AIスマホはただの宣伝文句か、それとも本当にすごいものなのか
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【3月13日 CNS】近年、人工知能(AI)の応用範囲が急激に拡大し、中国国内の多くのスマホメーカーが次々とAIスマホや関連製品を市場に投入している。では、AIスマホと従来のスマホの違いは何なのか?これは単なる宣伝文句なのか、それとも本当に従来のスマホを凌駕するものなのか?
現状では、AIスマホの正確な定義はまだ存在しない。インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)のレポートによれば、「新世代のAIスマホ」は、生成的人工知能(GenAI)モデルをより高速かつ効率的に実行できるシステムオンチップ(SoC)を使用していることだとされている。
ある分析機関は、これらの新たなデバイスが消費者とOEMメーカーの関心を引きつけ、AIを最近のフラッグシップ製品の発表会での主要なマーケティング要素にしていると指摘している。
通信業界ウォッチャーの項立剛(Xiang Ligang)氏によると、AIは実際には以前からスマホに組み込まれており、AIで、バッテリー管理、カメラ、通信などを最適化し、スマホのバッテリー駆動時間をさらに延ばしている。現在では、大規模言語モデル(LLM)も組み込まれ、機能はより充実し、さらに効率的になっている。
「しかし、今のところ、いわゆるAIスマホは、従来のスマホとの間に本質的な変化はなく、大きな違いはない。AIスマホの普及は一部のスマホメーカーのマーケティング戦略であり、見せかけの要素がある」と、項氏は述べている。
AIスマホには派手な宣伝の疑いがあることや、その登場は従来のスマホがフィーチャーフォンに取って替わったほどの意義深いものではないという見解もある一方で、AIスマホは今年急速に発展するであろうというのが、現在の主流の見解だ。
IDCの最新データによれば、世界における新世代型AIスマホの出荷台数が1億7000万台に達し、スマホ全体の15パーセントを占めることになると見込まれる。2027年までに、中国市場のAIスマホの出荷台数は1億5000万台に達し、中国のスマホ市場の51.9パーセントを占めることになると予想されている。
注目すべきは、一部のスマホメーカーが自社開発した大規模言語モデルをスマホの機能に応用し、それがAIスマホになったという点だ。
コンピューターサイエンス研究機関のマイクロソフトリサーチ(Microsoft Research、MSR)は、これらの大規模言語モデルは、実行するために大量の計算リソースを必要とするため、小規模言語モデル(SLM)の開発が非常に重要になると考えている。「小規模言語モデルの規模とコストの利点は、AIのさらなる普及につながることだ」と述べている。(c)CNS/JCM/AFPBB News