退院トランプ氏、階段で息切れ 医師団は検査の説明拒否

有料記事

ワシントン=香取啓介
[PR]

 新型コロナウイルスに感染して入院していたトランプ米大統領が5日、退院した。入院からわずか3日後の退院で、トランプ氏は「コロナを克服した」と強調するが、ホワイトハウスに戻ってからは階段を上った後に息切れする様子があり、医師も経過観察が必要だと認める。

 「恐れることはない。あなたはそれに勝つ。我々は最良の医療機器を持っていて、最良の薬もある」

 5日夕、ホワイトハウスに到着したトランプ氏は、自身がこう語る動画をツイッターに投稿。「20年前よりも元気だ」とも述べ、新型コロナの感染を乗り越えた、と訴えた。

 ただ、新型コロナに感染した患者は病状が長期化したり、急変したりすることも多い。トランプ氏については主治医のショーン・コンリー医師も「困難から完全には脱していないかもしれない」と認めている。

 トランプ氏が新型コロナ陽性を公表したのは、2日未明。ホワイトハウスは当初、「軽度の症状」「容体は良好」としていたが、実際には2日に高熱や倦怠(けんたい)感、軽いせきなどの症状が出て、血中酸素濃度も急激に低下したため、酸素補給を受けて入院することになったことが明らかになった。3日にも血中酸素濃度が下がっており、「軽度の症状」よりは重いことが分かってきた。

「入院している方が賢明」 専門家から疑問の声

 医師団は5日の会見で、72…

この記事は有料記事です。残り747文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
香取啓介
科学みらい部次長
専門・関心分野
環境・エネルギー、テクノロジー、科学政策、国際関係