回の移動の後に戦闘をこなして必殺技を起こした上でなおもエネルギー切れを起こさないほどのエネルギー総量を誇る。
かなりの世界を回ったため、マルチバース単位で有名になりつつある。
過去には膨大なエネルギーを消費するタイプかと思われていたが、『サーガ』で時空に穴を開けて移動している事が判明した
エネルギー消費も本人の成長もあってか、『サーガ』以降は連続使用が可能になっている。

ベリアルが率いる軍勢。
エメラル鉱石の高エネルギーを用いる事で超空間を経由して別宇宙へ戦力を送り込んでいた。

四次元現象を引き起こす能力を持った怪獣。
『大怪獣バトル』ではギャラクシークライシスに利用され、様々な宇宙から怪獣を召喚した。
ウルトラマンF』では、ブルトンの開く次元の通路は「超次元微小経路」と名付けられている。

高度な科学力で天球ごと別宇宙へ転移する機能を持ち、訪れた先々で有機生命体を滅ぼしてきたロボットの巣窟。

異次元からの侵略者。M78ワールドのみならずアナザースペースやギンガの宇宙にまで侵攻している。
『デッカー』の世界にも手を伸ばすが、バズド星人アガムスと手を組んでデッカーことアスミ カナタを葬り去ろうと画策したが、スフィアに自我を喰われる羽目になった。

四次元空間を介して別の宇宙に渡る事が可能。

次元を渡る宇宙船で、様々な宇宙を滅ぼした侵略者。
様々な宇宙から怪獣を集め、フューチャーアースを根城にし、ある目的のために暗躍する。

『ダイナ』本編のラストで宇宙の果てに消えたが、その後移動方法を身に付けたらしく、気ままに十数年もの長い旅を続けている。
『サーガ』ラストで一度はネオフロンティアスペースへ戻るも、目的はタイガ・ノゾムの無事を伝える事であり、
特捜チーム スーパーGUTSの仲間達がいつか自分に追い付くと信じてまた旅に出かけていった。
今では様々な宇宙を巡る流離いのウルトラマンとして、M78ワールドだけでなく、他の宇宙のウルトラマン宇宙人達の間でも、その名を知られた存在となっている。

『サーガ』にてフューチャーアースに単独で来訪。
劇場公開版ではその過程が不明であったが、DC版にてダイナとほぼ同じ能力で世界を越えた描写が追加された事から、コスモス本人の力で行ったものと思われる。
この縁もあって『THE ORIGIN SAGA』の世界にもアスカに呼ばれて登場。
『サーガ』と『オーブ』の時間軸を考えると色々おかしいのだが、文字通り時空を超えているものと思われる。

本編中では別宇宙に行った描写はないが、総集編である『スペシャルフィナーレ ウルトラの未来へ』において、自身の故郷であるM78星雲に戻った直後に新しい宇宙へ移動するといった発言をしている。
この事から彼も別宇宙への移動手段を持っているようで、実際に『X』にてスラン星人クワイラを追って『X』の世界を訪れた。

いくつもの時空を越えて旅をする、超未来のウルトラマン
長い旅の中で他のウルトラマンの活躍を垣間見てきたらしい。
ただウルティメイトゼロなどと違い、他者も一緒にマルチバースを越える事が出来るかは不明(『X』では自力で移動できずエックスに送ってもらっていた)。

時空を越え、あらゆる平行宇宙を移動する能力を持つ魔神。
様々な宇宙でウルトラマン達を封印してきた。

銀河中で戦争を起こし、怪獣兵器を売り捌く死の商人。
闇ルートで手に入れた光線銃で空間に穴を開けて次元を移動する。劇中では『X』の世界にやって来た。

Xioのラボチームがウルティメイトイージスを解析・再現したウルトラマンゼロアーマーによって次元移動能力を得た。
戦闘力はともかく、時空移動の性能そのものはウルティメイトイージスと同等で、他人を連れた次元移動も可能。

平行世界を繋ぐ力を持つガッツ星人

  • 幻影宇宙大王 モルド・スペクター
宇宙の歪みから誕生した大王。
『ギンガ』の世界を侵攻していたが、妹のギナ・スペクターに呼び出され、ワームホールを作り出して『X』の世界に向かった。

