コロナでも止められない現場 緊張の電力・ガス業界
桜井林太郎
「緊急事態」でも、電気やガスは私たちの日々の暮らしに欠かせない。新型コロナウイルスの感染拡大で、エネルギー業界でもテレワーク(在宅勤務)が進むが、24時間体制で人を張り付かせる必要がある現場も少なくない。各社は感染者が出た場合のバックアップ体制を整え、安定供給の確保に神経をとがらせる。
東京電力グループと中部電力の火力発電事業を統合したJERA(ジェラ)。建設中を含む国内26カ所の火力発電所の出力は6700万キロワットで国内最大級。国内の発電量の約3分の1を占める電力供給の要だ。
安定供給で最も重要なのが、出力を調整し発電所の「頭脳」といわれる中央操作室の機能維持だ。24時間体制の中央操作室は交代勤務で、担当の運転員の班しか入れないように制限した。休憩時などは所内に運転員専用の場所を確保し、ほかの業務の社員と接触しないようにもしている。
運転員に感染者が出た場合は…
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