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Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 32(1): 56‒61 (2016) 症例報告 乳児期に診断し長期経過観察している Uhl 病の一例 森 琢磨 1, 2),河内 文江 1, 2),細谷 通靖 1),菅本 健司 1), 菱谷 隆 1),星野 健司 1),小川 潔 1),井田 博幸 2) 1) 埼玉県立小児医療センター循環器科 2) 東京慈恵会医科大学小児科学講座 A Long-term Follow-up Case of Uhlʼs Anomaly that was Diagnosed in Infancy Takuma Mori1, 2), Fumie Kawachi1, 2), Michiyasu Hosoya1), Kenji Sugamoto1), Takashi Hishitani1), Kenji Hoshino1), Kiyoshi Ogawa1), and Hiroyuki Ida2) 1) Division of Cardiology, Saitama Childrenʼs Medical Center, Saitama, Japan of Pediatrics, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan 2) Department Uhlʼs anomaly is a rare cardiac disease of unknown etiology characterized by a markedly distended right ventricle because of partial or complete absence of right ventricular myocardium, which consequently develops a parchment-like appearance. Patients usually present with symptoms in infancy and rarely survive to adulthood. We report the case of an 18-year-old patient with Uhlʼs anomaly who was diagnosed in infancy and survived to adulthood without symptoms of heart failure. Angiocardiography at the age of 6-years showed a dilated right ventricle. Magnetic resonance imaging (MRI) at the age of 12-years showed an extremely dilated thin-walled right ventricle with almost complete absence of right ventricular myocardium. At the age of 15-years, his MRI images showed further dilatation of the right ventricle. Follow-up examinations revealed to manifestation of right heart failure, despite persistent right ventricular dilatation and impaired function. This case may be useful for understanding the natural history of Uhlʼs anomaly. Keywords: Uhlʼs anomaly, natural history, magnetic resonance imaging Uhl 病は右室心筋の部分的あるいは完全な欠如によって,羊皮紙様の菲薄化を伴う著明に拡張した右室 を特徴とする原因不明の疾患である.Uhl 病の多くは乳幼児期に発症し,そのほとんどは成人期に達す ることはないとされている.今回,乳児期に Uhl 病と診断し,無症状で 18 年間長期経過観察している 一例を報告する.2 ヶ月時の心臓超音波検査で Uhl 病と診断し,6 歳時に施行した心血管造影検査にて 著明に拡大した右室を認めた.12 歳時に施行した MRI では右室自由壁は菲薄化し,右室拡大は増悪し ていた.15 歳時の MRI では右室拡大はさらに増悪し,経時的に右室は拡大傾向を示していたが,右心 不全症状を呈することなく(NYHA I),良好な経過を示している.Uhl 病の自然歴を把握するうえで 重要な一例と思われる. た右室を特徴とする原因不明の稀な疾患である 1). はじめに 新生児から成人に至る様々な年齢層での報告がある Uhl 病は 1952 年に Uhl により報告された孤立性の ものの,その多くは乳幼児期に発症し,乳児期に診 右室心筋の部分的あるいは完全な欠如により,羊皮 断された症例が成人期に達することはなく,Uhl 病 紙様(Parchment-like)の菲薄化を伴う著明に拡張し は予後不良とされている 2).