【1月14日 AFP】ドナルド・トランプ次期米大統領が2020年大統領選の敗北を覆そうとした事件について、特別検察官を務めたジャック・スミス氏の報告書が14日発表された。同氏はその中で、トランプ氏は昨年の大統領選で再選されていなければ、有罪判決を受けただろうと述べた。

報告書は、米司法省の「(現職)大統領に対する起訴や訴追の継続は憲法で禁止されているという見解は絶対的なものであり、犯罪の重大さや政府による証拠の強さ、訴追の妥当性に左右されない。特別検査官事務所はこの立場を完全に支持している」と述べた。

一方で「ただし、トランプ氏の再選と目前に迫っている大統領職への復帰がなければ、(特別検察官)事務所は、裁判で有罪判決が下され、それが維持されるに十分な証拠があると判断していた」と述べた。

4年前の1月6日、大統領選での民主党ジョー・バイデン氏の勝利を認定した連邦議会の上下両院合同会議は、共和党トランプ氏の暴徒化した支持者によって襲撃された。

今月20日にホワイトハウスに返り咲くトランプ氏はこの事件で、米政府に対する詐欺の共謀や公務執行妨害などで訴追告発されていた。

だが、トランプ氏を捜査する特別検察官に任命されていたスミス氏は、11月の大統領選におけるトランプ氏の勝利後、同氏に対する起訴を取り下げた。

スミス氏の報告書が14日夜に公開されると、トランプ氏はすぐに自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、「狂気のジャック・スミスは、午前1時に『偽の』調査結果を発表するほど必死になっている」と投稿した。(c)AFP