IT大手ヤフーは19日、ニュースサイト「Yahoo!ニュース」のコメント欄の誹謗(ひぼう)中傷対策を強化すると発表した。違反コメントを繰り返すユーザーへの警告を強め、投稿停止になりやすくするほか、違反コメントの状況によっては記事のコメント欄自体を自動的に非表示にする。

 ヤフーは2007年にコメント欄を始めたが、誹謗中傷などが相次いだため、18年6月からは違反コメントを複数回投稿した人は投稿停止にしている。平均で一日約32万件のコメントが投稿されるが、人の目のほか独自開発したAI(人工知能)も活用して24時間体制で監視しており、今も約2万件を違反コメントとして削除しているという。

 対策強化として今回、違反コメントを複数回投稿した人に表示するメッセージを強める。従来は「乱暴な言葉づかいや他の人が傷つく内容がないか考えてみましょう」だったが、「コメントの投稿ができなくなる可能性があります」に変える。投稿停止にする対象も広げる。

 19日に公示された衆院選の期間中は、政治ジャンルの全ての記事のコメント入力欄に、公正な選挙を阻害しないように求めるメッセージも表示する。(中島嘉克)