『サーガ』ディレクターズカット版では何の説明もなしにフューチャーアースを訪れた*15
一応『サーガ』での発言から別宇宙を監視する技術が確立されたのか、『オーブ』の世界に魔王獣を封印しに行った戦士もいる。
『ジード』第1話では、モブも含めて多くのウルトラ戦士がサイドスペースに訪れている。

様々な宇宙に怪獣を送り、惑星を宝石化させる事件を引き起こしていた。

  • 超空大凶獣 デザストロ
『X』の映画『きたぞ!われらのウルトラマン』の終盤に『X』の宇宙の地球に迫る脅威として名前だけが登場した謎の怪獣。
次元を歪ませる異次元嵐を引き起こす力を持つ。

ウルトラマンベリアル アトロシアスがキングの光を吸収している事を感知し、単独でM78ワールドからサイドスペースに来訪。
帰還の際にはテレポーテーションを使用している。

M78ワールド・惑星クシアで製造された人工知能と、その尖兵。
知的生命体抹殺を目的に、次元を超えて星々を襲撃している。

  • アイゼンテック
元社長の愛染マコトが次元転送装置・大型ハドロン型加速機を開発。
オーブダークの力を得た後に、様々な宇宙でウルトラマンとして活躍しようと目論んでいた。

M78ワールド・光の国出身のウルトラマン
邪神召喚の魔法陣を応用した転移能力「トレラ・スラー」によって数多の星々を巡り、住人に選択を突き付けては破滅する様を嘲笑っている。

  • 河津
次元を股にかけ、絶滅危惧怪獣の保護活動を行うリヴァーズ星人の生物学者。

次元を股にかける暗殺者で、かつてオーブと戦ったガピヤ星人サデスの弟。

異次元とリンクする脳波を持つ少女。
ジャグラーを追い、宇宙を超えている。

オーブ=ガイがオーブカリバーのエレメントを集めた宇宙の秩序を守る組織。
輸送船を使い、ジャグラーとビランキを別次元に追放しようとした。

  • 宇宙魔人 チャリジャ
『ティガ』のエピソード「ウルトラの星」に登場した怪獣バイヤー。
小説 ティガ・ダイナ&ウルトラマンガイア~超時空のアドベンチャー~』にて、様々なマルチバースを渡り歩いて「赤い玉」を追いつつ怪獣を蒐集する姿が描かれた。

先述したように「『トリガー』の方のネオフロンティアスペース」→「『Z』本編の宇宙」は描写的に自力で帰る方法があったとするのが自然だろう。
ただし、映像での描写はGUTS-SELECTキングジョーSCの復元*16のために自分が責任をもってストレイジへ移送することの説明、助力してくれた事へのお礼と別れのあいさつを伝えるところで終わっているため、具体的にどうやって通路を開いているのかは不明。
後にユカがこの時の事を「ゼットとハルキが急に訪れたと思ったら全損を通り越してスクラップ状態のキングジョーを搬入した」として言及しているため、実際に自由に行き来できるらしき事が補強された。
これがゼット自身の能力なのか、あるいはアイテムとしてのべリアロクであったりウルトラゼットライザーであったりによる付加的なものなのかは不明。


レベル2もしくは3を移動

オーブカリバーの力で本拠地(?)と言えるO-50のある宇宙からカノンのある宇宙、20世紀初頭くらいの時期にある地球のある宇宙と多数の宇宙を巡る風来坊である。
ちなみに『THE ORIGIN SAGA』の頃はジャグラーも一緒に宇宙を渡っていたが、袂を分かった時期によってはジャグラーも独力で宇宙を渡る力がある可能性がある。

  • 黒い魔女 サバト、白い魔女 パルゴ
漫画『ウルトラジャーニー』に登場する魔女。
強大な力を持つ一つの存在が、世界がバラバラになった影響で2人に分かれたものであり、
サバトはかつての姿を取り戻すために数多の世界の可能性を奪い、一つに戻して新たな世界を創造する事を目的としており、
パルゴは分かれた世界を旅するうちに「可能性」を宿す人々への愛を育て、サバトの目論見を阻止しようとしている。
バキシムのように空を割って世界を渡る他、パルゴの城には数多の世界へと繋がる絵画が飾られている。

  • 双舞ひなた、海老原太陽
漫画『ウルトラジャーニー』に登場。
サバトの攻撃により命を落とした少女と、幼なじみの少年。
パルゴに与えられた赤い靴によって命を取り戻し、望む場所へ渡るを掛ける力を得た。
こちらも空を割って移動する。

