変な本、というのが第一印象。冒頭の文からして普通の小説とは違う。
「なんだろうこれは?」と思いながら読み進めていくと、突然三段構成になったり
黒く塗りつぶされた箇所が出てきたり。
でもそれらの“奇抜さ”はすべて作者による計算だとわかる。
文章や物語自体は、作者がガルシア・マルケス『百年の孤独』を読み返しまくったというのも頷ける、
マジックリアリズムの手腕が煌く正統なるラテン文学の継承者です。
そして中盤、あるページで手が止まる。
「ああ、そういうことか」と思って、深い感動と共に一層感情移入していく。
優しく、美しく、ほろ苦い、まっすぐなラブストーリーだった。
高額だけど買ってよかった。素晴らしかったです。
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紙の民 単行本 – 2011/7/26
サルバドール プラセンシア
(著),
藤井 光
(翻訳)
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登場人物たちを上空から見下ろす作者=《土星》。頁の上で繰り広げられる《対土星戦争》の行方は? メキシコの若手による傑作長篇。
- 本の長さ284ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日2011/7/26
- 寸法16.3 x 2.6 x 22.5 cm
- ISBN-104560081514
- ISBN-13978-4560081518
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商品の説明
出版社からのコメント
《悲しみに続編は存在しない》
2010年、アメリカの文芸誌が選んだ「世界で最も独創的な作家50人」に、トマス・ピンチョンや村上春樹らとともに名を連ねたメキシコ出身の作家サルバドール・プラセンシアによる傑作デビュー長篇。
小説は、一見メキシコ移民の物語として始まる。妻に捨てられたフェデリコ・デ・ラ・フェは、悲しみを抱えながら一人娘を連れて国境を越え、ロサンゼルス郊外の町エルモンテに落ち着く。ある日、自分たちを上空から眺めている〈土星〉=作者サルバドール・プラセンシアの存在に気づいた彼は、他の移民たちと団結して、自由意志を守るために〈土星〉を相手取って戦いを始めるが......。
〈土星〉が見下ろす世界には、「紙の民」の末裔メルセド・デ・パペル、メキシコの伝説的プロレスラーにして聖人のサントス、メキシコ生まれという設定のリタ・ヘイワース、史上初の折り紙外科医など、虚実入り混じるさまざまな登場人物がひしめき合う。彼らの「声」や「意識」を再現したテクストの自由奔放なレイアウトと飽くなき実験性、作者自身を取り込む語りというメタフィクション的仕掛けが交錯し、唯一無二の世界を作り上げている。「これだけ奇妙奇天烈で、これだけ悲しく、これだけ笑える小説が他にあったら教えてほしい」(柴田元幸氏)
2010年、アメリカの文芸誌が選んだ「世界で最も独創的な作家50人」に、トマス・ピンチョンや村上春樹らとともに名を連ねたメキシコ出身の作家サルバドール・プラセンシアによる傑作デビュー長篇。
小説は、一見メキシコ移民の物語として始まる。妻に捨てられたフェデリコ・デ・ラ・フェは、悲しみを抱えながら一人娘を連れて国境を越え、ロサンゼルス郊外の町エルモンテに落ち着く。ある日、自分たちを上空から眺めている〈土星〉=作者サルバドール・プラセンシアの存在に気づいた彼は、他の移民たちと団結して、自由意志を守るために〈土星〉を相手取って戦いを始めるが......。
〈土星〉が見下ろす世界には、「紙の民」の末裔メルセド・デ・パペル、メキシコの伝説的プロレスラーにして聖人のサントス、メキシコ生まれという設定のリタ・ヘイワース、史上初の折り紙外科医など、虚実入り混じるさまざまな登場人物がひしめき合う。彼らの「声」や「意識」を再現したテクストの自由奔放なレイアウトと飽くなき実験性、作者自身を取り込む語りというメタフィクション的仕掛けが交錯し、唯一無二の世界を作り上げている。「これだけ奇妙奇天烈で、これだけ悲しく、これだけ笑える小説が他にあったら教えてほしい」(柴田元幸氏)
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2011/7/26)
- 発売日 : 2011/7/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 284ページ
- ISBN-10 : 4560081514
- ISBN-13 : 978-4560081518
- 寸法 : 16.3 x 2.6 x 22.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 173,557位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 50,516位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
星5つ中4.5つ
5つのうち4.5つ
9グローバルレーティング
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2012年4月9日に日本でレビュー済み
- 2011年9月19日に日本でレビュー済みAmazonで購入ブックデザインが気に入ったこともあり、Amazonのおすすめを鵜呑みにする形で購入してしまいました。
タイトルの「紙の民」は作中の肉でなく紙でできた人間と、作者と登場人物が対立するという構造の両方を差しているのでしょう。
構造はメタフィクションですが、発想や構造にさほど新規性はなく、思弁的でもないので、よく言われるメタフィクションのイメージで読まないほうがいいと思います。
作品紹介に「奇想天外」とあり、柴田元幸さんの帯の文句にも「奇妙奇天烈」とありますが、これらもちょっと言い過ぎかと。
むしろ際立つのは繊細な描写です。視点を変えた短いパラグラフの積み重ねで物語が形作られていくのですが、どのひとつをとっても独立したショートストーリーとして発表できるのではないかと思うくらい完成度が高いです。それぞれの話者の心理も共感しやすく、抑制がありながらもセンチメンタルな、細いけれど非常に長い余韻を残します。
レイアウトの工夫も相まって、よくできたコラージュのようにも思え、なるほど「紙の民」なんだなあ、と納得して読了しました。
- 2014年4月25日に日本でレビュー済み土星と戦う人々とその中にいる紙でできた人の話。
いくつものメタファーが入り混じった難解な小説。
さらにもっと難解なのがその書き方。三段組で各ストーリーが進行したり、文字が隠されたりと遊び心が盛りだくさんでストーリーに合っている。
どうも土星というのは女に去られた男であり、それは作者でもあるようで、紙の民というのは本の中の人というメタファーなのだと思う。
ただ、この本はそんな一辺倒な解釈ができるような本でははなく、読者の数だけ解釈や味わい方があると思う。
本好きは必読。