緊急着陸の航空機、滑走路外れ急斜面手前で停止 南米ガイアナ
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【11月10日 AFP】ガイアナの首都ジョージタウンで9日、乗客乗員126人を乗せて離陸したフライジャマイカ航空(Fly Jamaica Airways)機が引き返して緊急着陸したものの、滑走路を外れて急斜面の手前で停止する事故があった。
同国のデビッド・パターソン(David Patterson)公共インフラ相によると、カナダ・トロント行きのボーイング(Boeing)757-200型機は離陸して間もなく、油圧系統の問題が生じたために引き返したという。
同相は負傷者について、命に別条はなく、空港近くの病院に搬送されたと説明。乗客118人のうち、82人がカナダ人だった。
乗客の一人はカナダ放送協会(CBC)に対し、「みんな正気を失っていた。自分の命を、すべてものを失うのを恐れて叫んでいた」「大混乱が起きていた」と証言。「緊急脱出スライドを滑り降りるときや、脱出の際にもたついて、後ろの人たちに蹴られたために負傷した人がいた」と述べた。
この乗客によると、左側のドアが「きちんと閉じなかった」ために整備士が呼ばれ対応。その結果、同機の出発は45分ほど遅れたという。
同機は9日午前2時10分(日本時間同日午後3時10分)にジョージタウンの空港を離陸。その10分後に操縦士が油圧系統の異常を報告していた。
動揺がまだ収まらない様子のこの乗客は、「大西洋上空を飛行していた10~15分の間、飛行機は何回か旋回した。油圧系統の異常が発生したので空港に引き返さなければならない、と機長がアナウンスした」「着陸の時、車輪がまだ回転し続けて、ブレーキが利いていなかった。車輪を止めるための油圧式ブレーキがない状態で、滑走路を外れた」と語った。(c)AFP