映画『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』で、時空を移動出来るメカ「アドベンチャー」を自力で開発した。
また、同作では(マルチバース設定が固まる前の作品ではあるが)「量子物理学の多元世界論」として少しだけレベル3マルチバースの考え方を説明している。
さらに根源的破滅招来体によって歴史が改変され、ガイアとアグルが消滅する危機に際して、『ガイア』が番組として放送されていた現実の我々の世界に映像記録を送り、協力を求めている。
視聴者を通して赤い玉を使ってリスポーンしたり。
なお『THE ORIGIN SAGA』の世界に現れた我夢は『ガイア』本編とは別人である。

ULTRASEVEN X』の舞台となった世界の異星人。
エネルギー開発計画「AQUA PROJECT」の実験中に偶然異世界=「M78ワールドまたはそのレベル3バース」に繋がるゲートが開いた事に目を付け、侵攻を目論んでいた。
なお、「AQUA PROJECT」自体はどこかの段階でグラキエスに掌握されたものの、『SEVEN X』世界の地球人が進めていた計画なので、正確にはレベル3バースの移動を達成したのはこの世界の科学者達である。


移動とかそういうレベルじゃない方々

何でも出来るチートラマン。
短編映画では誕生日が来たからという理由だけで次元を繋げた。
『ウルトラファイトビクトリー』でウルトラ兄弟を『ギンガ』の宇宙に派遣している(この人の能力によるものなのか、兄弟が自力で移動したのかは不明)。
また、『ジード』最終回でも肉体復活後にウルトラの父と共にテレポーテーションで帰還している。

ウルトラ族と似た特徴を持つ究極生命体・アブソリューティアンの戦士。
「ナラク」という特殊な空間を使って、過去の時間への移動や異なるマルチバース間を一瞬で移動する事が出来る。
過去の時間軸に介入して様々な宇宙人を自身の仲間としてその時空から連れ去る事により、正史とは異なる歴史へと分岐するレベル3バースを多数生み出した。



【別次元間の漂流者】

ネオフロンティアスペース2人目の漂流者。
バット星人のスフィア狩りに巻き込まれ、フューチャーアースへと運ばれた。
全てが終わった後もフューチャーアースに永住する決意を固めた。

歪んだ進化を続けた結果、自身を生み出したM80さそり座球状星団の惑星の民がザギを滅ぼすために母星を爆破した際、そのエネルギーによってノアと共にM78ワールドに移動。
M78ワールドでウルトラ兄弟を相手に大暴れするが、ウルトラマンノアの究極技「ノア・ザ・ファイナル」によって封印される形でNのワールドに帰還した。
ウルトラマンF』でも超次元微小経路を通じて異世界への通信を試みた天才少年・少女の躁躁と鬱鬱と接触し、彼らの手によってM78ワールドへと移動した。
こちらのダークザギが『ネクサス』本編と同一個体であるかは不明だが、同作の描写から察するに『バトルオブドリームNOA』かダークスパークウォーズの戦いを経験した個体ではある模様。

ギャラクシークライシスに巻き込まれ、ネオフロンティアスペースからM78ワールドに召喚された。
全宇宙を救済すると大言を吐きながらも、自分の世界に帰るために彷徨い続けている。
やっとの思いで帰り着いたと思った世界が、ガタノゾーアが滅んだ後もティガが活動を続ける(!)レベル3バースだと知り、どこかへと去った。

『X』に登場したときのが該当。
M78ワールドからXの世界に流されてきた(本編中では明言はされていないが、ほぼ確実と思われる)。
ウルトラゾーン』の個体との関係は不明なほか、『Z』では明確に設定が異なる別個体で登場しており、この中では比較的宇宙間移動の話は踏まえられないことも多いメンバー。

惑星O-50に怪獣グルジオに変身する能力を授かった少女と、暴走した宇宙の白血球。
戦闘の余波で開いたワームホールによってO-50の宇宙から『R/B』の宇宙に飛ばされている。

  • 彷徨う者
『ウルトラジャーニー』での寄る辺となる世界を離れ、帰る事の出来ない者達の総称。年少者の場合は「彷徨い子」とも表記される。
元々住んでいた世界を失った者が大半。上で述べたような自らの力で次元を移動出来る者達も帰る事が出来ないならば含まれる。
作中ではお嬢、ミク、ジェロニモン、ガラ子、テレス、ラコの他に多種多様なモブキャラが描かれている。



