[6.29 EURO 決勝T1回戦 スウェーデン 1-2(延長) ウクライナ グラスゴー]

　欧州選手権(EURO2020)は29日、決勝トーナメント1回戦を行い、E組1位のスウェーデン代表とC組3位のウクライナ代表が対戦。前後半の90分間を1-1で終え、延長戦に突入した試合は延長後半アディショナルタイムにウクライナが劇的な決勝点を奪い、2-1の勝利を収めて初のベスト8選出を決めた。

　立ち上がりはスウェーデンに押し込まれる時間帯が続いたウクライナだが、前半11分にゴールに迫る。しかし、FWアンドリー・ヤルモレンコとのワンツーでゴール前に走り込んだFWロマン・ヤレムチュクのシュートはGKロビン・オルセンに弾き出されてしまった。同19分にはスウェーデン。MFデヤン・クルゼフスキとのパス交換からPA内に侵入したFWアレクサンデル・イサクが右足で狙うも、シュートはゴール右に外れてしまった。

　すると、前半27分にウクライナが先制に成功する。右サイドからヤルモレンコが送ったラストパスにファーサイドでフリーで反応したMFオレクサンドル・ジンチェンコが左足でフィニッシュ。鋭いシュートはオルセンに触れられながらもネットを揺らし、スコアを1-0とした。しかし、同43分、PA外でボールを受けたMFエミル・フォルスベリが左足を振り抜くと、強烈なシュートは相手選手に当たってコースが変わるとゴールを陥れ、試合を振り出しに戻した。

　1-1のまま後半を迎えると、同10分にウクライナがゴールを脅かす。右サイドでボールを受けたヤルモレンコのマイナスのパスに走り込んだMFセルゲイ・シドルチュクが合わせるが、右足から放ったシュートはポストを叩いてしまう。同11分にはスウェーデンがカウンターを発動させてゴールに迫るが、フォルスベリが狙いすまして放ったシュートはポストに弾かれてしまった。

　後半24分には左サイドから中央に持ち込んだフォルスベリが右足で狙ったシュートが今度はクロスバーを叩くなど、後半の45分間で勝ち越しゴールは生まれず。1-1のまま、試合は延長戦に突入することになった。

　延長前半6分にはスウェーデンベンチが動き、3枚替えで試合の流れを引き寄せようと試みる。しかし、同8分、FWアルテム・ベシェディンへのファウルでDFマルクス・ダニエルソンが一発退場となり、スウェーデンが数的不利に陥ってしまう。数的優位に立ったウクライナだが、守備に重心を置いたスウェーデンを崩し切れない。

　しかし、このままPK戦に突入するかと思われた、延長後半アディショナルタイムに劇的弾が生まれる。左サイドから送られたクロスに反応したFWアルテム・ドブビクがヘディングで叩き込み、ウクライナが2-1の勝利を収めた。ウクライナは7月3日の準々決勝でイングランドと対戦する。

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