県内初の「特定都市河川」 日高川水系の西川、和歌山県が水害対策
和歌山県は28日、流域の水害対策を促進しようと、御坊市、美浜町、日高町、日高川町を流れる日高川水系の西川を国土交通省の同意を受けて「特定都市河川」に指定した。県内の河川では初めて。市町と共同で対策を検討するが、土地利用規制が可能になるほか、国から県や市町に重点的な支援があり、改修整備の促進も期待できるという。
特定都市河川浸水被害対策法に基づく制度。流域の一定割合以上が市街化している、過去に浸水被害が多発し、従来の対策では被害防止が困難といった河川が指定対象となる。
対象は西川とその支川の流域で、53・5平方キロ。日高川と河口近くで合流し、潮位の影響を受けやすく、満潮時は水がはけにくい特徴がある。浸水被害が頻発し、2023年6月には22戸が床上浸水、54戸が床下浸水した。
今回の指定と同時に、流域の田畑(千平方メートル)を開発する際に貯留、浸透施設設置が義務づけられ、知事の許可制となった。保水力がある田畑が開発されると川の増水が想定されるためという。
他の対策は、県や流域市町などで構成する流域水害対策協議会が策定する「流域水害対策計画」で示す。例えば「浸水被害防止区域」を指定して開発規制をしたり、河道掘削や堤防、遊水池の整備、排水機場の強化などのハード整備を促進したりすることも可能になるという。
全国では西川以外に37河川が指定されている。県内では、国交省が新宮川水系の市田川の指定も検討している。このほか、重要施設が集まっていたり一定の人口があったりする河川流域で、浸水が多発している他の河川について、県が指定に向けた取り組みを進めていく。
岸本周平知事は西川の指定について「より安全で安心な暮らしができるような体制が組めるきっかけになると期待している」と話した。
特定都市河川浸水被害対策法に基づく制度。流域の一定割合以上が市街化している、過去に浸水被害が多発し、従来の対策では被害防止が困難といった河川が指定対象となる。
対象は西川とその支川の流域で、53・5平方キロ。日高川と河口近くで合流し、潮位の影響を受けやすく、満潮時は水がはけにくい特徴がある。浸水被害が頻発し、2023年6月には22戸が床上浸水、54戸が床下浸水した。
今回の指定と同時に、流域の田畑(千平方メートル)を開発する際に貯留、浸透施設設置が義務づけられ、知事の許可制となった。保水力がある田畑が開発されると川の増水が想定されるためという。
他の対策は、県や流域市町などで構成する流域水害対策協議会が策定する「流域水害対策計画」で示す。例えば「浸水被害防止区域」を指定して開発規制をしたり、河道掘削や堤防、遊水池の整備、排水機場の強化などのハード整備を促進したりすることも可能になるという。
全国では西川以外に37河川が指定されている。県内では、国交省が新宮川水系の市田川の指定も検討している。このほか、重要施設が集まっていたり一定の人口があったりする河川流域で、浸水が多発している他の河川について、県が指定に向けた取り組みを進めていく。
岸本周平知事は西川の指定について「より安全で安心な暮らしができるような体制が組めるきっかけになると期待している」と話した。