【ウルトラ以外の円谷作品に関して】

他円谷作品のうち、『アンドロメロス』はM78ワールドと関連の深い宇宙が舞台であり、後にアンドロメロスや新戦士アンドロアレスが客演している。

また、『ミラーマン』に登場したゴルゴザウルスとダストパンは、それぞれ別個体がウルトラシリーズに登場している後者は登場作が黒歴史扱いだが。
逆に、『ファイヤーマン』にはウルトラシリーズよりグドンが出演している。

最近では、『タイガ』のボイスドラマ『トライスクワッド ボイスドラマ』に『恐竜大戦争アイゼンボーグ』のガザリア星人、『恐竜戦隊コセイドン』のゴドメス星人の別個体が登場している。
これらの作品、および『ミラーマン』の正式な続編である『ジャンボーグA』もマルチバースの一部に属していると考えられる。
また、前述のネオフロンティアスペースや『ウルトラマンR/B』の世界にもブースカがいることから、『快獣ブースカ』(昭和版ブースカ)の世界もマルチバースのどこかに存在しているのかもしれない。

レッドマン』に至っては、被害者敵役の大半がウルトラ怪獣であり、『ウルトラマンZ』では登場キャラの1体が「赤いアイツ」について知っている素振りを見せている。
『レッドマン』自体がウルトラシリーズの1作として扱われるケースも少なくないため、マルチバースの一部となっているのはほぼ確定だろう。

『マイティジャック』、『怪奇大作戦』、『電光超人グリッドマン』などとの繋がりは不明。
『電光超人グリッドマン』の流れを組むアニメ『SSSS.GRIDMAN』の舞台は、ウルトラシリーズが放送されているコンピュータ・ワールドとなっている*17
これも『電光超人』のレベル3バースと解釈できなくはないだろうが、今のところは「そもそも同一世界観で『電光超人』→『SSSS.』→『DYNAZENON』→『ユニバース』と連続して事件が起きているタイプの作品群」とする解釈が一般的。



【円谷以外の作品に関して】

この設定を導入した事によるアニヲタ的な利点は、ウルトラ以外のどのジャンルとクロスオーバーしても無理がなくなった事かもしれない。
無数に浮かぶ泡の一つに、あの漫画やアニメ、ドラマや映画の宇宙が広がっているかもしれないのだから……

以下、円谷プロダクションが公式に行った他作品とのクロスオーバー作品について補足する。


国内作品

先述のスパロボと深く関わりのあるコンパチヒーローシリーズや、コンパチシリーズの進化系であり、ウルトラマンとコラボしたガンダムが、今度は様々なロボットアニメ作品とコラボレーションする『スーパーロボット大戦シリーズ』を始め、
ウルトラマンVS仮面ライダー』、『仮面ノリダー』、『有言実行三姉妹シュシュトリアン』、『ネット版 仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦乙!〜Heroo!知恵袋〜あなたのお悩み解決します!』、『イマジンあにめ』、『うーさーのその日暮らし』、『はいたい七葉』、『巨影都市』、『ウルトラ怪獣モンスターファーム』、『シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース』などが存在している。
上記以外にも、ウルトラマンとの共演を果たした数々のキャラクターもまた、様々なクロスオーバー作品に姿を見せているのだ。
仮にこれらの作品がマルチバースに含まれるならば、主にバンプレスト(現在はバンダイナムコエンターテインメント)や東映によって既に膨大な数の作品が組み込まれていると言える。

昭和ウルトラシリーズまで遡れば、『ウルトラマン』にはメーサー殺獣光線車をはじめとする東宝自衛隊のメカが端役的に登場しており、この時点でゴジラシリーズなどの東宝特撮ともマルチバース関係にある可能性が存在する。
また、『コメットさん』の第2作にはセブン、タロウ、レオが登場しており、単なるゲスト出演に止まらない、M78ワールドのレベル3バースを思わせる話もある。
映像作品以外では、タカラの玩具「変身サイボーグ」でも、独自の世界観のもとにウルトラシリーズをはじめとする様々な特撮・アニメのキャラクターがコラボレーションを見せており、その広がりはコンパチシリーズにもひけを取らない。


