夫が仕事帰りに実家へ寄るようになり、義父から少しずつ話が訊けるようになった。
以前、急に、40万円貸してほしいと言われて貸したことがあった。
N銀行から借りていて、滞っていた返済を求められたという。そして、取引は停止となった。
夫がお金を貸して返済をすることができた。他に借金はないか尋ねると、ないという返事だった。
しかし、最近またお金を貸してほしいと言われて、他に借金があったと分かった。
家と敷地を抵当に入れて、信用金庫から3回借金をしていて、その返済が滞りN銀行から借金。
とりあえず信用金庫に返済するも、今度はN銀行に返せなくなり、夫にお金を借りたということだ。
借金を返すために借金を重ねたということ。
そして、「ほかに借金はない」と夫に嘘をついて体裁を取り繕っていたということだ。
さらに、信用金庫への返済に困り、「お金がない」と夫を頼っている。
自営の仕事を止めて生活を小さくするよう夫は義父に提案しているが、仕事は辞めたくないと渋っている。
義父は、家と敷地を売るには借金を完済する必要があると言う。その額はおよそ150万円。
夫はお金を渡そうと考えた。
それを私は待って欲しい言って止めた。
もう商売として成り立っていないのにお金を渡しても、多分返してもらえないと思うし、またお金がないと言われるだけだろう。
あの時、急に40万円貸してほしいと言われたときに、断っても良かったのではないかとさえ私は思う。
夫は家と敷地を守るためにお金を貸したが、とどのつまり、借金を重ねていると知らされずに貸したのだから、騙されたに等しい。
今、50万円を義父に渡しているのだが、義父にお金がはいる当ては少ない。4月の年金支給を待つくらい。
3・4月の生活費もないから、さらにお金を渡さなくてはならないと思う。
あの時に貸した40万円に意味がなかったのであれば、もう今後はお金を渡さないやり方で助けるしかないと思う。
150万円の借金を肩代わりしても、義父に収入の見込みは少ない。具体的に生活を小さくする考えもないから、年金で暮らすことはできず借金するだろう。
抵当権が消えたら家を売るという約束をしたとしても守られず、夫の知らないうちに抵当に入れて借金するだろう。
こういうことが、義父が亡くなるまで続くのだと思う。
助けないという方法で助けるしかないように思う。
夫はどう思っているだろう。