ストーリー・解説
ジェームズ・キャメロン監督による大ヒットSFアクションのシリーズ第2作。前作から10年後の1994年。未来に起こる機械と人類の戦いを知ったサラ・コナーは精神病院に収容され、後に人類のリーダーとなる息子ジョンは里親のもとで不良少年へと成長していた。ある日、未来から2体のターミネーターがやって来る。1体は人工知能スカイネットがジョンを抹殺するために送り込んだ最新モデルT-1000型、そしてもう1体は10年前にサラの命を狙ったターミネーターと同じT-800型で、ジョンを守るため未来の彼自身が送り込んだものだった。前作では悪役だったアーノルド・シュワルツェネッガー演じるT-800が、本作では人間の味方として登場。ジョン・コナー役をエドワード・ファーロング、サラ・コナー役を前作に続きリンダ・ハミルトンが務めた。のちに続くシリーズ作品を含めても屈指の人気と評価を誇る一作。
1991年製作/137分/アメリカ
原題または英題:Terminator 2: Judgmant Day
配給:東宝東和
劇場公開日:1991年8月24日
引用元:https://eiga.com/movie/46383/
登場人物・キャスト
- 旧型ターミネーター(T-800) - アーノルド・シュワルツェネッガー
- 過去のジョンを守るため、未来のジョンがプログラムを書き換えて送り込んだターミネーター。タイムスリップ後に入ったバーのバイカーから服を奪い、ライダースの革ジャンに革製のパンツ、ブーツを着けた姿でサラやジョンを守りながらT-1000と戦う。
- サラ・コナー - リンダ・ハミルトン
- ジョンの母。前作の事件後に自らを鍛えて戦士となり、サイバーダイン社の爆破を試みるも失敗して逮捕され、精神病の疑いで警察病院に入院させられていた。ジョンによれば、息子を偉大な指導者に育てるべく、元グリーンベレー隊員などの屈強な男たちと交際していたという。
- ジョン・コナー - エドワード・ファーロング、マイケル・エドワーズ(成年期)、ダルトン・アボット(幼児期)
- サラとカイルの息子。後に人類抵抗軍のリーダーになるが、それを危惧したスカイネットが送ったT-1000に生命を狙われる。
- 新型ターミネーター(T-1000) - ロバート・パトリック
- 過去のジョンを殺害するために未来のスカイネットが送り込んだ最新の液体金属型ターミネーター。戦闘力はT-800より高く、再生能力や変身能力など駆使して戦う。また、直接触れたものに擬態できる能力も持つ。タイムスリップ後の現場で警官を殺害してその姿に擬態して以降、さまざまな人物に擬態しながらサラやジョンを追う。
- マイルズ・ダイソン - ジョー・モートン
- サイバーダイン社の特殊開発部部長で、前作のT-800の残骸から得られたCPUを基にした新型CPU開発プロジェクトチームのリーダー。
- ピーター・シルバーマン - アール・ボーエン
- ペスカデロ警察病院の専門医師。サラの理解者を装いつつ彼女が語るターミネーターの話を信じなかったが、間近でT-800とT-1000の攻防を目の当たりにすることとなり、絶句する。
- ジャネル - ジェニット・ゴールドスタイン
- サラが逮捕された後、里親としてジョンを引き取った女性。ジョンにあまり良い感情を持っていない。T-1000に殺害される。
- トッド - ザンダー・バークレー
- ジョンの養父でジャネルの夫。ジャネルとは夫婦仲があまり良くない。ジャネルになり替わったT-1000に殺害される。
- カイル・リース - マイケル・ビーン
- サラの夫でジョンの父。前作で現代にタイムスリップしてターミネーターと戦い、戦死[※ 1]。今作ではサラの夢に現れて彼女を励まし、ジョンを守るよう説得する。特別編のみ出演。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ターミネーター2
感想
プロローグ
1994~95年のロサンゼルス。10年前のサラ・コナーとターミネーターの死闘を知る者はなく、1997年8月29日に起こり得るスカイネットと人類間の核戦争「審判の日」を記憶するサラは、後にスカイネットを開発するサイバーダイン社への爆発未遂事件を起こした後、精神病患者として警察病院へ収監されていた。
サラとカイル・リースとの間に生まれた息子のジョンは養父母の下に引き取られていたが、最終戦争に備えるサラの偏った教育を受けたジョンは子供ながらにハッキングや武器の知識に精通している一方で、今では母の言動を与太話と断じながら仲間たちと非行に走る日々を送っていた。
序盤
ある日、時空を超えて再び2体のターミネーターが送り込まれる。
1体は10年前と同じモデルのT-800・モデル101型、もう1体は変形自在の液体金属で構成された最新モデルTー1000型。
2体はそれぞれ共通の目的であるジョンを捜索し、ショッピングモールにいた彼をほぼ同時に発見する。
Tー1000の襲撃からジョンを救ったのは、かつてサラを襲ったTー800だった。
警察感に扮したTー1000の追撃を振り切った後、Tー800が告げたのは、未来のジョンが過去の自分を護るため、鹵獲(ろかく)したTー800を再プログラムしてこの時代へ送り込んだということだった。
Tー800はジョンの指示にはすべて従うようプログラミングされていた。
Tー800の出現によりサラの話が真実であることを知ったジョンは、人間を殺さないようTー800に誓わせ、T-1000の次の標的であるサラの救出に向かう。
その間、警察病院ではサラがショッピングモールで撮影されたT-800の写真を見せられ、危機が近づいていることを悟る。
彼女は病室を抜け出して脱出を図り、病院の職員たちに取り押さえられるが、そこにジョンとT-800、そしてT-1000が現れる。
T-800はサラに「行きたければ一緒に来い」と告げるが、それは奇しくもカイルがサラに初めて語った言葉と同じものだった。
彼女を保護してT-1000から逃れたジョン一行はメキシコ方面への逃亡を図る。
サラの友人のキャンプにて、ジョンがT-800と交流し、信頼を深めて行く様子を見たサラは、やがてこの忠実な殺人機械こそが「ジョンの絶対的保護者」としてふさわしい存在であることを悟り、次第に見方を改めていく。
中盤
T-800から、スカイネット誕生に繋がるコンピュータ素子を開発することになるサイバーダイン社の技術者マイルズ・ダイソンの存在を知らされたサラは、戦争を阻止するべく単身でダイソン宅に侵入して彼の殺害を試みる。
しかし、ダイソンは未来のことは何も知らずに幸福な家庭を持つ市井(しせい)の技術者であった……
なんと、本作『ターミネーター2』は、前作で徹底した悪役だったターミネーターが、味方としてサラとジョンを助けてくれるという衝撃的な展開になっています。
Wikipediaの情報によると、当初は公開までT-800が味方であることは極秘にすることが検討されていたそうですが、結局はこの事実を早期に公開し、むしろ本作の売りとして積極的にPRする方針が採られることになったそうです。
今でこそ、ターミネーターことT-800はヒーローとしての認識が浸透していますが、当時の人たちは、冷酷な殺人マシーンであるターミネーターが味方として助けてくれることは衝撃だったことでしょう。
ジェームズ・キャメロン監督は前作の焼き直しに陥るのを危惧して早期の続編には反対していたそうで、「少年とターミネーター」という新たな構成を温め続けていたのだとか。
もし、前作と同じようにT-800が再びサラとジョンの命を狙って未来からやって来る展開だったら、大ゴケしてたことは確かだと思います。
ですが、監督は前作で敵だったT-800を味方にするというコペルニクス的転回な発想で、『ターミネーター』シリーズを不動のものにしたのです。