MARVEL COMICS

円谷は2020年からMARVELと提携し、MARVEL側から初代ウルトラマンを題材としたコミック作品『ULTRAMAN THE RISE OF ULTRAMAN』が出版され、それに伴いMARVEL出身のヒーロー達との様々なコラボが実施された。

もちろんウルトラマンの世界もMARVELの並行世界に加えられており、並行世界の一つにはあのアベンジャーズが存在し、2024年時点で「マルチバース・サーガ」が展開中のマーベル・シネマティック・ユニバースの他、X-MENシリーズ、スパイダーマンシリーズ(もちろんあの地獄からの使者も……)などなどが含まれている。

それに連なる形でMARVELがこれまでにコラボした他社作品、集英社の『週刊少年ジャンプ』漫画作品を原作とする作品群、DCコミックスのコミックス作品を原作とする漫画、アニメ、映画、ドラマ作品なども、同じくマルチバースに組み込まれていると言えるかもしれない。


その他

『ティガ』でのガタノゾーア登場を皮切りにクトゥルフ神話由来の要素がウルトラシリーズに盛り込まれるようになり、『トリガー』&『デッカー』の世界に至っては、過去に『インスマスの影』で描かれたのと同様の事件が起きた事が示唆されている。
クトゥルフ神話作品、およびその要素を取り込んだ様々な他作品ともマルチバースは繋がっているのかもしれない。


つまり、日本で展開されている主要な作品達は一つ一つは何も関係ないように見えても、実は壮大なマルチバースという大きな枠組み……先程のウルトラシリーズ限定のマルチバースの例えがショッピングモールなら、それらがある大きな「街」の中で、全ては確実に繋がっているのである。



次なるマルチバースの誕生を楽しみにしながら、追記・修正お願いします。

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最終更新:2024年12月11日 14:10
添付ファイル

*1 この宇宙の範囲内でのパラレルワールドなのか、別の宇宙も含めるのかは不明だが。

*2 作中でマルチバース中の住人からの地球への注目について言及される場面があり、宇宙人にとって当然の世界構造として認識はされている模様

*3 『トレギア物語/青い影』とは大きく異なる展開や描写から、前述のベリアルの乱が起きなかった時間軸の可能性もある。

*4 パイロット版『ネオス』は本編とキャラ設定なども異なるので、OV版とはまた違うレベル3バースと解釈出来るかもしれない。

*5 ただし、「歴代シリーズと違う歴史になった世界線」と明確にされている『平成ウルトラセブン』や『40年目の真実』といった作品や後述するがウルトラマンマックスの発言など、マルチバース設定が『ベリアル銀河帝国』で明確になる以前からマルチバースに近い概念は存在していたと思われる

*6 チャリジャの一件でダイゴが遭遇した初代ウルトラマンはM78のレベル3バースの存在である。

*7 同作は地球における怪獣の認知などの描写の相違点を見る限り、TVシリーズと地続きである可能性はほぼ皆無と言っていい。

*8 2体のウルトラマンと1体の怪獣。

*9 劇中であったものとして「TV撮影」。放送倫理的にはかなりアウトではあったが、少なくとも侵略やガチ加害の意思はなかった。

*10 劇中で表示された地図には、南米やオーストラリアなどに現実のものにはない大河や湾が存在している事が確認される。

*11 ユカが概ねではあるが、ゼットの助太刀が入って以降になにが起きていたのかは知っていたため。ただしさすがに細かくどういう経緯があったかは知らなかった。

*12 実際に劇中で一度「トレジャーハンティングを再開する」としてユカのラボを出ており、この期間は登場していない。また戻ってきた際には明らかによその宇宙由来の品を机に広げている。

*13 実際には、宇宙人や宇宙怪獣の来訪は1960年代から何度かあったのだが、噂話止まりだったり露見しなかったり隠蔽されたりしており一般には知られていない。

*14 作中で描かれているものだけか、マルチバース全域かは不明。

*15 ウルトラマンサーガ降臨の奇跡とも取れる描写だったが、以前のゾフィーのセリフを考えると自力移動の可能性が高めか。

*16 敵にハイジャックされて破壊行為を始めてしまったため、このエピソードでやむなくトリガー・ゼット組が攻撃を加えバラバラに破壊した事から。

*17 『SSSS.』序盤の時点で「グリッドマンが『現実の世界』で戦う」として事実上示されていた設定である。実際にこの時点で予想していたファンもある程度はいた