一方,近年,乳児期に 2015 年 9 月 24 日受付,2015 年 12 月 10 日受理 著者連絡先:〒105‒8471 東京都港区西新橋 3‒19‒18 東京慈恵会医科大学附属病院小児科 森 琢麿 doi: 10.9794/jspccs.32.56 © 2016 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 57 右心バイパス術(1+1/2 心室修復術(One and a half 症 例 ventricle repair )や TCPC(total cavo-pulmonary connection))を施行し,良好な経過を得ている報告 もある 3).今回,乳児期に Uhl 病の診断に至り,外 家族歴:特記事項なし 科的治療介入なく長期経過観察を行っている極めて稀 , 体 重 51.7 kg(−1.1 現 症: 身 長 159 cm(−2.0 SD) 症例:18 歳 男性 な Uhl 病の 18 歳男児例を報告する.新生児あるいは SD),血圧 110/70 mmHg,チアノーゼなし,下腿浮 乳児期に Uhl 病と診断され,無症状で長期生存を得 腫なし,心音微弱,心雑音なし,頸静脈怒張なし,右 ている報告は過去に 1 例のみであり 4),本邦では初め 季肋部に肝を触知せず. ての報告となる. 1)胸部単純 X 線(Fig. 1) CTR(cardio thoracic ratio)0.65,肺うっ血なし Fig. 1 Twelve-lead electrocardiogram showing right atrial hypertrophy (A: 2 months old, B: 18 years old), and chest X-ray showing enlargement of the cardiac silhouette with a prominent right ventricle contour (C: 2 months old, D: 18 years old) Fig. 2 Four-chamber view at the age of 2-months showing a dilated right ventricle with tricuspid valve leaflets arising appropriately from the annulus (A), thin-walled right ventricle (arrow) and mild tricuspid regurgitation (B). Four-chamber view at the age of 17-years showing his dilated right ventricle and right atrium with severe tricuspid regurgitation (C, D). Short-axis view at the age of 17-years showing diastolic opening of the pulmonary valve (arrow) (E), and, left ventricle dysfunction with interventricular septum paradoxical motion [short-axis view: F (diastolic phase), G (systolic phase); long-axis view: H] © 2016 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 58 2)心電図(Fig. 1) 123/分(整),平均 QRS 電気軸 65 度,CRBBB, II/ aVR/V1〜V4 P 波増高,II/III/aVF/V5/V6 陰性 T 波 は著しく低下していた(Fig. 2) .三尖弁の付着異常な 経過: た.右心不全症状を認めなかったが,利尿剤と右室内 在胎 41 週,2,820 g,経腟分娩で出生.生後 2 ヶ月 時に心音の減弱と心拡大(CTR 0.60)を指摘され, どの形態異常はなく,三尖弁閉鎖不全も軽度で肺動脈 弁は拡張期に開放していたことから,Uhl 病と診断し 血栓予防目的での aspirin の内服を開始し,外来経過 観察とした. 精 査 加 療 目 的 で 紹 介 入 院 と な っ た. 入 院 時, 体 重 その後,心拡大の増悪傾向(6 ヶ月時 CTR 0.67, 5,660 g(+0.2 SD)と体重増加は良好であったが, 奔馬調律を聴取し,胸部単純 X 線では著明な心拡大 (CTR 0.65)を認めた.心電図にて右房負荷による P 波増高,V1〜V6 誘導で陰性 T 波,右側胸部誘導で QRS 波低電位を認め(Fig. 1),Holter 心電図では単 源性心室期外収縮(282 回/日)を認めた.心臓超 11 ヶ月時 CTR 0.69,1 歳 9 ヶ月時 CTR 0.73)と右室 拡大に伴う三尖弁閉鎖不全の増悪を認めたが,右心不 全症状は認めなかった.3 歳時には単源性心室期外収 縮の発生頻度が増加(1,438 回/日)し,mexiletine の内服を開始した.