【11月4日 AFP】国際原子力機関(IAEA)は3日、ウクライナが放射性物質をまき散らす「汚い爆弾」の使用を準備しているとしたロシアの主張を受け、ウクライナ国内3か所の施設を査察した結果、「未申告の核活動」の兆候はみられなかったと発表した。

 査察はウクライナ政府の要請に基づき、首都キーウの研究施設、中部ジョウチボディ(Zhovti Vody)の工場、東部ドニプロ(Dnipro)の工場の3か所で行われた。IAEAは、数日間の査察により、予定していたすべての活動を完了し、各施設への立ち入りも自由にできたと評価した。

 ウクライナは、「汚い爆弾」をめぐるロシアの主張を否定しており、地上戦で劣勢に回っているロシア軍が自ら「汚い爆弾」や核兵器を使用するための口実とする狙いがあるとみている。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は先に、IAEAに対し、ウクライナの核施設を「可能な限り早く」査察するよう求めていた。(c)AFP