NHK最大の受信料値下げ「こんな数字で大丈夫か」 年1千億円縮む

有料記事

[PR]

 2023年秋に地上・衛星契約とも受信料を1割値下げすると決めたNHK。当初は衛星を優先して値下げする計画が政治の要請に押された結果、地上も同程度下げることになり、過去最大の値下げに追い込まれた。値下げによる赤字の穴埋め費用は膨らみ、災害に備える資金を削ることに。足元では受信契約も予測を上回る早さで減っており、次期会長は苦しいかじ取りを迫られかねない。

 「過去にない規模の値下げを実現することができた。今後NHKが肥大化することは決してありませんので、どうぞご安心いただきたい」

 8日午後、都内のホテルで開かれた民間放送全国大会であいさつしたNHKの前田晃伸(てるのぶ)会長は、こう胸を張った。訪問営業スタッフの大量削減や人事制度改革といった合理化を徹底し、事業規模が1千億円以上縮小すると力説した。

NHK執行部は当初、これほどの値下げを考えていませんでした。なぜ意思決定の最終盤で、想定を超える展開になったのでしょうか。

 ただNHK執行部は、当初は…

この記事は有料記事です。残り1929文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません