【9月21日 AFP】エジプトの首都カイロ(Cairo)南方サッカラ(Saqqara)で20日、聖牛「アピス(Apis)」の地下墳墓「サッカラのセラペウム」の一般公開が11年ぶりに始まった。

 紀元前1400年ごろには既にあったとみられるセラペウムは、1851年にフランスのエジプト学者オギュスト・マリエット(Auguste Mariette)によって発見された。広大な地下回廊には約30頭の聖牛の墓が並び、それぞれの聖牛が生きた時代に関する記述が刻まれた石碑が建てられている。

 セラペウムは地下水の漏出や地殻変動の影響で2001年に閉鎖され、修復作業が行われていた。モハメド・イブラヒム(Mohammed Ibrahim)文化財担当国務相は、「セラピウムの公開再開がエジプト観光業界の再活性化につながれば」と述べ、期待をにじませた。(c)AFP