内服開始後,心室期外収縮の発 .右室の拡大傾向は 生頻度は減少した(317 回/日) 音波検査では,左室は心室中隔を除いて壁運動は良 続き,さらに三尖弁閉鎖不全は悪化し,BNP 200 pg/ 好(LVEF 73%)であったが,右室は著明に拡大し, mL 前後の高値が持続し,左室機能軽度低下(LVEF 59%)を認めるようになったことから(Fig. 3),4 歳 心室中隔は奇異性運動を呈し,菲薄化した右室壁運動 Fig. 3 Changes in atrial natriuretic peptide (ANP), brain natriuretic peptide (BNP), cardiothoracic ratio (CTR), and left ventricular ejection fraction (LVEF) Fig. 4 Sagittal T1-weighted spin-echo sequence at the age of 12-years showing the almost total absence of right ventricular myocardium and decreased trabeculation (arrow) without fibrofatty replacement (A). Cine magnetic resonance imaging at the age of 15-years showing no right ventricular wall motion and a thinned right ventricular myocardium in comparison to the normal left ventricular myocardium in short-axis view (B: diastolic phase, C: systolic phase) 日本小児循環器学会雑誌 第 32 巻 第1号 59 の概念はより広義に解釈されるようになった 5).自験 時より enalapril の内服加療を開始した. 6 歳時に施行した心臓カテーテル・心血管造影検査で は,右房での a 波増高(16 mmHg) ,著明な右室拡大 (右室拡張末期容積(RVEDV)188 mL(272 mL/m2) ) , 右室機能低下(RVEF 17%)を認めた. 12 歳 1 ヶ月時に施行した MRI(Fig. 4)で左室心筋 の菲薄化はなく,左室機能低下を認め(LVEF 44%, Cardiac Output(CO)3.7 L/min),右室自由壁の均 ,右房拡大と右室拡 一 な 菲 薄 化(右 室 壁 厚 2 mm) ) ,右室機能低下 大(RVEDV 375 mL(377 mL/m2) (RVEF 13%)を認めた.T1 強調画像で催不整脈源性 右室心筋症(ARVC: arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy)を示唆する右室心筋の脂肪変性を認 めず,MRI 上も Uhl 病として合致する所見であった. 15 歳 1 ヶ月時に施行した MRI では,心室中隔の菲薄 ) 化と右室拡大の増悪(RVEDV 538 mL(386 mL/m2) を認めた.両心室機能の悪化はなかった(LVEF 40%, CO 3.8 L/min, RVEF 10%). 15 歳 3 ヶ 月 時 の Holter 心 電 図 で 多 源 性 心 房 頻 拍(MAT: multifocal atrial tachycardia)と診断し, mexiletine に 替 え て flecainide の 内 服 を 開 始 し た. 内 服 開 始 後, 頻 拍 発 作 は 認 め て い な い.15 歳 9 ヶ 月時に心臓カテーテル検査と MRI(Fig. 4)を施行 ,両心室機能 し, 右 房 a 波 増 悪 は な く(15 mmHg) 低下の悪化もなかったが(LVEF 39%, CO 4.1 L/min, RVEF 12%),右室拡大の軽度増悪を認めた(RVEDV 575 mL(394 mL/m2)). 乳児期から 18 年間の長期経過観察において一貫し .Uhl 病 て右心不全症状を認めていない(NYHA I) 例は Uhl が当初に定義した古典的な Uhl 病といえる. 従来の Uhl 病の診断では心臓超音波検査,心臓カ テーテル検査,心血管造影が有用とされている.心臓 超音波検査では三尖弁付着異常はなく,右心系の著明 な拡大,右室自由壁の菲薄化,右室収縮能低下,肺動 脈弁拡張期解放等が特異的な所見とされる.三尖弁の 付着部位異常がないことから,Ebstein 奇形と鑑別し 得る.また,拡張した右室によって心室中隔は圧排さ れ,中隔は奇異性運動を呈する.肺動脈弁拡張期開放 は右室機能が低下し,代償的に右房が肺動脈への血液 駆出を担うことにより出現する.自験例は前述のいず れの所見も呈していた.Rene らは,1 歳男児例の心 臓カテーテル検査所見と剖検所見との対比から,Uhl 病における血行動態および心臓血管造影所見の特異 点を指摘し,カテーテル検査所見から Uhl 病の診断 が可能であるとしている 6).Rene らによると著明な a 波の増高を伴う右房圧の上昇,肺動脈・右室圧曲線 で a 波に相当する振れの出現,拡張期における肺動脈 への血液駆出,Dip and plateau 型右室圧曲線等が特 異的所見であり,造影所見では右房・右室の著明な拡 大,右室自由壁の菲薄化,右室収縮能低下による造影 剤の停滞等が Uhl 病の特異的所見であるとしている. しかし,これらの検査は右室心筋欠如や右室自由壁 の菲薄化をとらえるには不十分であり,Uhl 病の診断 には病理診断が有用とされている.過去の多くの報告 では,病理所見において羊皮紙様に菲薄化した右室 を確認し,組織学的に心筋細胞の欠如と線維化,心 内膜の肥厚を確認することで Uhl 病と診断されてい の確立された標準的な外科的治療戦略もなく,その治 る 1, 2, 6, 7).右室縫縮術等の治療介入時や剖検時に病理 療成績も一定していないことから,外科的治療介入せ 診断に至っている報告が多いが,当症例の如く治療介 ずに経過観察する方針としてきたが,左室機能の低下 入を行っていない生存例ではカテーテルによる右室心 もあり,心臓移植も念頭においての経過観察の方針と 筋生検を要することになる.しかし,菲薄化した心筋 している.現在は内服加療で外来経過観察中である. への生検は心筋穿孔の可能性が高く,自験例では心筋 生検を実施していない. 考 生検に代わって心筋欠如や菲薄化を評価する手段と 案 して,非侵襲的な画像診断が可能な MRI が注目され Uhl 病は 1952 年に Uhl が 8 ヶ月女児の剖検例を報 告したのが最初である 1).Uhl は右室心筋欠如が右室 ている 4, 8, 9).MRI によって比較的簡易に右室心筋の 欠如と右室壁の菲薄化をとらえることが可能であり, 他の要因により二次的に右室が拡張したものを除く疾 Uhl 病の診断に極めて有効である.Greer らは MRI での Uhl 病の特異的所見は,左室心筋に異常を認め 患を Uhl 病として定義した 1).しかし,Uhl の報告以 ず,右室心筋への脂肪浸潤や線維化はなく,右室自由 降,部分的な右室心筋欠如の症例が報告され,さらに 壁心筋欠如と心尖部の肉柱低形成であると報告してい は心筋欠如以外にも卵円孔開存,心房中隔欠損,動脈 る 4).自験例でも MRI にて右室自由壁の心筋欠如を 管開存,肺動脈弁狭窄,肺動脈閉鎖,三尖弁閉鎖等の 認め,右室心筋壁厚 2 mm と著明な菲薄化と右房と右 合併心奇形を有する症例も報告されるようになり,そ 室の著明な拡張を認めた.拡張する右室を経時的に 心筋全体におよび,菲薄化以外には心疾患を認めず, © 2016 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 60 評価することも可能であり,MRI は Uhl 病を評価・ 介入後の報告数も少なく,治療介入時期や治療戦略も 診断するにあたって非常に有用な検査であると思われ 一定していない.自験例では右心不全症状が乏しかっ る.また,Uhl 病の類縁疾患とされる ARVC との鑑 たことから,経過観察の方針とした.9 歳時にグレン 別点である右室心筋の脂肪浸潤や線維化を T1 強調画 手術/右室縫縮術を提示したが,セカンドオピニオン 像にて認めなかったことから,ARVC を除外診断す を希望して他院を受診した結果,家族は外科的治療を るにも MRI は有効であった.MRI 画像と病理組織所 希望しなかった.その後,MAT を認め,右室だけで 見との比較を論じている文献はなく,自験例も Greer ,心 なく左室機能低下も呈していることから(Fig. 2) らの報告と同様に生検を実施することなく,MRI に 臓移植を含めた外科的治療介入を検討している.左室 て Uhl 病の確定診断としている. 機能低下の要因として心筋欠如が左室に及んでいる可 二神らは文献上の Uhl 病 68 例を集計し報告してい 能性を考慮したが,MRI 上は左室の心筋細胞欠如を るが,新生児期あるいは乳児期に Uhl 病と診断され 認めなかったことから,継続的に拡張する右室によっ , 生 存 例 は 4 例/23 た 症 例 は 23 例/68 例(33.8%) て左室が圧排され,左室機能が低下したと考えられ 例(17.4%)であったと報告し,報告時に成人期に達 た.Ebstein 奇形では,左室容量は維持されつつ左室 している症例はいない 2).Greer らは新生児期に Uhl 機能低下を来すことが知られており,拡張した右室に 病と診断し,17 歳時まで外科的治療介入なく経過観 よる圧排によって左室形態が変形することがその要因 察を行っている症例を報告している 4).過去の報告に と考えられている 10).Uhl 病でも Ebstein 奇形と類似 おいて新生児期あるいは乳児期に Uhl 病と診断し, した機序によって左室機能低下がもたらされると思わ 外科的治療介入なく,長期生存を得ている症例報告は れた. Greer らの 1 例のみであり,当症例は 2 例目の報告と なる.