AFPが選ぶ2024年スポーツ界のトップニュース
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【12月29日 AFP】AFPスポーツは、2024年に五輪以外で注目を浴びたトップニュースを振り返る。
■テニス:シナーとシフィオンテク、四大大会制覇も暗雲
ヤニック・シナー(イタリア)は今年の全豪オープンと全米オープンの男子シングルスを制して世界ランキング1位となり、シーズン最終戦のATPファイナルズでも優勝を果たしたほか、国別対抗戦デビスカップでも母国にトロフィーをもたらした。
しかしながら、3月に行われた検査で体内から禁止薬物のクロステボールクロステボール(clostebol)が検出されていたことが発覚し、目の前の将来に暗雲が垂れ込めている。不正行為はなかったとされたにもかかわらず、世界反ドーピング機関(WADA)は、シナーに対して1~2年の出場停止処分を求めている。
女子シングルスで通算5度の四大大会(グランドスラム)制覇を誇るイガ・シフィオンテク(ポーランド)も、狭心症の治療薬トリメタジジン(Trimetazidine)に陽性反応を示して1か月の出場停止処分に服していたことが、11月下旬に明らかになった。
テニスの不正監視団体ITIAは、「選手が時差ぼけと睡眠問題のために服用していたポーランドで製造および販売されている規制された非処方薬(メラトニン)の汚染」が原因であるとの説明を受け入れた。
■男子テニス:ナダルとマレー、現役生活に終止符
ラファエル・ナダル(スペイン、38)は計22個のグランドスラムタイトル、2個の五輪金メダル、そして4個のデビスカップを手にしたキャリアに幕を閉じた。
ライバルのノバク・ジョコビッチ(セルビア)やロジャー・フェデラー(スイス)と数々の名勝負を繰り広げたナダルだが、コート内外における謙虚さでも称賛された。
2013年のウィンブルドン選手権で英国勢として77年ぶりに男子シングルス優勝を果たしたアンディ・マレー(英国、37)も、近年はけがに悩まされていた中でキャリアを終えた。しかし、今季の終わりには、2025年シーズンからジョコビッチのコーチに就任することで合意した。
■男子ゴルフ:シェフラー、タイトル量産とトラブル
世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)は、自身2度目のマスターズ・トーナメント優勝を含め、米ツアーではタイガー・ウッズ(米国)以来の快挙となる年間7勝を記録すると、パリ五輪でも金メダルを獲得する素晴らしいシーズンを過ごした。
しかし、この一年で最も注目を集めたのは、5月に行われた第106回全米プロゴルフ選手権の2日目を前にコース近くで身柄を拘束され、軽犯罪や警官への暴行容疑で訴追されたときだった。シェフラーは事件について「大きな誤解」だと主張し、釈放されて2ラウンド目のティーオフにも間に合った。訴追に関しても、すべて2週間以内に取り下げられた。
■サッカー:クロップ監督、リバプールに別れ
ドイツ人指揮官のユルゲン・クロップ氏は、1月に「エネルギーが尽きた」として2023-24シーズン限りでリバプールを去ると発表し、サッカー界を驚かせた。
2015年10月にリバプールの監督に就任すると、2019-20シーズンにはクラブにとって30年ぶりのリーグ優勝をもたらしたほか、2018-19シーズンの欧州チャンピオンズリーグ制覇を含む計7個の主要トロフィーを獲得。また、FAカップと2個のフットボールリーグカップも手にした。