第2回「国会議員が偉いわけでない」 揺らぐ維新、大阪から吹き出す不信感

有料記事維新混迷

野平悠一
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 日本維新の会の本拠地・大阪では、執行部への不信感が渦巻いている。

 「『信じていたのにだまされた』っていうのは子供じみている」

 調査研究広報滞在費(旧文通費)の見直しをめぐる自民党との党首間合意が決裂する結果となった維新。6月26日、馬場伸幸代表らによる異例の説明会の直後に開かれた党所属の大阪府議団の会合では、執行部を批判する声が相次いだ。

 有権者からは「維新も既存政党になってしまった」「自民党とどこが違うのか」といった批判が寄せられており、「党員をやめる」と言われた府議もいるという。

 府議団幹部は「自民党と同じように見られるくらいなら、維新の改革姿勢を貫く方が良かった」とこぼす。

 ほころびの兆しは今年1月にさかのぼる。

 昨年末に発覚した自民党派閥…

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    今野忍
    (朝日新聞政治部記者=政局、選挙)
    2024年7月6日15時24分 投稿
    【視点】

     「大阪VS国政」の対立がこれだけ深刻なのは、維新の「政党の軸」が定まっていないことが主因と言えます。  橋下、松井時代の日本維新の会には、国政政党では唯一、大阪府知事や大阪市長という地方の首長が政党代表を務める、というユニークさがあり、

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    星野典久
    (朝日新聞政治部次長)
    2024年7月6日21時23分 投稿
    【視点】

    「維新スピリッツ」を形作る大きな要素の一つが「身を切る改革」ということですが、わたしは「身を切る改革」には懐疑的です。「身を切る改革」には「身を切られる人」がいます。それが権力者や既得権益者であれば、庶民のルサンチマンは解消されるでしょう。

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