パンダと海鮮を満喫! 2歳の子どもと飛行機で行く「和歌山・白浜」1泊2日旅
東京都内で2歳の子どもと夫の3人で暮らしている、小沢あやです。
我が家は、よく子連れ旅に出かけています。そして気づいたのは、「新幹線より飛行機移動の方が意外と楽!」ということでした。また、大手航空会社であれば2歳以下は航空券が無料なのもうれしいポイントです。
これまで沖縄から北海道までいろいろな土地に行きましたが、リピートするほど気に入ったのが、和歌山県の南紀白浜です。
なぜなら「フライト時間が短い」「観光スポットと空港が近い」「現地でバスや電車に乗らなくて済む」「温泉やご飯など、親も満喫できる」「海と景色が綺麗」というメリットだらけだから。子連れ旅に南紀白浜、おすすめです。
今回は、2019年夏に行った我が家の白浜旅行をレポートします。
子連れ旅は、意外と空路が楽
23区内にお住まいなら、羽田空港までは、日本交通の「羽田定額タクシー」が圧倒的に快適です。電車の代わりにタクシーを利用するようになってから、移動の疲れがなくなり、現地に到着してすぐに遊び回ることができます。子連れ旅の満足度がグッと上がったんです。
エリアによりますが、23区内なら約7,000円で利用できます。大きな荷物を持って移動となると、電車に乗るのも、走り回る子どものケアをするのも大変なので、ここは奮発ポイント。事前予約必須です。
羽田に到着したら、家族の荷物はスーツケースひとつにまとめ、先に預けちゃいましょう。あとは飛行機を眺めてのんびり。空港にはキッズコーナーが充実しているので、子どもには走り回って体力を消耗してもらい、機内で寝てもらう作戦が吉です。
南紀白浜空港までは、羽田から飛行機で約1時間15分。あっという間につくので、子どもを膝に乗せてのフライトでも気楽です。パンダ目当ての子連れ客が多い路線なので、肩身が狭くなることもありません。
唯一の注意点は、水筒代わりのストローマグを持ち込むとき。事前に中身を入れていると、気圧の変化でピューっと噴水みたいに吹き出しちゃいます! 持ち込むときは空っぽにしておき、機内でお茶をもらって入れましょう。
パンダ推しだけど、その他もすごい! 「アドベンチャーワールド」
南紀白浜空港についたら、そのまま「アドベンチャーワールド」へ。
遊園地、水族館、動物園などなど「おもしろいこと全部のっけちゃいました!」な贅沢テーマパークなんです。空港から車で約10分なので、すぐ到着します。
到着したら、メインゲートを入ってすぐの場所にある園内ベビーカーを借りるのがおすすめです。とにかく広大な園内は、坂道が多め。ベビーカーがあれば、子どもを安全に、ご機嫌なまま運搬することができます。
パンダ型は大人気で、開園直後になくなることが多いそう。「うーん、レンタル代1,600円か〜(レンタル料金1,100円・保証金500円)」とちょっと迷いましたが、子どもはカートを見て大喜び。自主的に乗り込んでくれて、親も楽。結果的に借りて大正解でした。4歳までのお子さんにどうぞ。
そして、そのまますぐ園内のお土産ショップへ。「いきなりお土産!?」となりそうですが、すぐ身につけられるパンダグッズがたくさんあるんです。子どもには、一番人気のパンダ帽子とパンダポシェットを買ってあげました。パーク内では大はしゃぎ。この旅から半月以上たった今も、保育園にかぶって行きたがるくらいお気に入りです。
カチューシャやぬいぐるみ、Tシャツなど、とにかくパンダ! パンダ! パンダ! な店内。家族でおそろいのアイテムを買っても楽しそうですね。
人気のパンダにも待たずに会える!
見どころだらけの園内。欲張っても回りきれないので、スタッフさんにオススメスポットを確認。「2歳児と楽しめる」を最優先に、「パンダ」「イルカのライブ」「サファリエリア(草食動物)」の3つに絞ってスケジュールを組むことにしました。「えっ、そんなに回れるかな? パンダだけでも、超並びそうじゃない?」と思っていたんですが……。
平日ということもあってか、まさかの0分待ち!! パンダと即対面が実現!! しかも、距離が近い!! 子どもも「パン(ダ)〜! パン(ダ)〜!」と呼びかけていました。
アドベンチャーワールドには6頭のジャイアントパンダが暮らしています。2019年10月現在、館内施設「PANDA LOVE」には、双子の桜浜(おうひん)と桃浜(とうひん)、結浜(ゆいひん)の3頭が。2019年で27歳を迎えた永明(えいめい)と、これまで9頭の赤ちゃんを産み育ててきた良浜(らうひん)、1歳の彩浜(さいひん)はブリーディングセンターで暮らしています。なお、2019年10月24日からは、PANDA LOVEに桜浜・桃浜・彩浜が、ブリーディングセンターに永明・良浜・結浜という配置になります。
1歳の彩浜はもちろん大人気で、常に歓声が上がっていました。お母さんの良浜とじゃれあう姿がかわい過ぎです。転がったり、段差からドテッと落ちたり、甘えたりする姿は、赤ちゃん時代の我が子を思い出させてくれます。ぜひ、写真ではなく動画で撮影してみてください。親子でいる様子を見られるのは、2019年10月22日が最後とのことです。
水族館エリアの「マリンワールド」は圧巻!
パンダを満喫した後は、マリンライブの時間まで、海で暮らす動物たちのエリアへ。入ってすぐの「ペンギン王国」「海獣館」で出迎えてくれたのは、凄まじい数のペンギン!
後ほどスタッフさんに伺ったところ、アドベンチャーワールド内には8種類・合計約400羽のペンギンが暮らしており、日本で最もペンギンの飼育頭数が多いそう(2019年10月現在)。いっぱいい過ぎて「わ~、ペンギンだ~!」とウキウキしながら入ってきた女性グループが、軽く悲鳴をあげていました。うんうん、びっくりしますよね。
ちょっとビビって固まっていた子どもですが、最終的には自分からベビーカーを降り、ペンギンと水槽越しに会話していました。マリンワールドにはペンギン以外にも、ホッキョクグマやラッコなどが暮らしています。
アドベンチャーワールドで一番人気のライブ「マリンライブ『Smiles』」は、必見! イルカやクジラが巨大プール内を、音楽に合わせてダイナミックにジャンプします。
前方の席は水をかぶることになるので、小さい子ども連れの場合は、ライブスタート時刻より少し早めに場所をキープしておくのがベスト。飲み物を飲んだり軽食をつまんだりと、休憩しながらスタートを待つといいと思います。
かなり後ろの方に座って見ましたが、巨大なステージ全体を俯瞰して見られるので、よかったですよ! 上演時間は約20分なので、子どもも最後まで飽きずに楽しむことができました。
まだ「イルカ」が分からなかったはずの子どもですが、入り口のモニュメントを指差し「あれ(さっき見たやつ)! あれ!」と大騒ぎ。彼にとって、相当刺激的な体験だったようです。
広大なサファリエリアは有料のレンタルカートで回るのが便利
さて、まだまだここからが本番です。個人的に一番楽しかったのは、サファリエリア。これが本当にすごくって、「動物園のスター級選手」がその辺を歩いているんです。
肉食獣がいるゾーンは、サファリワールドをぐるっと一周することができる列車タイプの乗り物「ケニア号」で行くんですが、今回は時間がなかったので、レンタルカート(有料)を借りて、草食動物エリアを回りました。前に2人、後ろに3人まで乗れます。子どもは後列座席に抱っこ(3歳以上から乗車人数に含まれます)。
これが大正解! 草食動物エリアだけでも、とにかく敷地が広大なので、大人の足で歩いても1周約50分かかるんです。子どもが途中でグズったら……と思うと恐怖。カートなら、子どもが「これ(見たい)! これ!」と興味を示したポイントで停車して、降りればいい。楽チンでした。
私の一押しは「キリン」。指定時間内であれば、おやつをあげることもできます(有料、無くなり次第終了)。とにかく、距離が近い! 本当に目の前です。
おやつをあげるには、キリンの顔がちょうど目の前にくる高さのテラスに登ります。穏やかな草食動物とはいえ、ちょっと怖いですね。子どもはさすがにできませんでしたが、「おおおおお~~!!!」と大きな声をあげて喜んでいました。
アフリカゾウもいましたよ。
半日満喫しているうちに、子どもの行動も大胆になってきました。動物に向かって歩いて行き、語りかけるように! 親としても「連れてきて良かったな」と思えました。
最後は、退園する前にモール内のフォトスポットに立ち寄り。スタッフさんがシャッターを押してくれます。小さい子どもがいると、なかなか家族全員で写真が撮れないのでうれしいですね。ちなみに、後ろにいるのは途中合流した義母と義弟。関西方面からもアクセスしやすいところがアドベンチャーワールドの魅力の一つです。
パーク内は、とにかくいろいろな遊具やモニュメント、動物がいっぱい。子どもはそのたびに大興奮でした。4時間ほど大満喫しましたが、まったく時間が足りず! 敷地広大過ぎ! パンダ以外も見所満載! もっと遊んでいたかったです。2DAYSで攻めるのもありかも。
海の生き物も陸の動物も、手入れが行き届いているのか毛並みや肌がつやつやだったのが印象的でした。写真を見返しても、綺麗なんですよね。子どもがもう少し大きくなったら、遊園地エリアも楽しめそうだし、絶対また行きます。
アドベンチャーワールド
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399
TEL:0570-06-4481(ナビダイヤル)営業時間:10:00~17:00(日によって変動あり) 不定休
公式サイト:https://www.aws-s.com/
子連れにうれしい座敷あり! 地元の居酒屋「IZAKAYA もん」で地元海鮮を満喫
一旦宿に荷物を置いてから、夜は地元の居酒屋「IZAKAYA もん」へ。お店自体は2階ですが、座敷席があり、清潔な店内。早めの時間だったので入店時は空いていましたが、すぐに地元のお客さんで賑わってきました。
まずはあわびを。
かんぱちのカマ焼き! これが本当にふかふかでおいしかったです。
和歌山以外の地域ではあまり見ない「バリコ」の開きも。旅先では、やはりその土地の名物が食べたくなりますね。
実は食事中に子どもがぐずってしまって慌てて外に出たのですが、オーナーのご家族が追いかけて遊んでくれたんです。息子さんも、うちの子どもにおもちゃを貸してくれました。居酒屋なので子どもを連れて行っても大丈夫か気になりましたが、お店の方のサポートもあり、心強かったです。料理もおいしく、おすすめのお店です。
IZAKAYA もん
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町1570-1
TEL:0739-43-6126
営業時間:17:00~22:00(ラストオーダー) 月曜休
公式サイト:https://izakayamon.com/
2日目は「とれとれ市場」でとれたて海鮮を楽しむ!
2日目は朝から「とれとれ市場」へ! 魚を中心とした生鮮食品が有名な市場で、温泉施設「とれとれの湯」も併設しています。アドベンチャーワールドからは車で約10分ほど離れた場所にあり、空港からも近いです。
和歌山県産の魚はもちろん、全国から新鮮な魚介が集まっています。購入した魚は、その場でさばいてお刺身やバーベキュー用(バーベキュー施設も併設)に調理してもらえるんです。
photoby:とれとれ市場
タイミングが合えば、マグロの解体ショーも見られます! マグロの希少部位も安く買えるだけあって、超大行列でした。
場内で購入した品は、ドーンと広いフードコートで食べられます。こちらは鮭いくら丼。どれもつやっつやでおいしい!
タコの煮物も、味がしみて柔らかかったです。
お腹いっぱいですが、欲が出てしまい、物販コーナーで買った金目鯛のお寿司もいただきました。お手頃価格で海鮮が楽しめるのはありがたいですね。生物がまだ食べられない子ども用に、ミニうどんやおにぎりなども売っているので安心です。
大人だけなら1時間半あれば回れますが、子連れだと余裕を持った行程にした方がいいかもしれません。子どもは、巨大ないけすの魚に大興奮。「これなあに!? これなあに!!」と、いつもより口数多めでした。
紀州の梅干しや梅酒、和歌山銘菓「かげろう」をはじめ、パンダグッズも盛りだくさん。お土産を買うなら、ここで間違いありません。
とれとれ市場
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2521
TEL:0739-42-1010
営業時間:8:30~18:30(食事は17:30LO、年末年始・ゴールデンウィーク・夏休み期間中の営業時間は30分~2時間延長する場合あり) 不定休
公式サイト:https://toretore.com/ichiba/
白くて美しい「白良浜」沿いをドライブ
「白良浜」は、その名の通り、浜の砂が白いんです。海も綺麗なブルー。レンタカーで海沿いを走るだけでも、最高に気持ちよかったです。子どもがもう少し大きくなったら、家族で海水浴をしに来たいです。
白浜は見所がたくさんありますが、観光スポットが同じエリアに集中しているので、子ども連れでも回りやすいのが魅力です。それぞれのスポットをぐるっと回った後は、空港にもすぐ向かうことができます。そのまま飛行機に乗って、あっという間に東京です。
夕焼けも綺麗でした。
白浜は何度でも訪れたくなる、最高の子連れスポットだった
夏の白浜、大満足!
子連れの場合、メインはアドベンチャーワールドになりますが、旬の食べ物も景色も変わるので、どのシーズンに来ても良さそうです。リーズナブルな宿からおしゃれな宿までたくさん選択肢があるし、町の温泉に寄るのもいい。子どもの成長に合わせて、楽しめることも増えていきそうです。
我が家の2歳児はまだ簡単な言葉しか喋りませんが、動物や綺麗な景色を目にして、赤ちゃん語をたくさん喋っていました。彼なりに刺激を受けたのかな? と思います。自宅に帰ってからも、絵本に出てくるパンダとキリンに対して「見た!」と反応するようになりました。
小さな子どもとの旅は「騒いだらどうしよう。周りに迷惑かからないかな?」と、親も構えてしまいがち。なにかと荷物も多くなりますが、白浜のように観光スポットが分かりやすくキュッとまとまっていると安心です。
白浜、これからも家族旅行の定番にします。
◆
文:小沢あや ……フリーランスのコンテンツプランナー、編集者。音楽レーベルで営業とPRを経験後、IT企業を経て、2018年に独立。エッセイのほか、女性アイドルやミュージシャン、経営者のインタビューを多数執筆。Engadget日本版にて「ワーママのガジェット育児日記」連載中。豊島区公認の池袋愛好家としても活動している。
編集:はてな編集部
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