二神らの集計によれば,12 例/68 例(17.6%) が 18 歳以上(18〜57 歳)に診断されており,成人期 2) に診断される症例も少なくないとしている .成人期 近年,胎児診断される Uhl 病の症例報告も散見さ れるようになっており,Uhl 病の自然歴を含め,治療 介入至適時期や治療戦略の確立について今後の胎児例 を含めた症例の蓄積が期待される. に診断された症例がいつの時点から右室の菲薄化を来 しているかは不明であり,新生児期や乳児期から菲薄 結 化をきたしている可能性も否定はできない.June ら 語 は乳児期に多呼吸を認め,13 歳時に Uhl 病の診断に 今回,乳児期に心臓超音波検査で Uhl 病を疑い, 至り 51 歳で外科的治療介入(右室補助人工心臓)を 心臓カテーテル検査と造影検査,特徴的な MRI 検査 行い死亡した症例を報告している 7).新生児あるいは 所見により Uhl 病と診断した一例を経験した.新生 乳児期に診断された症例のほとんどは乳幼児期に死亡 児期あるいは乳児期に診断された症例のほとんどは成 するとされているが,成人期に診断された症例の中に 人期に至ることはないとされているが,我々の自験例 は新生児期あるいは乳児期から右室の菲薄化と右室拡 ,外科的治療介入 では右心不全症状なく(NYHA I) 大を呈し,長期生存を得ている症例も含まれているか せず,18 年間の良好な経過を得ている.Uhl 病の自 もしれない.Uhl 病の予後は右室心筋形成不全の程度 然歴を検討するうえで示唆に富む重要な一例であると および心筋欠如の範囲によって異なるとされ,成人期 考えられた. に診断される症例では右室心筋の部分欠損が多く,小 児期診断例と比較すると予後は良いとされる 2).自験 例では右室心筋は完全に欠損しており,乳児期に死亡 している過去の症例報告と比較し,欠損範囲に差異は なく,長期経過観察が可能となっている要因は不明で あった. Uhl 病に対して One and a half ventricle repair や TCPC 等の右心バイパス術が施行され,良好な術後経 過が報告されている.Takizawa らは乳児期に診断さ れた Uhl 病 5 例を集計し,右心バイパス術を施行し た 4 例の中期成績は良好であったと報告している 3). しかし,Uhl 病が稀な疾患であることから,その治療 日本小児循環器学会雑誌 第 32 巻 第1号 引用文献 1) Uhl HSM: A previously undescribed congenital malformation of the heart. Bull Johns Hopkins Hosp 1952; 19: 197‒205 2) 二神康夫,山本伸仁,森田展生,ほか:Uhl 病症例報告 と 67 例の集計.日内会誌 1984; 73: 101‒110 3) Takizawa K, Suzuki S, Honda Y, et al: Long-term survival of Uhlʼs anomaly with total cavopulmonary conversion. Asian Cardiovasc Thorac Ann 2009; 17: 203‒205 4) Greer ML, MacDonald C, Adatia I: MRI of Uhlʼs Anomaly. Circulation 2000; 101: e230‒e232 5) Uhl HSM: Uhlʼs anomaly revisited. Circulation 1996; 93: 1483‒1484 61 6) Rene A, Benjamin M: Congenital aplasia or marked hypoplasia of the myocardium of the right ventricle (Uhlʼs anomaly). J Pediatr 1961; 58: 381‒388 7) June F, Tan-Lucien H, Bartley P, et al: CT of Uhlʼs anomaly in adult. Int J Cardiovasc Imaging 2005; 21: 663‒666 8) Akili O, Laurent L, Cedric R, et al: Electrocardiogram, echocardiography, and magnetic resonance imaging char- acteristics in Uhlʼs disease. Circulation 2007; 115: e11‒ e12 9) Ricardson JD, Teo KSL, Bertaso AG, et al: Uhlʼs anomaly. Int J Cardiol 2012; 154: e36‒e37 10) Patrick J, Florence H, Sylvia SM, et al: The shape and function of the left ventricle in Ebsteinʼs anomaly. Int J Cardiol 2014; 171: 404‒412 © 2016 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery