給特法どうなる?現職教員の思い 自民の「残業代ゼロ」維持案に賛否
基本給の4%を上乗せする代わりに、いくら働いても残業代ゼロ――。「定額働かせ放題」とも批判されてきた「教員給与特措法(給特法)」の改正を視野に入れた議論が22日、文部科学相の諮問機関、中央教育審議会で始まった。自民党はこれに先立ち、制度の骨格を維持する案をまとめ、給特法の廃止を訴えてきた教員らに衝撃を与えた。現職教員はいま、何を思うのか。
「廃止が必要」教員が訴えるわけ
「抜本的に仕事を減らすには給特法の廃止が必要。『残業代ゼロ』を維持する自民党案にとらわれずに議論してほしい」。神奈川県の公立中の30代男性教諭は中教審での議論に期待する。文科省が「働き方改革」の号令を何度かけても、職場が変わらない。そんな状況を打破するため、廃止のような強い対策が必須だと思うからだ。
男性の平日の勤務時間は12時間を超えるのがざらだ。午前8時に出勤し、授業の合間に生徒の提出物をチェックしたり、授業準備をしたり。休み時間にも生徒同士のトラブルなどがないようなるべく様子を見守る。放課後は部活指導や事務作業。休憩はほとんどなく、退勤は午後9時になることもある。
休日出勤も常態化している。学期末の成績表づくりのため、普段から提出物の出来などをこまめに記録しておく必要があるが、担当する生徒が多いため平日に終わらないからだ。
記事の後半では、給特法廃止を求める理由を説明しています。逆に自民党案を評価する声もあります。
変わらぬ徴収金管理の負担
そんななかで最も負担感が重…
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- 【解説】
給特法は、単に公立学校教員の人件費を削り、無限の長時間労働をさせるためにある悪法である。 給特法以前は、公立学校教員にも普通に残業代は発生していたが、政府の再三の指導にもかかわらず、残業代不払いが横行し、残業代請求訴訟が相次いでいた。
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